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「アライグマの隠れ部屋」の過去ログ

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タグ アライグマ


2019年06月20日 16時35分 ~ 2021年11月16日 14時30分 の過去ログ
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おしらせ新規ルームを作成完了しました。(iPhone au)  (2019/6/20 16:35:16)

おしらせエリシアさんが入室しました♪  (2019/7/15 16:51:31)

エリシア((ユアンさんと迷って、エリシアちゃんを気まぐれ投下   (2019/7/15 16:51:49)

エリシアさてはて、語ってくれと言われてもな。私に大した過去はないんだが、そうだな後学の為と言うなら、つまらない話だがしてみようか。私は、先祖代々王族に仕える軍のフォルデニア家に生まれた。母は、ぽわぽわと天然で優しいが、一本絶対に折れない芯があるような人だった。父は軍の将軍でほとんど家に帰ってこない人だった。家族をほったらかしにする父が、怪我して母に悲しい目をさせる父が私は、当時大嫌いだった。何より、人の命を奪う軍と言うものに嫌悪感を抱いていた。   (2019/7/15 16:52:00)

エリシア私は幸い女の身だから、父は私を軍に入れる気は無いらしい、一生軍とは関わらないそんなふうに思っていたが変わった。私が4つの時に弟が生まれた、ちいさくて柔らかくて。初めて守ってやりたい、そう思った。こんな弟が、人を殺し、あるいは殺されるような軍に入るのが我慢できなかった。だから私は軍を目指すことにした、弟が軍にならずとも良いように。   (2019/7/15 16:52:10)

エリシアエリシア「・・おとーさま、わたし軍にはいる、弟を軍にしちゃ駄目」 父「お前が軍か、女が駄目だなんて言うつもりはないが苦しいぞ。男女差はあるし、それに女を侮る人間も少なくはない」 エリシア「平気・・、弟が人殺しになる方がずっと嫌。軍は嫌い、わたしの嫌いな軍の道に弟をいかせない」父「そうか、軍は嫌いか・・、とりあえず棒を持て、同じように振ってみろ話はそれからだ」   (2019/7/15 16:52:39)

エリシア父に教わり、わたしはひたすら棒を振り続けた。父「・・お前に剣術の才能はないな、槍の才もない、他の武器の才も。諦めろ、才能がないのはお前のせいではないが」 エリシア「やだ、だったら私は誰よりも努力する。女だからとか、才能が無いとかで、逃げ出す方が嫌だ。・・・お父様が死んじゃうのも嫌だ」父は前の戦で死にかけた、争いは怖い、嫌い。でも家族を失うのはもっと怖い。弟を守り、父を支えていきたい、そう願った。父「死にもの狂いで、血反吐を吐く覚悟で努力しろ、そこまでしてようやく天才の足元に追いつけるだろう。そして、強くなった時に決して思い上がるな。努力して、覚悟もある天才にお前は、どんなに頑張っても敵わない」   (2019/7/15 16:52:55)

エリシア私はまた、ひたすら棒を振り続けた。死にものぐるいで、休む時間さえ惜しんで。父「・・、だいぶ形にはなって来たが、やはり才はないな。・・剣を持って見なさい」父が、私用の剣を買ってきた。手渡された剣を握る。剣は凄く重く感じた、光る刃が人を斬るのだと思ったら、とても恐ろしく感じた。初めて剣を手にした10の私はふるえていた。そんな私を見て父は嬉しそうにしていた。父「将軍になるのに必要なものは何かわかるか?」 エリシア「強さですか?」父「必要だが、そんなものではない。お前がそれに気づいてそれでも剣を握れたなら、お前は将軍の素質に目覚めるだろう。軍に入れるか迷ったが、剣に怯えたお前なら充分にはいる意味がある。10歳になれば軍に所属できる、お前を軍に配属しよう」   (2019/7/15 16:53:38)

エリシア当時の私には剣を怯えた私に軍に入る意味があるといった意味がわからなかった。ただその日から私は軍に配属され、女であるからか、将軍の子だからか、厳しい訓練だけでなく、様々な辛いことが起きたり言われたりしたが、弟を見ると頑張れた。弟は、人が幸せになれるような道具を発明したいと夢を持ち始めた。軍は嫌いだが、弟が自分の夢を持って歩めるなら、私は軍に入ってよかったと思った。   (2019/7/15 16:54:00)

エリシア((さて、書き置きないから時間がかかる   (2019/7/15 16:54:20)

エリシア軍で扱かれながら12になった。流石に10から軍に入れるとはいえ、実際に入る人はほとんどおらず、私は異例の若さだった。子供である私を戦場に出すか否かで揉めたが、父が私を戦場に出すことを決めた。初めての戦だった。大量の死体に、噎せ返るような血の匂い、初めての戦場で私はそのまま動けなくなった。目を逸らしたくなった。父「目をそらすな、これが戦場で、これがお前がこれから犯す罪で、歩む道だ」目をそらすのは許されず、それを眺めていた。父「動けない人間は戦場にはいらない、戦場には仲間が、後ろには守るべきものがある。戦えぬのなら皆が死ぬだけだ、覚悟がないなら今すぐ軍を辞めることだ」私は剣をとった、死にものぐるいで戦い、そして初めて人を殺した。   (2019/7/15 17:01:21)

エリシア何日も食事を全部戻した、血の匂いが、染み付いて離れずに気持ち悪かった、寝れば怨嗟の声に悩まされた。父「忘れるな、それが命の重みだ。軍は人を殺す、だがその人に命の価値がないわけじゃないんだよ」私には、強さも、覚悟も何もかもが無いことを思い知った。戦で勝利を収め久しぶりに国に戻った、国民に出迎えられ、母と弟が笑顔で出迎えてくれた。父「これが、お前が戦い守り抜いたものだ」失いたく無いものが自分にあることを、改めて痛感した。   (2019/7/15 17:06:43)

エリシアそれから大きな戦は無くひたすら鍛錬に明け暮れる日々だった。戦がないことの幸せを本当の意味で初めて知ったのかもしれない。努力の甲斐があり、才はないがだいぶ強くなった。最初は弟のためだったが、街の巡回や例の戦で、今はこの国の人達のために強くなった、守るべきものが私を強くしてくれた、本当にそんなふうに思った。このまま守り続けていこう、そんなことを改めて思っていた。   (2019/7/15 17:14:30)

エリシア15になった、再び戦争が起きた。圧倒的にこちらが不利な状況下だった。何人もの兵が不利な状況に絶望し逃げ出した、味方の死に戦意を失っていった。父「お前も逃げるか?父親としていうなら私はそっちの方が嬉しいんだがな」逃げたかった、父が私を逃してしまいたいことも分かった。何だかんだ厳しくしながらもきっと、私に生きて欲しかったのだろう。それは将軍として正しい言葉ではないが。迷った、逃げてもきっと誰も責めない、逃げたい、怖い。でも、この戦に負ければ、家族や国民はどんな目にあうのだろうか。私は戦う覚悟を決めた。   (2019/7/15 17:19:24)

エリシア多くの犠牲者を出して、この戦いは勝利を収めた。知り合いを仲間を失ったことのショックは大きかった。だからこそ尚更、人の命の尊さ、そして守りたいものを守れることの喜びを知った。自分一人の強さなんてちっぽけで、将軍には強さだけではなれない、そんな風に考えるようになった。将軍になるに必要なのは、仲間を国民を、どんな状況下であっても守りぬく覚悟なのではないだろうか?それが私の出した答えだった。   (2019/7/15 17:25:42)

エリシアまた平和な日々がしばらく続いた。周辺諸国との交流も盛んで、国内は善政が敷かれ、このまま平和であれば良いと願ったが、18の時に崩壊した。王太子である第1皇子が、第2皇子の王としての才覚に自分の立場の揺らぎを恐れ、さらに平民も貴族も関係なく才ある人間を雇用し出した国に不満を持った貴族が、第1皇子を唆し、謀反を起こした。陽動で王都で争いが起きた、私を含むいくつかの軍人が王都で、争いの鎮圧をしていた。その時城から大きな音がし火の手が上がった。   (2019/7/15 17:37:26)

