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「ディーアンシーの心臓は-過去系小説-」の過去ログ

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2019年09月22日 16時01分 ~ 2023年10月20日 14時52分 の過去ログ
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まっつん母さん左腕は点滴に繋がれ、光を失った目はただ天井だけを見つめ、まるでその姿は球体関節人形のようだった。   (2019/9/22 16:01:45)

まっつん母さん彼女の脳裏には、昔の思い出が焼き付いている。それは一つの言葉だった。   (2019/9/22 16:07:44)

まっつん母さん「親の言うことに対してそんな顔をして従うな。   (2019/9/22 16:09:58)

まっつん母さんお前は笑顔でいれば良いんだ。」   (2019/9/22 16:10:05)

まっつん母さんその言葉は、彼女の中で鮮明に、何度も再生される。   (2019/9/22 16:11:54)

まっつん母さん彼女はその言葉通りに、いつも笑って過ごしていた。   (2019/9/22 16:13:39)

まっつん母さんベッドの上で横になっている状態でも、彼女の口角は上がったままだった。   (2019/9/22 16:14:47)

おしらせまっつん母さんさんが退室しました。  (2019/9/22 16:14:57)

おしらせマツちゃんだしんさんが入室しました♪  (2019/10/11 18:42:11)

マツちゃんだしんこれは孤児院の中でも大きな問題ではあったのだが、イーヴァの心についた傷はあまりにも深すぎたらしい。孤児院に来てから、ずっとこの現状は続いたままだ。   (2019/10/11 18:43:16)

マツちゃんだしんしかし、彼女に関係する問題はもう一つあった。   (2019/10/11 18:44:38)

マツちゃんだしん彼女には、''臓器のドナー''が必要だった。   (2019/10/11 18:45:04)

マツちゃんだしん彼女は生まれつき心臓の状態が悪く、不衛生で悪い環境で住んでいたことから、病は無意識に悪化していった。   (2019/10/11 18:46:50)

マツちゃんだしんこんな奇妙な場所に彼女が置かれているのも、それが原因だ。   (2019/10/11 18:47:32)

マツちゃんだしん   (2019/10/11 18:48:37)

マツちゃんだしんそんな彼女を特に気にかけている、一人の女性がいた。   (2019/10/11 18:50:16)

マツちゃんだしん2年前に孤児院で働き始めた、マリア・マロンである。   (2019/10/11 18:52:46)

マツちゃんだしん''周りの意見に合わせることだけが取り柄''と思っているマリアがイヴと出会ったのは、一年前のことだった。   (2019/10/11 18:56:06)

おしらせ無言時間が20分を超えたため、マツちゃんだしんさんが自動退室しました。  (2019/10/11 19:16:30)

おしらせまつぅさんが入室しました♪  (2019/10/17 22:48:41)

まつぅ彼女の家は母子家庭だった。   (2019/10/17 22:51:04)

まつぅその為、5歳年上の姉と共に、親戚の家に行き子守の仕事をする日々を送っていた。彼女は、姉とは対照的に、その日々を楽しく感じていた。   (2019/10/17 22:54:08)

まつぅ子供の体温、表情の変化、笑い声。ミルクを作る作業や、子守唄を歌ってあげることも。   (2019/10/17 22:56:24)

まつぅ大人よりずっと自由な思考を持っている子供達の事を支え、見届け、思うことが、マリア・マロンにとって一番心が軽くなるものだったのである。   (2019/10/17 22:59:38)

まつぅこの孤児院で働くことも、彼女が学生時代から希望していたことだった。   (2019/10/17 23:01:59)

まつぅ『雛の憩い場』は、あまり世間には知れ渡ってはいないほうではあったのだが、彼女がお金を貯めるためにやっていた新聞配達で、時々新聞の中にその名前が載っていたのだ。   (2019/10/17 23:10:57)

まつぅ毎回比較的小さく書かれているため、大抵の人はあまり目を通すことはないだろうその記事には、孤児が増加していることについてとか、いつも書かれているのはそんなことばかりだった。   (2019/10/17 23:18:11)

まつぅ当時は、『雛の憩い場』は孤児の引き取りは受け付けていなかったため、他の孤児院のように引き取り先を求めるようなことはなかった。   (2019/10/17 23:20:58)

おしらせ無言時間が20分を超えたため、まつぅさんが自動退室しました。  (2019/10/17 23:45:04)

おしらせまつぅさんが入室しました♪  (2019/10/18 17:26:08)

まつぅだから、他の街中にある孤児院のように、孤児の写真と値段、そしてその上に「Kids,sell」と大きく目立つ書体で構成されている''お決まり''の記事は出されなかった。   (2019/10/18 17:31:33)

まつぅしかし、マリア・マロンはその記事にすら目を通した。   (2019/10/18 17:33:10)

まつぅ全ては、''子供達を支えるため''。   (2019/10/18 17:37:21)

まつぅ   (2019/10/18 17:39:51)

まつぅそして、彼女が自分の夢を叶えて何カ月か経った頃。   (2019/10/18 17:45:42)

まつぅ彼女は、その時初めてイーヴァと会った。   (2019/10/18 18:01:40)

まつぅ同時に、イーヴァの病気についても説明された。   (2019/10/18 18:04:08)

まつぅマリアは説明を聞いて、「なんて可哀想な子なのだろう」と、イーヴァの今までの過酷な生活の話に心打たれた。   (2019/10/18 18:08:16)

まつぅしかし、もう半分は、イーヴァに対する疑問………興味心といったほうが正しいかもしれない。そんな感情を持っていた。   (2019/10/18 18:10:08)

まつぅ今まで自分が世話をしてきた子供達とは、明らかに違う子だったからだ。   (2019/10/18 18:16:32)

まつぅたしかに、住む部屋も、ずっと口角を上げたままの顔も、普通とは言い難い。   (2019/10/18 18:20:48)

まつぅしかし、マリアが興味心を持ったのはそこではなかった。   (2019/10/18 18:22:43)

まつぅ彼女が自分に向ける眼差しである。   (2019/10/18 18:24:04)

まつぅマリアの子供についての豊富な知識________もしかすれば、マリアの考えすぎという可能性もあるかもしれない。   (2019/10/18 18:26:22)

まつぅマリアは、イーヴァが自分に向ける眼差しには何か強い感情が隠されていると感じたのだ。   (2019/10/18 18:27:33)

まつぅ睫毛が長いぱっちりとした大きな目で、何かを訴えるような。   (2019/10/18 18:29:37)

まつぅ「貴方は誰?」と初めて見るマリアに対し沢山の質問をしたかったのかもしれない。   (2019/10/18 18:31:23)

まつぅまたは、彼女も同じように、マリアに対し興味心を抱いていたのかもしれない。   (2019/10/18 18:33:05)

まつぅ「(・・・この子とは、関わっていくべきかもしれないわ。絶対にそう。この子は何かを秘めている。)」   (2019/10/18 18:34:28)

まつぅこのことをきっかけに、マリアはイーヴァと始めた会ったその日から、イーヴァ・ウィッキンズという存在を深く知っていこうと決めた。   (2019/10/18 18:38:09)

まつぅ   (2019/10/18 18:38:15)

おしらせ無言時間が20分を超えたため、まつぅさんが自動退室しました。  (2019/10/18 19:06:13)

おしらせまつぅさんが入室しました♪  (2019/10/19 10:03:58)

まつぅそして、今年の春。   (2019/10/19 10:04:43)

まつぅマリアは、イーヴァの世話係を任された。   (2019/10/19 10:05:24)

まつぅマリアの人一倍強い仕事への熱心さに、院長は気づいたのだ。   (2019/10/19 10:06:50)

まつぅイーヴァの部屋へ行くのは子供達が庭にいる時間と、消灯時間だけだと伝えられた。   (2019/10/19 10:08:39)

まつぅ食事も着替えも一人ではできない身体なので、手伝ってやらなければならないこと。   (2019/10/19 10:09:26)

まつぅ彼女が何を伝えたいのか、できるだけ読みとってあげること。   (2019/10/19 10:10:10)

まつぅそして、''鋭利な物は絶対に持ち込まないこと''。   (2019/10/19 10:10:39)

まつぅイーヴァは過去の家庭環境のせいで、''先端恐怖症''を患っていた。   (2019/10/19 10:13:06)

まつぅ針やハサミ、小さな果物ナイフにも、イーヴァは恐怖心を覚える。   (2019/10/19 10:14:21)

まつぅだから、イーヴァは心臓を変えたとしても、他の雛達のように年下の世話を見ることもできないし、食事の場にも一緒にいられないだろう。それは院長が悩まされる問題の一つだった。   (2019/10/19 10:18:05)

まつぅマリアは院長から聞いた''イーヴァと接する上での約束事''を、全て小さなメモ帳に一言一句逃さずに記した。   (2019/10/19 10:23:30)

まつぅ   (2019/10/19 10:27:18)

まつぅマリアはイーヴァに食べさせるポリッジ(オーツ麦を牛乳で煮込んだオートミールのこと)と少量のオレンジカスタードがそれぞれ入った二つの皿をカートに乗せ、イーヴァの部屋へ向かった。   (2019/10/19 10:35:53)

