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おしらせ | > | おいらさん(131.147.***.28)が退室しました。 (2023/9/18 20:28:15) |
おいら | > | オレの言動に全く動じることなく、そいつは言った。「祇園芽依さん。あなたはもうすぐ死にます」 (2023/9/18 20:28:10) |
おいら | > | 咀嚼音さえ死を告げるのでご飯もろくに食べられない。だがしかし、こんなことで死ぬわけにはいかないという思いは増すばかりだった。「あなたはもうすぐ死にます」宣言から一週間。朦朧としながら眠りにつこうとした時、それは聴こえた。「あなた、もうそろそろ死んでくれませんか」久しぶりの声に、驚いて上半身を持ち上げる。そこにはスーツをまとった、長い三つ編みの女が立っていた。怒ったように顔をしかめるその女性に、「こいつか」と内心オレは思う。死神というより会社員という感じだが、声からしてこの女がこの狂った現象の犯人なのだと確信した。「やっと出てきたか……」指をぽきりと鳴らす。狩られようとしている側だが、狩る気は満々だった。「出てこざるを得なかったんですよ。あなたが死なないから」 (2023/9/18 20:27:59) |
おいら | > | 筆記で相談に乗ってくれた幼馴染み達のおかげでわかったことは、精霊の声ではないということ、文言から察するに死神ではないかということだけだった。音を伝って聴こえてくる死刑宣告に少しでも対抗すべく、その場に持ち合わせていたイヤホンを耳に押しつけられ、その場は解散となった。そして三日が経つ。ふと鏡を見ると顔が明らかにやつれていた。まさに死相が出ているという感じだ。死神は直接命を奪いに来るのではなく間接的にというが、まさかこんな形で来るとは。ありそうでなさそうなパターンだった。オレとしては命のやり取りは真っ向から来て欲しいところだ。こんな回りくどいやり方で死ぬのはごめんだった。それからさらに二日が経ち、車のクラクションも物が降ってくるのも察知できなくなってきたオレは部屋で過ごすことが多くなった。 (2023/9/18 20:27:37) |
おいら | > | 朝起きるためのアラームの音、小鳥のさえずり、天気が悪ければ雨の打ち付ける音、街なかに行けば人のざわめき、細かいことを言えば着替えるときは衣擦れの音がする。それらの音という音、全てが「あなたはもうすぐ死にます」という言葉に変換されて聴こえてくる。至って最悪だった。正気の沙汰ではない。常人だったらとっくに気が狂っている。最初聴こえた時は、気のせいかと思った。しかしすぐに事態を飲み込んだオレは、事の重大さにうなだれた。すぐに気の置けない幼馴染み達に相談をした。医者に診てもらうという手もあったが、病気の類には到底思えなかった。待ち合わせ場所にやってきた幼馴染み達の第一声は「あなたはもうすぐ死にます」だった。会話すらまともにできないのかと頭を抱える。 (2023/9/18 20:27:18) |
おいら | > | 死神にとり憑かれた。そう言ったら大抵の人は、そんな馬鹿なと相手にすることなく笑うだろう。オレがもし人からそんな相談を受けても、自分には見えないからどうしようもないとしか言いようがないだろう。まあ、力になりたいとは思うが。それはともかくとして、だから大抵の人は死神という存在を信じていない。オレの場合もそうだった。つい三日前までは。「あなたはもうすぐ死にます」そんなお決まりの文句が耳に入ってくることがあるなんて、生きている間これっぽちも思っていなかった。医者でももう少しましな言い方をするだろう。しかも、だ。声が聴こえてくる頻度が半端ではない。突然だが、音や音楽というのはそこら中に溢れている。 (2023/9/18 20:26:47) |
おしらせ | > | おいらさん(131.147.***.28)が入室しました♪ (2023/9/18 20:26:36) |
おしらせ | > | おいらさん(131.147.***.28)が退室しました。 (2023/9/18 20:15:42) |
おいら | > | お題…伝う狂気 押しつけるイヤホン 死神 (2023/9/18 20:15:34) |
おいら | > | 磨紘ちゃんの頬を、涙が伝っていた。音が、消えたように感じた。音のない世界で、磨紘ちゃんの声が聞こえる。「いろはちゃんのために、作ったんですよ」私の、ために。その意味はわからなかった。でも、私の、ためか。……それなら。「いい、や」そう思った途端、全てが楽になった。鼓膜が破れそうな音も、跡がつくくらい強く掴まれた手も、痛いのも、苦しいのも。全てが心地良い。「おやすみなさい」まどろみの中で、まるで死神のような、優しい声が聞こえた。 (2023/9/18 20:15:20) |
