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「しがない オタク の 倉庫」の過去ログ

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2021年07月04日 17時54分 ~ 2022年05月01日 22時59分 の過去ログ
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九重 .頬の辺りに 傷ができやすいのだろう 。  褒められようが 蔑まれようが にこにこしているので 好んで近くに寄る人間は居ないのだが 、 本人は気にしておらず 、 なんなら 此方から 人の近くへ出向いて行く 。  人が自分を好いているかが 分かるので 嫌われていることは重々承知だが 、 まるで気にも留めない 。 感情が無さすぎる 、 というか 見せなさ過ぎる 故に 気味の悪い人形のよう 、 等と 言われていたり 。    (2021/7/4 17:54:58)

九重 .【 詳細 】  このような ある意味 人形とも言える人間になってしまったのは 、 両親が 神を信仰しているから 。  キ リ ス ト 教 等の 信仰団体には 入ってはいないが 、 神を信じ 、 何時でも 神様の事を 考えて 生活していた為こうなった 。  物心着く頃には 両親からも その手が伸びていて 、 常日頃から  『 笑顔でいなさい 』 『 暴力なんて振るわなければ 神様は 御加護を与えてくれるよ 』 『  そうすれば 不幸が降り掛かっても 私たちは救われる  』 等々 、 洗脳に等しい言葉を 掛けられて 過ごした 。  その為 、 何時何時でも にこにこと 笑みを浮かべる様になり 、 殴られようが 蔑まれようが やり返しはしないようになった 。  一人称は 私 、二人称は 〇〇さん 、 先輩 。  三人称は 二人称に 達 を 付けるだけ 。  特に 貴族の類の生まれでも無いため 、 言葉遣いがよろしい訳でもない 。  甘味よりは 辛味の方が好きらしく 、 酒や好んで食べるものも 辛いものが多い 。   (2021/7/4 17:56:06)

九重 .【 SV 】 「 あらあら 、 皆さん 勢揃いで 。  どうも今晩和 、 氷雨 と申します 。 苗字ですか ?? 苗字だなんて いいじゃないですか 。 御気軽に 氷雨 、 又は 氷雨さんと お呼びくださいな 。 ( くふふ . )  」  「 嫌だなぁ 、 痛いじゃないですか 。 嫁入り前の乙女に 手を出すもんじゃないですよ 、 先輩 。 ( けふ . にっこり .  ) 」 「 皆さん 、 そうこそこそして どうしたんです ?? 一瞬 私の名前が聞こえたような気もしたんですが 。 …… はは 、 そんな 嫌そうな顔しなくても いいでしょう ?? ( ふふふ . ) 」 「 神様は この世に居るんですよ 。 こうして居る間にも 神様は 傍に居て 、 見守って下さる 。 … そんな邪険な顔 しないで下さいよ 、 乙女の心は 傷つきやすいんです 。  ( 手 ひらり . ) 」 「 先輩 、 また 私の同期の事 殴りに行ったんですか ??  あまり 乱暴する人は 好きじゃないですよ 。 まあ 、 嘘ですけど 。  そんなんじゃ 、 また先輩に怒られちゃいますね 。 ( ぷくく . ) 」    (2021/7/4 17:56:28)

九重 ..   (2021/7/4 17:56:42)

九重 .【 氷雨 . 】 ( う - ん 、 これは不味そうだなあ 。 そう 自分は 笑顔の奥で 呟く 。  たった今 、 自分は 胸倉を掴まれて 持ち上げられている 。  目の前には 憤慨している男と 、 宥めようとするも無力な男が二人 。  どちらとも同期なのだが 、 どうにも見下されているのだろう 。  胸倉を掴んでいる男の目には 怒気の他に 威圧感 と 侮蔑の色が 見えた 。  相手は 私より 数十cm 背が高く 、 力も強い 。 胸倉を掴まれている私は 足の裏まで 地面に着かず 、 爪先立ち状態 。  全く 、 こんなか弱い乙女を サ ン ドバッ グにして 何が楽しいのか 。  そう思うが 、 相手の言い分によると こちらが悪いらしい 。  ここまで発展した経歴を 説明していなかったが 、 ここの 狭い道を歩いていたら この三人組が 仲良さげに 横三列に連なり歩いてきて 、 此方は 普通に歩いていたら 肩をぶつけられたのだ 。 しかも 故意に 。    (2021/7/4 17:57:36)

九重 .  おい 、 何ぶつかってんだよ 、 なんて 其方のせいであるのに 言い掛かりを付けられてしまい 、 私は  " あら 、すみません 。 私がもう一人立っていても 問題ないくらいに 間は開けていたんですけどねぇ 。 " と 、 普通に返した 。 それでも 理不尽に 言い掛かりをつけてくる相手に対し 、  " それだけ 嫌だったのなら 、 三列に並んで歩く方が悪くないです ??  私よりも随分と 図体が大きいんですから 。 それも分かりませんか ?? " … なんて 、 悪い癖が出てしまった 。  それに 反応した男に 胸倉を掴まれ 、 今に至る 。  様子を見る限り 短気なのか 。  そう冷静に判断していれば 、非力な女の癖に 、 謝ったら許してやるよ 、 と 。  高圧的な態度の相手に対し 、 此方は ただ冷静に 言葉を返す 。  )    (2021/7/4 17:57:57)

九重 .  謝るのは そっちでは ?? 私は 悪くないので 謝るつもりは無いですよ 。 ( にっこり 、 悪びれる様子もなく していると 、 歯軋り する音と 、 無力な 男達が やめろと 言う声と 同時に飛んでくる 大きくて硬い拳 。  鈍い音が 頭の中に響く 。  まだ 骨は折れていないが 、 中々の 痛さだ 。 それでも 、 顔は歪めず 笑顔のままで 。  )  … 痛いですねぇ 。  手が早いと 女性に嫌われますよ ?? ( と 、 いつもの調子を崩さず 、 そして 悪気も無く 相手に追い打ちをかける 。  追い打ちをかける度 、 自分の身が危険にさらされると言うのは 承知しているが 、 正直な口は 留まる所を知らなくて 。 )   (2021/7/4 17:58:20)

九重 ..   (2021/7/4 17:58:25)

九重 .【 氷雨 . 】 ( ぐわんぐわんと 視界と 脳みそが 揺れる感覚を覚えながら 、 胸倉を掴まれ 宙吊り状態になっていると 、 揺れる視界の中で 再度 拳を握る 男の姿が見えた 。 取り巻きは 真っ青な顔で 、 軍服の袖を掴んでいるが それも 弱く 、 直ぐ様 振り払われて おしまい 。  へらへら 笑ってんじゃねえよ 気持ち悪ぃ !! なんて 、 鼓膜を破るのかと言う程の 勢いで 叫ぶ 男 。  こんな所で叫んでしまったら 誰か来てしまうだろうに 、 それも 頭に無いのか 。  二度目の 殴打を覚悟して 、 元々 細い目を きゅ 、 と閉じる 。  が 、 いつまで経っても 拳なんか飛んで来なくて 、 耳に入ってきたのは 何時も 聴いている 、 聴き慣れた先輩の声 。  嗚呼 、 これだから 大声は出して欲しくなかった 。 これは 面倒な事になりそうだなあ 、 そう思いながら 重い瞼を 薄く開けると 、 胸倉を掴む男の後ろに その声の主は居て 。  そこの兄ちゃん 、と にこやかに 、 愛想良く 語り掛ける 先輩の声は 怒りに染められていて 、 それは 握力にも 繋がっていたらしい 。   (2021/7/4 17:59:21)

九重 . その愛想良い笑顔には似合わない 握力で 肩を 掴んでいるせいか 、 胸倉を掴んでいた男の威勢は 何処へやら 。  痛みに耐える方が 最優先らしく 、 軍服を掴む手が緩み 本意じゃないだろうが 下ろして貰えた 。  たん 、 と 音を鳴らして 降り立つと 男を押しのけて 目の前まで来る 先輩 。  呆れたような声色と 物言いに対し 、 殴られた後を 優しく指の腹で 撫でてくれる 。  )  別に売ってなんかないですよ 。 売ったと勘違いされて 殴られた 、 ただの被害者ですよ 。 ( すり 、 と 先程まで 立たされていた立場なんて忘れて 、 心地良さそうに 手に擦り寄れば 乱れた 軍服を 正して 、 にこりと笑って 上記を述べる 。 あくまで 私は 犠牲者 、 被害者であると 。  っくそ … お前は関係ないだろ 、 引っ込んでろよ !! と 、 苛立ちを隠せない様子の 男は 元気の良い 成犬のように 吠える 。  そんな男を 、 先輩は お返しという名目で 私が受けた威力より 強いであろう 一発を 顔面に打ち込み 、 男は その勢いで倒れた 。  )  あらあら ……  先輩 、 やり返さなくても 来てくれただけで 牽制になってますよ 。    (2021/7/4 18:00:46)

九重 .( あらあら 、 と 言いつつ 後ろを 一瞥すると 、 甲斐も無く 震える 取り巻き二人 。 二人は 先輩の存在を知っていたのだろうか 。  まぁ 、 そんなことはどうでもいいか 。 )   (2021/7/4 18:01:03)

おしらせ無言時間が20分を超えたため、九重 .さんが自動退室しました。  (2021/7/4 19:01:31)

おしらせ九重 .さんが入室しました♪  (2021/7/4 19:13:49)

九重 . [ 名前 ] グレイシア ・ ダウナ ー ・ ギー アアロガンツ . / ( Glacier ・ downer ・ gier arroganz ) // [ 容姿 ] 銀髪だけど 一寸 色が濃い目 。 長さは胸の下あたり迄 。 穏やかな顔つきで 少し垂れ目 。 色は 透き通 ッ た ターコイズブル ー 。 ピアス や ネックレス 等の アクセサリ ー は 特に着けず 、 黒色の ブラウス ワンピー ス が 殆ど 。 その上に更に黒色の羽織物を 肩に掛けている 。 丈は長め 。 靴は 黒色の 革 ブー ツ 。 外出する質ではないが 庭には出るので 多少 焼けている 。 それでも 色白 。 // [ 性格 ] 温厚で穏やかな性格 。 だが ストレス を 身体に溜め込みやすく 、 よく1人で 夜中まで泣いていたりする 。 人当たりがよく 、 愛想もとても良い 。 異性への耐性があるが 接する前に 異性を姉に取られがち 。 結構 家族に対しては 気弱 。   (2021/7/4 19:13:54)

九重 ..   (2021/7/4 19:14:00)

九重 .[ 名前 . ]  桐生 伊鈴   ( きりゅう いすず  )  [ 年齢 . ]  20 歳  [ 容姿 . ] 襟足の長くな ッ た ダー ク ブラ ウ ン の髪は 肩程 まであり 、 前髪は 眉下まであり 適当な M 字型 。  瞳は  黒色の タ ー ト ル ネ ッ ク T シ ャ ツ に カ ー キ 色の ジャ ケ ッ ト 。  オ ー バー サ イ ズ なので 萌え袖 に な ッ てしま ッ ている 。  黒色 ベレ ー 帽も 愛用し続けており 、 何かが無い限り   外出時は 被り続けている 。  黒の ス キ ニ ー に 焦茶色の ミ ニ ブー ツ 。  寒い時は 上着の チ ャ ッ ク を し ッ かり閉める 。   身長は 165 cm 、 体重は 軽め 。  表情が乏しいので 基本的に 真顔 。      (2021/7/4 19:14:36)