エリシア急いで城に戻った、玉座に急げば王は死に、父は瀕死状態だった。父「・・エリ、シア・・将軍に、必要なものはなんだ」エリシア「そんなことを言っている場合かっ、すぐに手当て・・」父「答えなさい、今すぐにだ」わたしの出した答えを父に伝えたい。父「合格だ。そうかそれがお前の目指す将軍か。・・この剣と将軍の座はお前に託した。・・為すべきことをしろ」剣をわたしに託すと共に父は満足そうに息を引き取った。   (2019/7/15 17:54:12)

エリシア茫然とし、動けずにいた。父が死んだ、もう生き返らない。身内が死んだ衝撃は計り知れずに。しかし、城での叫びにハッとすればそちらに急ぎ。王妃が斬られ、第2皇子が第1皇子に斬られようとしていた。第2皇子を守らないといけないそう思った瞬間に第1皇子を斬った。第2皇子の悲痛な声がした。仲の良い兄弟だったはずだ、こんなことになると思っていなかったのだろう。   (2019/7/15 18:08:47)

おしらせエリシアさんが退室しました。  (2019/7/15 18:09:10)

おしらせエリシアさんが入室しました♪  (2019/7/16 18:55:59)

エリシアラウル「なんで、どうしてっ、お兄様を殺したっ」エリシア「ラウル殿下を失うわけにはいかなかったからです」憎まれても、恨まれても、一番避けないといけないのはこの人が死ぬことだ。貴族に唆された第1皇子が王座に着けば貴族の傀儡になる。第2皇子が死ねば王族はいなくなり、貴族から王を選ぶだろう。貴族は階級制度を強固にしたい、また平民が苦しむ時代がやってくる。才覚のあり、また優しい人間だと聞いた。今も、自分の命を狙い両親を殺した兄の死を嘆いている。きっと国民を守る王になれる。国民を守る王を立てるためには、私はこの人をなんにおいても守らないといけない。   (2019/7/16 18:56:11)

エリシアラウル「・・剣を渡せ・・」私を処刑するつもりだろうか、それも仕方ない事なのかもしれない。理由はなんであれ、私は王族を、この人の家族を奪った。ただ、10歳のこの子に手を汚させるわけにはいかない、その苦しみは、その歳で経験するにはあまりに苦しすぎることを私は、誰よりも知っている。エリシア「どうぞ、私を処刑されたいのでしたら、今ここで自害しましょう、殿下の手を煩わせたりはしません」 ラウル「違う・・、そうじゃない・・、私が・・」絶望した目で、私を恨むでもなくただそう言った。10歳にどれだけ酷なことか知りながら私はその頬を打った。   (2019/7/16 18:56:21)

エリシアラウル「何をするっ!」エリシア「殿下の命は、陛下と王妃が必死に守り繋いだ命です。殿下は生きねばなりません。それに、王都をご覧下さい。王都には陛下が守り、王妃の愛した国民がいます。貴方が死ねば誰が国民を守るのですかっ」酷い話だ。家族を失ったばかりの、しかも10歳という幼子になんて重荷を背負わせなければならないのだろう。それをこんな言い方しかできない自分が不甲斐なくて、腹ただしい。泣き崩れる相手に手を伸ばしてやめた。私の手は彼の兄の血で真っ赤に汚れていた。   (2019/7/16 18:56:32)

エリシア泣き疲れ、精神的なショックで意識を失った殿下を私室に運んで寝かせた。弟と母のことを気にしながらも、こんな状況下で殿下を一人にするわけにはいかず、城で寝ずに見守り続けた。翌日目を覚ました殿下が、王都に行きたいというから護衛でついていった。ラウル「・・、父と母が、愛した国がここにあるんだな。ここを守れるのは、私だけなのか・・。私は一体何をしたらいい・・」エリシア「王として即位してください。貴族ではなく殿下が。貴族は反発するでしょうが、私がねじ伏せます、ですから、堂々と即位して、国民のための王となってください。私が父から引き継いだ剣を、父が陛下に捧げたように、私は殿下に捧げます」せめて、この幼子に重荷を背負わせるなら、私がその荷を少しでも減らし、障害があるなら取り除く。それはきっと、兄を殺した私の、剣を引き継いだ私の、何より大人としての責務だ。   (2019/7/16 18:56:43)

エリシア翌日、殿下は陛下に即位した。貴族はなんとか言い負かした。だが、10歳の幼子が即位した国を周辺国はどう見るだろうか、攻め入る好機と見たなら・・。王家に反感を持つ貴族、今回謀反を起こした貴族。それらから陛下を守るために、私はかつて一番嫌った血に塗れた道を歩くことになるのだろう。父は、どんな気持ちだったのだろうか、私に軍は嫌いだと言われて。父に一度好きだと言えば良かった、父を肯定すれば良かった。私と同じなら父は、きっと何より自身を嫌い、否定し続けたのだろうから。私一人でも父を肯定すれば・・、でも、もう父はいない。   (2019/7/16 18:56:56)

エリシア即位式の翌日ようやく落ち着き私は家に急いだ。扉を開ける、弟の声が聞こえて安堵した。弟が私に飛びつき、よかった帰ってきた・・ごめんなさい・・ごめんなさい・・。と泣きながら謝り続けている。母の声がしない。真っ赤に染まった床が、転がった死体が。酷い異臭が鼻についた。扉を開けた瞬間本当はわかっていた、理解を拒んだ。理解したくなかった。誰かに悪夢だっただけだと言って欲しかった。弟が虚ろにずっと泣いている。私がここで崩れたら、誰が弟を守るんだろうか、誰が陛下を守るのだろうか。逃げるな、向き合え。必死に自分に言い聞かせた。   (2019/7/16 18:57:08)

エリシアエリシア「何があった?」王家に反感を持つ貴族が、王家に従う貴族を次々狙いこの家も標的にされ、弟を逃がすための囮になって母は死んだ、そう言った内容だった。エリシア「お前のせいじゃない、よく生きていたな」そういって弟の頭を撫でた。何故母を守らなかった、どうして一緒に逃げなかった、どうしようもない罵声を弟にぶつけてしまいそうな自分を必死に抑えた、そんな言葉が浮かぶ自分が醜く見えて、自分を許せなかった。母を、父を、殿下のいや陛下の家族を、謀反に巻き込まれた国民を、守れなかったのは私だ。あんなに守りたいと願ったのに、戦で守ることを決意したのに、私は誰も守りきれなかった。18歳、私は守りたいものを守ることのできない絶望を知った。それでも、泣くまいと決めた。守るために私は強くあらねばいけない。誰よりも強く。たとえそれがハッタリでも。全てを守りきるその日まで。   (2019/7/16 18:57:19)

エリシア翌日、私はまだ不安定な状態の弟を置いて城に行った。陛下に将軍として正式に任命された。父を支えるつもりでいた私は、父と同じ場所に立つことになった。初の女将軍に、ざわめきが起きる。女のくせに、陛下に擦り寄って将軍になるなんて浅ましい。そんな声がたくさん聞こえる。耳を塞いで逃げることはできない、守るためには、将軍で国を軍の人を守るには迷ってもいけない。将軍が迷えば他の人も迷う。誰よりも強く。エリシア「私に従わない部下はいらない、不満があるなら軍から立ち去れっ。強さを証明してほしいなら、私に斬りかかるが良いっ。私はここにいる中で誰よりも強いっ」軍の人間はかつての半分になった。   (2019/7/16 18:57:30)

エリシア残った軍を、部下を指導することになった。嫌になるほど自分の弱さがわかる。私よりも部下の方が何十倍も才能がある。私はどうして才能がないのだろうか。でも、私を信じた部下の為に私は、強くあり続けなければいけない。私を信じてくれた部下を守りたい、裏切りたくない。でも、努力だけじゃ足りない。この力じゃ私はまた誰も守れない。私はあることを決めた。悪魔の実験として封じられたものをする許可を陛下から無理にとった。激しい痛みに襲われる中、私は人工的に能力を手に入れた。   (2019/7/16 18:57:40)