おいら | > | ばりばりとしたノイズ音、耳鳴りのようなモスキート音、ぶつりっ、と何かが途切れる音。何重にも重なった意味を持たない音が、一つ一つはっきり意味を持って暴れていた。「ぃぎ……っ!?」肌が泡栗立ち、酷い悪寒が襲ってくる。頭がくらくらして、背中に鈍い痛みが広がった。どうやら椅子に身体が倒れたようだ。被さるように磨紘ちゃんが乗っかる。組み敷かれた身体をよじっても、脚をばたばたさせても、磨紘ちゃんの力は強くなるばかりでびくともしなかった。「い、あ……っ!」私の声が部屋の壁に吸い込まれる。そうか、だから防音の部屋。気がつくのが遅すぎた。視界が点滅し始める。それでも磨紘ちゃんに訴えかけようと、開かない目を無理やり開く。 (2023/9/18 20:14:58) |
おいら | > | 私が座ったあと、磨紘ちゃんも隣に腰掛けた。差し出されたのは、イヤホンだった。そのことになぜか違和感を感じる。なんだろう。磨紘ちゃんがイヤホンとか音楽プレーヤーを持っているのを見たことがないからだろうか。でも高校生だし、持ってても別に変じゃないはずだ。「?どうしました?」「ううん、何でもないよー!」イヤホンを受け取って、耳にはめてみる。どんな曲なんだろう。バラードみたいなしっとりとした曲とか。意外とロックな感じだったり。でも音を組み合わせたって言ってたし、民族っぽい感じかな。「では、再生しますね」音楽プレーヤーの再生ボタンが、押された。「いっ……!?」何が起きたのかわからなかった。耳元で大音量で”何か”が流れ、脳内に響く。思わずイヤホンを外そうとした私の手が動かなくなった。「ま、ひろちゃん……!?」磨紘ちゃんの手が、私の手を強く掴んでいた。反射的に動いた反対の手も、相殺されるように椅子に固定される。その柔らかい表情からは想像もできないほどの力で、私の耳にイヤホンを押しつけていた。 (2023/9/18 20:14:34) |
おいら | > | 私の稚拙すぎる褒め言葉にも、目を少し伏せてはにかんだように照れてくれる磨紘ちゃん。長いまつ毛も、ほんのり赤らんだ頬も綺麗だなって思ったり。「それで、あの……いろはちゃんに聴いてもらいたくて」「あっ、だからピアノのある部屋だったんだねー!?」案内された部屋は、いつもの客間ではなくグランドピアノが鎮座したちょっと小さめの部屋だった。それでも十分大きい部屋だけど。部屋の中はちょっと耳が痛いくらいしーんとしている。衣擦れの音とかまでよく聞こえた。「いえ。ピアノは弾きません。音を出すから、防音の部屋がいいかなと」「あ、そうなんだ~」磨紘ちゃんのピアノを聴いてみたかった気もするが、それはまた今度にしてもらおう。それより今は、磨紘ちゃんの作った曲が気になっていた。うずうずしているのが伝わったのか、磨紘ちゃんはにこりと微笑んで椅子を勧めてくれた。二人掛けの、ちょっと長いやつだ。「これを」「?」 (2023/9/18 20:13:11) |
おいら | > | 「曲を作ったので聴いてもらえますか?」私が部屋に入るなりそう切り出したのは、他の誰でもない磨紘ちゃんだった。急に磨紘ちゃんが家に来て欲しいと言うので、何事だろうと少しドキドキしていた私だったが、思ってもいない方向からの言葉に一瞬首を傾げて固まってしまう。カチャ、と静かにドアを閉めた磨紘ちゃんは、その長い髪をさらりと揺らしながら私の方を振り返った。リンスだろうか、ふわりといい香りがしてどきりとしてしまう。私がどぎまぎしていると、不安になったのだろうか「あの、いろはちゃん……」と呼びかけられたことで、私はようやく返事をしていないことに気がついたのだった。「あ、えーっと!すごいね!磨紘ちゃん作曲できたんだ~!?」言いながら、遅れて驚きがやってくる。作曲ってすごく難しいイメージがあるけど、磨紘ちゃんはそんなこともできてしまうのか。「いえ。音を組み合わせたりしただけなので、とても作曲とは言えないのですが……」「それでもすごいよ~!磨紘ちゃんさーすがーっ!」 (2023/9/18 20:12:27) |
おしらせ | > | おいらさん(131.147.***.28)が入室しました♪ (2023/9/18 20:10:02) |
おしらせ | > | 【GIOMI】さん(iPhone 106.184.***.190)が退室しました。 (2023/6/18 16:33:07) |
【GIOMI】 | > | 【縁のないふたり GioMi】 (2023/6/18 16:33:02) |