九重 .[ 性格 . ]  常に 控えめで 物静か 。 少々 人と コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン を取るのが 苦手であり 、 それ故に 口数も少ない 。  お世辞が言えず 、 本音を 相手に言 ッ てしまう 部分がある為 本人曰く 会話をしないのは 『 相手に嫌な思いをさせたくないから 』 …… なんて 、 言い訳をしているらしい 。  甘える事も 少なく 、 甘やかす事も 出来ない 。  簡単に言えば 一匹狼 タ イ プ 。  それでも 心はち ャ んと 存在しているので 、 怪我人を見れば 無言で 手当をしたり 。  表情も 乏しいので 無愛想に 思われるだろうが 、 内心 物凄く 心配して 饒舌に喋 ッ ているから 許して欲しい 。  何時から だ ッ たかは 忘れたが 、 赤面症な 所があり 過度な ス キ ン シ ッ プを 取られてしまうと 思考回路が シ ョ ー ト し 、 とにかく 顔を隠したがる 。  一方的に 好意を寄せる人には 兎に角 見られたくないようで 、 顔を赤くしてしまえば 直ぐに 与えられた自室に 籠るだろう 。  しかし 、 恋愛面には 疎く 性格上 好かれないと 卑下しており 、 殆ど 諦めている 。 その想いが 叶えば 、 その相手に 甘える事も あるかもしれない 。     (2021/7/4 19:16:04)

九重 . [ 備考 . ]  一人称  /  私  //  二人称  /  〇〇 . 君   //  三人称  /  〇〇達 . 君達  //  此処へ来た経歴としては 、 数少ない 友達との 季節外れな 肝試し中 。 肝試しを しようと 誘われ 、 とある 大きな 森へ 入ると 途端に き ャ あき ャ あ 勝手に 叫び出す 友達 。 その 煩さに 嫌気が差し 、 数回目の 黄色い声に 耳を塞いだ 。 同時に 閉じていた 瞼を開けば 、 ふと気付くと 周りに 騒々しい 友達 が 消えていて 。 え 、 なんで 。 さ ッ きまで 一緒に居たのに 。 そう不安を募らせながら その辺を うろちょろ していたら 、 いつの間にか 辿り着いたのは 古びた館 。 その 不気味な 雰囲気に 薄い 恐怖を 覚えながら 館へ入れば 、 そこに待 ッ ていたのは 黄緑の 服を着た _______ 『 や ッ と来た 、 俺達の餌 。 』 そこから 暫くの間 軟禁状態に されているが 、 最早 脱出する事は 諦めている 。   (2021/7/4 19:21:54)

九重 .実際 、 同じ様な 待遇を受けている 女の子達は 友達より 断然 可愛らしいと思えるし 、 案外 楽な暮らしをさせて貰 ッ ているから 元の生活に 戻りたくない 、 と言うのが 本音 …… なのだろうか 。 そんな事を考えるけれど 、 友達はいい人ばかりだし 両親も もしかしたら 心配してくれているかもしれない 。  これ という 決定的な理由が出来るまで 、 この決意は 揺らいだまま 。 好きな物は  動物 . 甘過ぎないお菓子 . ビタ ー チ ョ コ . 恋人 …… etc .  / 嫌いな物は  甘過ぎるお菓子 . 虫 . 暑い場所 。 虫に関しては 嫌いではあるが 退治はできる 。 あと 少食 。  [ SV ]   「 … 桐生 伊鈴 。…… 宜しく 。 」 「 … 会話 、 苦手なので …… 」 「 … ッ はは 、 馬鹿だな ァ 。 」 「 怪我見せて 。 … 大丈夫 ?? …… 強がらなくていいから 。 ほら 、 怪我した方 出して 。 」 「 ッ あ 、 ぇ と 、 あの …… はな 、 は 離して下さ 、 ぃ ……… ( 抱き締められてる ) 」「 …… ッ 顔 。 赤い 、 から みないで ……… 」   (2021/7/4 19:22:42)

九重 .「 私が 好きにな ッ た人は皆 、 他の人と 幸せになるから 。 好きな人が 幸せそうにしてるだけで 私は 十分 。 」「 私なんか 可愛くないんで ……… お世辞が 上手なんですね 。 」「 … ね 、 か … 構 ッ て …… ?? ( しぴ相手に ) 」   (2021/7/4 19:23:03)

おしらせ無言時間が20分を超えたため、九重 .さんが自動退室しました。  (2021/7/4 19:43:37)

おしらせ九重 .さんが入室しました♪  (2021/7/4 19:49:11)

九重 .睡る羊 (  スリープ クリオス )     何世紀 も 前から 存在する 放浪の    民 の 一つ 。     人 に よって 異なる が 、 頭には   羊のような 角が生える 。     渦を巻いたもの 、 一本の角 、   鬼の様な 小さなもの etc ……    と 種類がある 。     国 の 端にある 催眠 の 森 に 住み 、   森 の 奥深く で 梟 と 共存 している   一つ の 大きな 村 を 造っており 、   村長 は 男女問わず 何かしら の   能力 を 持つ 子供 が 選ばれる 。   催眠術 は 村の 誰しもが 持ち合わせ   て いるが 、 時折 催眠術 の 他 に   梟 達 と 視覚 、 聴覚 を 共有 でき   る 、 相手 の 五感 を 歪ませる 、   呪い を 掛けた 相手 に 悪夢 を   見させる 等 、 そんな 力 を 受け継ぐ   事がある 。   そのような 力を 持ち合わせた子供が  村長 に 推薦される 。   (2021/7/4 19:50:42)

九重 .梟 とは 、     『  村 を 護る 事  』     『  他 の 民族 と 干渉せず     血を交えることなく 生きたい 』     事 と 、 梟 側 の     『  誰にも 狩られること無く      森で暮らす  』     『  赦した 者 以外 の 民族 は     踏み入れさせない  』   という 利害の一致 で   共存関係 を 築いていた 。  主に 、 睡る羊 は 菜食 なので   梟 を 狩ることは 無い 。   しかし 、 西暦 XX 年 、   そのような 力 を 欲しながらも   嫌悪していた 皇族 に より 村 に  大勢 の 兵 が 攻め込み 族滅 した 。     雄 と 称される 睡る羊 は 基本   狩られたが 、 狩り損ねた 雄 達は   捕獲し 、 選別され 別々 の 奴隷   市場 に 売られて行く 。   雌 と 称される 睡る羊 や 、 仔羊 と   称される 睡る羊は 、 抵抗する場合    は 狩られ 、 その他 は 捕獲 し   皇族 や 貴族 直々 に 奴隷として   買われ 、 雌雄 問わず 子を残す 事を   強いられる 。       (2021/7/4 19:51:21)

九重 .皇族 や 貴族 に 買われた 睡る羊 は   子供 を 残したものの 、 産まれる   仔羊 を 徹底的 に 潰していた ので   皇族らに 睡る羊 の 血は 引き継がれ   なかった 。   罪の無い 、 自ら産んだ 仔羊 を   潰す 行為 を 行う為 、 精神を病み   己 の 命さえも 潰す者も 多々居た  らしい 。   睡る羊 の 血を 交えられなかった  皇族らは その行為に 怒り狂い 、   最終的には 族滅 の 道 へ 逸れ 、   一族 全て 抹消された 。   …… と 書記 には 記されているが 、       後処理 が 粗雑 だった為     生き残りが 居るという 諸説 が     何世紀 経っても消えていない 。   現在 では 、 その存在 は 童話 と   され 、 灰被り姫 の様な   ストーリー で 完結されている 。   (2021/7/4 19:51:38)

九重 ..   (2021/7/4 19:51:49)

九重 .____ どうしよう 。 痛い 、 只々 痛い 。 此処は とある村の裏にある 大きな山 。 私は そこに住む 、 未だ 若い狐だ 。 今は夕方 。 明るい内に 夜ご飯を 取 ッ ておこうと 少し薄暗い中で 獣道を歩いていれば 、 狩人の物であろう 。 虎挟みに 気付かず 、 誤 ッ て 踏んでしまい 、 今に至る 。 多分 骨は折れているだろうし 、 というか 血が止まらない 。 逃げようと もがけば もがくほど 血が吹き出し 、 地面を紅く染めていく 。 くぅ - ん 、 くぅ - ん と 元気の無さげな 鳴き声を 漏らしながら 、 ばたばたと 暴れる 。 そんな無駄な抵抗をしても 、血が流れていくだけ 。 もう目の前は 出血が酷いせいで ぐらぐらと 歪んでいる 。 もう鳴く気力も 暴れる体力も無くな ッ た頃 _____________ 意識が ぶつんと 途切れた 。   …… 暗い 。 此処は何処だろうか … 。 ふわふわとした 感覚が 自分を襲 ッ ている 。 歩いていないのに 、 ざくざくと 山の地面を踏んで歩く 音が聞こえる 。 …… 此処は本当に何処だ ?? そう疑問に思えば 、 すぅ 、 と 目を開く 。  目を開けば 、 目線は 狐の時より 断然高く 、 広く感じた 。歩いていないのに 道を進んでいるし 。   (2021/7/4 19:54:01)

九重 .というか まず 死んでいない 。 何か暖かいのに 包まれている 。 色んな 疑問が ぽこぽこと 浮かんでくる中 、 混乱しつつ 周りを見ると 横には 紺色の着物と 朽葉色の羽織物を着た 、 前髪の長い 人間の男が 自分を 抱いて 歩いていた 。 暖かいのはそのせいか 。 そう納得するが 、 相手は 人間 。 私は狐だ 。 殺される ___ 。 本能がそう言えば 、 あからさまに 顔を青くして ばたばたと 罠から抜け出そうとする様に 暴れる 。 嫌だ 、 死にたくない 。 その一心で 。 そうすると 、 自分を抱いていた 男は 困 ッ た様に 只 ” 大丈夫 ” と 一言 呟いて 暴れる私の背中を ぽんぽん 叩き 、 落ち着かせようとしてきた 。 まるで子供をあやす様に 接してくる 男に 振り返れば 、 彼は 優しく 、 そして何処か妖艶に 口角を吊り上げ 深緑の瞳を細めていた 。 他の人ならば 気味悪く感じ 更に恐怖心が増すかもしれないが 、 私は何故か そこの表情に 安心感が持てた 。 色白で 細い指 。 それなのに 大きくて硬く 、 暖かい手に 落ち着かされる 。    (2021/7/4 19:55:00)

