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おしらせ | > | 無言時間が25分を超えたため、???さんが自動退室しました。 (2022/6/11 02:24:40) |
??? | > | 春の少し冷たい風が、学校の窓から吹き付ける。暖かな春の訪れを感じた。桜は新芽を出し、春の訪れをまだかまだかと待ち望む姿勢をぼんやりと眺めていた。それに逆らうように僕の心は春の訪れを恐れ、追いやりたいと思っていた。「アスの終わりは今日の終わり」という言葉をどこかで聞いたことがある。明日もまた、今日と同じ終わりがくる。だが、それは急に崩れることもあれば、砂時計の落ちるのを待ち、崩れることもある。崩れた生活を日常にし、馴致させることにはとてつもない時間が掛かる。最悪一生なのかもしれない。僕はそれが途轍もなく怖かった。春の風が押し出した心の穴を埋める代用品は何もない。「あーあ、この時間がずっと続けばいいのにな。」気づけば3月31日、最終日当日になっていた。 (2022/6/11 01:39:04) |
??? | > | 「けどね、光くんのことは信頼してるよ。」僕は心の中で決めた。あと二週間、美香には楽しい思いをさせ必ず守ると。それが出来ないならば美香に近づくことはできない。「僕が必ずあと二週間楽しくしてみせるよ!」衝動で椅子から立つと、バランスを崩し、ずっこけ、美香に苦笑された。「だ、大丈夫?」言葉だけで本心が顔に表れておりバレバレだ。「心の中で笑ってるなー?」「笑ってないもん」美香が笑ってくれるなら僕はなんだしようじゃないか。羞恥心を捨て、美香に尽くすことを誓った。 (2022/6/11 01:27:19) |
??? | > | 「光くんなんで最近話してくれなくなっちゃったの?」突然美香に話しかけられた。「え?」「私のこと嫌いになっちゃったの?」「そんなわけない」「お願い、ちゃんと言って?」「実は、芽納に話しかけられた」「芽納が?」「うん、それで一言言われたんだ。」「なんて、言われたの?」「美香に何かしたら許さないからって言われちゃってね。」「だから私と距離をとっていたっていうの?」「本当にごめん」「…」「許してくれないよね…」「芽納と私は幼稚園からの幼馴染でね、ずっと私と寄り添ってくれた。いつも話してくれたりね、してくれて。でね、芽納は私が昔いじめられていたのを知ってるの。」「いじめ…?」「うん、小4年の頃、私の好きだった男の子がいてね、その子に勇気を振り絞って告白したの。そしたら私のことを弄んでたくさん嫌なことをされてね、捨てられた。」「嘘でしょ…」「本当だよ、きっとね、芽納は私がまた同じような目に会わせたくなかったんだと思う。前止められなかったっていうのももしかしたら有るのかもね、私全然気にしてないけどねw」美香さんのことを何も考えない自分の行動を酷く責めた。 (2022/6/11 01:18:35) |
??? | > | そんな悲しみに浸っていると一人の女子が話しかけてきた。その子は後々知ったが芽納(めい)というそうだ。芽納は僕が何も話さぬかと「美香に何かしたら許さないから」と一言言われていつの間にか目の前から消えていた。その一言を頭で反芻し、これは美香にあまり近くなという遠い言い回しだとわかった。3月の中旬頃から僕は美香を少しずつ敬遠していった。美香のためだと思いながらも、更に僕の心を苦しめていった。美香は女子と話すことが増え、僕の所には来なくなった。しかしこの僕の考えは誤った憶測であり、真実は更に苦しいものであった。 (2022/6/11 01:05:09) |