【GIOMI】 | > | 「ただ、ヴァンは間違えたんだ。死んでいるはずの肉体で、再び生きようとした。死の間際に刻まれた傷の一つ一つが呪いになり、生きて与えられた苦痛に、悶え苦しんだ肉体で。あの肉体はとうに腐りきっていた。ならばどれだけ魂も離れていってしまう。 .......呪いが刻まれた死体では、生き返れない。いずれまっさらな体で生まれ落ちているだろう。三千年、壊れた肉体を求めて生きる為に掴んだ縁(オレ)とは全く関わりのない、恵まれた縁(かぞく)に囲まれるだろう。顔も、名前も、何も知らない誰かの安寧を願う。」 (2023/6/18 16:30:42) |
【GIOMI】 | > | 「.......名前はヴァン、だったよな?偽名なのか?……さあ?そんなことどうだっていい。アイツを覚える名前が有ればいい。オレには一切、あの男に関する記憶は無いからな。ヴァンは死んでいるんだ。とっくの昔に。あの男は器(オレ)に固着した地縛霊だった。死んだ人間はこの世に留まるべきではない。死んだ人間は生き返らない。.......ああ、いや、違うんだ。キツい言い方をしたな?非業の死を遂げて、今度こそと実りのある人生を。次の人生を謳歌したいという純粋な願いのことを、間違っているとは、言っちゃあいない。」 (2023/6/18 16:30:09) |
おしらせ | > | 【GIOMI】さん(iPhone 106.184.***.190)が入室しました♪ (2023/6/18 16:27:21) |
おしらせ | > | rookさん(iPhone docomo spモード)が退室しました。 (2022/9/16 23:22:58) |
rook | > | 『神様に、好かれたかったな』 (2022/9/16 23:22:54) |
rook | > | __ああ、最後に、ひとつ (2022/9/16 23:21:22) |
rook | > | 今日、話せるのはそれくらい。またなにか気づきがあれば、話せるかもしれないな。 (2022/9/16 23:19:41) |
rook | > | 何故か、僕にも呪いの消し方だけは理解できない。__だから、子孫を作り、永遠と桐谷を繋げていくのだろう。まるで誰かが意図してそうしているような…… (2022/9/16 23:16:20) |
rook | > | ならば何故、この呪いを止められないのか。……資料を探して読んで、僕はとあることに気がついた。"桐谷の人間は特別に苦しみながらも、特別を消そうとはしない"。__消し方が分からない。というか__"消せない"。 (2022/9/16 23:13:50) |
rook | > | 桐谷の人間は、"特別"に人間性を奪われる。大きすぎる力の代償とは、まさにこの事だと思う。 (2022/9/16 23:08:58) |
rook | > | だが___「天才」の僕が、"特別"を失ったら?何が残る?……そこに残るのは、心を持たぬ人形。僕は、"特別"に生かされている人形。 (2022/9/16 23:07:25) |
rook | > | だって、みんな「馬鹿」だから。「天才」の言うことは「馬鹿」には理解できない。 (2022/9/16 23:04:47) |
rook | > | 苦しみは他の人間には理解して貰えない。 (2022/9/16 23:03:55) |
rook | > | 実際、僕は……自分自身の能力にうんざりなんだ。覚えたくない辛いこと、悲しいこと、苦しいこと、全て細かく記憶している。頭が良いからと、多くの人間に期待される。"分からない"を必ず"分かる"に変換してしまう。 (2022/9/16 23:03:17) |
rook | > | "特別"を持って生まれた人間が迎えるのは"特別な死"。なんとも皮肉な事だ。桐谷に産まれれば、普通に生かしてくれることなんて無いさ。 (2022/9/16 22:57:41) |
rook | > | 桐谷の人間は、生から死までの運命を定められている。__それは生き物における絶対的なルール。けれど、桐谷は少し違う。 (2022/9/16 22:54:32) |
rook | > | __先ず簡潔に言おう、"桐谷"は、"呪い"による"結末"を作られている。この"呪い"は、桐谷の血を引く者に影響するから、第三者が桐谷邸に入ろうが、桐谷と関わりを持とうが、呪いにかかることは無い。 (2022/9/16 22:51:40) |
rook | > | 今から話すことは、僕が19年生きてきた中での気付き。"桐谷"の歴史。 (2022/9/16 22:47:22) |
rook | > | ___少し、僕らの話をしようか。 (2022/9/16 22:45:51) |
