「ショートストーリー」の過去ログ
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2023年12月30日 18時19分 ~ 2024年06月11日 19時20分 の過去ログ
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おしらせ | > | 新規ルームを作成完了しました。(iPhone SoftBank) (2023/12/30 18:19:16) |
おしらせ | > | 文芸 ◆UaMgd9C/2Yさんが入室しました♪ (2023/12/30 18:22:44) |
文芸 ◆ | > | 強制やしがらみの無い、気楽に誰でも参加して、何よりも参加者本人が楽しめる場となる事を目標に部屋を建てました (2023/12/30 18:24:50) |
文芸 ◆ | > | キッカケの一つに成ればと、部屋説にも有るお題メーカーから早速お題を出しますが、参加者が自分でお題を出すのも勿論OKです^ - ^ (2023/12/30 18:26:40) |
文芸 ◆ | > | 文芸さんには「たまには遠回りしてみようか」で始まり、「なぜか目が離せなかった」で終わる物語を書いて欲しいです。できれば12ツイート(1680字)以内でお願いします。 (2023/12/30 18:26:52) |
文芸 ◆ | > | 尚、お題メーカーを回す時に名前入力と有りますが、自分の名前じゃ無くても、蜘蛛だろうとゴミだろうと笑兎に角文字を入れたら回せる為、幾らでもお題を作れるので是非ご活用下さい。 (2023/12/30 18:30:36) |
文芸 ◆ | > | ご参加心よりお待ちしております。 (2023/12/30 18:31:00) |
おしらせ | > | 文芸 ◆UaMgd9C/2Yさんが退室しました。 (2023/12/30 18:31:05) |
おしらせ | > | 夏海さんが入室しました♪ (6/11 19:12:34) |
夏海 | > | 【お題】『涙』『ウソツキ』『鳴らす』全部でもどれかでも。 全てのワードを使用します (6/11 19:13:03) |
夏海 | > | 穏やかな休日、沢山の幸せそうな笑顔に溢れる賑やかな街にはまるで不相応の、激しいクラクションを鳴らし突如暴走を始めた車が顔を引き攣らせた人々の方へと迫って来る。制動が効かなくなったのか、緩まる事なく鉄の凶器が猛スピードで歩行者天国を歩いている人々の群れを薙ぎ倒して行く。その群衆の中にいる一人の男は、迫り来る危機に覚悟を決めてゆっくりと目を閉じた。 (6/11 19:13:40) |
夏海 | > | 「いつも不思議と【女神様】に救われて来た俺の人生もここで尽きたか。」男は、僅か一瞬の間、生まれてからずっと不遇だった筈の己の人生と、大変な時にこそ決まって現れた【女神様】によって掴んだ成功と幸せを思い出し、満足げに微笑んだ。 (6/11 19:13:53) |
夏海 | > | ◆◆◆◆◆ (6/11 19:14:06) |
夏海 | > | 俺は親を知らない。己の欲望といっ時の快楽の為に父とは言えぬ男がどうせ無責任に種を植え、母と呼べぬ女もやはり後先を考えもせず俺を宿し、未練もなく産み捨てて逃げて行ったのだろう 。 (6/11 19:14:18) |
夏海 | > | 当然俺は孤児として施設で育った。歳の近い同じような境遇の孤児も何人か居たが、内向的で卑屈だった俺は結局誰とも馴染めず、常に群れから外れて一人で過ごすのが好きな可愛げの無い嫌な子供だった 。 (6/11 19:14:29) |
夏海 | > | 当然そんな出る杭は打たれ、生意気だ、目障りだと群れた年長者達からは毎日のように虐められてばかりで、小さい頃の俺は泣いてばかりいた記憶しか無い。俺が初めて【女神様】に会ったのは、丁度その頃だった 。 (6/11 19:14:38) |