九重 . フ ー ッ 、 フ ー ッ と まだ少しだけ 興奮した侭の 息を していれば 、 男は 唐突に ” …… そうだ 。 君は 狐じゃなくな ッ たんだ 。 ” なんて 。 急に にこにこ顔で 言われるものだから 、 ふすふすと 動物のように息をしながら 目を見開く 。 なら何にな ッ たんだ 。 そう思い 視線を下げれば 、 小さな着物に 包まれた 人間の体と 小さな小さな手 。 そんな 新しい身体を見れば 又 ぱちくりと 瞬きをして 驚いた様に 身体を見る 。 狐の 尻尾と 耳は残 ッ ているようだ 。 そんな 表情をころころと変えるのが 余程 楽しい様で 、 私の身体を抱いている男は くすくすと 笑 ッ ていた 。 ” 君は 妖怪 に 生まれ変わ ッ たんだよ 。 ” …… それからが 、 私と 彼 ______ 師匠の 初めての出会い 。    (2021/7/4 19:55:23)

九重 ..   (2021/7/4 19:55:43)

九重 .( ちゅんちゅん 。  開いた窓の縁で 小鳥が 朝を告げる 。   その後ろでは 山から朝日がこちらを覗いていて 、 その姿は とても眩しくて 目を細めた 。  ちゅんちゅん 、 ちゅんちゅん 。  煩い程に 可愛らしく鳴く 小鳥は 、 傍に置いてあ ッ た フル ー ツ が 乗せられた 籠の近くへと 寄り 、 林檎を啄く 。  自分と同じくらいの 大きさである 林檎を啄く姿は とても愛らしくて 、 反対に 憎く思えた 。  この小鳥のように 、 小さな体で この鳥籠の中から出られたら 。  小さな翼で 空を飛べたら 。 小さな嘴で 楽しく歌うことが出来たなら 。  憎く思っているはず 、 それなのに 。  私が 小鳥を見る目は それでも 柔らかくて 、 暖かくて 。  お人好しなのが 目に見える 。  ぴょこぴょこ 歩く 小鳥 を 見ていたら 、 がちゃり 、 と 唐突に開く 部屋の扉 。  豪勢な訳でもない扉なのに 、 館一番の 小さな部屋では 大きく扉の開閉の音が 響く 。  小鳥は 驚いて 、 一つ 囀りを落とせば ぱたぱたと 羽ばたいて行ってしまった 。  …… もう少し 、 見ていたかった 。    (2021/7/4 19:56:34)

九重 .  そう思うも 、 小鳥は とうに見えなくなっていて 、 視力の弱い 目では どこに行ったかも分からなくて 。  お嬢様 。  そんな声に 現実に引き戻され 、 扉の方へ向くと 、 絹糸の様な 、 綺麗な金髪を 腰辺りまで 長く伸ばし 、 毛先を巻き 、 二つ結びにした 可愛らしい髪型の 侍女が 立っていた 。  また 窓を開けて … なんて 、 呆れたように 、 そして 何処か悲しそうに 見つめてくる 彼女 。  可愛い顔が 儚さに包まれると 同時に 、 心に ちくりと 棘が刺さったような 痛みが走る 。  お願い 、 そんな顔をしないで 。  そう言いたくても 、 冷えた 声帯は機能しない 。  困り眉で 彼女を見据え 、 ふ 、 と 笑っては 口を 金魚のように ぱくぱく 開閉して できる限りの 意思疎通を 。  "  ごめんなさい  "  そう言い終われば 、 今度は 侍女 から の 返事 を 待つ 。  もう こんな 会話をして 何日 、 いや 何ヶ月だろうか 。 幼い頃 から 共 に 生きてきた 筈 の 声が 突然 消えてしまうと 、 こうも 辛いのか と しみじみ思う 。   )   (2021/7/4 19:57:09)

九重 ..   (2021/7/4 19:57:29)

九重 .(  ごぽり 。  時折 そんな音が 室内に 響く 。   幾度と無く 聞いてきた その音で 、 意識 が 現実に 戻され 顔を上げた 。  目の前には 巨大な 硝子 の 筒 と 、 その中で 妖しく光る 緑色の液 。  更に その中には 、 何本もの パイプ が 繋がった … 羊 、 狼 、 鷹 とも 理解出来る 生き物 。 胎児のように 丸まっている それは 、 耳の傍に 生える 角は ぐるり と ひん曲がっていて 、 爪 や 牙は は 煌びやかに 輝きつつも 、 見ただけで 恐怖 を 心根 に 植え付けてしまうであろうほどに 鋭く 、 大きなもので 。  狼の骨格 らしき もの だけれど 、 体躯 は それ以上 、 この世には 存在しない 大きさ 。  その背には 、 街 ひとつは 包み込む 翼が 。 ______ それを 見る度に また 心に どす黒い 霧がかかる 。  繰り返し 懺悔しても しきれない 、 重く 、 膨大すぎる 罪の意識 。  ふと 立ち上がり 、 硝子 を 撫で 額を 当てた 。    (2021/7/4 19:58:07)

九重 .ゆっくり閉じた 目の周りは 隈 と 涙の跡で 汚い 。  胎児 の ように眠る 巨大すぎる 生物兵器 、 合成獣 。  この " 仔 " に 、 その 爪 で 切り裂いてくれ と 、 その 牙で 食い散らかしてくれ と 。  翼 で 、 脚 で 、 その身体 で 。  … 殺してくれと 、 何度 願ったか 、 何度 懇願したか 。  開眼 し 、 硝子 の 筒から 距離 を 取る 。  口から 溢れ出る 泡 と 、 大きく 脈打つ 心臓 の 音 が 更に 酷く 、 耳 を 貫く 。   )  ______ ごめん 、ね …  (  人を こき使い ながら 、 死にたくても 必死 に 努力して生きる 人 を 嘲る 、 彼奴ら と 同じ様に 口 を 歪ませ 、 呪詛 の ように 重い 謝罪を 口にした 。  思い切り ソファ ー に 座ったせいで 腰が痛いのも気にしない 。  もう 涙 も 涸れて 出なくて 。   締めるのを 失敗した 、 間抜け な 痕を 首に 着け 、 晒しながら 、 枯れ枝 みたく なってしまった 指で 、 手で 顔を覆う 。  ごめん 、 ごめん 。    ……… 今日もまた 、 懺悔の日々だ 。 )   (2021/7/4 19:58:36)

九重 ..   (2021/7/4 19:58:45)

九重 .黒菰 廿楽 ( くろこ つづら ) (  黒菰家 当主 。 アルビノ 気味 。   慈悲深い性格 で ありつつ 、 心の底   からの 愛しさを 覚える相手 のこと   だけしか 興味が湧かない 非情な 一     面 を 持つ 人間 。     とある日 、 山 で 散歩中 子狐 の 死   骸 を 見つけるなり 、 さらり と 禁   忌 を 犯し 緋 を 生み出す 。     その反動で 人ならざる 者に なるの   だが 、 前々から 禁忌 を 犯し続けて いたので 特に変化は無し 。  『 すぐ帰ってくるよ 』 と 緋天竺 に 言っておきながら 、 両親に監禁されてしまい 屋敷の中で 百数十年 生き永らえる 。 無理矢理 嫁がされた 烏豌 に 何故 か 雰囲気 や 容姿 が 良く似た 真澄 に 興味を 示すが 結局 緋 程の 情は 向けていない 。 最期 は 夢喰い や 真澄 への 嫉妬心 で 暴走した 緋 に 食われ 消えた 。   結果 、 緋 には 丁寧に 造られた 手作り の 狐 の 面 と 、 『  君は 私の 可愛い可愛い 息子 で 、 唯一無二 の 、 自慢 の 弟子 だよ 。  』  … なんて 呪い を 残し 旅立つ事になる 。 享年 31 (  117  ) 歳 。   (2021/7/4 20:01:45)

九重 .緋天竺  (  ひうてんじく  ) (   緋色のゼラニウム 花言葉          メランコリー から       廿楽 から 産み出された 妖 。    食事 は 人間 と 同じもの を 食べ      るが 、 夜な夜な 街 の 人間 の 夢    や 不安感 、 苛立ち 、 悲しみ    等 が 塊になり 、 夜空に浮いた    物を 喰う 。       喰うものの 、 昔から 身体に 合わ      ない それは 受け付けられること      も無く 吐き出され 、 そこから    一つの妖が生まれる 。     夢喰い で 喰った 負の感情の 為か    喰った後 は 巨大な 黒い狐 と 化し    度々 街 の 人間 を 呑み込んでいる      元々 は 生後 数ヶ月 、 親から    離れたて の 幼い 狐の 死骸 だった 。 再度 人間 の 形をして 生まれて からは 『 師匠 』 と 呼ぶ 廿楽 の 事 を 親として 、 師匠と して 心から 慕い 、 そして 愛していた 。   愛されている 自覚もあった 。   しかし とある日 、 ぱったり と 廿楽 が 緋天竺 の 住む 神社に 足 を 運ばなくなる と 、 不安から 禁止されていた 夢喰い を 繰り返し続けてしまう 。   (2021/7/4 20:03:08)

九重 .貍朽 烏豌 ( りきゅう かえ ) ( 黒菰 の 反対 の 貍 【 たぬき 】   雑草 の カラスノエンドウ から 長女でありながら 親に虐げられ 生きてくる 。 虐げられながらも 、 カラスノエンドウが 可愛らしい 花をつけた ような 笑みを 浮かべるので 廿楽 に 惚れられ 、 烏豌 自身も 廿楽 に 惚れた 。 吹樂家 に 半ば無理矢理 嫁がされると 身体的 、精神的 負荷が 大きく 難病に伏せてしまい すぐさま病死 。 唯一残したのは 廿楽 の 中 にある ほんのり 甘くて 苦い 、 彼だけに 見せた 淡い 笑顔の 思い出 だけ 。  享年 26 歳 。 )   (2021/7/4 20:03:30)

九重 .黒菰家       () 吹樂家 ( すいらくけ ) ( 烏豌 が 嫁入りして行った 家系   女誑し や 権力を振り回すなど    代々当主の噂は ろくでもない家 ) 面皓家 ( つしろけ ) ( 名前の通り面が白い【外面が良い】   面食いが多い家系  廿楽も顔で結婚を 決められた )   (2021/7/4 20:03:57)

九重 ..   (2021/7/4 20:05:00)

九重 .どうもどうも ! これを読んでるってことは 、 多分 俺 は 死んでて 、 知り合い の 誰かに あの ちっちゃい 鍵 渡したって ことだよな ? いやー 、それなら よかった 。 渡してなかったら また 悔いが一つ増えるとこだったわ 。 てことは 、これを読んでんのは … コージー ? K2 ? 梓 ? それとも 妹かな 。 ま 、 誰が見てるか 気にしたって 、 俺もう死んでるし あんま関係ないか ? いや 、 取り敢えず 挙げた奴ら の 誰かには読んで欲しいなぁ 。 まず最初に 。 手記 を 読むのが 唯一無二 の 、共に 最高峰 の 山へ と 挑んだ 仲間 なら 。 俺達 と あの山へ 登ってくれて ありがとう 。 山を知らない 人間から きっと 無謀だ と 言われただろうに 、 同行してくれた 事 、 心から 感謝する 。   (2021/7/4 20:05:03)