エリシアしばらくして、恐れていた事態が起きた。周辺国が一斉に刃を向けてきた。圧倒的に兵が足りない。更に兵が逃げ出して言った。父が私に逃げてくれた方が嬉しいと言った意味がよくわかる。今逃げた彼等は少なくとも死なないだろう。誰にも死んでほしくなかった。それでも私は、残った兵を死地へ連れて行った。戦いを繰り返し、重傷を負って倒れた。部下の動揺がわかる、このままじゃ総崩れになる。倒れてるわけにはいかない、だがこの傷では動けない。ころがったライターが目に入った、歯を食いしばり肉が焼ける嫌な音、匂いと共に、痛みに叫びたいのを抑えながら傷を塞いで立ち上がった。 エリシア「どうしたっ、私はまだ戦えるぞ、動揺している場合かっ、畳み込め」士気の戻った兵と共に勝利を収めた。   (2019/7/16 18:57:50)

エリシアだけど、まだまだ沢山の国が戦いを挑んでくる。国を守る為には、もっと力が必要だ。国力を蓄える為に、色んな国と戦争になった。何人斬ったか、多分もう数えくれないぐらい人を斬った。いつか本当に望んだ時間は来るのだろうか、真っ暗なトンネルの中に居るみたいだ。それでも、私は突き進む。私の後ろに続く人間が、私の守りたい人がそこに居るから。   (2019/7/16 18:58:02)

エリシア((完結   (2019/7/16 18:58:11)

おしらせエリシアさんが退室しました。  (2019/7/16 18:58:13)

おしらせ白谷 白亜さんが入室しました♪  (2019/11/23 18:48:26)

白谷 白亜えー、次の過去整理僕なわけ?楽しい話はないんだけど、まぁいっか。地上を、周りをどれだけ憎んでいるかわからせるっていうのも楽しそうだよね。ふふっ、聞く前からそんな顔しないでよ。聞いてきたのは君なんだからさ。   (2019/11/23 18:48:50)

白谷 白亜僕の家族は、元は普通の家族だったよ。父がいて、母がいて、2つ下の妹がいる。父が休日の時は家族で遊びに行ったし、母が毎日毎日ご飯を作ってくれた、すごく幸せな家族だったと思う。ちょうど自分が6つだった時かな、父が変な薬を飲んでいた。麻薬とかそういうものだろうね、不景気の波でリストラされて荒んでいたみたいで、みんなで支えていたんだけど、徐々に壊れていった。父はよく、暴れて殴って蹴って、手のつけられない人になってしまった。   (2019/11/23 18:49:01)

白谷 白亜母は、父を見捨てれずに暴力を一番受けながらも必死に父を支えようとしていた。けど、それが狂った父に届くことはなかった、暴力は日増しに激しくなり、命の危険に母は僕が9つの時に僕らふたりを連れて逃げ出した。深夜、母に連れられるまま走って離れて、少しすると母が目の前で倒れた。頭から血が流れて、いくら押さえても止まらずに、自分の体の血の気がなくなり体が震えるのが分かった、無性に怖かった。妹は泣きそうな顔で母を必死に揺すっていた。   (2019/11/23 18:49:12)

白谷 白亜母を治してくれる人のとこにいかなきゃ、そう思って必死に母を背負った。重くて一歩を歩くのが酷く困難だった、それでも必死に母を背負って歩いた。明らかな異常事態だというのに、道行く人はこちらを見ようとしない。どうして?   (2019/11/23 18:49:23)

白谷 白亜必死に歩いて、歩き続けて、ようやく病院に辿り着いた、歩いてる間に日が昇ったようで周りは明るく、病院が開いている。急いで病院に入り助けを求めた。でも、そこの医者は、僕らの姿を見て鼻で笑った。金も払えなさそうな奴を治す気はないと、追い出された。傷を治してさえ貰えない、絶望が胸に襲ったが妹の前、気丈に振る舞って、次の病院を探した、そのまた次も、その次も。へとへとだったけど探し続けた。でも、母を治してくれる医者はいなかった。   (2019/11/23 18:49:36)

白谷 白亜首筋にかかる息がなくなった、ただでさえ重かった体が鉛のようになっていた、妹が必死に母に話しかけ続けていたのに、母からは何も言葉が返ってこなくなった。自分の体力が尽きて、母を落としてしまった、母はただ置物のように倒れているだけだった。   (2019/11/23 18:49:47)

白谷 白亜動かない母を前に妹が泣きじゃくっている。呆然として自分は、涙も出ずにただぼんやりと眺めていた。妹がひたすら泣きじゃくって虚ろな目をしていた、あぁそうだ妹だけは守らなきゃ、母が死んだなら、僕の最後の家族は妹しかいないのだから。必死に頭を、体を動かした。白亜「お母さんは眠っちゃったんだ、ゆっくり寝かせてあげなきゃ駄目だよ」幼い妹は、母の死を受け入れられなかった。僕は何度も何度も繰り返し諭した。それから二人で、母の遺体を人が来ないような寂れた場所に埋めた。   (2019/11/23 18:49:59)

白谷 白亜それから、二人で生きていくのは大変だった。ゴミを漁り、食べれそうなものは食べ。よくお腹壊しては苦しみ、同じ路地裏の住人に腹いせにあったり。これから先、生きていけそうになかった、妹の体がどんどん弱っていくのがわかる、早くどうにかしないと妹さえも失ってしまう、街行く人達に必死に助けを求めた。誰でも良い、助けて、僕らを助けて。何日も何日も助けを求め続け、誰も助けてくれることはなかった。   (2019/11/23 18:50:10)

白谷 白亜妹「お兄ちゃん、お腹すいた・・」もう、しばらく何も食べていない、自分も限界だった、空腹も、精神的なものも。自分よりも幼い妹はもっと辛かったんだろう、自分に抱きついて甘えて、泣きじゃくって我儘言って。何もしてやれない自分が情けなかった。せめて、何か食べさせてあげたかった。   (2019/11/23 18:50:22)

白谷 白亜男「お腹空いてるのか?だったら働いたら金をやるよ」ニヤニヤ笑いながら、柄の悪い男達がこちらにやってきた、嫌な予感がして妹の手をつかみ走って逃げ出したが、すぐに追いつかれた、妹と引き離されて妹が目の前で男達に穢されていく。その行為がその当時僕らには何かわからなかったけど、酷く気持ち悪くけがらわしかった、ただ呆然しながら妹と泣き叫ぶ声にハッとして、自分も必死に声をあげ助けを求めた。聞こえないはずがないのに、路地裏をちらりとみては、そのまま過ぎ去っていく。   (2019/11/23 18:50:33)

白谷 白亜しばらくして気が済んだのか、男達は小銭をばら撒いてケラケラ上機嫌に笑いながらどこかにいった。妹は、虚ろな目で散らばった小銭を眺めた後に、それを一生懸命拾った。妹「お兄ちゃん、見て、お金、いっぱいもらったよ・・あ、はは・・あははっ」泣きながら壊れたように大笑いを始めた、ひとしきり笑った後に、近くにあった破片を掴んで、首を切り目の前で倒れた。首を切る行為が酷くゆっくり見えたのに、止める手が間に合わなかった、妹が死んだことを受け入れることができずに、一日中妹の体をゆすり続けた。   (2019/11/23 18:50:45)

白谷 白亜そこから、少し何があったか覚えてない。ひたすら泣き叫んでいた気もするし、ひたすら妹に話していたかもしれない、もしかしたら、また必死に周りに助けを求めていたかもしれない。ただ、気づいたら父に捕まっていて、家に連れ戻された、殴られて、蹴られて、でも、もう抵抗する気力もわかなかった。麻痺して、何も感じなかった。しばらくして、借金が苦しくなったようで、父は僕を貴族に売った。   (2019/11/23 18:50:59)