rook | > | ちょっと書きたいなと思ったのできた! (2022/9/16 22:45:22) |
おしらせ | > | rookさん(iPhone docomo spモード)が入室しました♪ (2022/9/16 22:45:08) |
おしらせ | > | ハルさん(iPhone 106.184.***.190)が退室しました。 (2022/8/15 22:27:30) |
ハル | > | おたおめい〜(芽依の誕生日のショートショート) (2022/8/15 22:27:24) |
ハル | > | お前の誕生日じゃねーんだぞ、とボヤく当人は、言葉とは裏腹に、既に仕掛け人の意図に乗ってしまったようだ。菴羅はにこやかに笑う。芽依は左手に構えたデッキを突き付けながら、「二対一でいいぜ」と呟く。ボコボコにしたらァ、なんて物騒な言葉が許されるのは、誕生日の本人だけだろう。 (2022/8/15 22:26:26) |
ハル | > | 「このくらい真剣に、真面目にやらなきゃ…楽しそうなめーちゃんなんて見れないでしょう?」 (2022/8/15 22:23:23) |
ハル | > | そう言い、芽依を指さして挑発的に笑う。 (2022/8/15 22:22:55) |
ハル | > | 「誕生日はお祭りでしょう。そして私はお祭りが好き。お祭りを楽しむ人の顔が見れるからね」 (2022/8/15 22:22:38) |
ハル | > | 芽依がそう尋ねれば、菴羅は笑みを湛えた。 (2022/8/15 22:21:52) |
ハル | > | 「菴羅ぁ、何が企みだよ。お前デュエルそう好きじゃねーだろ」 (2022/8/15 22:20:46) |
ハル | > | 昴の言葉に芽依は目を丸くして、菴羅の方を向く。菴羅は気分屋な上、デュエルに興味が薄いらしく、デッキ登録の義務は果たしているものの、本気か判別付かないデュエルをする。そんな菴羅が立て続けにデュエルの手伝いなど珍しい。 (2022/8/15 22:20:19) |
ハル | > | 「モチロン、あーちゃんと散々回したからね。いつもみたいな凡ミスはしない…ハズだよ」 (2022/8/15 22:17:34) |
ハル | > | 「オレへのプレゼントにデュエルなんだ、最高の仕上げしてきてんだろうな?」 (2022/8/15 22:16:50) |
ハル | > | 「この本末転倒ヤローが…」と芽依はボヤきながら、デッキホルダーからデッキを取り出し、直近、イベントも大会もないのに持参しているデュエルディスクにデッキをセットする。少し安心しながら、昴も同じようにする。 (2022/8/15 22:16:15) |
ハル | > | 申し訳なさそうにはしているが、その顔には焦りがない。芽依はデュエルで買収できる人間だと思っている人間の顔で、そこに少しだけ芽依はイラついた。 (2022/8/15 22:14:07) |
ハル | > | 「風船とか飾り付けの道具用意したら忘れちゃって…」 (2022/8/15 22:12:43) |
ハル | > | 「お前たまに図太いところ見せてくるな」 (2022/8/15 22:12:34) |
ハル | > | 「ごめん。僕プレゼント置いてきから今日はデュエルでいい?」 (2022/8/15 22:11:55) |
ハル | > | チョコレート菓子や広げられたポテトチップスなどの菓子の類は昴が、白い箱の中の小さなケーキは菴羅が用意したものだ。そんなお祝いムードの空間で、「芽依ちゃんに話があるんだけど」と、申し訳なさそうに昴が芽依に話し掛ける。 (2022/8/15 22:11:38) |
ハル | > | 芽依は呆れたようにそう言う。ベビーピンクと白を基調とした可憐ながら上品な趣向の部屋には、その雰囲気とややかけ離れた非日常の存在…きらめく紙吹雪を閉じ込めた透明のバルーンや、HAPPY BIRTHDAYの文字のバルーンが壁際に飾り付けてある。 (2022/8/15 22:10:08) |
ハル | > | 「人の名前で誕生日を雑に祝うな」 (2022/8/15 22:09:06) |
ハル | > | 気の抜けた挨拶で始まった集会…もとい、菴羅邸宅へのお招きには菴羅、昴、そして主役の芽依が居る。芽依の誕生日は盆の間…つまり、旅行や帰省が多いわけで、対面では変わり映えしないメンツに祝われる。もれなく、昴と菴羅の二人も祝日と冬休みに誕生日を迎えるので、この三人は三人揃っての誕生日が主になっている。 (2022/8/15 22:08:52) |
ハル | > | 「今日はめーちゃんの誕生日集会です。おめめい〜」 (2022/8/15 22:04:24) |