九重 .なんてのは ちょっと 堅苦し過ぎる かな 。 K2 は 初めて 会った時から 、頼り甲斐 ガあって 、 指示はくれずとも 傍に居るだけで 安心感が 段違い だった 。 貴方 には 失礼かもしれないが 、 そこそこ歳 の 事も 考える様な 歳だろうに 、笑顔 で ほぼ 山登り 素人 の様な俺達 を 指導してくれて ありがとう 。 K2 の 笑顔 は 何時でも 心 を 暖かく してくれて 、 きっと 登山中 でも 凍えることは なかった 筈だ 。 その暖かさ と 、 ベテラン の 腕 を 存分に使って 新人登山家を これからも 鍛えて行ってくれ 。 くれぐれも 身体には気をつけて 。 梓 は いつも 雪のように 冷たくて 、 登山中 でなくても 、 あまり 笑いかけてくれる 事 は なかったな 。 もう少しだけでも 、 登山してる時 に 俺は 関わり合えていただろうか 。 それでも 、 その冷静さ は 悪天候に なっても 、 ホワイトアウト になっても 同じように 冷静 に 対応 してくれる と 信じてる 。 事故だって 、 体調不良 だって他の隊に 比べりゃ 少なくなるだろう 。 上から目線 には なるが 、 これからも 頑張って欲しい 。 何事も 、 冷静さを欠いたら お終い だからな 。   (2021/7/4 20:05:28)

九重 .コージー は 、 最初 に 他所 で 待ち合わせて 会った時から 気が合い そうだって ずっと思ってたんだ 。 正直 、 性格 は 合わないように 感じた 部分もあるが 、 結局 根本 は 同じで 。 お互い 山が大好きだったから 。 一緒 に 登る時 、 初対面 以上に 仲良く 出来ただろうか ? 沢山 話せた だろうか ? 出来ていたら 嬉しく思う 。 コージー は 無自覚だろうが 、 お調子者で 、 親の権力を笠に着て 、 見栄っ張り で 自己中で 。 誰にでも 嫌われてしまいそうな 性格 だけれど 、 きっと そんな性格は 登山家 に なかなか居ないだろうな 。 だからこそ 。 コージー は 新人達と 共に山を踏破して 、 導くべきだと 俺は思う 。 コージー と居ると 、 変に張り詰めた 緊張 が 俺でも解れた 。 だから 、 その 明るい 自信満々 の 笑顔で 、 隊の先頭 を歩け 。 そして 切り開いて行け 。 ただ 、 お前だって 人間だから。 無理はせず 、 少しは 休みながら 、 時に ゆっくり 過ごしながら 登山して くれ 。 あ 、 あと 墓参りには お前んとこの 缶詰 、ぜっったい持って来いよ 。   (2021/7/4 20:05:58)

九重 .そして ……… 手記を 読むのが 、 最初 で 最高の 相棒であり 、 家族であり 、 妹である 静葉 なら 。 ____ 不甲斐ない 兄ちゃんで       ごめんな 。 お前 の 歳が 一桁 位の時から ずーっと思ってたんだ 。 いつもいつも 静葉 に 無理させて 、 俺だけ お前を置いて 優位に立って 。 双子だから とかいう 理由じゃなくて 、 家族として 、 一緒に過ごし続ける だろう 相棒として 仲良くしたかった 。 それなのに 、 親族とか 、 同級生 とか 関係無い奴 に 変に流されて 。 一人しかいない 妹を 蔑ろにして 。 俺 、 お兄ちゃん 失格だよな 。 静葉 が 前々から 俺の事 嫌ってて 、 無口になったりしたのも 俺が理由 なのは 知ってたよ 。 両親 を 奪ったも同義の 、登山が 大嫌いなのも 。 それでも 、お前は 着いてきてくれた 。 俺の為じゃないかもしれない 。 世間体の為かもしれない 。 でも 、 本当に 。 心から 嬉しかった 。 嬉しくて嬉しくて 、 枯れたはずの 涙 が 出てきた時もあった 。 初めて 一緒に山頂 に登って 、景色を 見た時 。  静葉 、めちゃくちゃ 嬉しそう で 、感動したような 顔してたのを いつまでも 覚えてる 。   (2021/7/4 20:06:35)

九重 .俺が着けてた ロケット の 中 、 それが その時 山頂で 一緒に撮った 写真だよ 。 真顔だけど 、 写真を見ると その 顔を 思い出せて 幸せになれるから 。 だから 付けてたんだ 。 心臓 の 病気の事 、 俺 は 中二 位の 頃から ずっと 隠し続けてた 。 そのせいで 、 更に 嫌われたかも しれない 。遂には 一人にするのか って 憎まれたかもしれない 。 それは 重々承知だ 。 ただ 、 俺は 山を登ること 。 登山は 、 登山だけは 嫌わないで 欲しい 。 確かに 山は 両親 の 愛を 奪った 。 金も 、 名誉も 。 命さえも奪っていった 。 だけど 、母さん達は 一歩間違えれば 全てを失うこと 。 それを 分かってて山に 全力を 注ぎ込んでたんだ 。 俺も もっと愛して欲しかった 。 でも 、夜遅くまで 荷物の 準備して 、 経路の確認してる時の 二人の あの 幸せそうで 、 楽しそうで 、一生懸命な 顔 見たら なんも言えなかった 。 だから 、どうか 二人が 愛した 山を 嫌わないでくれ 。 _____最後に 。 俺が居なくなったら 、 静葉 は 一人ぼっちだ 。   (2021/7/4 20:07:11)

九重 .親戚たちは 皆 口を揃えて 両親 の 事 、 ろくでもない奴らだ なんて言うから 頼る事は 出来ないと思う 。 静葉 は 優しいから 、 それも 甘んじて 受け入れるだろ ? でも 、 きっと 精神的に 辛くなる 。 俺だってあったんだから 、 絶対 辛くなって 、 母さん 、 父さんに 会いたくなって どうしようもなくなる 時もある筈だ 。 その時は絶対 、 足を止めてくれ 。 親戚には 頼れなくとも 、 俺らには 一緒に 登山した 仲間がいる 。 友がいる 。 彼奴らに 頼れば 、親戚なんて どうでも 良くなるさ 。絶対に その時の 最善を 選んでくれる 。 だから 、 寂しくなっても お前から 会いに来るな 。 墓に来るなら まだ いいけどさ 。 父さんとかは 見張らずとも 、 俺は 絶対に お前の 傍に居て 病まないか 見張っててやるよ 。 家族は 死んでも 繋がりは 切れない 。 辛くなったら 心の中で 呼んでくれ 。 必ず お前の傍に行く 。 静葉 は 俺の中の 最高 の 登山家 で 、 相棒 で 、 最愛 の 妹なんだから 。 登坂 陽射 より この世で一番の登山家達へ 。   (2021/7/4 20:07:35)

九重 ..   (2021/7/4 20:07:45)

九重 . ( がりがり 、 がりがり 。 万年筆を 紙に 力強く … 否 、 親でも殺されたのかと言う程 、 硬い 机を 削り取ろうとするような 力を込めて 滑らせる 。 何時も 無感情に ゆるりと 弧を描いている眉は 、 珍しくも無いのだが 眉間に皺を 寄せていた 。 はあ 、 と 浅くなっていた息を 大きく吐き出せば 、 肺が 縮むのを感じる 。 其の儘 光の無い瞳を 上げてみると 、 煙突状の書類が 数本 無慈悲に 聳え立っていて 。 嗚呼 、 見るだけで 目が眩む 。 じとりと 疲れきった目を 閉じては 椅子に体を預け 、 年季が入り 少々 汚れた天井を 見詰めた 。 黒や茶色の汚れを 抑揚のない声で ぼそぼそと 数える様は 明らかに 狂った奴だろう 。 今くらいは 疲れ切っているのだから 許してくれ 。 ふと 珈琲 零した様な 汚れやなあ 、 なんて 思えば 、 再度 机に視線を向ける 。 書類に占領された机の隅に 、 ちょこんと 乗る コーヒーカップ 。   (2021/7/4 20:11:41)

九重 . その内側には コーヒーの色素で描かれた 線が ぴっしりと 、 嫌になるくらい綺麗に 入っていた 。 また 淹れてこな … と 思いながら 手に取れば 、 底に 取り残された ほんの少しの コーヒーを舌に落とす 。 飲み続けて 慣れてしまったのか 、 ほんのりとしか 感じない 苦味を 感じながら 、 今度は 時計に目を向けて 。 …  )   (2021/7/4 20:11:55)

九重 ..   (2021/7/4 20:11:58)

九重 .(  いつものように 、 気怠くて 、 鉛のように 重い 酸素を 吸いながら 研究していた日 。 突然 、 実家に帰っても良い 、 と 、 容姿は 至って清潔なのに 、 にんまりとした 顔が 汚い 上司が 告げた 。 一瞬 、 一瞬 だけ 時が止まったような気がした 。 本当に 現実なのか 、 はたまた 薬品を間違えて吸い 、幻覚を見ているのか 。 頬を抓りたい 。 でも 上司の前では 出来ない 。 何にも変えられない 、 ここに来てから 初めての 高揚感が 身を包む 。 やっと 、 やっと帰れる 。 この地獄から 。 信じられない と言わんばかりの 顔を して 、 動かない 自分を見て また上司が笑う 。 『 動かないということは 、   此処 に 留まりたい という 事   かな ? 』 そんな事を言っていた気がした 。 そう言われた瞬間 、 椅子が 跳ね飛ばされる程 勢い良く 立ち上がり 、 )   (2021/7/4 20:12:31)

九重 .かえりたい …… 帰りたいです !! (  そう 叫びに近い 返事をした 。 相手は眉を顰めていたが そんな事 知りはしない 。  むしろ鼓膜が 破れてしまえばいいと思う 。 ならさっさと準備しろと 、 ほぼ 行く事がなかった 寮の方を 指される 。 意味を理解しては 、 すぐさま駆け出した 。 帰ったところで 、 地獄しか 待ち受けていないことを知らずに 。 給料 、 数枚の衣服 、 不味い 食事 。 必要最低限のものだけ 詰め込んだ トランク を 手にし 、 外へ駆ける 。 出入口には 、 簡素な馬車が 止まっていた 。 馬車を見れば 、 帰れる 、 という事実が 本当だ という事に 漸く 理解でき 、 枯れたはずの 涙が 出そうだった 。 御礼なんてものは 此処には無い 。 手短に 挨拶を 済ませ 、 馬車に乗り込む 。 汚い顔 に 、 更に 腐った食物 のように 汚い 笑顔が 乗っていたことも 見ずに 、 古びた トランク に 目を落とし 早く 故郷に着く 事を 願う 。 人攫い 同然 に 連れられてから 、 早 数ヶ月 経つのだろうか 。 祖父母 に 育てられていた ので 抵抗も 出来ずに いたけれど 、 元気にしている だろうか 。   (2021/7/4 20:13:04)