白谷 白亜貴族の鬱憤ばらしに使われ、貴族の娯楽に使われた。貴族や政府、国の偉い人達の腐敗は結構進んでいるらしい。彼らが使う秘密の遊び場がいくつもある。そのうち僕がよく連れていかれたのは、拷問賭博場だ。痛めつけられて、どれぐらい声を出さずにいられるか、倒れずにいられるか、そんな内容で賭けが行われる。何度も何度もそんな日々が続いて、街行く人に手を伸ばし続けて、だんだん光が見えなくなって、ぷつりと何かが切れた。   (2019/11/23 18:51:11)

白谷 白亜どうしてこうなった?どうして、母と妹は死んでしまった?どうして、誰も僕らを見ようとしなかった?どうして、そんなに傷つけて楽しそうに笑っている?どうして、どうしてっ。死んでいいはずがなかった、痛めつけられていいはずがなかった、僕らにだって幸せに生きる権利があった筈だ。許せない、許せない許せない、母と妹を追い詰めた人も、治療しなかった医者も、腐ったことで楽しむ奴らも、見て見ぬ振りをした人々も全員、許せない。   (2019/11/23 18:51:23)

白谷 白亜一緒にいた奴隷仲間を誘導して、貴族の屋敷から逃げ出した。これ以上言いなりになってたまるか、復讐してやる、自分達が苦しんだ以上に苦しめばいい、絶望すれば良い、泣き叫べばいい。逃げながら力を蓄える為に、僕は噂に聞いた虚無の楽園を探し、そこで自警団に入った。地下都市の情報が一番集まるコミュニティで、ちょうどよかった。この地下は、地上が嫌いな人間ばかりだ、誘導してやれば良い、二人(母と妹)の声が聞こえる、殺せって言ってる、大丈夫殺す、母と妹を苦しめた人はみんな殺す。   (2019/11/23 18:51:37)

白谷 白亜地上の情報も集めたいな、都合が良いのは警察か。ただ、身元の調査をされるのがなぁ。あぁそうだ、ちょうどいいのがいた。地下の人達にとある貴族が地下を狙っていると、デマを流した。地下の人々は一斉にその貴族を襲った。弱ったところを脅して、貴族の権力で無理やり警察になった、滑稽だ。あれだけ自分をいいように使った奴らが、いいように使われているなんて、本当に愉快だ。   (2019/11/23 18:51:51)

白谷 白亜警察として情報収集しながら、時には人を誘導して事件を起こした、奴隷時代の知り合いも唆して、自身も人で遊んでちょっかいかけて、飽きたら精神を傷つけて、捨てて。彼らが泣いているのが心地良い、一番心が安らぐ。母と妹もすごく満足そうじゃないか、そうだ、もっと、もっと苦しんでしまえ。   (2019/11/23 18:52:07)

白谷 白亜ティンク「あ、白亜くんだ、久しぶり。あれから無事だったんだねよかった。あのね、わたしねっ・・」奴隷時代の知り合いの一人に出会った、この子はよく覚えている。奴隷なのに、かなり所作が綺麗で、言葉遣いが綺麗で、貴族の言い回しを完璧に理解していた子だ。出会ってすぐに貴族だと気づいた、問い詰めたらどうやら元々公爵家だったらしい、捨てられて、売り飛ばされ奴隷になったと。あれからだいぶ、貴族っぽくなくなるように頑張ったようだけど、今もたまに出る仕草は貴族のものだ。それだけで、同じ奴隷知り合いと思っても胸がざわつく。明るく喋る彼女が恨めしい。彼女はどうやら、逃げ出した後、別の貴族に捕まり、苦しめられ、そこをさらに別の貴族がやってきて救い、その人の使用人をしているらしい。   (2019/11/23 18:52:25)

白谷 白亜彼女は光を差し伸べられたのか、憎い。自分がどれだけ求めても、光が差し込むことはなかったのに。彼女に復讐を唆した、彼女を自分と同じところまで堕としたかった、彼女が光に進むのを止めたかった。ティンク「・・確かに、理不尽だと思うし、許せないし・・人を信じるのもまだ怖い・・。でも、私は今まで頑張ってきた自分を裏切れないから」彼女は堕ちなかった、光に向かって迷いなく歩いて、こちらにも光を向けてくる。その光が苦しい。殺せと言っていた二人の声が、全く違うことを叫んでいる気がした、自分は間違っていた。   (2019/11/23 18:52:37)

白谷 白亜二人がそんなことを望むはずがなかった、ずっと光を追いかけていればよかった、そしたら、こんな闇に包まれなかったかもしれない、誰かが引っ張ってくれたかもしれない、誰かを苦しめずにいれたかもしれない、自分がこれ以上傷つかずにいれたかもしれない。彼女がどこまでも眩しくて、苦しかった。光に向かうにはもう闇が纏わり付いて、離れなかった。・・間違っていない、間違っていたのは地上の人達じゃないか、こんなに苦しめて、家族を失わせて、忘れたりはしない。どうせ戻れないのだから、深い闇に堕ちてやる、ほら二人の声も復讐をしろって言ってる、大丈夫、みんな、壊して・・。   (2019/11/23 18:53:04)

白谷 白亜公爵家で捨てられたのが確か、彼女のトラウマだ。白亜「よかったね、優しい貴族に拾ってもらえて。でも気をつけないとまた捨てられちゃうよ?今度こそ捨てられないように"頑張らないと"ね」光に進みながらも、彼女の精神は脆くなった。いつか闇に染まれば良い、まぁそれでなくてもその精神は徐々に自身を蝕むだろう。自分がさらにどっぷり闇に染まった気がした、闇が心地良い。さぁて、少し逸れたけど、大丈夫もう迷わない、準備も済んだ、復讐劇を始めようじゃないか。手始めに偶々街で見つけた彼から。まぁ実は彼じゃなくて彼女で、振り払った光をさらに差し伸べられる結果になるんだけど、さぁて、どうなるかなぁ。   (2019/11/23 18:53:39)

おしらせ白谷 白亜さんが退室しました。  (2019/11/23 18:53:53)

おしらせ一堂 麗央さんが入室しました♪  (2019/11/23 20:09:44)

一堂 麗央(( 軽く過去整理!   (2019/11/23 20:09:57)

一堂 麗央「自分の話か... あんまり覚えてないんだけど、それでも良いなら話すよ。君には話しておきたいからさ、復讐をしようとは思ったけど 自分の場合は諦めたんだよね、( 肩を竦めて彼女は笑う。) そうだなァ、自分は先ず昔 小さい時は普通の子供だったよ。けど、自分には親がいなかったんだ、....居るには居るけど、その人達は里親でね。自分は赤ん坊の時からずっと、施設にいたらしいんだよ、( 思い出すように腕を組み、) 2歳の時にさ、一堂家に拾われてさァ、麗央って名前を貰ったんだよね、...血の繋がりがないのを知ったのは、小学生の時で それでも、自分にとってその人は親である事に代わりはなかったから、......まあ、幸せが崩れたのは自分が12の時かな、里親だった人達がさ 極道の抗争に巻き込まれたんだよ、。周りの人?助けてはくれなかったかな、.. 皆見ないふりをしていてさ、悲しかったし、何も悪くない人がこんな目に合うのは許せなかった。」   (2019/11/23 20:19:00)

一堂 麗央「復讐というか、仇討ちをする為に五百雀に入ったんだけど... 歳が近かった次期の若頭になる秀介や小鞠に散々止められたなァ、。周りに迷惑をかけるな、命を捨てるな、強者になれって言われまくって.. 結局復讐は諦めたって形だよ。____そうそう、自分には最近変わった友人が出来たかな。暗い目をしてるけど、自分が街に居て 生きている限り復讐をしない感じだし、自分は彼を止める為にも 絶対に死ぬわけにはいかないよね、。だってさ、......幾ら復讐をしようとしても、たった一人 、誰かがそれを止めるための制御装置をしないといけないんだ。 自分がそれをしないといけないなら、彼を助けられるなら 必ず止めるよ。彼に何処まで伝わっているか分からないけど、____自分にとって、その友人は本当に大事な人なんだ。堕ちて欲しくない、一筋で良いから 彼に光を与えてあげたいよ。」   (2019/11/23 20:25:42)