まつぅ雛達が見たことも聞いたこともない本棚の先に続くこの廊下は、カートの車輪が床にぶつかりゴロゴロ小さく鳴る音だけが響き、奇妙な空間だった。   (2019/10/19 10:38:31)

まつぅ(うわなんか文章おかしくなった)   (2019/10/19 10:41:12)

まつぅそしてイーヴァの部屋の扉の前に辿り着くと、マリアは立ち止まり、一度深呼吸をした。   (2019/10/19 10:41:59)

まつぅマリアもイーヴァのような子の世話をするのは初めてだったものだから、いつもより心が落ち着かなかったのだ。   (2019/10/19 10:43:33)

まつぅそうして、ドアノブに手を伸ばす。   (2019/10/19 10:46:59)

まつぅキィ____   (2019/10/19 10:47:09)

まつぅ音を立てて、古い扉はゆっくりと開いた。   (2019/10/19 10:47:27)

まつぅ前に見た時と変わらず、その部屋は通ってきた廊下より奇妙なものだった。   (2019/10/19 10:48:15)

まつぅイーヴァはとっくに起きていたらしく、ベッドから上半身だけを起こしてマリアの方をじっと見つめた。   (2019/10/19 10:49:58)

まつぅ前はベッドの上で横になっている状態で対面したので、マリアは一瞬驚いた。   (2019/10/19 10:51:08)

まつぅでも、イーヴァは微笑んだまま、何も喋らなかった。   (2019/10/19 10:51:41)

まつぅただ、マリアを、見ていれば闇に吸い込まれそうになるその目で見つめるだけ。   (2019/10/19 10:51:58)

おしらせ無言時間が20分を超えたため、まつぅさんが自動退室しました。  (2019/10/19 11:15:11)

おしらせまつぅさんが入室しました♪  (2019/10/20 10:18:05)

まつぅマリアはすぐに気を取り直して、イーヴァに微笑んだ。   (2019/10/20 10:19:12)

まつぅ「こんにちは、イヴ。今日からあなたの世話をすることになったの。慣れないかもしれないけれど……よろしくね。」   (2019/10/20 10:19:47)

まつぅマリアの笑顔は、昔から子供達を安心させ、優しい印象を与えてきた。   (2019/10/20 10:20:20)

まつぅマリアはまさに、ナイチンゲールのような存在だったのだ。   (2019/10/20 10:21:28)

まつぅしかし、イヴは違う。マリアでも心情が読み取りづらい子供だった。   (2019/10/20 10:22:01)

まつぅイヴは、マリアを頭から爪先まで舐めるように視線を這わせ、10秒くらい経って、更に口角を上げて頷いた。   (2019/10/20 10:25:19)

まつぅああ、良かった。この子はずっとあのまま小さな動作すらしないわけではないんだな。   (2019/10/20 10:26:54)

まつぅマリアは、イーヴァに対し気味が悪いなどの感情は持たなかった。   (2019/10/20 10:29:49)

まつぅただ______イーヴァの様子に、安心していた。   (2019/10/20 10:30:34)

まつぅ「ポリッジは好き?ふふっ、私ね、小さい頃にどっちがポリッジを食べなくていいかで喧嘩しちゃったのよ。姉がいるの。」   (2019/10/20 10:34:22)

まつぅイーヴァは、ポリッジをじっと見つめる。   (2019/10/20 10:38:27)

まつぅマリアはほんの少し話術を取得していたので、イーヴァが話さない子であることを理解した上で、コミュニケーションが上手くいくような話をした。   (2019/10/20 10:44:01)

まつぅ食べさせてみると、   (2019/10/20 10:52:02)

まつぅ(えっ切れた)   (2019/10/20 10:52:03)

まつぅイーヴァはポリッジは嫌いではないようで、黙々と飲み込み続けた。   (2019/10/20 10:52:32)

まつぅオレンジカスタードは子供達にも人気なので、イーヴァも好きだろうなとマリアは考えていたが…イーヴァは微笑んだままなので、好きなのかすらも分からなかった。   (2019/10/20 10:55:06)

まつぅまあ、ポリッジと同様、嫌いではないということだけは分かる。   (2019/10/20 10:55:27)

まつぅ___そして、マリアは、一つあることに気づいた。   (2019/10/20 10:56:32)

まつぅイーヴァの微笑み方は、本当に口角が痛くなりそうなくらい引きつっていたことを。   (2019/10/20 10:58:03)

まつぅ犬は緊張している時口角が引きつると聞いたことがあるが、まさに、マリアから見てそんな感じだった。   (2019/10/20 10:58:39)

まつぅイーヴァが全て食べ終わった後、マリアはまたカートを押してこの部屋から出て行こうとした。また次の仕事があったのだ。   (2019/10/20 11:02:39)

まつぅその時、マリアのエプロンのポケットから、何かがパタパタと音を立てて床に落ちた。   (2019/10/20 11:03:16)

まつぅイーヴァはそれに気づいたらしく、その方向をじっと見つめていた。   (2019/10/20 11:04:05)

まつぅマリアも気づいて、何かしら、と振り返った。   (2019/10/20 11:04:25)

まつぅ落ちたのは、綺麗な色とりどりの鳥の絵が描かれた、トランプだった。   (2019/10/20 11:05:34)

おしらせ無言時間が20分を超えたため、まつぅさんが自動退室しました。  (2019/10/20 11:30:12)

おしらせまつぅさんが入室しました♪  (2019/10/20 13:33:38)

まつぅ赤、黄、白____一枚一枚でそれぞれの絵の中の小鳥達が輝いているように見える、そんなトランプだった。   (2019/10/20 13:35:27)

まつぅそして典型的なトランプと同じ枚数であり、まだ新しいものだ。   (2019/10/20 13:39:25)

まつぅ実は、『雛の憩い場』には、このトランプのセットは二つある。   (2019/10/20 13:41:52)

まつぅ一つはこの新しいものであり、もう一つは何年か前に買った古いものだ。   (2019/10/20 13:42:09)

まつぅマリアが前の2日間の休暇で、子供達がトランプで遊んでいたことを思い出し、街の雑貨屋で買ってみたのである。   (2019/10/20 13:44:14)

まつぅマリアはトランプを拾ってポケットにしまおうとしたが、イーヴァがそれをみていることに気づき、しまうのをやめた。   (2019/10/20 13:47:21)

まつぅ「これ、気になる?トランプっていうのよ。」   (2019/10/20 13:50:13)

まつぅマリアは、イーヴァの顔を近くで見て、また一つ気づいた。   (2019/10/20 13:51:58)

まつぅイーヴァの笑顔から、さっきの緊張感のようなものが、薄らいできている。   (2019/10/20 13:53:24)

まつぅ「…あ、手は…左手がダメ、なのよね。じゃあ…右手、貸してごらん?」   (2019/10/20 13:58:26)

まつぅイーヴァはマリアの方を見て、ゆっくり手を布団から出した。   (2019/10/20 14:01:19)

まつぅその手は痩せ細っていて、病人だと分かるくらい青白かった。   (2019/10/20 14:01:51)

まつぅマリアはその手を本当に優しく握り、トランプを上に置いた。   (2019/10/20 14:07:58)

まつぅ「綺麗じゃない?……あ   (2019/10/20 14:17:19)

まつぅもし、気に入ったなら、貴方にあげるわ。」   (2019/10/20 14:17:27)

まつぅマリアはトランプを見たまま微笑んで、そう言った。   (2019/10/20 14:23:29)

まつぅ…すると、イーヴァがトランプを優しく握った。   (2019/10/20 14:26:14)

まつぅ「………あ…りがとう………」   (2019/10/20 14:27:31)

まつぅ「!」   (2019/10/20 14:27:55)

まつぅその声は、雛達の輪にいたらすぐにかき消されてしまうほど小さく高い声だった。   (2019/10/20 14:30:35)

まつぅマリアにはその声はちゃんと聞こえ、驚きと嬉しさが一気に心の奥底から溢れ出してくるような__そんな気分になった。   (2019/10/20 14:32:13)

まつぅでも、マリアはその思いを自分の中で無理やり隠した。イーヴァにそのことを勘付かれたら、もう2度と喋ってくれないかもしれないと考えたのだ。   (2019/10/20 14:36:23)

まつぅ「………ござい、ます。」   (2019/10/20 14:37:44)

まつぅ「………敬語じゃなくて良いわ。」   (2019/10/20 14:39:22)

まつぅイーヴァは、マリアの方を見た。   (2019/10/20 14:40:00)

まつぅ「…貴方の本心のままに。笑いたいなら笑えば良いし、泣きたい時は好きなだけ泣いて…時には大人の意見に逆らう時があったっていいわ。……それが、成長ってものだから。   (2019/10/20 14:43:28)

まつぅそしてね、それを認めて、正しい方向に導いてあげて…………   (2019/10/20 14:46:24)

まつぅそれが……''親''ってものなの。   (2019/10/20 14:46:47)

まつぅ………私は……そこまではいけないかもしれないけれど………そんな存在になりたい。   (2019/10/20 14:47:25)

まつぅねえ、イヴ。それじゃ…良いかしら。」   (2019/10/20 14:49:32)