九重 .今年 10 才になる 、 元 捨て犬の 老犬も 元気に 吠えているだろうか 。 手は出されていないだろうか 。 そのような 考えは 、 杞憂であって欲しい 。 心の底から 、 杞憂であって欲しかった 。 故郷に 着き 、 馬車から 降りれば 案内人 に 礼を述べた 。 小走りで 進む道は 、 子供の頃から 見慣れた 場所 。 しかし 、 田舎 ではあるが 昔からあった ざわめき は一つもなく 、 何も考えられなくなるほどの 高揚感 の 隅に 不安が 塵のように積もる 。 早く 、 祖父母 の 安否を 確認 しなければ 。 足早 に 、 目的地を目指す 。 早く 、 早く 。 そう心の中で 呟き 、 しばらくして 着いた 民家 。 それはそれはもう 酷い有様 だった 。 木の板で 出来た 屋根 は 大きな穴が 開き 、 煤やら 土の汚れ やらで 汚れ 、 土壁は 赤黒い 汚れ と何かの毛 が 付き 、 崩れ落ちたのか ぼろぼろ と 破片が 周りに落ちて いる 。 扉 は もう 跡形もなく 、 ばっきり へし折られ 、 とてつもない 力 で 押されたのか 家の中に 転がっていた 。 その 、 その 扉の先 。 びりびり に 破かれた 衣服 、 その傍 に 落ちた 、折れた 簪 と 草履 。   (2021/7/4 20:13:43)

九重 .その横に 、 祖父 らしき 人間の 、 肘から 手 に かけた部分の 肉片 。 極めつけ には 、 今まで 食い散らかされていた と 言わんばかりに 生臭い 、 犬の死体 。 腹は無い 。 中身も 、 皮も 。 気が狂いそうだった 。 狂いたかった 。 泣き叫びたかった 。 研究所で 耐性が着いてしまったのか 、 膝から くずおれる ことしか出来なかった 。 なんで 、 家族に 手を出されたのか 。 最初 連れて行かれた 時 、 家族に 手を出さない事 を 条件に 働いて いた 筈なのに 。 どうして 、 どうして ? 目を見開いて 、 乾き切った 眼球 が 痛み始める 。 どくどく 、 心臓が うるさい程に 脈打つ 。 走った犬のように 、 荒い息 を する 。 酸欠で 頭が痛い 。 どうしようもない 惨事 を 目の前に 、 何も出来ない 。 違う 、 出来ない んじゃない 。 出来なくても 、 助けなければ 。 家族の 存在を かき混ぜられた 事からの 混乱か 、 偽善の心 の 錯綜か 。 内蔵もないのに 、 目の前 の 温い 体温 を 持つ 犬の死体に 這い寄った 。 白衣 の 懐から 、 針 と 小さな鋏 、 手術用 の 糸を 取り出す 。 無心 で 、前に見た (長文省略 半角1000文字)  (2021/7/4 20:14:23)

九重 .老犬 の 姿に 戻す 為に 。縫合 する為に 、余計 な 部分 は 鋏で 切り取り 、 垂れた 皮膚を 寄せて 縫合する 。 ふるふる と 小刻みに 震える 手の中 、 いい 出来だと 思った 。 丁寧に 縫合し終わり 、 血に塗れた 身体を 抱き抱えた 。 研究所に 行く前より 、 重く感じた 。 両親 は 、自分が 物心 つく頃には 失踪していて 、 誰にも 頼れず 一人で いた自分 に 手を差し伸べてくれた 祖父母 。 引越しをしても 、 両親 の 居場所が 不明瞭 で 、 時には 恐怖され 、 時には 嫌悪され 、 時には 変に 同情されて 。 学生時代 は 一人として 友人と 呼べる 人間は居なかった 。 そんな中 、 唯一 の 遊び相手は 祖父母 が 拾ってくる 動物達 だけで 。 この老犬だって 、 最初は 噛み付いて きたり 、 飛び掛ってきたりして 中々の 狂犬だった 。 でも 、 一緒に 住んで行く内に 心を 開いてくれて 、 散歩も 気が済むまでして 、 枝やら ゴム製の ボール やら 、 色々投げて 遊んでやったりした 。   (2021/7/4 20:15:51)

九重 .遊び終わり 、 土まみれで 家に 帰り 、 風呂に入り 、 その脱いだ服を 洗い 、 犬も洗ってやって 、 夕飯 を 食べて 、 それから 歯を磨き 眠りにつく 。 その合間合間に 、 祖父母 と 話して 。 そんな 生活が 、 一番の 幸せで 。 死体 を 抱え 、 走馬灯 か 。 そんな 記憶に 浸っていると 、背後から 低い低い 唸り声が 。 老犬 を 喰った 獣だろうか 。 威嚇の声を 上げながら 、 爪で 硬い土 の 床を 削る音が聞こえた 。 尾が長いのか 、 引き摺る音も聞こえた 。 そして 、 獣 の 鼻息 が 背中に 当たる頃 。 ぐわり 、 獣 の 大きな 口が開く 。 そして 、 大きな 犬歯や 歯を 携えた 口 は 、 がちん 、と 大きな音を鳴らして 閉じた 。 誰もが 嗚呼 、 食われたろうな と 感じるだろう 。 思うだろう 。 自分も そう思っていた 。 しかし 、 その 獣 の 口には 、 否 、 前には 既に 自分 は 居ず 、丁度 扉 から 外へ 出るところだった 。 気が付けば 、 手術 した 老犬 を 抱え 、 小屋 の 外に 行き 、 小屋 の 横 に 犬が入るくらいの 穴を掘り 、 埋めていた 。 最期に 、 力強く 、 それでいて 壊れないように 抱き締めてから 。   (2021/7/4 20:16:28)

九重 .気が付く頃には 、 獣 も 外に居て 、 逆光 で 姿が あまり見えない中 ぎらり と 強く光る 、 碧色 と 、 オパール の様に 様々な色に 変わる 色 を した 目だけが よく見えた 。 ________ 碧色 ?          色 の 変わる瞳 ? 自然界に居る 獣は そんな 瞳の色を していない 。 そう 疑問に 思ったのも 束の間 、 肋骨 の 辺りに 強い衝撃と 圧迫感 、 そして 激痛 が 走る 。 地面に 強く叩きつけられては 、 赤い液体と共に 咳き込んだ 。 折れた肋骨が 肺に刺さったようで 、 じわじわ と 喉から 口に広がる 鉄の味 が 意識を ぎりぎり で 保たせてくれた 。 そして 目の前を見た瞬間 、理解する 。 巨大 な 碧色 と 色変わりの 目 、 夕方 の 橙色 の日光 を 吸収 しながらも 、 橙色 に 光る 、 黒色の 長い 毛並み 。 狼 の様な 体躯だけれど 、 狼 なんかよりも もっともっと 大きく 、 肉付き が よい 身体 。 大きな 爪 、 牙 、 口 。   (2021/7/4 20:16:54)

九重 .________ 碧色 ?          色 の 変わる瞳 ? 自然界に居る 獣は そんな 瞳の色を していない 。 そう 疑問に 思ったのも 束の間 、 肋骨 の 辺りに 強い衝撃と 圧迫感 、 そして 激痛 が 走る 。 地面に 強く叩きつけられては 、 赤い液体と共に 咳き込んだ 。 折れた肋骨が 肺に刺さったようで 、 じわじわ と 喉から 口に広がる 鉄の味 が 意識を ぎりぎり で 保たせてくれた 。 そして 目の前を見た瞬間 、理解する 。 巨大 な 碧色 と 色変わりの 目 、 夕方 の 橙色 の日光 を 吸収 しながらも 、 橙色 に 光る 、 黒色の 長い 毛並み 。 狼 の様な 体躯だけれど 、 狼 なんかよりも もっともっと 大きく 、 肉付き が よい 身体 。 大きな 爪 、 牙 、 口 。 背中には 大鷲のようだが 、 半分 折れていて 、 動くなり みっともなく 羽が 散らばる 。 この 仔 は ……  造られた 仔 だ 。 自分 が 造った 、 最初の 仔 。 穴の空いた 肺で 、 息を飲んだ 。   (2021/7/4 20:17:22)

九重 .おわーーーー間違えた!!!!!   (2021/7/4 20:17:38)

九重 .背中には 大鷲のようだが 、 半分 折れていて 、 動くなり みっともなく 羽が 散らばる 。 この 仔 は ……  造られた 仔 だ 。 自分 が 造った 、 最初の 仔 。 穴の空いた 肺で 、 息を飲んだ 。 この 仔 は 羽が 合成獣 として 生まれた 頃から 右 の 翼が 折れていて 、 尾が 邪魔になる 位に 長く 、 しかも 右目 が 光 の 当たり具合 で 色が 変わる という 特殊 な 目を した 、 言わば 最初の試作品 。 上司 から 、 こっぴどく 説教され 、 殴られ 、 蹴られた 記憶が蘇る 。 上司 曰く 、 合成獣 の 瞳の色は 自国 を 表す碧色 でなければ いけないらしい 。 紅色 ならば 隣国 を 、 翠色なら 宿敵 の 国を 。 それなのに 、 自分の 造る 仔 は どれも 色変わり の 目をしてしまい 、 特に 最初の 試作品 は 一番 大きく 育てた 鷲 に 、 一番 体躯が しっかりしていて 凶暴な 狼 を 使った からか とてつもなく叱られた 。 でも 、 上司は 『 こんな不良品 燃やして          捨ててしまえ 』 と 言っていたはずなのに 。 だが 、 結論は すぐに 浮かぶ 。   (2021/7/4 20:18:23)

九重 .きっと 情緒が 不安定な 上司ら の 事だ 、 腹いせに 私の実家の 裏山に この仔 を 捨て 、 祖父母 、 老犬 を 襲わせたのだろう 。 つくづく 最低な 塵屑 だなぁ 、 と 改めて 思った 。 馬車を 使う程度 研究所 からは 離れて いると言えど 、 こんな 大きな 合成獣 なら すぐに 研究所 に 着いてしまうのも 分からないのだろうか 。 しかも 、 合成獣 の 親は この私だ 。 合成獣 の 分解の 仕方は 親 しか 知らない 。 そのことは 知っているだろうに 、 私を 殺すとは 馬鹿 だと 思う他ない 。 ____ でも 、 殺されるのは      悪くない 。 そう思ってしまうのは もう 一種の 気狂いか 。 最愛 の 家族 を 失った今 、 失えるものは 最早 自分の命しかない 。 自分が死ねば 、 上司だって 年月は 掛かろうが 、 きっと苦しむことになる 。 それなら本望だ 。 瀕死 の 私を 目の前にして尚 、 威嚇をし続ける 最初の 仔 。 自分を 分解される事を 危惧している のなら 賢いと思う 。 それを考えられる様な 生き物の 遺伝子 は 入れていないのだから 。 きっとすぐに食われる運命だ 。 … 早く死にたい 。 ふと そう願った 。   (2021/7/4 20:19:09)