おしらせ一堂 麗央さんが退室しました。  (2019/11/23 20:25:48)

おしらせティンクさんが入室しました♪  (2020/2/16 19:09:50)

ティンクえぇっ、私の番なんて言われても・・。困ったなぁ、あんまり楽しい話じゃないもん。あー、わかったわかった、話すから乱暴良くないよ。むぅ、じゃあ話します。   (2020/2/16 19:10:02)

ティンク私は、ティア・フォン・ブラスダット。公爵家の娘だったの。必要だからとずっとひたすら四六時中勉強。寝る時間も食べる時間もまともになかったかな。でもね、頑張ったの。沢山沢山頑張った、両親に愛して欲しかったから。両親は、私を道具としか思っていなかった。両親の理想は高くて、それを超えれない私を欠陥品だと何度も罵り手をあげた。それでも私は、両親の愛情を求め続けていたの、必要ないって言われたくなかった、頑張って、頑張ってそれが実ることは結局なかった。   (2020/2/16 19:10:24)

ティンク父「この出来損ないがっ」この日も沢山沢山怒られた、ごめんなさい、もっと頑張るから、何をどう頑張ったら良いかもわからないまま、身を削るように、より一層頑張り続けた、体を壊したけど、関係なく頑張り続けた。でも、とうとう私は・・。10歳の誕生日、父が珍しく外に連れ出してくれた。父はとても上機嫌で、不思議に思いながらついていけば、森に辿り着いた。森には私によく似た女の子と、知らない商人がいた。父「お前みたいな出来損ないはいらない、これを今からお前の代わりにする。だからもうお前は私の娘ではない。まぁ最後に大金と変えれるんだ、最後の最後で役に立ててよかったな」父が上機嫌に笑う。大金が入った袋を父が受け取れば、私は商人の方に突き飛ばされた。・・・膝が熱い、頭がふわふわして現実感がない。理解が追いついていない。   (2020/2/16 19:10:35)

ティンクぼんやりとしていたら腕を引っ張られた、痛い。抜けそうな勢いで引っ張られたら流石に気づいた。商人「捨てられたんだよ、あんたはもう貴族の女じゃない奴隷だ。痛い目に遭いたくなかったら大人しく言うことを聞くんだな」奴隷・・?いや、それよりも捨てられたって。誰に?父にだ。私は捨てられた、頑張っても私はいらない子でしかなかった。ティア「あぁぁぁぁっっ」意味のわからない言葉を喚いた、受け止められないものに、ひたすら喚いて喚いて。商人「黙れっ、・・いや、最初に心を折って、何にでも従う人形にしておくべきか」捨てられたんだよ、出来損ない、欠陥品が、何を言われたかはよく覚えてない、多分こんな感じの言葉を繰り返し聞かされながら、何度もなんども打たれた。意識なくなるまで殴られて、起きたら、何にもない暗い部屋にいて、拷問を受けて、奴隷の証に焼印を押される。もう、何かを喚く気力もなかった。檻に入れられ、ただ日々を過ごす。   (2020/2/16 19:10:46)

ティンク数ヶ月経って、商品として檻を出された。恰幅の良い貴族が私を買っていった。貴族「元公爵の娘か。痛めつけて辱めたら楽しそうだな」その日から、この貴族の玩具にされた。何をされたか、詳細は省く。言葉にし難いことが毎日毎日行われていた、それだけ言っておくね。最初は泣いていた気がする、苦しんでいた気がする。次第に麻痺して、何にも感じなくなった、玩具にするのに飽きたのだろう。毎日の暴力と共に、他の奴隷と同じように仕事を命じられた。最初は皿洗いだった。使用人「今日からあんたの仕事よ。ちょっと何ぼさっとしてんのよ」動く気力もなく、ぼんやりしていたら叩かれて、しまいには無理やり皿を持たされたけどそのまま落としてしまった。フラン「・・っ。ばかもの、ここでは皿一枚でも割れば酷い目にあうぞ」割れる前に別の奴隷の人が慌てて拾い、それでも無反応な私をみてため息を吐けば私のかわりに、皿を洗い出した。使用人が何処かに行った後に手を止めればまた口を開いた。フラン「死にたいのか、お前は。そんな風にしていたらいずれ殺されてしまうぞ」   (2020/2/16 19:10:56)

ティンク死ぬ・・それも良いかもしれない、だって私は必要ないみたいだから。頑張っても必要ないなら、私に存在価値なんてないじゃない。フラン「なんで否定しない。死にたいというのか。・・当たりか。全くとんだ新人奴隷がきたもんだな」ため息を吐きながら、私の頭を優しく撫で始めた。かなり不器用な手つきだったから、思わず相手の方を見ていた。フラン「何死んだような目をしている。まだ何にも終わってないんだ。このまま、不幸だと思いながら死んでもいいのか?私は絶対に嫌だがな。私の人生だ、私が決める。奴らに人間以下の扱いをされたまま、不幸を嘆きながら死ぬなんてごめんだ」   (2020/2/16 19:11:10)

ティンク私は・・、どうだろう。よくわからない、別にそれでも良い気がする。だってもう・・。フラン「いい加減目を覚ませ、死にたいのなら、死ねるチャンスはいくらでもあったはずだ。軽い命だからな奴隷は。でも死んでない、無意識に生きたがってるんだ。無意識に何かを望んでいるんだ、自分が望んでいるものに早く気付け、手遅れになる前に」私が望んでいること?わかんない、もうわからないよ。   (2020/2/16 19:11:28)

ティンク来る日も来る日も、その奴隷は私に話しかけた。仕事をしない私のかわりに仕事をして、私を庇っては叩かれて。「・・なんで、そこまでするの?」初めて話しかけたら、弾かれたようにこちらを見た。フラン「ようやく声を発したか、全くリアクションがなかったものだから、どうしたらリアクションを取ってくれるか考えた結果だ。にしても長い、だいぶ叩かれてしまった、全く」ため息を吐きながら私に言葉を返した。私が彼に反応するのを待っていたらしい。フラン「今なら話が通じそうだな。前は急ぎすぎて追い詰めたかもしれないからな、次は待っていたんだ。・・死ぬんじゃない。このまま終わるのはあまりに悲しすぎることなんだ。こんな現実は異常なことなんだ。もっと普通の幸せを享受する権利があるんだ、この現実を受け入れるな、全てを諦めてしまうな」彼が私に話し続ける。彼の言葉は、私にというより彼自身に投げかけられてるような気がした。ぁぁ、そうか、私も彼も多分一緒なんだ。   (2020/2/16 19:11:46)

ティンク誰かに愛されたかった、誰かに必要としてほしかった、そして今は私という似た存在に仲間になって欲しいんだ。1人で生き抜くにはあまりに苦しすぎて心が折れてしまいそうだから。多分この人は、私を必要としていて、この人は私に必要としてほしかったんだ。フラン「やっと声が届くようになったか・・ほら、吐き出したいことがあるなら早めに吐き出しておけ」あったことをすべて吐き出した、苦しい思いを吐き出した、願いを吐き出した。彼はその間ずっと私の頭を撫でてくれていた。全部吐き出したら、少しだけすっきりした。   (2020/2/16 19:11:57)