??? | > | 時間は僕らを気遣わず、気づかぬ間に日が進んで行く。なぜ嫌なことは遅く感じるのに楽しいことはこんなにも早いのだろう。科学には逆らえない、僕に現実を突きつけ憐れに思う者は誰一人いなかった。普段からあまり友達がいない僕には立川俊介という友達がいた。俊介はそれほど頭はよくない。だが、人一倍に気遣いが出来て人間性のいい人だ。俊介は悲しそうな僕を見て、「やっぱり、美香のことか?」「…」「隠さなくったっていいよ?」「そう、美香のこと…」「光まぁまぁ仲よかったよな。あ、もしかして好きだったり?」僕は咄嗟に首を振った。「ないないない」「お似合いだぜ?」「んー…」美香さんをどうしても好きになれない理由がある。僕なんかと付き合えば不幸になるに違いない、何も楽しいことはない、そう確信していた。 (2022/6/11 00:53:09) |
??? | > | いつもは美香さんの方から話しかけてくれるのだが、流石に自分から話を持ちかけた。「美香さん、引っ越しちゃうの?」「そーだね。まぁ心配しなくて大丈夫!」その顔は笑顔を浮かべながらも物寂しい雰囲気を纏っていた。「そっか」「あれ?光くんから話しかけてくれるなんて珍しい!なんかちょっと嬉しくなっちゃうなぁ〜」「そ、それは良かった」美香さんはよく急所を突いてくるから危機感を持っていたがやはり無効であった。「もーそんな顔しないでよー!私寂しくなっちゃうじゃん!」「え、あ、ごめん…」「あそーだ!私が転校する1日前遊び行こうよ!ちょうど休日だしさ!」初めてデートを誘われた。もっと前にしてくれたってよかったじゃないか。デートと言っても僕らは付き合ってるとかいうそんな関係ではない。世間でいうガールフレンド的なものだ。「あ、うん、どこ行く?」「遊園地行こうよ、2人で!」「ジェットコースター乗れない…」「強制的に乗せちゃうもんね」これがあと1ヶ月もしないうちに終わると思うとどうしても悲しかった。 (2022/6/11 00:42:49) |
??? | > | していった。 (2022/6/11 00:32:47) |
??? | > | 「君は本を読むのが好きなの?」髪をなびかせ美しい匂いをだしていた。「あ、まぁなんかすることないっていうか?まぁそんな感じ。」僕が慌てたような口調で言うと、「ほれほれ、そんな緊張しなくて良いぞ」と馴れ馴れしく距離を縮めてきた。僕は微笑し赤面を気づかれていないかを伺いながらも楽しい時を過ごした。美香は隙を見つければ此方へ走り寄り様々なことを話した。殆どがくだらない話だが、そんなくだらなく笑う時が至福のひと時であった。そんな美香ともう話せなくなってしまう、そう思えば思う程心は静寂に包まれ、蕭然と (2022/6/11 00:32:09) |
おしらせ | > | ???さん(iPad 36.8.***.115)が入室しました♪ (2022/6/11 00:22:35) |
おしらせ | > | ???さん(iPad 36.8.***.115)が退室しました。 (2022/6/11 00:21:40) |
??? | > | 木下さんはたまに僕に話しかけてくれた。 (2022/6/11 00:21:35) |
??? | > | 信じたくなかった。あの木下さんがもういなくなってしまうなんて、考えられなかった。 (2022/6/11 00:19:47) |
??? | > | 「木下美香さんは今月いっぱいで残念ながら転校することになったそうだ。みんなそれまでたくさん仲良くしてやってくれな。」 (2022/6/11 00:18:27) |
??? | > | その事が起こる一ヶ月前、学校で悲報が伝えられた。 (2022/6/11 00:17:05) |
??? | > | 甘酸っぱく、寂寥の1日 (2022/6/11 00:15:59) |
??? | > | あれは小学生だった僕赤木光のちょっと不思議なお話。 (2022/6/11 00:14:27) |
??? | > | 序章 (2022/6/11 00:12:56) |
おしらせ | > | ???さん(iPad 36.8.***.115)が入室しました♪ (2022/6/11 00:11:29) |
おしらせ | > | 新規ルームを作成完了しました。(iPad 36.8.***.115) (2022/6/11 00:09:54) |