まつぅマリアのその時の微笑みは、本当の母親のようだった。   (2019/10/20 14:52:29)

まつぅそして、何よりも、その言葉は、イーヴァの心にとても響くものだった。   (2019/10/20 14:54:46)

まつぅイーヴァの口角はまだ上がったままだったが、やはりさっきより緊張感はだいぶ無くなっていた。   (2019/10/20 15:05:23)

まつぅそして、ゆっくりと、小さく首を上下に振った。   (2019/10/20 15:05:47)

まつぅすると、部屋の壁に掛けてある古い振り子時計が鳴った。   (2019/10/20 15:13:25)

まつぅ「まあ、もう時間みたい…イヴ、また明日ね。」   (2019/10/20 15:14:02)

まつぅ子供達が裏庭から帰ってくる時間になり、マリアは彼女にそう言った。   (2019/10/20 15:15:15)

まつぅそして、明日には、このトランプである面白いものを見せてあげるわ、と告げた。   (2019/10/20 15:15:49)

まつぅ部屋から出た後も、マリアの気持ちは嬉しさの絶頂にあった。   (2019/10/20 15:16:19)

まつぅ少しでも心を許してくれたことが本当に嬉しかった。   (2019/10/20 15:16:31)

まつぅそしてマリアは蒸気機関車に乗り、街から少し外れた所にある家に帰った。   (2019/10/20 15:25:03)

まつぅ「お帰りなさいマリア。ホットチョコレートなら作れますよ。」   (2019/10/20 15:27:22)

まつぅ数年前に働き始めた中年の女性イザベルが台所に立っていた。   (2019/10/20 15:30:28)

まつぅ今は別の街で働いているマリアの姉が、仕事に熱中しすぎてしまうマリアのことを心配し、家を出る前に雇ったのだ。   (2019/10/20 15:32:51)

まつぅ「いいえ、大丈夫よイザベル!その代わり、水をくれない?」   (2019/10/20 15:34:12)

まつぅ「水?まあ良いですけど、そんなに喉乾いてるんですか?」   (2019/10/20 15:34:39)

まつぅイザベルは仕事が丁寧な割に早く、すぐに新品だと思えるくらいピカピカのグラスに水を注いだ。   (2019/10/20 15:35:45)

まつぅ「今日は凄い嬉しいことがあったの!だからね、姉さんに手紙を書く前に少し気持ちを落ち着かせておこうと思って。」   (2019/10/20 15:37:41)

まつぅ「まあ、貴方にとって仕事は毎日が楽しいことばかりじゃないですか。」   (2019/10/20 15:38:49)

まつぅ呆れた口調でそう言って、マリアの前に水の入ったグラスを置いた。   (2019/10/20 15:39:35)

まつぅマリアはグラスを手に取り、水を一気に飲み干した。   (2019/10/20 15:45:43)

まつぅ「あら、辛いこともあるわ!いつも疲れるし、仕事も多いしね………まあそんなこと言ったら姉さんの方が多いんでしょうけど……でも、子供達の笑顔って、それらも全部救ってくれるのよ!」   (2019/10/20 15:48:56)

まつぅ「結局毎日楽しいんじゃないですか」   (2019/10/20 15:49:23)

まつぅイザベルはやれやれと笑いながら言った。   (2019/10/20 15:51:20)

まつぅ   (2019/10/20 15:51:38)

まつぅイザベルと楽しい会話を交わした後、マリアは二階へ登り、本や参考書だらけの自分の部屋で、姉への手紙を書き始めた。   (2019/10/20 15:52:25)

まつぅマリアは姉のことが昔から大好きで、姉が仕事で家を出てからも、ずっと手紙を交換し続けた。   (2019/10/20 15:54:40)

まつぅマリアも姉も3日にあげず手紙を書き続けていたので、いつのまにか手紙は輪ゴムで束ねていても10束以上できていた。   (2019/10/20 15:59:47)

まつぅイザベルは姉妹の仲の良さにすっかり慣れてしまっていた。   (2019/10/20 16:00:55)

まつぅ元々姉はマジックが得意だったので、トランプ集めが趣味だった。   (2019/10/20 16:05:07)

まつぅだからマリアはいつも手紙にトランプのセットを1つ添えて送っていたのだが、送ろうとしていたトランプをイーヴァにあげてしまったので、姉には申し訳ないが今回はなしにすることにした。   (2019/10/20 16:06:40)

まつぅ姉が『あの万年筆じゃあアンタの文章は書いているうちに壊れちゃうでしょ?』と最後に書かれた手紙と一緒に送ってくれた、綺麗な模様が描かれた万年筆で書かれた文章は、手紙3枚分もの長さだった。   (2019/10/20 16:12:56)

まつぅ『貴方を愛す妹、マリア・マロンより』と書き終わると、マリアは腕を高く上げて、背伸びをした。   (2019/10/20 16:16:33)

まつぅそして綺麗に便箋三枚を、それぞれ二つ折りにし、封筒へ入れた。   (2019/10/20 16:18:42)

まつぅ手紙は明日ポストに入れることにした。   (2019/10/20 16:23:16)

まつぅそして、マリアはヘアゴムを解いて、再び一階へ降りていった。   (2019/10/20 16:24:36)

おしらせまつぅさんが退室しました。  (2019/10/20 16:24:55)

おしらせまつぅさんが入室しました♪  (2019/10/21 18:44:24)

まつぅその次の日も、マリアは蒸気機関車に乗って『雛の憩い場』に働きに行った。   (2019/10/21 18:45:35)

まつぅマリアとイーヴァとの友情は深まり、そして、お互いがほんとうに信頼し合える友になった。   (2019/10/21 18:46:51)

まつぅマリアが告げた''面白いもの''というのは、トランプを使ったマジックのことだった。   (2019/10/21 18:47:47)

まつぅといっても、見せたのは準備なしですぐできるような、本当に簡単なマジックだった。   (2019/10/21 18:48:35)

まつぅ街の子供達なら、広場へ時々やってくるマジシャンの芸を何度も見ているので、このマジックだったら「もう見た」と言ってしまうくらいの。   (2019/10/21 18:50:00)

まつぅしかし、マジックというものを知らなかったイーヴァは、本当にびっくりして、目を輝かせていた。   (2019/10/21 18:50:34)

まつぅ口角はまだ少し上がっているが、マリアはイーヴァの気持ちがなんとなくわかっていた。   (2019/10/21 18:51:03)

まつぅイーヴァは、マリアがくれたトランプを机の横の丸椅子に置いて、いつも宝物でも見るような目でじーっと見つめていた。   (2019/10/21 18:52:00)

まつぅ「(………それにしても。)」   (2019/10/21 18:52:14)

まつぅマリアは、イーヴァを見て、毎回思うことがあった。   (2019/10/21 18:52:33)

まつぅこの子の余命はどのくらいなのだろうか。   (2019/10/21 18:52:48)

まつぅまだ本当に幼く、こんなに可愛らしい子なのに。   (2019/10/21 18:53:20)

まつぅ悪い家庭環境とこの部屋でしか暮らしたことがないだなんて、悲しいにも程がある。やっと心を開き始めたというのに……。   (2019/10/21 18:55:26)

まつぅある日、マリアは姉宛に送る便箋に、こう書いた。   (2019/10/21 18:56:22)

まつぅ「ねえ、あの子、本当に可哀想な子なのよ、姉さん。こんな悲しい話ってあるかしら。心臓のドナーさえ見つかればいいのだけれど、やっぱりそういう人は少ないのね……。私、あの子のためにこれからも頑張るわ。姉さんも、応援してね。」   (2019/10/21 18:57:26)

まつぅそして、いつも通り駅近くのポストに投函した。   (2019/10/21 18:57:56)

まつぅしかし、珍しいことに、姉からの返事が何日か来なかった。来たのは、ポストに投函した4日後だった。   (2019/10/21 18:58:45)

まつぅその手紙の文章を、マリアはじっくりと時間をかけて読んでいった。   (2019/10/21 19:00:37)

まつぅ……そうする、つもりだった。   (2019/10/21 19:00:53)

まつぅ姉からの手紙には、いつもより返事が遅かったにも関わらず、いつもは便箋2枚分くらいの長さだった文章が、たった一行になっていた。   (2019/10/21 19:01:36)

まつぅその便箋は、一回丸めたのだろうか……皺がたくさんあった。   (2019/10/21 19:02:30)

まつぅそして、便箋の真ん中に、震える字で、大きく   (2019/10/21 19:02:53)

まつぅ「また、何か考えてる?」   (2019/10/21 19:03:10)

まつぅと書かれていた。   (2019/10/21 19:03:14)

まつぅ実際、姉の予想は的中していた。   (2019/10/21 19:06:24)

おしらせ無言時間が20分を超えたため、まつぅさんが自動退室しました。  (2019/10/21 19:29:38)

おしらせまつぅ-さんが入室しました♪  (2019/10/22 12:00:08)

まつぅ-___マリアが手紙を書く、数日前のことだった。   (2019/10/22 12:00:54)

まつぅ-マリアはイーヴァという存在について分かって、イーヴァが自分に心を許してくれているということが嬉しかった。   (2019/10/22 12:02:01)