ティンクフラン「なるほど。それでやけに所作が綺麗だったのか、奴隷は貴族を快く思わない、元貴族なんて格好の的だしな・・。意識的に背筋を曲げろ、多分お前がそれをしても、一般の目から見たら十分背筋が伸びていて綺麗だ。あと喋り方をもっとぞんざいに。お前がぞんざいだと思うぐらいの喋りなら問題ない。それから、今は奴らの言うことに大人しく従え、従順なフリをしろ」私が生きるために必要なことを彼は長い時間かけて説明してくれた、次の日から私は、従順な奴隷になった。とにかく仕事をした。私は仕事が早い方らしい。他の新入りの仕事のミスをカバーしたり、他の人がやりきれない仕事を肩代わりしたら、仕事の量が膨大になってフランに怒られた。過労死する気かこのバカがと。彼の心配が心地よくて少し笑ってしまったらなおさら怒られた、むぅ。   (2020/2/16 19:12:07)

ティンク彼が私にしてくれたように、私も同じ境遇の人を助けたかった、それが私を強くしてくれる気がしたから。気がついたら、私には仲間が沢山いた。苦しい日々は変わらなかったけど、いくらでも頑張れた。でも新しい奴隷が増えるたび、前にいた奴隷は別の貴族に売り飛ばされる。仲間を増やしても仲間が離れていく。フランも、白亜も、シアノも、あの子達もみんなみんな・・。そして私もとうとう売り飛ばされた。新しい場所でまた私は頑張った、誰かに必要とされるために、頑張り続けて、頑張りすぎて、フラン達がいないのが苦しくて、私の頑張りを恨めしく思う人が多くて、私は体を壊した。   (2020/2/16 19:12:17)

ティンク路地裏に廃棄された、体がだるい、意識が遠のく。フランにあれだけ死ぬなって言われたのに・・。私はこのまま消えるんだろうか・・。 スーラ「大変人が倒れていますわっ、早く助けなくては」 使用人「お嬢様、おそらく奴隷、他の貴族の所有物と思われます。手を出さないほうがよろしいかと」可愛らしい女の子がやってきた、私に手を伸ばしてきたが、使用人に窘められて、手を引っ込めた。スーラ「・・すぐに迎えにきますわ、だからどうか待っていて・・」迎え?何を言っているんだろう、尋ねる間もなく彼女は消えてしまった。1日が経った、彼女が戻ってきた、たくさんの医者を連れて。   (2020/2/16 19:13:10)

ティンクスーラ「迎えにきましたわ、あなたを迎える準備が整いましたの、絶対に死なされたりしませんわ、しっかりなさって。大丈夫、もう大丈夫なんですわよ」瞼が重い、話しかけられても意識が遠のいていく。医者が騒ぐ声を最後に意識が途切れた。目が覚めたらあったかい部屋だった、美味しいものが出てきた、フランが頭を撫でてくれた。フラン「死ぬなといったのに、なんで目を離したら死にかけてるんだ馬鹿者が」起きてすぐに怒られた。むぅ。彼も彼女に救われたらしい。お嬢様に保護されてからも色々あったんだけど、それはまた今度。長くなりすぎちゃったからね。   (2020/2/16 19:13:22)

おしらせティンクさんが退室しました。  (2020/2/16 19:13:30)

おしらせジーグさんが入室しました♪  (2020/3/13 20:46:47)

ジーグ人の過去にそんなに興味がありますか、よくわからない方ですね。まぁ良いでしょう、暇つぶしにお茶の話題程度にでも聞き流してください。   (2020/3/13 20:46:58)

ジーグさて、私は普通の子供でしたよ。3歳ぐらいまで多分甘えん坊の分類でしたよ。ジーグ「父さん、父さんっ、見てみてお庭におっきな虫がいたんだ!あ、母さんっ」父は私の話を毎日笑って聞いてくれて、母にいつものように飛びついたら抱きしめ頭を撫でてくれた。屋敷の中の小さな世界。私は毎日とても幸せだった。変わったのは4歳の時ぐらい、本家の人が倒れたらしい。後継に何故か父が指名されており、急遽父が侯爵の名を継ぐことになった。父は侯爵になる予定はなかったらしく、母も父も毎日毎日覚えることが沢山、さらに結構侯爵家としては没落しかけていてまずいらしい。2人は慌ただしくして、私と遊んでくれなくなった。   (2020/3/13 20:47:10)

ジーグ父「寂しい思いをさせてすまない、しばらく父さんも母さんもとても忙しくて・・本当にすまない・・。伯父さんに預けようとおもう。伯父さんに懐いていたから・・。落ち着いたら必ず迎えに行くから」屋敷でずっと放置しているのが申し訳なかったのだろう。寂しかったが説得され伯父の家に行くことになった。伯父さんは嫌いではなかったし、行く日になれば長いお泊まりのような感じでワクワクした。父は落ち着けば迎えに来てくれるつもりでいるし。父におくってもらい、最後の別れを済ませて私は伯父の家に入った。   (2020/3/13 20:47:22)

ジーグジーグ「伯父さん久しぶりー!今日から一緒に・・っ!?」大好きな伯父に駆け寄って声をかけたらいきなり乗馬鞭で、手の甲を叩かれた。その時父も私も気づいてなかった。継承権が低かったはずの父が侯爵を継いだことの周囲の妬みに。そして、没落しかけたこの家が再度権力を持ち直すことにどれだけ期待がかかっているか。伯父「いいかい、ジーグ。お前はもう、跡取り様になったんだ。そんな気品なく走り回ってはダメだし、気品のない言葉遣いもダメだ。感情をそんな風に表に出すのも」ジーグ「伯父さん?・・いっ、やっ、痛いっ、やめてっ」これまでの優しい伯父との違いに戸惑えばまた鞭で叩かれた、今度は中々やめてもらえなかった。伯父「伯父様と呼びなさい。跡取りが鞭で打たれたぐらいで、声を出すな。泣くな、表情を変えるな」痛くて痛くて、いっぱい泣いた。泣いている限り終わらないと何度も打たれた。痛いのが嫌で必死に泣き止もうとしたけど涙が止まらずに、涙が枯れる頃には真っ赤に腫れるどころでは済まず、皮膚が裂けて血がポタポタ流れていた。鞭で叩かれ終わったら包帯を巻かれて部屋に連れていかれた。   (2020/3/13 20:47:38)

ジーグ部屋には机と椅子、勉強道具とベッドの他に何にもなかった。父が、私の好きだったオルゴールや花を用意して運んで置いてくれたはずなんだけど。ジーグ「・・あ、あの、父さんが・・いっ・・と、お父様がオルゴールとか、花とかを持ってきたは・・っ、持ってきてくれたはずなのですが」言葉遣いを誤るたび、包帯の上からまた叩かれて慌てて言葉を直しながら喋る。伯父「跡取りには、全部いらないものだ。ここにある、自分の手で壊しなさい」自分には必要の無いものだから壊すように言われ、私は嫌だと喚いた。誕生日に貰った大切なオルゴール、庭で母と面倒を見続けた大切な花。壊すなんて絶対に嫌だった。伯父「跡取りには不要だと言っているんだっ。壊すまで何度でも鞭で叩くぞ」   (2020/3/13 20:48:20)

ジーグ今度は背中を何度も何度も鞭で打たれた。でも何度打たれても絶対に壊したく無い、すごく大切なものだった。伯父の手が疲れるほど叩かれて、伯父が疲れたら次は使用人が叩き始めた。意地でも従わなかったら鞭がトゲトゲしたもっと痛いものに変わり、血が沢山出てきた。気を失えば無理やり起こされまた叩かれて、日が暮れる頃にとうとう心が折れた。ジーグ「壊します、壊すから叩かないでください・・」そういえば鞭が止まり、泣きながら宝物を一個一個壊していった。泣いたら泣いたでまた鞭で叩かれた。全部壊して涙を何とか止めれば、目の前にどっさりと本が置かれた。   (2020/3/13 20:48:35)