九重 .初めての感情 だった 。 祖父母 は 死ぬな 、 なんて 言うだろうか 。 老犬 も 、 三途の川 を 渡ろうとしたら 後ろから 服を噛んで 、 引っ張ってくるんだろうか 。 でも 、 それは 現実で 、 して欲しかった 。 目の前の 視界が 突然歪む 。 失血死 寸前 か 。 そう思った 。 でも 、 そう思うなり 頬に 生暖かい ものが 横向きに 伝い 、 頬を濡らす 。 雨かとも思ったが 、 それは違った 。 枯れたはずの 、 涙 。 弱く震え 、 土に汚れ 、 血に濡れた 手を 、 腕を 伸ばし 、 身体を 今にも 潰しそうな 、大きな手を 掴んだ 。  )  …… こんな 母親を 、 殺して 。 (  自分でもびっくりするくらい 嗄れた声だった 。 自分を 棚に上げ 、 育てず 、 呆気なく 上司 に 引渡し 棄てさせた 仔 なのに 。 今更 親の面をして 何になるのか 。 謝罪なんかはしなかった 。 理解はされずとも 、 謝っても この罪は償えない 。 大きく膨らみ 、 重くなり過ぎた 罪は 身を削ろうが魂を削ろうが 、 きっと消えない 。 ぼろぼろ 、 大粒 の 涙 を 流して 、 殺して と 乞う 。 一瞬 、試作品の 瞳が揺れた気がした 。   (2021/7/4 20:19:44)

九重 .でも 、気の所為だと 軽く流しては 、 開かれた口 が 頭を千切り 、呑み込む事を願って 目を閉じた 。 目を閉じた瞬間 、 失血した所為で 意識の 幕も 降ろされた 。  )   (2021/7/4 20:20:09)

九重 ..   (2021/7/4 20:20:29)

九重 .(  よく見た あの畦道 。 子供の頃から 何度 見て 、 何度 祖父母 と 、 老犬 達と 歩いた事か 。 じゃり 、と 小石混じり の 砂を踏む 音が 心地良い 。 床 も 壁も コンクリ ー ト で 、 こつこつ 響く 音なんかより 全然 聞き慣れているから 。 田圃には 米らしき 苗が 植えてある 。 秋頃には 綺麗な 金色 に 田圃 が 覆われるんだなぁ と 、 感慨深く 感じながら 道を歩き続けた 。 とても懐かしく感じてしまう 、 どこまでも伸びる 畦道を 。 幾分か 歩いた頃 、 落としていた 目線 を ふと 上げてみると 、 少し遠くに 見慣れた 和服と 、 よく知る 毛色の 犬 が 見えて 。 いつからか 、 気怠そうに 半目になった 瞳を 見開く 。 気付いた頃には もう駆け出していた 。 何かを思い出したかのように 、 悪夢を見た 子供のように 幼く 、泣きそうな 、 歪んだ顔をしながら 。 )   (2021/7/4 20:20:51)

九重 . ___ じいちゃん 、 ばあちゃん 、      虎太郎 、 待ってよ 。 (  まだ 、 まだ何も言えていない 。 育ててくれた礼も 、 抵抗せず 出ていった事の 謝罪も 、 亡骸 を 埋めただけ埋めて 、 別れも告げられていないんだ 。 せめて 、 せめて 一緒に 。 行先は違えど 、川を渡らせて 。 それが 、 私の出来る 最期の 親孝行 で 、 別れだから 。 あと 、 つま先 一つ分 の所で 手を伸ばす 。 荒れ果てた 野のように乾いた 、 ぼろぼろの手 。 でも 、 それは届かず 宙を舞う 。 意識が 闇に呑まれる 寸前 、 皆が 此方を向いた気がした 。 驚いた様な顔をして 、 その後 薄く笑う 。 来ちゃ駄目だと 、 優しく諭すように 。 _____ 気が付けば 、 そこは 意識が落ちた場所 そのままだった 。 何が違うかといえば 、 夕方だった筈の 空を覆う 淡い 橙色の 光は 、淡いのは 同じだが 碧 や 菊色 を していた 。  朝焼けだ 。 肺に 骨が刺さった 痛みもなかった 。 ずきずきと 痛むことはあれど 、 鋭利なものが刺さる 、 あの鋭い 痛み は いつの間にか 消えている 。 そして … 、 何故か 身体を 包む 、真綿 の様な 感触 の 地面 。   (2021/7/4 20:21:21)

九重 .小石 が 牙を剥く感覚も 、 地が 身体を 押しつぶさまいと 硬く反発する 、 あの感覚もない 。 何より 、 地に足が着いてもいない 。 全身打撲で 悲鳴を上げる 身体に 、首に 鞭を打ち 、 視線を 下げる 。 そこで 見た 、 私を包むのは 、 あの 試作品 の 黒い 仔 だった 。 最早 驚き過ぎて 声も出ない 。 叫びたくとも 声帯が震えない 。 ただただ 、 気怠げな目を 一生懸命 かっぴらいて 現状 を 現実として 受け止めようと 見るしか無かった 。 どうしよう 。 取り敢えず 、刺激しないよう ゆっくり降りて 様子見 だけでもしたい 。 そろり 、 そろり 。 艶のある 黒い毛を滑るように 、 ゆっくりゆっくり 降りる 。 起きたら 終わりだ 、 起きたら __ 気持ちの悪い 、 ねっとりとした 汗を かきながら 降りていた時 。 もぞもぞ と 試作品 の 身体が 動いたと思えば 、 真横から 、 碧 と 虹色 の 視線が 身体を貫く 。 それはそれはもう 体が動かなかった 。 死ぬ 、 と 瞬時に理解した 。 さっきまで死にたかった 筈なのに 、 今度は 死にたくないと 心が 、魂が 叫ぶ 。 死にたくなくても 、 死にたい 。   (2021/7/4 20:22:00)

九重 .咄嗟 の 出来事に 混乱して 何も出来ず 目を瞑った 。 喰わないでくれと 願いながら 。 すると 、 ふと耳に 、 否 、 脳内と言った方が 正しいのか 。 突然 声が聞こえてきた 。 『 モウ 、 身体 、 大丈夫 ? 』 たどたどしい 、園児のような 話し方 。 少年らしき 声をしていた 。 試作品 は 雄 。 出来上がったのは 、 今から 数年 。 丁度 、 人間で例えれば 園児 位 の 歳 。 油 を 差されず 放置された 錻 人形 の様に 首を回すと 、 襲われた時 よりも とてつもなく優しく 、 丸みを帯びた 二つの光が こちらを見ていた 。 ) な 、 んで 喋 、 れ 、 て る … ?? (  理解出来ず 、 力が抜ける 。 あと少しで 着地 出来ると 伸ばされた 脚は 踏ん張りが聞かず 、 そのまま へなへな と 座り込んだ 。 喰い殺されていない事も 、 毛皮に 包まれて 赤子らしく 寝かせられていた事にも 驚いている 。 心から驚いた 。 しかし 、 そんなことよりも この 仔 が 言語を理解し 、 口に出来ていることが 一番 の 驚きで 、 興味が湧く ところ だった 。   (2021/7/4 20:22:38)

九重 .真っ先に そう思ってしまうのは 、 奥底にある研究者精神 なんかじゃなくワーカーホリックの せいだと信じたい 。 なんで 、 と 枯れた声を 出すと 、碧眼 と 、虹色 の 目 が 細められる 。  『 ォ 、前 、 ボク 、 ノ   オ母サン 。  親 、 好 キ 。   喰 ワナイ 、 偉ィ ? 』 よくよく聞くと 、 園児なんかよりも 不安定 な 言語で 、覚えたてと 言わんばかりだった 。 海外から来て 、 単語しか覚えていない 人間のような 。 喰わないのは 偉いか 、 と 聞く 黒の仔 は 、 目を細め 、 まるで 笑うかの如く 口を開いて 舌を出す 。 息 は 随分 と 鉄臭く 、 凝視してしまうと 、 所々 に 短く毛が 着いている 。 __その瞬間 、 鮮明に蘇る 惨劇 の                数々 。 喉が 突然 ぐるる 、 と 動き出す 。 胃も食道も 、それに応じて 捻られる 。 げぽ 、 と 口から 胃液が出た 。 ダムが決壊したかのように 、口から吐き出される 胃液たち 。 あの 仔 の 毛皮が汚れるなんて 全く気にしなかった 。 簪 、 草履 、手らしき 肉塊 、老犬の 無残な亡骸 。 全て 、全て 思い出す 。 身体 が 全て現実(長文省略 半角1000文字)  (2021/7/4 20:23:27)

九重 .だと 突き付けてくる 。  ) ぅ゛ 、 お え゛… っ ゛…… ぁ゛ 、 (  胃酸しか出ないせいで 喉だけが 痛めつけられる 。 元々 掠れていた声も 、 さらに掠れて 聞こえる 。 惨めったらしく 蹲り 、 げろげろ 吐き続けた 。 その間 、 当の本人 は 心配そうに 、 何事かと 言わんばかりの 表情で 此方を見守っていた 。 何だよ 。 お前が 、 お前が喰い殺した のに 。 なんで 知らぬ振り 出来んだよ 。 嗚呼 、 殺したい 。 今すぐ分解したくて たまらない 。 こんな 奴 造るんじゃなかった 。 否 、 まず 造ろうとなんて してない 。 悍ましい企画を作った 、 あの ゲロ同然の クソ上司達が 悪いんだ 。 彼奴ら 、 彼奴ら さえ 居なければ 。 最早 、怒りの矛先を 何処へ向ければ 良いのか 分からなかった 。 …… もう何も 、 分からない 。 生きる意味も 、 死ぬ意味も 。 酸で今にも溶けそうな脳みそで 、 ぼんやり 思った 。 今はただ 、 無様 に 吐いて吐いて 吐きまくって 、 涙 や 鼻水で 顔を 酷い有様 に するしか無かった 。   (2021/7/4 20:24:00)

九重 ..   (2021/7/4 20:24:31)

九重 .(  ひゅる 、 ひゅう 。 咳をしている時の呼吸のように 、 不規則に風が体の横を通り抜ける 。  ざあざあ と 木々は ざわめき 、 鳥達は 慌ただしく 飛んで行く 。 それを 邸 の 廊下で 、 縁側で 座りながら 見るのが 日課 だった 。 呼吸 に 合わせて 、 流れる風 。 その風で 、 さらに揺れる 、 寝間着 の 浴衣 。 柄は 裾 から 内側にかけて 薄くなる 緑色 で 、 柄は 花 。 だけれど 、 花の間には 風が吹く様を 表すような 、 線が 揺らめいて 。 伏せがちな 目を 、 光が当たると共に 薄く細める 。 あの日 、 兄 を 、 家族 を 怪我させた 記憶 。 今日もまた その夢を 。 記憶を 繰り返し 思い出した 。 幼い頃 、 子供らしい 喧嘩を よく 兄としていた 。 個性のある 兄 と 、 個性の無い 妹 。 今時になると 珍しい事だろう 。 それ故に 、 心根は優しいものの 若気の至り というやつか 。 兄によく 見下され 、 蔑ろにされ 、 貶されて 。 子供なりに 泣き虫だった自分は 駄々 を 捏ねながら 喚き 、 地団駄を踏んで 悔しがる 。 説得力 も 、 文章 も 成り立たない 幼い言葉 で 言い返す 。 それを繰り返していた ある日 。   (2021/7/4 20:25:15)