まつぅ-だから、手紙に書いた言葉通り、''協力''したいと思った。   (2019/10/22 12:02:34)

まつぅ-マリアは、院長に、一つ提案をしたのである。   (2019/10/22 12:05:44)

まつぅ-「私があの子の心臓移植希望者になります。」   (2019/10/22 12:06:23)

まつぅ-親族がおらず、この孤児院で暮らしているイーヴァには、心臓移植希望者など現れたことがなかった。マリアはそのことを酷く気にしていたのだ。   (2019/10/22 12:07:36)

まつぅ-だから、自分がまず''協力''してあげたいと思ったのだ。マリアが書いた''協力''の意味はこれだった。   (2019/10/22 12:09:35)

まつぅ-院長は大きく目を見開いた後、暫くなにも喋らず考え込んで、小さなため息をついた後マリアの方へ向き直した。   (2019/10/22 12:10:41)

まつぅ-「確かに、貴方は今までの何十日もの間、イーヴァにたくさんのいい感情を誕生させた。   (2019/10/22 12:11:38)

まつぅ-…でもあの子は、貴方がいなくなってしまえば、何も感じなくなる可能性の方が大きいの。また逆戻りをしてしまう。心臓病がなくなっても、あの子はまた、人形のような状態になるかもしれないの。」   (2019/10/22 12:13:41)

まつぅ-マリアは真剣な顔のまま、ただそこに立っていた。   (2019/10/22 12:14:29)

まつぅ-マリアにとって、そのことは既に承知していた。   (2019/10/22 12:14:41)

まつぅ-「………でしたら   (2019/10/22 12:14:57)

まつぅ-今度、少しばかり休暇を頂けないでしょうか。その時、私は街の病院へ行って、私の心臓があの子に適合するか検査してきますわ。   (2019/10/22 12:16:33)

まつぅ-………イーヴァなら私のことを知っても大丈夫だと思いたいのですが、やはりそうではないかもしれませんね。むしろ、その可能性の方が大きいかもしれません。本当に優しい子ですから。   (2019/10/22 12:17:26)

まつぅ-………ですから、こうさせてください。   (2019/10/22 12:17:37)

まつぅ-   (2019/10/22 12:17:41)

まつぅ-真冬になり、街はすっかり雪の世界に侵食され、マフラーやダッフルコートを着て走る子供達が多く見られるようになった頃。   (2019/10/22 12:20:50)

まつぅ-マリアは仕事が終わった夕暮れ時に、蒸気機関車へ乗り遠出をした。   (2019/10/22 12:24:24)

まつぅ-向かった場所は、イギリスのロンドンだった。   (2019/10/22 12:25:25)

まつぅ-目的は、自分の姉に会いに行くためだった。   (2019/10/22 12:28:06)

まつぅ-コートのポケットに、''一つの紙切れ''を入れて。   (2019/10/22 12:29:35)

まつぅ-蒸気機関車を降りると、駅は大変混雑していた。   (2019/10/22 12:34:10)

まつぅ-ようやく人混みを抜けて地図を開き、マリアはレストランへ向かった。   (2019/10/22 12:34:50)

まつぅ-   (2019/10/22 12:35:02)

まつぅ-レストランには豪華な服装をした紳士淑女が大勢いて、マリアは「ここ、自分には完全に場違いじゃないかしら?」と考えていた。   (2019/10/22 12:35:45)

まつぅ-取り敢えず席に座って、適当に注文した紅茶を飲みながら姉のことを探していた。   (2019/10/22 12:41:37)

まつぅ-すると、遠くにあったステージに、一人の女性が現れた。   (2019/10/22 12:51:21)

まつぅ-ステッキを持ち、スーツを着てシルクハットを被った、黒と紅の短髪を持つ、赤目の魅力的な女性。   (2019/10/22 12:52:48)

まつぅ-まさに、マリアの姉の、''マーシャ・マロン''だった。   (2019/10/22 12:53:28)

おしらせまつぅ-さんが退室しました。  (2019/10/22 12:53:32)

おしらせGフク郎まつぅさんが入室しました♪  (2019/11/23 20:53:40)

Gフク郎まつぅマーシャの表情は得意げで、幸せに満ちていた。   (2019/11/23 20:54:11)

Gフク郎まつぅ席に座っている大勢の観客達が、彼女に向けて大きな拍手を送っている。   (2019/11/23 20:54:42)

Gフク郎まつぅマリアはプリズムでも眺めるように彼女のショーを見ていた。   (2019/11/23 20:57:46)

Gフク郎まつぅ幼い頃、屋敷中から''少し変わってる子達''と言われていた自分の遊びに毎日付き合ってくれていた姉の、美しく勇敢な姿は、ため息が出るほど素晴らしかった。   (2019/11/23 20:59:22)

Gフク郎まつぅ(子達じゃないじゃん)   (2019/11/23 20:59:39)

Gフク郎まつぅ数分後、彼女のショーが終わると、周りはまた世間話などをし始めた。   (2019/11/23 21:01:44)

Gフク郎まつぅマリアがショーをやっている間、観客達から聞こえるのは拍手と歓声だけで、全員が彼女のショーに魅入っていたから、マリアはさらに姉の凄さを感じた。   (2019/11/23 21:03:17)

Gフク郎まつぅ(マリアじゃねえよ………マーシャだよ…)   (2019/11/23 21:03:44)

Gフク郎まつぅ紅茶だけなのも勿体無いなと思い、マリアはバニラアイスクリームを注文した。   (2019/11/23 21:05:08)

おしらせ無言時間が20分を超えたため、Gフク郎まつぅさんが自動退室しました。  (2019/11/23 21:30:33)

おしらせGフク郎まつぅさんが入室しました♪  (2019/11/24 19:15:42)

Gフク郎まつぅマリアは5分遅れている腕時計を見て、周りを見渡す。   (2019/11/24 19:16:36)

Gフク郎まつぅすると、回転扉の近くに、黒いコートに身を包んでお偉いさんのような人と会話しているマーシャの姿を見つけた。   (2019/11/24 19:23:55)

Gフク郎まつぅ「(相変わらず、身長が高いわね、姉さんって。)」   (2019/11/24 19:26:43)

Gフク郎まつぅ華奢で小柄なマリアにとって、姉のしゃんとした姿はまさに理想像だった。   (2019/11/24 19:28:26)

Gフク郎まつぅそんなマリアに最初に気づいたのは、マーシャと話していたお偉いさんの一人である、凛々しい顔立ちの中年男性だった。   (2019/11/24 19:31:41)

Gフク郎まつぅ「お知り合いの方ですか?」   (2019/11/24 19:32:08)

Gフク郎まつぅ男性はマーシャにそう尋ねた。   (2019/11/24 19:32:42)

Gフク郎まつぅ「?……………ああ、私の妹ですよ。ミュンヘンから私に会いに来てくれたんです。」   (2019/11/24 19:34:30)

Gフク郎まつぅ「ミュンヘンから………でしたら、是非妹さんの所へ行ってあげてください。今日のショーは本当に素晴らしかった。」   (2019/11/24 19:43:02)

Gフク郎まつぅ「ふふ、有難うございます。」   (2019/11/24 19:43:35)

Gフク郎まつぅマーシャはそう言って深くお辞儀をし、男性との会話を終えた。   (2019/11/24 19:44:11)

Gフク郎まつぅ「あら、姉さん、話は終わったの?」   (2019/11/24 19:45:01)

Gフク郎まつぅ「…ええ。マリアあんた、相変わらず変わっていないね。」   (2019/11/24 19:48:16)

Gフク郎まつぅ「もう、姉さん…絶対に身長のことを言ってるわよね、それ。」   (2019/11/24 19:48:53)

Gフク郎まつぅマリアが頬を膨らませてそう言うと、マーシャは思わず妹の反応の可笑しさに吹き出した。   (2019/11/24 19:50:49)

Gフク郎まつぅマリアもそれにつられて小さく笑った。   (2019/11/24 19:51:06)

Gフク郎まつぅ(一旦切ります)   (2019/11/24 19:51:12)

おしらせGフク郎まつぅさんが退室しました。  (2019/11/24 19:51:16)

おしらせGフク郎まつぅさんが入室しました♪  (2019/11/29 20:48:44)

Gフク郎まつぅ【第1章 終了】   (2019/11/29 20:49:04)

Gフク郎まつぅ   (2019/11/29 20:49:09)

Gフク郎まつぅ   (2019/11/29 20:49:12)

Gフク郎まつぅ(イーヴァの第1章やっと終わったぜうへ)   (2019/11/29 20:49:33)

Gフク郎まつぅ(というわけで、本当はアルヴァ過去編に続く予定だったんですが   (2019/11/29 20:49:47)

Gフク郎まつぅペコの昔の話について書いていこうと思いますんすん   (2019/11/29 20:50:43)

Gフク郎まつぅ今までの小説と比べてブラックなところがあるかも(白目))   (2019/11/29 20:51:16)

Gフク郎まつぅ   (2019/11/29 20:51:55)

Gフク郎まつぅ   (2019/11/29 20:52:01)

Gフク郎まつぅ【?????????????】   (2019/11/29 20:52:35)