ジーグ伯父「全貴族の名鑑、顔写真、家の経歴、最近の出来事が書き込まれている。1日で全部覚えなさい」ジーグ「こんな量できな・・っ」できないと言おうとしたら、また叩かれた。貴族が出来ないなんて言ってはいけないと。叩かれたくなくて必死に本を読んだ、難しい漢字だらけで覚えるどころか読むのも大変で、半分も読めなかった。覚えていない人数分叩かれた。凄い数で何度も気を失った。その度起こされては叩かれて、まだ数が残っているがこれ以上叩いたら死ぬからと、あとは1日正座をさせられた。表情を痛みに歪めたら、痺れに歪めたら容赦無くそれでも叩かれた。ようやく罰から解放されて、この家に来て初めてのご飯だった。嫌いな物しか出されてなかった。嫌がれば鞭が飛び、マナーを間違えば鞭が飛び、ミスをすれば鞭が飛び。何とか食べ終われば、もうクタクタで。ようやく眠ることを許され泥のように眠った。   (2020/3/13 20:48:49)

ジーグ次の日からは、勉強に加えて毒の耐性作りが始まった。とても苦しい。でも苦しいそぶりを見せたら鞭が飛ぶ。出来るだけ表情を殺す力も身についた。だいぶ何があっても表情が変わらなくなった。次は読唇の勉強をした。最初から間違うたびに鞭が飛んだ。次は護身術。実戦形式でやるが傷が傷んで体はボロボロで全然動かなかった。当然うまくいかないたび鞭が飛んだ。次は、精神的な物だった。好きな物を執拗に壊し続けた、嫌がれば鞭が飛んだ。暗闇に閉じ込められた、怖がれば鞭が飛んだ。雪の日寒いところに閉じ込められた、寒がれば鞭が飛んだ。次第に感じることを拒否した、だんだん何にも感じなくなってきた。次は表情を作り上げる練習だった、泣けと言われたら泣き、笑えと言われたら笑う、うまくいかないたび鞭が飛んだ。   (2020/3/13 20:49:35)

ジーグ最後は、常に物事を先読みしこなすことだった。全く出来ずに何度も何度も鞭が飛び、1年かけてようやく出来るようになった。明日でちょうどここに来て3年、私が7歳になる。父は相変わらず忙しいが少しは落ち着いたため、様子を見に来るらしい。仕事があるなら早めに仕事を片付けるべきなのに。今は貴族の移り変わりが激しい時期。この時期に必要なことはすべてし、必要じゃ無いものは全て切り離して安定化を図るべきだ。父が何を考えているのかわからない。   (2020/3/13 20:50:00)

ジーグ父と母もやってきた。父「やぁ、ジーグ久しぶり。大きくなかったね、寂しい思いをさせてすまないね・・」ジーグ「・・お久しぶりです、お父様、お母様。大丈夫です、寂しくありませんから」母「ジーグ、ほらこちらにいらっしゃい、久しぶりに会ったんだもの、いくらでも甘えて良いのよ」ジーグ「貴族に甘えも寂しさも不要です。どうぞ私のことは気にせずに、貴族の責務を果たされてください」喋るごとに、両親の表情が険しくなっていく。私は何か間違えているだろうか。久しぶりにまた鞭で叩かれるかもしれない。どうしたら良いだろう。父「ジーグ、ジーグの部屋を見せてくれるかな?」険しい顔を見ていればハッとした様子で、私に笑顔を向けながらそう言った。どうやら、私に対して険しい顔をしたかったわけでは無いらしい。言われた通り部屋に案内した。父「・・ジーグ、確かオルゴールと花を大切にしてくれていたお前のために、オルゴールを花を送ったはずだが、それはどうしたんだ?」ジーグ「私には不要な物でしたので壊しました」どうしてそんなに当たり前の事を聞くのだろう。本当に意味がわからない。   (2020/3/13 20:50:20)

ジーグ父「ジーグ・・腕・・、お前まさかっ・・」父が震えながら私の服を捲り上げる。元に戻せば強く抱きしめられた。強く抱きしめられると痛いんだけど、表情を変えないか見られてるんだろうか。父「その傷は、どうした・・」ジーグ「順番に、泣いた罰、笑った罰、好きな物があった罰、嫌いな物があった罰、嫌がった罰、覚えれなかった罰、遊びたいと言った罰、毒に・・、・・お父様?」父は抱きしめながら泣き始めた。母も泣いて父と一緒に私を抱きしめ謝り続けていた。泣く理由もわからないし、貴族なのに、そんな風に感情を見せてみっともない。   (2020/3/13 20:51:14)

ジーグ父「ジーグ、すまなかった。長い間1人にしてすまなかった。本当に、こんな取り返しのつかない・・っ。・・兄上っ!どうしてこんな幼子にこんな非人道的な事をしたんですっ。私はこの子が寂しく無いように預けただけで、この子を人形にするために預けたわけじゃありません。今すぐ連れ帰ります、もうこの子に関わらないでください」泣いたあとは怒り、怒鳴り散らしていた。貴族として自覚が父は薄いらしい、そんな事を考えていれば、いきなり抱き上げられそのまま、久しぶりに家に帰宅させられた。最初に傷の手当てをされた。そして自分の部屋に連れていかれた。昔のままで、好きなもの、大切なものが沢山あった。   (2020/3/13 20:51:31)

ジーグ壊さないといけないな。近くにあったオルゴールを持てば思いっきり床に叩きつけて壊した。花は花瓶ごと倒して、そのあと花を切った。両親が呆然とした後に、ハッとすれば慌てて私を止めた。父「ジーグ、どうしたんだこんなことをして」どうしてこの人は、さっきから当たり前のことばかり聞くのだろう、不要だから壊しただけなのに。それを伝えたら、父はまた泣いてしまった、よく泣く人だ。父「ジーグ、違うんだよ、こういう物も必要なんだよ、好きな物があるのは大切なことなんだよ」ジーグ「いりません、壊すのがダメなら全て捨ててください。目の前にあると、反射的に壊しそうなので」父は、私の部屋からおもちゃやオルゴール、花といった類を一つ一つ丁寧に片付けた。また欲しくなったら返すから、その時教えて欲しいと。使用人達は、私を見て気味悪がったり、私の態度に苛立ちを覚えているらしい。とても空気が悪い、この人達は父の味方なのだろう、父が一番で、父のことがわからない私が嫌いらしい。ヒソヒソ話しているが、読唇ではっきりわかるし、何よりそういう雰囲気だ。   (2020/3/13 20:51:45)

ジーグ片付けたら、部屋で夜ご飯までゆっくりするように言われた、寂しく無いようにと私には歳の近い執事見習いがつけられた、他の使用人とは違い嫌悪が浮かんでいない。この執事私より3つ上らしい。とりあえずゆっくりする時間は不要だから、資料を読もうとしたら執事に止められた。執事「あー・・坊ちゃん、良いですか?坊ちゃんの父上の当主様は、とっても坊ちゃんを心配しているんです。当主様は、坊ちゃんがのびのび遊んで、自然に笑って過ごされるのを望んでいたのであり、怪我したり、感情を制限するようなことを望んで無かったから、今とても後悔しておいでなんです。ゆっくりでいいから、当主様のその気持ちをわかってあげてください、そしてとりあえず今はそのためにゆっくり休んでください」不器用な手つきで頭を撫でながら必死に言葉を噛み砕いて、気を回しながら喋っていた。父の考えることの意味がわからないが、とりあえず何を考えているかはわかった。何をしたら良いか私にはわからないが、この執事にはわかるらしい。言われた通りゆっくり休むことにした。夜まで泥のように眠っていた。   (2020/3/13 20:51:59)

ジーグ夜になったら起こされて、食べる部屋へ連れてかれた。久しぶりに自分の好物ばかりの食事だった。父がコックにこのメニューを作るように命じたらしい。一口食べたら、覚えのある苦味が広がった。確か猛毒だったはずだ。心臓が痛い、頭がくらくらする。表に出さないようにしないとな。そう思いながら黙々と食べた。残せばまた鞭が飛ぶ。綺麗に食べた私を見て、父は嬉しそうに笑っていた。その日解毒されることはなく、次の日も好物ばかりのメニューに大量の毒が入っていた。黙々と綺麗に食べた。気持ち悪い。父が連れて行きたい場所があると私の手を引いた。体に力が入らず多量の血を吐きながら倒れた。目を覚ましたら、あの執事見習いが私を看病していた。執事「毒が回りきっていて、本当に危なかったんですよ、どうして言わずに、しかも全部食べてしまったのです」ジーグ「表情に出すのも、口に出すのも、残すのも、貴族として失格ですから」執事は顔を歪めた、また不器用に撫でながら、全部やって構わないのだと言う。執事「あなたは、貴族である前に1人の人間で、当主様と奥様の大切なたった1人の御子なのですよ」何度も何度も言い聞かすようにそう言い始めた。   (2020/3/13 20:52:12)