九重 .いつものように 見下され 、 悔しさに 涙を流し 喧嘩していた時 。 その時は 小さな 堪忍袋 の 緒 が 切れたのか 、 私は 良質な 着物を ぐちゃぐちゃに してまで 怒り 、 邸 の 裏 の 山に 駆け込んだ 。 兄は 追いかけて来なかった 。 凹凸の少ない 黒い下駄を 履いていた のにも関わらず 、 気付けば 森の中を 裸足で 、 涙 と 怒り 、 不安感 で 訳の分からない顔をしながら 歩いて いて 。 帰ろうにも 、 感情のまま 走っていたからか 帰り道が全く 分からない。 焦り と パニック で 、 喉が締まる 。 ぜえ ぜえ 、 ひゅ 、 と 不定期に 笛のような 音を鳴らしながら 呼吸を する 。 『 そんな病弱だから 弱いんだよ 』 『  鼬みたいなお前がヒーローに     なれる訳ないだろ  』 そんな声が 脳内に 響く 。 私は 生まれつき 喘息持ちで 、 しかも 体 も 弱く 籠りがちな 毎日 を 送っていた 。 そりゃそうだよね 。 変に冷静な 頭で 、 その言葉を 咀嚼し 飲み込む 。 病弱なヒーローが何処に いるんだろう。   (2021/7/4 20:25:36)

九重 .嫌だからって 、 その場から いなくなって 、挙句の果て に 森に迷い込むヒーローが 今までいたのかなあ 。 もうわがまま 言わないよ 。 ヒーロー は お兄ちゃんがなれば いいから 。 _____ だから 。  ) たすけて ………  こ 、 わいよ ぉ … (  げほ 。 喉が ひゅる 、 と 悲鳴を上げた 。 周りの草木も 、共鳴している よう にしか 見えないくらいに ざわついた 。 大粒の涙 を 流し 、 呆然としている と 真横から 物凄い勢いで 何かが 飛んで来ては 、 ばすん !! と 音を立て 木の根元に ぶつかる 。 音の鳴る方を 見ると 、 根元から ばっさり 、 切断された 大木 が 。 … これって 。 気付く頃には 遅かった 。 ばきばき 、 みしみし 音を立て 倒れ込んでくる 大木 。 逃げなきゃ 、 そう 思った 。 心底 、逃げて逃げて逃げたかった 。 でも足が竦んだ 。 嗚呼 、 もうだめだ 。 しゃがみこんで 、 頭を抱える 。 その瞬間 、 自分より少し大きな くらい の 影が 、 素早く 正面に来て 大木 を 受け止めてくれた 。 それは 個性で 鬼化した 、 兄だった 。   泥 と かすり傷 だらけで 、 走ってきた ことが分かる 。   (2021/7/4 20:26:09)

九重 .なんで 、さっきまで 喧嘩してたのに 。 どうして助けてくれるの 。 疑問に思った 。 問いただしたかった 。 でも 、今は兄に 縋ることしか出来ず 。  ) おに 、 ぃ 、ちゃ 、 ん … !! (  また 喉が 、 ぜえ 、 と 悲鳴を上げた 。 発動 条件 が 分からない 個性 が 発現 した と 再確認した 、 初めての瞬間だった 。 目を見開いて 、 汗をだらだら 流し こちらに何かを 叫ぶ 兄 。 ___ "  やめろ !!  " 聞こえた時 、 同時に 体の両端から 鋭い 風 が また吹いて …… __ そこで記憶は消え 、 朝の鳥の 囀りが 聞こえた 。 … 最近 、 こんな夢 ばかり見る 。 あのヒーロー養成学校として有名な 、 " 雄英 " へと 転校 する事が 決まってから 。 心 が 行くなと言っているのだろうか ? 兄に一生消えない 傷をつけるような 個性を持っているから? そんな事 考えたって 、 私 の 父 と 母 が 決めた事だから 拒否なんて出来ないのに 。 また 溜息を吐いた 。 邸 の 周りに生えている 、 竹林 や 木々 が 身体を しならせ 大きく揺れた 。  ) 支度 … しなきゃ 。   (2021/7/4 20:27:11)

九重 .(  支度していないことに 気が付き 、 息を吐きながら 立ちあがる 。 風は 支えてくれるように 脇腹 、 首筋 、 背中を流れて 消えて行く 。 狐狸 風波 。 個性『 鎌鼬 』 。 それが私の名で 、 個性だった 。 自己紹介 の 仕方 、考えて置かないと。 そう思いながら 、 事前に渡された 教科書 を バック に 詰め 、 制服 に 腕を通した 。 )   (2021/7/4 20:27:31)

九重 .  (2021/7/4 20:27:38)

九重 .昔昔 、 ある所に 平民の 一人の男の子が 居りました 。 その子は 赤眼 で 髪の毛は白く 、 肌は 内側が 透ける程に 色白 になってしまう 、 恐ろしい 病に伏せた 子 でした 。 男の子は 病のせいで 日光に 当たる 事が出来ず 、 外にも出れない 。 父親は男の子が産まれて喜びましたが 病弱なのを 知るなり 、 何処かへと 消えました 。 年相応に 、 同年代の子 と 遊び たくても 叶いませんでした 。 家の中 で 一緒に 遊んでくれる 友達 を 作ろうにも 、 真っ白な 容姿 では 怖がられたり 、 遠慮されて 離れてしまうばかり 。 男の子 は その 事 に 辟易 しつつも 、 母親 と 生活する事を 苦 と 思う事は ありません 。 そんなある日 。 突然 、 田舎 の 末端の末端 に 住んでいた 男の子 と 母親 の 元に 、 隣の 大きな 街に 住む 、 貴族 が 大勢を連れ 、 馬車 を 連れ やって来ました 。 母親 は 何処 の 貴族の 生まれ という 訳でもありません 。 初めて 会った貴族 に 男の子 は 緊張 していましたが 、 優しそうな雰囲気に 緊張が 解れ 、 言う事を聞いて 着いて行きました 。   (2021/7/4 20:28:45)

九重 .貴族 の 男性 は 一緒に 馬車に乗り込み 隣町 の 屋敷へと 連れて行ってくれました 。 男の子 は 屋敷 で 貴族 の 養子になり 、 そこで 貴族 としての 振る舞い 、 規則 、 教養 を 受けました 。 平民 だった 男の子 は 、 貴族 としての 規則 を 覚えるのは 大変でした 。 けれど 、 屋敷 の 人達 に 優しく 教えられて 、 男の子 は 母親 と 過ごしていた日々の時よりも 笑う様に なりました 。 母親 も 、 時折 遊びに 来てくれるので 寂しくもありません 。 男の子 は 貴族 と なり 、日々を過ごし 成長すると 格好良く 、 顔立ちも良い 立派 な 男性になりました 。 そこで 、 お見合い で 出会った 可愛らしい 、 心優しい 女性 と 出会い 一目惚れし 、 晴れて 結婚しました 。 平民だった男の子は 、 貴族 に なり 病 を 気にしないでいてくれる 奥さんとも出会い 、家庭 を 築き 、 幸せに 暮らしましたとさ 。 おしまいおしまい ____   (2021/7/4 20:29:05)

九重 ..   (2021/7/4 20:29:09)

九重 .昔昔 、ある所に 平民の 一人の男の子が 居りました 。その子は 赤眼 で 髪の毛は白く 、 肌は 内側が 透ける程に 色白 になってしまう 、 恐ろしい 病に伏せた 子 でした 。 男の子は 病のせいで 日光に 当たる 事が出来ず 、 外にも出れない 。 父親は男の子が産まれて喜びましたが 病弱なのを 知るなり 、 何処かへと 消えました 。 年相応に 、 同年代の子 と 遊び たくても 叶いませんでした 。 家の中 で 一緒に 遊んでくれる 友達 を 作ろうにも 、 真っ白な 容姿 では 怖がられたり 、 遠慮されて 離れてしまうばかり 。 男の子 は その 事 に 辟易 しつつも 、 母親 と 生活する事を 苦 と 思う事は ありません 。 そんなある日 。 突然 、 田舎 の 末端の末端 に 住んでいた 男の子 と 母親 の 元に 、 隣の 大きな 街に 住む 、 貴族 が 大勢を連れ 、 馬車 を 連れ やって来ました 。 母親 は 何処 の 貴族の 生まれ という 訳でもありません 。 名前 も 顔も 見た事がある 、 有名な 貴族 に 母親 は 怯え 、 男の子を 力強く 、 それでいて 優しく 守る様に 抱き締めます 。 男の子 は 生まれつき 弱視 で 、 ほぼ前(長文省略 半角1000文字)  (2021/7/4 20:31:08)

九重 .が 見えない状態でした 。 男の子 は 知らない 男の声 と 、 母親 の 怯えながらも 芯のある 、 初めて聞いた声に 困惑していました 。 ふと 男の子 の 耳に 入った 、男の声 は "  そこ の 蛇神 の 仔 を 渡せ  " というものでした 。 男の子 は その言葉 の 意味 を 理解 できないまま 、 不安げに 母親を 見上げます 。 表情は 見えません 。 ですが 、 母親 の 心の臓 が 早鐘を 打っているのが 分かりました 。 戸惑い を 隠せていない 。 そう感じ取りました 。 そうしていると 、 痺れを切らした 男は 男の子 の 腕を むんず と 掴み 、 母親から 引き剥がします 。 母親 の 心の臓 の 音は消え 、 代わりに 母親 の 叫び声が 聞こえました 。 "  私の子は 神なんかじゃない !!  " "  お願い 、 返して … !!  " どんどん と 離れていく声 。 母の胸に 居ようと 降り積もり続けた 不安は 涙へと 変えられ 、 男の子 も 声へと 手を伸ばし 、 拒絶しました 。 しかし 、 男 の 力には 誰にも 勝てませんでした 。   (2021/7/4 20:31:41)

九重 .無理矢理 馬車に 詰められ 、 扉を 閉められました 。 それでも 、 男の子 は 扉を叩き 、 母親を呼び続ける 。 嫌だ 、 嫌だ と 扉 を 引っ掻いて 、 どれだけ 手が痛もうとも 叩き続け ました 。 すると 、 今度は 地面が揺れ 、 動きました 。 衝撃 で 座席 から ずり落ち 、 小さな 身体 全身を 打ち付けます 。 いつの間に 隣にいたのでしょうか 。 誰か に 首根っこ を 掴まれ 、 羽交い締めに されながら 座席 に 戻されました 。 じたばた と 、 行きたくないという 意志 を 感じさせる 動きをしていたら 声も聞いた事がなく 、 触ったことも 無い 男らしき人物 に 首を 締められて しまいます 。 小さな子供が 首の圧力に 耐えられる はずが無く 、 呆気なく 意識は 遠くへと 飛び立ちました 。 気が付くと 、そこは 大きな屋敷の中 。 布団から 勢い良く 起き上がれば 、 周りは 嗅いだことも 無い 匂いに 包まれていて 、 触る物 全てが 柔らかい 。 来た事も 、 見た事も無いものばかり 。   (2021/7/4 20:32:00)