Gフク郎まつぅ   (2019/11/29 20:52:41)

Gフク郎まつぅあの日は、どこか奇妙な風が吹いていた。   (2019/11/29 20:55:00)

Gフク郎まつぅ私は亡き親に''コトコ''という名前を与えられた、目立たない女子高生である。   (2019/11/29 20:56:20)

Gフク郎まつぅいや、ずっといじめの標的にされて学校で笑ったことないし、目立たないを通り越して単なるヤバイやつに見られてるかもしれない。もしかしたら空気なのかも。   (2019/11/29 20:57:14)

Gフク郎まつぅこれは、そんな私が''あの日'に体験した不思議な話。   (2019/11/29 20:58:33)

Gフク郎まつぅ   (2019/11/29 20:58:35)

Gフク郎まつぅ______味噌汁が飲みたい。   (2019/11/29 20:58:58)

Gフク郎まつぅコンビニで買ったシーチキンおにぎりを少しずつ食べながら、そんなことを考えていた。   (2019/11/29 20:59:51)

Gフク郎まつぅ味噌汁といっても、お店で買うやつでも、自分で作るやつでもなくて…   (2019/11/29 21:00:20)

Gフク郎まつぅ''親''という存在に作ってもらった味噌汁が飲みたかった。   (2019/11/29 21:00:41)

Gフク郎まつぅ親戚にたらい回しにされ、やっと引き取られた場所は私を厄介者扱いして、高校に入学したのと同時に、自ら家を出た。   (2019/11/29 21:02:17)

Gフク郎まつぅ正直言って、学校でも家でも空気みたいな扱いだったから、自分の存在を自覚したかったという思いもあった。   (2019/11/29 21:03:56)

Gフク郎まつぅでも、今更馬鹿らしい考えだったと後悔している。   (2019/11/29 21:06:26)

Gフク郎まつぅ「・・・。」   (2019/11/29 21:07:21)

Gフク郎まつぅおにぎりが残り三分の一程になると、ようやく自分の住むアパートへ到着した。   (2019/11/29 21:08:24)

Gフク郎まつぅいわゆるボロアパートで、階段はかなり錆びており、幽霊がいそうな奇妙な雰囲気を醸し出している。   (2019/11/29 21:14:05)

Gフク郎まつぅといっても、このアパートに住むのが決まった時、私は全く嫌な気はしなかった。   (2019/11/29 21:15:30)

Gフク郎まつぅ「まあ、こんなものか。」思ったのはただそれだけだった。   (2019/11/29 21:16:11)

おしらせGフク郎まつぅさんが退室しました。  (2019/11/29 21:16:16)

おしらせさんが入室しました♪  (2019/12/2 20:40:34)

背を青い月光に照らされながら、鍵穴に鈴のついた鍵を差し込み、回す。   (2019/12/2 20:43:35)

そうしてドアを開けると、女の子が好きなピンクとか薄紫とか…パステルカラーというんだったか。   (2019/12/2 20:45:07)

そんな柔らかく可愛らしい色とは無縁な部屋が目の前に広がる。   (2019/12/2 20:46:11)

白い壁には何もかかっておらず、せめて綺麗にしておこうと週一で掃除をしてはいるが、そうするとより寂しい感じがした、   (2019/12/2 20:52:04)

(最後………「。」……)   (2019/12/2 20:52:12)

私は、家に帰ってきても誰もいないっていう生活には慣れてしまっていて、「おかえり」の声も「今日学校どうだった?」とか質問をされるのも体験したことがない。   (2019/12/2 20:55:44)

そう考えると、規則正しい自立した生活をしていても、孤独感はぬぐいきれない。   (2019/12/2 20:56:43)

しかし、親戚の家に戻るというわけにはいかないし、なによりも私は''親孝行''をしたかった。   (2019/12/2 20:57:59)

自分が好きでやるわけではない。ただ、あちら側の機嫌を取るためだった。   (2019/12/2 20:58:18)

  (2019/12/2 20:58:36)

さて、そんな女子高生の私には日課がある。   (2019/12/2 20:59:05)

まず、帰宅後、制服を脱いで眼鏡をかける。   (2019/12/2 21:01:53)

そうして、ベランダの扉を開ける。   (2019/12/2 21:03:15)

今は午後8時。冷たい風が頬に微かにあたる。   (2019/12/2 21:04:12)

「……やっほ。聞こえる?」   (2019/12/2 21:10:22)

そう私が声をかけたのは、隣のベランダにいる小さな女の子だった。   (2019/12/2 21:10:49)

頭頂部から毛先にかけて、赤紫と黄色のグラデーションになってるふわふわした髪を、ツーサイドアップにしてる。きっと、まだ少し赤子っぽい甘い香りがするんだろうなあと思う。   (2019/12/2 21:20:44)

歳は顔と身長から見て9歳くらいだと思うけど、顔はまだ幼いのにとても痩せていた。   (2019/12/2 21:28:31)

寒いのをしのぐためなのか、白いワンピースのスカートで足を外に出さないようにし体育座りをしていた。   (2019/12/2 21:33:11)

いつもこの体勢で、彼女は夜にそこにいた。   (2019/12/2 21:33:28)

青緑のビー玉みたいな目を腕の中から覗かせてこっちを見ているが、本当に何も喋らない。   (2019/12/2 21:37:28)

おしらせ無言時間が20分を超えたため、さんが自動退室しました。  (2019/12/2 22:02:08)

おしらせ花 粉さんが入室しました♪  (2019/12/10 20:53:34)

花 粉(一旦コットンペコ過去小説を切ります………(((中途半端すぎる)   (2019/12/10 20:54:19)

花 粉(ペコ過去小説は書くとめっちゃ長くなるので、短い方から終わらせます)   (2019/12/10 20:54:49)

花 粉(なので、ペコ小説からアダム小説に切り替えます)   (2019/12/10 20:56:15)

花 粉   (2019/12/10 20:56:17)

花 粉   (2019/12/10 20:56:22)

花 粉あの日は、まるで星が降っているような寒い日だった。   (2019/12/10 21:05:33)

花 粉しかし、その後のあの日は、既に美しい景色など消え去っていた。   (2019/12/10 21:07:56)

花 粉【ルパンの黒猫】   (2019/12/10 21:10:24)

花 粉   (2019/12/10 21:10:27)

花 粉非才が住む場所__それは輝く宝に囲まれた、誰もが羨む世界。   (2019/12/10 21:12:36)

花 粉色とりどりの宝石、豪華な服装、そしてそれを手にして満足する家族。   (2019/12/10 21:13:53)

花 粉非才はその人たちが大嫌いだった。   (2019/12/10 21:14:05)

花 粉今はもう捨てた名ではあるが、非才は__いや、この呼び方は、今だけはやめることにしよう。僕は''ノアール''という苗字を持っていた。   (2019/12/10 21:17:14)

花 粉それは、今も一部の国で知れ渡る怪盗一族の苗字。   (2019/12/10 21:18:00)

花 粉父は女性のように美しく可憐な容姿の持ち主で、よくその容姿を利用して宝を盗んでいた。   (2019/12/10 21:19:27)

花 粉母は、父とはまた違った、上品で不思議な魅力を持つ容姿の持ち主で、この人も父と同様、自分を利用し盗みに励んでいるようなものだった。   (2019/12/10 21:22:30)

花 粉姉や双子の弟達は、彼らを「綺麗な人」だと言い、尊敬の眼差しを向けていた。   (2019/12/10 21:23:46)

花 粉…でも、僕はそう思わなかった。   (2019/12/10 21:23:58)

花 粉人のものを盗む行為が美しい?そんなバカな話があってたまるものか。確かに容姿こそは綺麗なのは認めるが、心は煤がこびりついたように真っ黒だと思う。   (2019/12/10 21:25:18)

花 粉そうして自分をここに生まれさせた神を憎んでも、一族の悪事が止まることはなかった。   (2019/12/10 21:27:51)

花 粉ノアール一族は、世間に大きな影響を与える盗みを働いた後は、住処からフッと姿を消して、また別のところを住処にしていた。警官も、僕達のことは相当腹立たしい奴らだと思っていたと思う。   (2019/12/10 21:31:10)

おしらせ無言時間が20分を超えたため、花 粉さんが自動退室しました。  (2019/12/10 21:57:58)

おしらせ花 粉さんが入室しました♪  (2019/12/11 13:00:10)

花 粉一度でも盗みを働いた場合、警官から体に印のような傷を刻まれるのだが、僕も含めた家族には傷など一つもなかった。   (2019/12/11 13:01:14)

花 粉   (2019/12/11 13:01:45)

花 粉 僕が嫌う家族について話したが、これもまた僕が神様を憎む原因で_   (2019/12/11 13:02:55)

花 粉僕は、''怪盗の才能''に恵まれていた。   (2019/12/11 13:03:24)

花 粉小さな頃から推理小説等を好んで読み漁っていたせいなのか、物事の仕掛けや心理について考えるのが癖だった。   (2019/12/11 13:06:12)

花 粉きっと、それが更に盗みに対してプラスになったんだと思う。   (2019/12/11 13:10:05)