ジーグ暫くは母が料理をしてくれることになった。味は落ちたが、毒は入ってなかった。父は毎日時間を作り、私をいろんな場所に連れて行った。サーカスに、遊園地に、水族館に、プラネタリウムに、劇場に・・。毎日毎日違う場所に連れて行くが、その時間があるなら仕事をすれば良いと思う。というか私はその時間を使って仕事をしたい、見たらだいぶ仕事が溜まっていた。父の仕事を毎日こっそりとっては連れてこられた場所で話しかけてくる父を無視してひたすら仕事を片付けていた。父はそれでも何度も何度も私に話しかけ、私をいろんな場所に連れて行くのをやめなかった。無理に仕事を止めようともしなかった。騒いでいる子供を見ては、お前もはしゃいでいいんだぞと、手を繋いでいる親子を見れば手を繋いできて。ジーグ「ということで、父は私に貴族関係なく一般的な子供のようになって欲しいと考えているのではないかと考察したのですが」執事「ようやく気づいてくれましたか・・」執事見習いは、頭を抱えながら言った。他の使用人と違うこの執事見習いは、少し面白い。   (2020/3/13 20:52:24)

ジーグ父「ここは謎解き迷路だ」簡単すぎるつまらない。父「次は、わんにゃんハウスだぞ」いきなり犬に飛びつかれ、猫に威嚇された解せない。父「今日はバイキングだ」皿にアート風にフルーツを盛った。父が驚いていた、ちょっと面白い。父「今日は滝を見にきたぞ、凄い・・ぶへっ」近づきすぎて、父は水飛沫をもろに受けた。あんなに近づけばそりゃそうなる、本当におかしな父親だ。父「ジーグ・・、ジーグッ・・お前、今笑って・・」父が抱きしめながら泣き出した。本当に泣き虫で貴族らしくなくて、どうしようもない、優しいお父さんだ。それからも父は何度も遊びに連れて行ってくれた、それなりに楽しかった。   (2020/3/13 20:52:41)

ジーグ10歳になった、この頃には、父や母とは関係を再構築できた。あの執事見習いは私専属の執事となった、情に厚くて、不器用で、何となく兄がいたらこんな人だったのではないかと思う。昔からいる家令は、父をサポートしながら私を優しく見守っている。多分、おじいちゃんというのがこんな感じなんだろう。一方で長く続いた私の父への行為を理解しない行動に、他の使用人達との溝は、修復できないものになっていた。10歳を過ぎた、社交界デビューをした。他の貴族と話す、貴族の子供とも私はだいぶ違うらしい。子供は本当に子供だ。子供らしくない私を大体の貴族は気持ち悪がった、つまらない人達だ。私をそういう力があると認めた人は、私を頼る。子供に頼りきりになる人も出てきた、つまらない、少しは自分で考えるべきだ。大人より子供が優れていることを生意気だという人達もいた、一番つまらない。冷めていく私を見て、父は中々社交界に連れて行かなくなった。昔みたいに私が人形になるのを恐れてるらしい、あれは父の中でだいぶトラウマのようだ。   (2020/3/13 20:53:30)

ジーグ貴族として一人前の私を、中々表に出そうとせずに他の子供と同じように、のびのびさせようとする父を周りの貴族は、見る目のない人と嘲笑った。本当に腹が立つ、あんなつまらない完璧な貴族より、子供の為に泣いたり笑ったりする貴族として不完全な父親の方が私はずっとずっと誇らしい。嘲笑う人達に怒っていたら、父がとても嬉しそうに笑いながら頭を撫で回してきた。整えた髪がぐちゃぐちゃになった、本当にこの貴族らしくない父親は・・私の大切な家族だ。使用人達は今日も相変わらず何か企んでるらしい、元気になって久しぶりに社交パーティーに行ったその日、護衛に背中を斬られた。忘れた頃に暗殺者がやってくるようになった、忘れた頃に料理に毒が盛られるようになった。父にはそのことを隠した。また父が泣いてしまう気がしたから。気づかれた日に、やっぱり泣いてしまった。私の執事は黙っていたことに怒っていた。   (2020/3/13 20:53:42)

ジーグ私は多分、これからも間違えては、父を悲しませ、執事を怒らせてしまうのだろう、その度に大切にされていることを学び直していくのだと思う。私はそのことに感謝しながら、これからも貴族らしくない泣き虫な誇らしい父の、小生意気な子供として、生きていきたいと願う。   (2020/3/13 20:54:36)

おしらせジーグさんが退室しました。  (2020/3/13 20:55:01)

おしらせヴィオラさんが入室しました♪  (2020/3/13 21:30:27)

ヴィオラわたくしの話....ですか?わたくしの話をしても、特に何も____わかりました。でしたら、夜会の時間まで少しお話をしましょう。そうですね.....まずはわたくし、昔から悪人顔と言われて怖がられていましたのよ。わたくしの顔を見た方は、皆口々に「 まるで魔王の娘みたいだ」そう口々に仰いました。最初は笑って流していましたの.....でもわたくし、自分の両親を悪く云う方が許せませんでした。令嬢らしくもない、声を荒げてわたくしは彼等を責めました。わたくしの事は悪く言われても構いません、ですが...大切な家族を悪く言われるのだけは許せませんでしたの。でも貴族社会にはルールがありました。伯爵家のわたくしは他の貴族の方々から結局、.......それでも父様や母様はわたくしを責めなかったんです。   (2020/3/13 21:35:48)

ヴィオラわたくしの素行の荒さから、ノーチェス家は一時期企業も危うくなりましたけど... なんとか持ち直せましたの。それから何年か経って、わたくしに最初の縁談が来ました。侯爵家のトワイル様.....最初はとても優しかったのです。でも、サーディグ様は突然、人が変わったように態度が変わってしまいました.. わたくしの顔を何度も殴り、身体を蹴り飛ばし始めたのです。その時は彼の事情を知りませんでした。婚約は破談となり、わたくしの身体には____一生消えない傷が残ったのです。わたくしはもう、一生ノーチェス家に残り このまま爵位を継承しようかとも考えました。   (2020/3/13 21:41:58)

ヴィオラけれど、またわたくし何かに婚約の縁談が来たのです____二度目の縁談。この人とは最初、友人のように親しくしていました。けれど一緒にいるうちに、わたくしもその人の力になりたいと考えたのです.......けれど何の力もないわたくしでは、あの人を支えられるだろうかと.....最近は少しだけ苦しく思っています。それでも、わたくしは、あの人の隣に立てるような強い人になりたいですわ。   (2020/3/13 21:45:05)

おしらせヴィオラさんが退室しました。  (2020/3/13 21:45:09)

おしらせルーさんが入室しました♪  (2021/4/21 06:34:43)

ルー((消えないように足跡付   (2021/4/21 06:34:54)

おしらせルーさんが退室しました。  (2021/4/21 06:34:55)

おしらせルーさんが入室しました♪  (2021/11/11 22:04:40)

おしらせルーさんが退室しました。  (2021/11/11 22:04:55)

おしらせさつきさんが入室しました♪  (2021/11/16 14:30:39)

さつき(( 足跡残し!   (2021/11/16 14:30:48)

おしらせさつきさんが退室しました。  (2021/11/16 14:30:50)

2019年06月20日 16時35分 ~ 2021年11月16日 14時30分 の過去ログ
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