九重 ..   (2021/7/4 20:32:21)

九重 .よし !!!!!ようやく 終わった !!!!!   (2021/7/4 20:33:11)

九重 .あとROMは散れ !!!!!!!!!!   (2021/7/4 20:33:21)

九重 .満足したから 帰る=͟͟͞͞( ˊᵕˋ )   (2021/7/4 20:34:13)

おしらせ九重 .さんが退室しました。  (2021/7/4 20:34:14)

おしらせ九重 .さんが入室しました♪  (2021/7/19 22:47:28)

九重 .見えとるやないかーーーーい ( セルフツッコミ )   (2021/7/19 22:48:33)

九重 .  (2021/7/19 22:48:55)

九重 .もうだめだ、、   (2021/7/19 22:49:19)

おしらせ九重 .さんが退室しました。  (2021/7/19 22:49:28)

おしらせ九重 .さんが入室しました♪  (2021/7/19 22:49:51)

九重 .でけた   (2021/7/19 22:50:06)

九重 .は?うらる貼れないちね   (2021/7/19 22:51:06)

九重 .https://d.kuku.lu/810b728fc   (2021/7/19 22:51:10)

九重 .ようやく貼れた……   (2021/7/19 22:51:47)

おしらせ九重 .さんが退室しました。  (2021/7/19 22:51:55)

おしらせ九重 。さんが入室しました♪  (2021/11/11 19:10:15)

九重 。ま〜〜〜〜〜〜〜〜〜た界隈のルール守れない基地外が出たぞ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!!!!!!!!!   (2021/11/11 19:10:46)

九重 。夢の方はまだいいよ、より本人達に近いタグの方だよ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!検索避け守れっつってんのに自分守れてねぇじゃねえか!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!説得力って言葉学んでこいや!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!   (2021/11/11 19:11:56)

九重 。お願いだから少しだけでも本人様達に迷惑かけるような事しないでくれよ…………無差別に巻き込まれるこっちの身にもなってくれ………………………中坊かなんだか知らんが……………   (2021/11/11 19:15:01)

九重 。検索避けに飽き足らず、ルム表示まで消してないのは単純に界隈の敵。マジでパブリックエネミー   (2021/11/11 19:17:18)

九重 。てか最近聞いたんだけど、半年ROMれって言葉死後になりつつあるってマ????????未来への栄光も潰えるし草も枯れるわ   (2021/11/11 19:19:48)

九重 。このままルールも何もかも知らん大人やら子供やら増えていくのかな………………ほんとに全オタク総出で半年ROMれ精神繁栄させていこうぜ…………   (2021/11/11 19:21:23)

九重 。出先だから言いたいこと言えたし落ちるわ   (2021/11/11 19:25:54)

九重 。口悪過ぎてどうやって指摘すればいいのかわからん人間なので界隈の誰かに注意喚起求みつつ帰る、じゃの   (2021/11/11 19:27:24)

おしらせ九重 。さんが退室しました。  (2021/11/11 19:27:27)

おしらせさんが入室しました♪  (2021/12/24 17:08:08)

  (2021/12/24 17:08:16)

  (2021/12/24 17:09:00)

色変えにくい〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜   (2021/12/24 17:09:24)

あいうえお   (2021/12/24 17:09:40)

おしらせさんが退室しました。  (2021/12/24 17:09:47)

おしらせさんが入室しました♪  (2021/12/24 17:09:48)

よし   (2021/12/24 17:09:52)

やっとできた!!!   (2021/12/24 17:10:00)

おしらせさんが退室しました。  (2021/12/24 17:10:02)

おしらせさんが入室しました♪  (2021/12/24 17:10:35)

てかやべえよ、nmmnルールも理解してねえ小学生の溜まり場になってるよ タグが……………………   (2021/12/24 17:11:38)

つら〜〜〜〜!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!小中学生のリスナーが少なかった3年前に戻ったりしねえかな〜〜〜〜ッッッッ!!!!!!?!?!!!!????!??!?   (2021/12/24 17:12:58)

30万人の時が1番楽しかったなあ………………泣ける…………………   (2021/12/24 17:14:45)

懐古厨って呼ばれてもいいよ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!誰しも小中学生の多い界隈並の民度になったら嫌でしょ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!どことは言わないけど!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!   (2021/12/24 17:17:49)

言いたいこと吐き出せたからいいや……じゃの   (2021/12/24 17:18:14)

おしらせさんが退室しました。  (2021/12/24 17:18:17)

おしらせ中島さんが入室しました♪  (2022/4/4 00:38:15)

中島くじゅう 。さん(iPhone 115.38.***.140)が入室しました♪> おしらせ (00:03:05)無言時間が20分を超えたため、くじゅう 。さんが自動退室しました。> みちる (4/3 23:43:39)((お相手居るかどうか確認するの、私が部屋主側の時によくやるやつでめちゃくちゃ笑っちゃったわね...。(同族、)了解です〜!!!私も四男書き終わってないので寧ろ安心したしゆっくりで良いので...!!!> くじゅう 。 (4/3 23:41:57)(( . /  入室履歴 覗いて みちるちゃん 居ないこと 確認したら 気付けば 寝落ちしてたのよネ …… ( ネトスト 予備軍 )  おそろっち 〜〜 !!!!  ネズさん もう少し 時間かかると思います ごめんね … ( おい )> みちる (4/3 23:31:12)((九重ちゃんも寝てたのめちゃくちゃ笑っちゃった、おそろっちじゃんね///(爆照、)お返事もうちょいで書けるはずなので少々お待ちを!!!!(カス、)   (2022/4/4 00:38:20)

おしらせ無言時間が20分を超えたため、中島さんが自動退室しました。  (2022/4/4 01:47:51)

おしらせ" тп . 。さんが入室しました♪  (2022/4/4 01:48:57)

" тп . 。 待って 〜〜 !? 間違えた ( 迫真 )   (2022/4/4 01:49:30)

おしらせ" тп . 。さんが退室しました。  (2022/4/4 01:49:33)

おしらせさんが入室しました♪  (2022/5/1 22:40:58)

しりとりしま〜〜〜す!!!!( くわ 、 )   (2022/5/1 22:41:32)

あいさつ   (2022/5/1 22:41:46)

つみき   (2022/5/1 22:41:56)

きつね   (2022/5/1 22:42:02)

ねずみ   (2022/5/1 22:42:33)

みつあみ   (2022/5/1 22:42:40)

みみずく   (2022/5/1 22:42:45)

くりひろい   (2022/5/1 22:43:00)

いのしし   (2022/5/1 22:43:14)

ししざ   (2022/5/1 22:43:22)

ざくろ   (2022/5/1 22:43:31)

ろくろ   (2022/5/1 22:43:38)

ろけっと   (2022/5/1 22:43:49)

とうとみひでよし   (2022/5/1 22:44:11)

しじみ   (2022/5/1 22:44:39)

みみろる   (2022/5/1 22:44:53)

るびー   (2022/5/1 22:45:00)

びじゅつ   (2022/5/1 22:45:13)

ついったー   (2022/5/1 22:45:19)

たーこいず   (2022/5/1 22:45:32)

ずつう   (2022/5/1 22:45:42)

うり   (2022/5/1 22:45:53)

りめいく   (2022/5/1 22:46:01)

くじら   (2022/5/1 22:46:09)

らいざっぷ   (2022/5/1 22:46:28)

ぷらすちっく   (2022/5/1 22:46:37)

くだり   (2022/5/1 22:47:04)

りんどう   (2022/5/1 22:47:23)

うさぎ   (2022/5/1 22:47:27)

ぎんこう   (2022/5/1 22:47:33)

ういるす   (2022/5/1 22:47:51)

すいか   (2022/5/1 22:47:54)

からおけ   (2022/5/1 22:48:02)

けんだま   (2022/5/1 22:48:11)

まじこす   (2022/5/1 22:48:21)

すだち   (2022/5/1 22:48:35)

ちーずけーき   (2022/5/1 22:48:42)

きたかぜ   (2022/5/1 22:48:55)

ぜんそく   (2022/5/1 22:49:04)

くみたいそう   (2022/5/1 22:49:14)

うわき   (2022/5/1 22:49:40)

きつつき   (2022/5/1 22:49:46)

きぐるみ   (2022/5/1 22:49:52)

みかんぜりー   (2022/5/1 22:50:00)

りーぜんと   (2022/5/1 22:50:04)

とやま   (2022/5/1 22:50:38)

まっかーさー   (2022/5/1 22:50:53)

さぶます   (2022/5/1 22:51:02)

すなあそび   (2022/5/1 22:51:12)

びーむ   (2022/5/1 22:51:21)

むりなんだい   (2022/5/1 22:51:32)

いろえんぴつ   (2022/5/1 22:51:41)

つまようじ   (2022/5/1 22:51:54)

じてんしゃ   (2022/5/1 22:52:02)

しゃもじ   (2022/5/1 22:52:06)

じだんだ   (2022/5/1 22:52:45)

だらく   (2022/5/1 22:52:58)

くま   (2022/5/1 22:53:09)

まねっこ   (2022/5/1 22:53:26)

こんぶ   (2022/5/1 22:53:30)

ぶらっく   (2022/5/1 22:53:37)

くすり   (2022/5/1 22:53:42)

りにあもーたーかー   (2022/5/1 22:53:52)

かーびんぐ   (2022/5/1 22:54:14)

ぐるーぷ   (2022/5/1 22:54:36)

ぷりんと   (2022/5/1 22:54:41)

となかい   (2022/5/1 22:54:47)

いくら   (2022/5/1 22:54:50)

らくだ   (2022/5/1 22:54:53)

だうんろーど   (2022/5/1 22:55:03)

どーなつ   (2022/5/1 22:55:18)

つなまよ   (2022/5/1 22:55:25)

よーぐると   (2022/5/1 22:55:29)

とさか   (2022/5/1 22:55:44)

かつら   (2022/5/1 22:55:48)

らみねーと   (2022/5/1 22:56:01)

とんぼ   (2022/5/1 22:56:08)

ぼーかる   (2022/5/1 22:56:38)

るねっさんす   (2022/5/1 22:56:50)

すみか   (2022/5/1 22:56:54)

かぐら   (2022/5/1 22:57:03)

らむね   (2022/5/1 22:57:18)

ねがいごと   (2022/5/1 22:57:38)

とびら   (2022/5/1 22:57:59)

らんきんぐ   (2022/5/1 22:58:16)

ぐみ   (2022/5/1 22:58:20)

みけねこ   (2022/5/1 22:58:35)

こあらのまーち   (2022/5/1 22:58:49)

ちくわ   (2022/5/1 22:59:03)

わなげ   (2022/5/1 22:59:08)

げーふり   (2022/5/1 22:59:12)

りんく   (2022/5/1 22:59:20)

くのいち   (2022/5/1 22:59:29)

おわり!!!!!!!   (2022/5/1 22:59:38)

おしらせさんが退室しました。  (2022/5/1 22:59:42)

2021年07月04日 17時54分 ~ 2022年05月01日 22時59分 の過去ログ
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