花 粉そのせいで、僕は嫌われようとしても嫌われなかった。   (2019/12/11 13:12:09)

おしらせ無言時間が20分を超えたため、花 粉さんが自動退室しました。  (2019/12/11 13:44:09)

おしらせバカモンさんが入室しました♪  (2020/1/5 12:01:17)

バカモン僕が18のだっただろうか。   (2020/1/5 12:01:38)

バカモン(18の頃…)   (2020/1/5 12:01:44)

バカモン両親に、''怪盗としての''独立の許可を貰った。   (2020/1/5 12:02:20)

バカモンこの時、久しぶりに自分の才能に感謝した。   (2020/1/5 12:03:27)

バカモン小さい頃に才能に感謝したことといえば、当時の住処にやって来た猫に、自分が残しておいた魚をこっそり与えることができた時くらいだった。   (2020/1/5 12:05:18)

バカモン「(………これは、僕にとってのチャンスだ。)」   (2020/1/5 12:05:56)

バカモンやっと人生が変わるんだ、と僕は心の中で舞い上がっていた。   (2020/1/5 12:06:29)

バカモン家族全員が僕を祝福し、幸せそうな顔で見送ろうとしている。こんな光景が見られるだなんて、今まで思ったことがなかった。   (2020/1/5 12:08:07)

バカモン僕は、家族に向けて最後の笑顔を作り、闇の中へ消えた。   (2020/1/5 12:08:51)

バカモン   (2020/1/5 12:09:13)

バカモン(待って違う16ですね   (2020/1/5 12:09:51)

バカモン   (2020/1/5 12:09:52)

バカモン外の世界は、僕にとって輝かしいものばかりだった。   (2020/1/5 12:10:37)

バカモン宝石の煌めきなどとは全く違う、美しいものだった。   (2020/1/5 12:11:13)

バカモン神様は、僕になんていう幸運を与えてくれたんだろう。   (2020/1/5 12:12:04)

バカモン街の景色を見る度に、そう思った。   (2020/1/5 12:12:22)

バカモンしかし、罪を拭いきるためには、やはり相当時間が要るものだ。   (2020/1/5 12:13:06)

バカモン僕が直接犯してしまった罪だけではなく、神様が与えた最初の大きな不幸も背負わされる。   (2020/1/5 12:14:52)

バカモン昔のように、逃げながら暮らす日々を送っていた。   (2020/1/5 12:15:30)

バカモンそして、なによりも気になるのは、自分の左目だ。   (2020/1/5 12:18:25)

バカモンノアール一族には、左目が真っ黒であるという特徴があった。   (2020/1/5 12:19:16)

おしらせ無言時間が20分を超えたため、バカモンさんが自動退室しました。  (2020/1/5 13:15:02)

おしらせマチュピチュさんが入室しました♪  (2020/1/7 19:14:05)

マチュピチュおまけに髪はかぼちゃ色………まあこの点はあまり気にしてはいないが。   (2020/1/7 19:15:11)

マチュピチュいつか、自分の左目は取り除いてやろうと思っていたのだ。   (2020/1/7 19:15:55)

マチュピチュ僕が人生を辿っていく上で、この目は邪魔者なんだ。   (2020/1/7 19:16:29)

マチュピチュ因みに、代わりならもう用意していた。   (2020/1/7 19:17:57)

マチュピチュ僕が家族と別れを告げた時、家族全員がそれぞれ一つずつプレゼントをくれた。まあ盗んだものだから返したけど。   (2020/1/7 19:21:36)

マチュピチュ…でも、ひとつだけ返せないものがあった。   (2020/1/7 19:21:49)

マチュピチュそれは父がくれたものだった。小さなガラス玉の中に金色の十字架が入っていて、ガラスかと思ったが凄く頑丈だった。   (2020/1/7 19:23:16)

マチュピチュ父は、なにかと鋭いところがあった。   (2020/1/7 19:24:07)

おしらせマチュピチュさんが退室しました。  (2020/1/7 19:36:54)

おしらせマツリカさんが入室しました♪  (2020/2/2 19:11:39)

マツリカなんか   (2020/2/2 19:12:06)

マツリカうんなんだろう   (2020/2/2 19:12:09)

マツリカ毎回途中で書きたくなくなるんだよな!!!!!!!!((((((   (2020/2/2 19:12:21)

マツリカというか過去の内容が飛ぶのか   (2020/2/2 19:12:42)

マツリカうーん…   (2020/2/2 19:12:48)

マツリカいったんここで切る…???(((((は   (2020/2/2 19:13:05)

マツリカそうだそれだそうしよう(強制   (2020/2/2 19:13:36)

マツリカじゃあ一回今のログから小説消し去るか(   (2020/2/2 19:13:56)

マツリカりんご   (2020/2/2 19:14:01)

マツリカごりら   (2020/2/2 19:14:11)

マツリカラッパ   (2020/2/2 19:14:22)

マツリカパリ   (2020/2/2 19:14:30)

マツリカりす   (2020/2/2 19:14:33)

マツリカスルメイカ   (2020/2/2 19:14:41)

マツリカ歌舞伎   (2020/2/2 19:14:51)

マツリカキツネ   (2020/2/2 19:15:02)

マツリカ  (2020/2/2 19:15:06)

マツリカコーラ   (2020/2/2 19:15:13)

マツリカラップ   (2020/2/2 19:15:21)

マツリカプリンアラモード   (2020/2/2 19:15:32)

マツリカドア   (2020/2/2 19:15:40)

マツリカあり   (2020/2/2 19:15:52)

マツリカリップ   (2020/2/2 19:15:57)

マツリカプール   (2020/2/2 19:16:11)

マツリカループ   (2020/2/2 19:16:19)

マツリカプールサイド   (2020/2/2 19:16:30)

マツリカドールハウス   (2020/2/2 19:16:41)

マツリカスープ   (2020/2/2 19:16:43)

マツリカプリント   (2020/2/2 19:16:55)

マツリカトップ   (2020/2/2 19:16:59)

マツリカプロ   (2020/2/2 19:17:11)

マツリカロープ   (2020/2/2 19:17:17)

マツリカぷっちょ   (2020/2/2 19:17:29)

マツリカチョップ   (2020/2/2 19:17:36)

マツリカプーチン大統領   (2020/2/2 19:18:01)

マツリカこれいつまで続くん?????((   (2020/2/2 19:18:14)

マツリカプばっかりっていうこの   (2020/2/2 19:18:34)

マツリカとりあえずご飯書いてからまた来て小説書くかな   (2020/2/2 19:19:01)

おしらせ無言時間が20分を超えたため、マツリカさんが自動退室しました。  (2020/2/2 20:04:25)

おしらせマツリカさんが入室しました♪  (2020/2/2 20:36:21)

マツリカ師弟の話です   (2020/2/2 20:36:58)

マツリカ      (2020/2/2 20:37:00)

マツリカ     (2020/2/2 20:37:02)

マツリカなんで今、自分がこんな体の持ち主なのか   (2020/2/2 20:37:34)

マツリカなんで今、こんなに奇妙な左目を持っているのか   (2020/2/2 20:37:54)

マツリカなんで今、こんなに笑っていられるのか   (2020/2/2 20:38:12)

マツリカ今からするのは、そんなくだらない話。   (2020/2/2 20:39:45)

マツリカ      (2020/2/2 20:39:47)

マツリカ俺は、異国の中流貴族の家の次男として生まれた。   (2020/2/2 20:40:44)

マツリカ能力も何も持っていない、気が弱い少年だった。   (2020/2/2 20:42:25)

マツリカ父と母は冷酷な人で、俺に向かってにこりと微笑みもしなくて。   (2020/2/2 20:43:18)

マツリカ今、消し去りたいのに嫌でも記憶に残っていることといえば、納得いかないことばかりする俺に足に鞭を打つことくらい。   (2020/2/2 20:44:31)

マツリカ俺はどうやら、頭が優れていなかったらしい。   (2020/2/2 20:46:13)

マツリカ父と母が最も嫌うのは、馬鹿な人間。   (2020/2/2 20:47:41)

マツリカ足に鞭を打たれる度に、俺の心は、両親の自分へのゴミを見るような目で潰されていった。   (2020/2/2 20:48:36)

マツリカ     (2020/2/2 20:48:49)

マツリカでも、神様というのは不公平なものだ。   (2020/2/2 20:50:41)

マツリカ兄は、俺と同じ容姿だったにも関わらず、頭が優れていた。   (2020/2/2 20:50:56)

マツリカ俺のような仕打ちを受けることは全く無かったのだろう。   (2020/2/2 20:52:21)

マツリカ俺が特に気に食わないことをしてしまった時に入れられる物置倉庫には、ほんの数ミリ程の穴が開いていた。   (2020/2/2 20:53:42)

マツリカそこから、隣にある兄の部屋の様子が見えたので、寒さでじんじん痛む足で爪先立ちをしながら、兄の様子をこっそり見ていた。   (2020/2/2 20:55:16)

マツリカ兄は、双子ではないのに、自分の姿と瓜二つだった。   (2020/2/2 20:57:31)

マツリカでも、兄には   (2020/2/2 20:57:51)