おしらせ | > | ハルさん(iPhone 106.184.***.190)が入室しました♪ (2022/8/15 22:04:06) |
おしらせ | > | ハルさん(iPhone 106.184.***.190)が退室しました。 (2022/8/15 21:48:10) |
ハル | > | 花を燃やすひと(セルフ二次創作)(芽依視点の菴羅) (2022/8/15 21:48:08) |
ハル | > | 「綺麗なものは綺麗に終わらせる」というこだわりは、果たして菴羅自身の感情なのだろうか。 (2022/8/15 21:46:58) |
ハル | > | 菴羅の美しさの観点から乖離したモノでも、他人の感情が、自分の感情と同じである時、『視えてしまう』時は、視える。その特性があってか、自身と他者の境界があいまいな女は、他者の反応で自分を確かめている節がある。 (2022/8/15 21:46:25) |
ハル | > | 菴羅のいう美しさが見目なのか、概念なのかは分からないが、『他人の美しい記憶』も視てきているのだろう。 (2022/8/15 21:45:39) |
ハル | > | 美しいまま、楽しい瞬間を閉じ込めて、菴羅がピリオドを打たないかが怖い。だから菴羅にはここが最高潮ではないと、目先以上の最高潮を未来に示さないと、取りこぼしてしまいそうで、怖い。 (2022/8/15 21:45:28) |
ハル | > | これ以上の発言は水掛け論だと感じて、燃やしてしまった菴羅の意図に食い下がることはなかった。 (2022/8/15 21:45:12) |
ハル | > | 「それだけで燃やす必要あるかよ」「花は動けないから、苦しい時に綺麗なままピリオドを打つことは出来ないじゃない」 (2022/8/15 21:44:07) |
ハル | > | 菴羅の目線は、花だったものでもなく、オレでもなく、遠くの地べたを見据えていた。たった一輪の花のために毎日毎日水をやっていたのも、この瞬間、花に火を付けたのも菴羅自身だったので、その返答だけでは理解できなかった。 (2022/8/15 21:43:47) |
ハル | > | 「枯れそうだったから」 (2022/8/15 21:41:58) |
ハル | > | わざわざご丁寧に、ライターを持ち出して、菴羅は一輪の花に火を着けた。オレが止めるよりも早く、あっという間に、花は白い手の中で燃えて言った。 (2022/8/15 21:41:46) |
ハル | > | 「なんでそんなことをするんだ」 (2022/8/15 21:41:28) |
ハル | > | 菴羅は世話していた花を、突然燃やしてしまったことがある。 (2022/8/15 21:41:13) |
ハル | > | 待ち人をただぼんやりと待っている姿、その造形の美しさに見惚れてしまう。 睫毛、鼻筋、唇の横から見たラインすらも、造りが良いと感嘆してしまう。ほんの瞬きさえ惜しんで、声を掛けるのを躊躇う自分がいる。 ただ、この美しさが恐ろしい。たおやかで、容易に手折れてしまいそうで。 (2022/8/15 21:40:40) |
ハル | > | 菴羅はよく笑う。誰かがいれば楽しそうに話し掛けるし、天性のカリスマか、菴羅の感情は人へと人へと伝播して、良くも悪くも騒ぎになる。お祭り騒ぎが好きな性分だから、それすら心底楽しんででいるのだろう。そんな菴羅は、一人きりの時間だけ、寡黙に、遠くを眺めるのを知っている。 (2022/8/15 21:40:20) |
ハル | > | 菴羅は綺麗だ。大きな瞳をふちどる白銀色の睫毛のひとつひとつさえ、優雅さを際立たせる役目を果たす。オレが柄にもなくそう想いを馳せるのは、静かな菴羅を眺めている時だ。 (2022/8/15 21:40:02) |
おしらせ | > | ハルさん(iPhone 106.184.***.190)が入室しました♪ (2022/8/15 21:39:18) |
おしらせ | > | おいらさん(3DS 131.147.***.9)が退室しました。 (2020/12/20 20:36:24) |
おいら | > | ちょっと早い、サグルのクリスマスのお話。 (2020/12/20 20:36:14) |
おいら | > | 「さあ、ダーリンを探しに行かなきゃ!プレゼントを渡すんだから!」 両手にたくさんぶら下がっていた紙袋の中身は、榊遊矢へのものらしい。 嬉々として歩いて行ってしまうししょーを追いかける。 いつもだったら引き止めるところだけど、今日だけは榊遊矢を睨みつけるだけにしておこう。 (2020/12/20 20:35:41) |