マツリカ___足に傷が一つもなかった。   (2020/2/2 20:58:23)

マツリカ涼しい顔をして勉強をしているその姿を   (2020/2/2 20:58:56)

マツリカ俺は''羨む''のではなく、いつしか''憎む''ようになった。   (2020/2/2 20:59:17)

マツリカ     (2020/2/2 20:59:21)

マツリカそのうち、俺の心は   (2020/2/2 21:00:31)

マツリカぐちゃぐちゃに裂けて   (2020/2/2 21:00:47)

マツリカ気付いたら…   (2020/2/2 21:00:54)

マツリカ……何も感じなくなった。   (2020/2/2 21:00:59)

マツリカ     (2020/2/2 21:01:01)

おしらせ無言時間が20分を超えたため、マツリカさんが自動退室しました。  (2020/2/2 21:28:34)

おしらせマツリカさんが入室しました♪  (2020/2/5 23:46:13)

マツリカそんな憂鬱な毎日が続いて、八年目……要するに、俺が8歳の時。   (2020/2/5 23:46:56)

マツリカ俺は、いきなり両親に、ある男の家に連れて行かれた。   (2020/2/5 23:48:51)

マツリカ家の倍くらいある本棚に沢山の本がぎっしり詰まっていて、大きな机の上には、円柱型の小さなボトルの中で発光色の液体がボコボコいったりしてて…とにかく、当時の俺にとって不思議な物ばかりだったのを覚えてる。   (2020/2/5 23:51:42)

マツリカ外から見れば凄く大きくて古い屋敷だから、正直あまり入りたくなかったけど、俺は一瞬で屋敷の魅力に惹かれた。   (2020/2/5 23:54:28)

マツリカ複数人の召使に連れられて、両親と共に客間のようなところへ案内された。   (2020/2/5 23:55:35)

マツリカ部屋に行く途中までで見た部屋よりは小さかったけど、俺には十分すぎるくらい居心地のいい部屋だった。   (2020/2/5 23:57:05)

マツリカその部屋の真ん中の椅子に、男は座っていた。   (2020/2/5 23:57:44)

マツリカ白銀色の長い髪を下辺りで一つにまとめていたので、最初は女の人かと思ったけど、身長が大きかったから、すぐに男性だと気付いた。   (2020/2/6 00:00:13)

おしらせ無言時間が20分を超えたため、マツリカさんが自動退室しました。  (2020/2/6 00:27:23)

おしらせマツリカさんが入室しました♪  (2020/2/6 19:29:10)

マツリカ目は綺麗な琥珀色で、髪と同じ色の睫毛は女性のように長かった。   (2020/2/6 19:30:35)

マツリカ「こんにちは、ラスペイダーさん。こちらにおかけになってください。」   (2020/2/6 19:32:39)

マツリカ今まで見たことがない、優しい微笑みだった。   (2020/2/6 19:34:41)

マツリカお父様とお母様と俺は、男と向かい合うようにして座った。   (2020/2/6 19:35:17)

マツリカ「…ああ、君達はこの部屋から出ていても良いよ。」   (2020/2/6 19:38:47)

マツリカ俺たちを連れてきてくれた召使達に、男は微笑みかけてそう指示する。   (2020/2/6 19:41:02)

マツリカその時に初めて気がついた。   (2020/2/6 19:41:10)

マツリカ男は、右腕が炭のようにボコボコになっていたんだ。   (2020/2/6 19:42:58)

マツリカ手としては機能しているみたいだし、形も留めているから、そういう種族なのかな、と当時の俺は考えていた。   (2020/2/6 19:44:30)

おしらせ無言時間が20分を超えたため、マツリカさんが自動退室しました。  (2020/2/6 21:13:42)

おしらせ祭神さんが入室しました♪  (2020/2/8 10:15:36)

祭神「この子が、次男のエヴァンスですの。」   (2020/2/8 10:17:37)

祭神母の俺を紹介する言葉で、俺の背筋はピンッとなった。   (2020/2/8 10:18:42)

祭神「ふふ、初めまして。」   (2020/2/8 10:21:26)

祭神「こ、こちらこそ、初めまして。」   (2020/2/8 10:23:53)

祭神小さい頃からの癖で、初対面の人と話す時には少しどもってしまう。   (2020/2/8 10:26:50)

祭神言った後にいつも強く後悔するのに、男の優しい微笑みを見ていたら、自然とその感情が消えていく気がした。   (2020/2/8 10:29:13)

祭神香水や宝石を身に纏っていなくても、女性よりこんなに魅力的なのに驚いた。   (2020/2/8 10:32:39)

祭神まあ、母親が冷徹な人だったから、周りの大人に魅力を感じたことなど今まで微塵もなかったが。   (2020/2/8 10:33:25)

祭神「エヴァンス。お前は、この方と一緒に暮らすんだ。」   (2020/2/8 10:35:41)

祭神は?   (2020/2/8 10:35:46)

祭神何言ってるんだ?この人。   (2020/2/8 10:36:03)

祭神驚きすぎて声も出なかった。   (2020/2/8 10:36:59)

祭神でも、礼儀上ずっと下を向いているのは失礼なんじゃないかと思っているから、もうそこに、自分の感情の逃げ場はなかった。   (2020/2/8 10:39:29)

祭神「お前は、カートル博士と共に暮らし、知識を得るんだ。期限はない。」   (2020/2/8 10:41:44)

祭神期限がない…?   (2020/2/8 10:41:52)

祭神つまり、「お前はこの家に必要ない」ということか?   (2020/2/8 10:42:35)

祭神それとも、俺がこの男…カートル博士に知識を与えられ、立派になったら親孝行をしにきてくれるとでも思っているのだろうか。   (2020/2/8 10:43:33)

祭神そもそも、そんなことをいきなり言われて俺はどうすれば良い?   (2020/2/8 10:43:56)

祭神…ああ、でもそういえば   (2020/2/8 10:47:54)

祭神「先月……ボンボン菓子を送って下さった方ですか。」   (2020/2/8 10:49:49)

祭神「Cartle(カートル)」という名前を聞いて、ふと思い出したことだったが…   (2020/2/8 10:51:14)

祭神屋敷のメイドに、「こちらの方からの贈り物です。」と言われて渡された箱に、「Cartle」と書かれた紙が付けられていた。   (2020/2/8 10:55:46)

祭神中には、ハート型のチョコレートのボンボン菓子が6個入っていた。   (2020/2/8 10:57:55)

祭神ボンボン菓子は、ウィスキーボンボンのイメージしか無くて、食べて良いものかと一瞬戸惑った。   (2020/2/8 11:05:35)

祭神イメージとは違い、中にはウィスキーではなくナッツが入っていた。   (2020/2/8 11:06:35)

祭神自分への贈り物など久しぶりで、ましてやこんなに素敵なものだから、その日の夜も心は愉快に躍っていた。   (2020/2/8 11:08:17)

祭神この人がくれたものだったのか。   (2020/2/8 11:18:50)

祭神「ああ、あれね。うちの屋敷のシェフにお願いしてね、作ってもらったんだ。美味しかったかい?」   (2020/2/8 11:19:42)

祭神「は、はい、すっごく。」   (2020/2/8 11:19:56)

祭神「良かった。」   (2020/2/8 11:21:37)

祭神カートル博士は、両親の方を見てこう言った。   (2020/2/8 11:24:52)

祭神「とても素直で、誠実で、良い子ですね。エヴァンス君さえ良ければ、勿論直ぐにでも引き取れる準備はしてありますよ。話に聞いていた時から、君と会いたかったんです。エヴァンス君。」   (2020/2/8 11:26:35)

祭神「ふふ、良かったですわ。でも、この子はあまり頭が良くありませんの…」   (2020/2/8 11:27:18)

祭神「この子はまだ、8歳でしょう?この子はまだ伸びしろがあると、私は思いますよ。それに、この子は学力がなくても、記憶力があるかもしれませんね。」   (2020/2/8 11:31:04)

祭神「・・・」   (2020/2/8 11:31:21)

祭神正直、とても嬉しかった。   (2020/2/8 11:31:34)

祭神学力がない自分は必要ない人間だと思って生きてきたから、自分の他のことを認められたのが嬉しくて堪らなかった。   (2020/2/8 11:33:17)

祭神俺は、博士を見つめる。   (2020/2/8 11:33:36)

祭神小さい頃から人の動きを観察するのが得意だったが、博士の目には、嘘やお世辞の色がないように見えた。   (2020/2/8 11:34:09)

祭神「……お父様、お母様。   (2020/2/8 11:34:25)

祭神僕、是非カートルさんの所で、様々なことを学びたいです。」   (2020/2/8 11:35:16)

祭神      (2020/2/8 11:42:10)

おしらせ祭神さんが退室しました。  (2020/2/8 11:42:15)

おしらせ祭神さんが入室しました♪  (2020/2/14 19:46:43)

祭神バレンタイン全スペで描きますん   (2020/2/14 19:47:03)

祭神     (2020/2/14 19:47:05)

祭神リペまつ   (2020/2/14 19:47:09)

祭神まつり「はい、これ。アイリスからのも。」   (2020/2/14 19:47:42)

祭神アイリス「アイねっ、ママとがんばったのー!(*⁰▿⁰*)」   (2020/2/14 19:48:10)

祭神リーペ「ありがとうアイリス〜!パパ嬉しいよ〜!」   (2020/2/14 19:48:42)

祭神      (2020/2/14 19:48:45)

祭神(アイリスが寝てる時)   (2020/2/14 19:48:53)

祭神まつり「……あなた。起きてる?」   (2020/2/14 19:49:50)

祭神リーペ「エ'''ッッッッッッヅツ!?!?どうしたのそんな可愛い呼び方して!?!?!?」   (2020/2/14 19:50:21)

祭神まつり「な、何よ、別に時々こう呼ぶじゃない。」リーペ「いや…二人でいるときのそれは可愛さが尋常じゃない…((((」「はいはい、いつも同じよ!全く………」   (2020/2/14 19:53:53)

祭神まつり「…それで、あなた、あのチョコちゃんとたべたのよね?」   (2020/2/14 19:54:33)

祭神リーペ「勿論だよ。すっごい美味しかった!良い嫁さんと娘をもったなあ〜!」   (2020/2/14 19:54:56)

祭神まつり「……箱は?」   (2020/2/14 19:55:05)

祭神リーペ「・・・」まつり「正直に。」   (2020/2/14 19:55:19)

祭神リーペ「…額縁に入れた……」まつり「やっぱりね捨てなさい」   (2020/2/14 19:56:13)

祭神リーペ「えぇー……」まつり「だからあなたの部屋にはいっぱい額縁かかって壁見えなくなりそうになってんのよ……」   (2020/2/14 19:57:18)

祭神     (2020/2/14 20:01:30)

祭神ハクディア   (2020/2/14 20:02:44)

祭神ディーア「はいっ、ハク君!」   (2020/2/14 20:03:24)

祭神アクア&ハーディ「「はいっ、パパ!」」   (2020/2/14 20:04:11)

祭神())))料理の先生をやってる妻と子供のチョコは美味しい(((()   (2020/2/14 20:04:30)

祭神ハク「わぁー!(*^▽^*)ありがとう3人ともー!」   (2020/2/14 20:05:00)

祭神ディーア「感想聞かせて頂戴ね!ハクk…………んー…………   (2020/2/14 20:05:54)

祭神ハク「?」   (2020/2/14 20:06:01)

祭神ディーア「…あなた!(*^^*)ふふっ、なーんt…」   (2020/2/14 20:06:31)

祭神ハク「おっふ……(なんで可愛いんだという感情」ディーア「ハク君!?!?!!??????????」   (2020/2/14 20:07:02)

祭神       (2020/2/14 20:07:04)

祭神バラレパ   (2020/2/14 20:07:32)

祭神バラウア「ただいまー。」パラフィン「!(チョコの匂い…)」   (2020/2/14 20:10:09)

祭神レパーニャ「おー!おかえり!!じゃじゃーんっ!」   (2020/2/14 20:10:59)

祭神バラウア「?チョコパフェ…?……ああ、なるほどな。(微笑み」パラフィン「(母さんのパフェ………)」羽パタパタして凄い嬉しそうな息子   (2020/2/14 20:13:01)

祭神レパーニャ「バレンタインだからなーっ!皆で食べようぜ!」   (2020/2/14 20:13:31)

祭神バラウア「ああ。ありがとな、レパーニャ。」頭撫でる   (2020/2/14 20:14:26)

祭神レパーニャ「わっ!…えへへ……(*^^*」   (2020/2/14 20:16:00)

祭神(羽パタパタして「にししっ」って感じで嬉しい顔してる嫁)   (2020/2/14 20:16:29)

祭神バラウア「(それにしても凄いな…!)さすが俺の嫁だ可愛い………」レパーニャ「心と声逆になってないか??」   (2020/2/14 20:17:39)

祭神      (2020/2/14 20:17:41)

祭神アイマフェ   (2020/2/14 20:19:39)

祭神マフェット「あ、アイザックさんっ!」   (2020/2/14 20:22:34)

祭神アイザック「?…どうしたの?」   (2020/2/14 20:22:45)

祭神マフェット「あの…ですね……こ、これを渡したくて。」   (2020/2/14 20:23:16)

祭神アイザック「?何を………!…クランチチョコ?」   (2020/2/14 20:24:45)

祭神マフェット「は、はいっそうなんです!」   (2020/2/14 20:24:57)

祭神「その、私が住んでた場所はそういう文化がなかったので、今回が初めてだったんですけど…   (2020/2/14 20:25:19)

祭神前に本で調べたときに、チョコは疲れた時にも最適のお菓子だって書いてたんです。こんなもので申し訳ないんですが……(汗」   (2020/2/14 20:26:29)

祭神アイザック「ううん、すっごい嬉しいよ。ありがとう、マフェット。」   (2020/2/14 20:27:22)

祭神マフェット「!は、はいっ!(*^^*)」   (2020/2/14 20:27:34)

祭神その日はすっごい仕事が進んだ。多分魔法のお菓子だと思う。マフェット凄いなあ…………… byアイザック((((   (2020/2/14 20:29:17)

祭神       (2020/2/14 20:29:23)

祭神-数日後-   (2020/2/14 20:29:37)

祭神マフェット「…アイザックさん?」   (2020/2/14 20:29:48)

祭神アイザック「………」マフェット「(あっ、寝てる…)」   (2020/2/14 20:30:05)

祭神マフェット「・・・」   (2020/2/14 20:30:16)

祭神マフェット「あの時には、言えませんでしたけど…   (2020/2/14 20:30:37)

祭神…大好きです、アイザックさん。」   (2020/2/14 20:30:58)

祭神この後頬にキスしたのは本人(うっすらとアイザック君)しか知らない__   (2020/2/14 20:31:32)

祭神   (2020/2/14 20:31:39)

祭神ハロパル   (2020/2/14 20:33:32)

祭神パルディ「は、ハロルド君!!!」   (2020/2/14 20:34:35)

祭神ハロルド「あ?…んだよ、急にでけえ声出しt「これっ!!!」   (2020/2/14 20:36:50)

祭神ハロルド「……??」(可愛いラッピングの中にチョコが入ってる)   (2020/2/14 20:37:36)

祭神パルディ「(き、気に入ってくれるかな……)」   (2020/2/14 20:39:03)

祭神ハロルド「……」パルディ「(え!?食べた!?!?今!?)」   (2020/2/14 20:41:15)

祭神パルディ「……ど…どうなん?」    (2020/2/14 20:42:23)

祭神ハロルド「……ん(自分の口を指差す)」パルディ「へ?」   (2020/2/14 20:44:07)

祭神パルディ「え、なにッ____」   (2020/2/14 20:45:12)

祭神       (2020/2/14 20:45:14)

祭神ハロルド「…どうだ。」   (2020/2/14 20:45:45)

祭神パルディ「……お、美味しい、けど…そんなんって…アリなん…??」凄い赤面   (2020/2/14 20:46:37)

祭神ハロルド「お前がすげえ心配そうな顔してるから。…口でわかっただろ?」ニヤリと笑う((ゲスい   (2020/2/14 20:47:54)

祭神   (2020/2/14 20:47:59)

祭神蓮ミル   (2020/2/14 20:48:47)

祭神ミル「……ねえ、蓮。」   (2020/2/14 20:50:41)

祭神蓮「なんだよ。」   (2020/2/14 20:51:06)

祭神ミル「………その……えー……と」   (2020/2/14 20:51:36)

祭神蓮「…?なんだよ、珍しくそわそわしやがって。」   (2020/2/14 20:51:56)

祭神ミル「……きょ、今日ってなんの日か知ってるよね。」   (2020/2/14 20:53:26)

祭神蓮「え?あー…   (2020/2/14 20:53:34)

祭神バレンタi「母さん!!!!!!!!!!!!」   (2020/2/14 20:53:45)

祭神ミル「え?ロ、ロビンどうし…「チョコ忘れてたんだよッ全く……」   (2020/2/14 20:55:58)

祭神クロエ「はあ………ッ本当、この脳筋馬鹿ゴリラ…(察した)………まあ、タイミングとしては良いか悪いかくらいかな。」   (2020/2/14 20:59:03)

祭神ロビン「はあ?どういう意味だよ」クロエ「あっそういえばさっきギャレット達がいたような」ロビン「マジかよ!?いくぞ!!」クロエ「(早……)」   (2020/2/14 21:07:03)

おしらせ無言時間が20分を超えたため、祭神さんが自動退室しました。  (2020/2/14 21:51:59)

おしらせ百鬼の流れさんが入室しました♪  (2020/3/8 16:01:50)

百鬼の流れ(なんか連続入退室ダメみたいなんで一回こっち入りました(()   (2020/3/8 16:02:08)

おしらせ百鬼の流れさんが退室しました。  (2020/3/8 16:02:09)

おしらせ小野寺さんが入室しました♪  (2023/10/20 14:52:13)

小野寺小野寺   (2023/10/20 14:52:17)

おしらせ小野寺さんが退室しました。  (2023/10/20 14:52:24)

2019年09月22日 16時01分 ~ 2023年10月20日 14時52分 の過去ログ
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