夏海 | > | 「大丈夫?ホラ。お姉ちゃんが抱っこしてあげるからもう泣かないの。」と、施設で見た事も、これまで会った事もないそのお姉さんは優しく俺の涙を拭いてくれ、彼女の慰めに俺も落ち着きを取り戻して泣き止み、ようやく俺が顔を上げたのを見届けて安心したかのようにお姉ちゃんは消えていた 。眩しい微笑みで抱きしめてくれた彼女の温もりに、この人は絵本で見た【女神様】では無いか?と思った。 (6/11 19:14:53) |
夏海 | > | その後も俺が酷く虐めらた時にはいつの間にか【女神様】が現れ、同じように俺を慰め励ましてくれたが、俺が10才を過ぎて少し身体が大きくなったある日、【女神様】が俺の手を握りしめてこう言った。「君は本当は強いんだから、どうしても許せない気持ちがあるなら一度戦ってご覧よ! 大丈夫、君は負けないから!」と力強く微笑んでくれた 。 (6/11 19:15:07) |
夏海 | > | これまでは一方的にされていた行為。初めて俺は拳を握り、難癖をつけて悪辣な虐めを繰り返す先輩達へぶつけた時、初めて泣き顔を見せて逃げた相手に、俺の中で何かが弾けて変わった気がした。その後も幾度か虐めは続き、俺の拳に恐れたのか陰険な方へエスカレートはしたが、その都度更なる拳の報復を見舞うと年上のいじめっ子達を全員蹴散らし、ついには完全に軍門に下してしまった。 (6/11 19:15:27) |
夏海 | > | その間もまた何度か【女神様】が現れて、「ホラ、やっぱり君は強かったでしょ?」「でもその力を他人への迷惑になる暴力にしてはダメよ?」と微笑みゆっくりと優しく頭を撫で、初めて俺の心に、言葉ではない人間の愛情や温もりを教えてくれた 。 (6/11 19:15:44) |
夏海 | > | 中学の頃になると俺は我が拳にすっかり自信に溢れてしまい調子に乗って本格的にボクシングを始めたのだが、ただの素人喧嘩で僅かに伸びた鼻は簡単にへし折られてしまった。 (6/11 19:15:57) |
夏海 | > | ガムシャラに暴力を振るってた時とは違いルールあるスポーツの世界では、その後幾らストイックに励んでも思った成績にはならず、諦めかけ腐り始めた俺の目の前にまた、なかなか会えなかった【女神様】が久しぶりに現れた。 (6/11 19:16:07) |
夏海 | > | 「キミは多分本当の自分をわかって無いんだよ。キミはね?本当は左利きなんだよ?今の時代とは違うから、孤児院では将来の為に良かれと右手に矯正したの。」思いがけない言葉に長く感じていた違和感の正体を知り、ハッと見上げた俺の前にはもう彼女の姿は無かった。 (6/11 19:16:21) |
夏海 | > | それから直ぐにダメ元でスタイルをサウスポーに変えてみると、明らかに驚愕した顔で絶句するトレーナーの目の前には、まるで別人のように生まれ変わって強くなった俺がいた 。 (6/11 19:16:33) |
夏海 | > | 思春期だったからか、俺に人の道を教え心も育ててくれた彼女に,ずっと心に芽生えていた思いを告白した事もあった。がしかし、「私もキミをとても愛してるけれど、キミの愛と違うの。ごめんなさい。」と呆気なく振られたのだが、その時の【女神様】の顔は決して困ったものではなく、それどころかとても嬉しそうだったのをやけに印象的に覚えている。 (6/11 19:18:15) |
夏海 | > | メキメキと頭角を現した俺は、次々と大きな試合の階段を登り、いつしかついに世界の頂点に立っていた。勿論そこにはいつも、大事なところでの【女神様】の助言があった事は言うまでもない。 (6/11 19:18:28) |
夏海 | > | 女神様だなんて大袈裟だと思われるかもしれない。馬鹿げた話だと笑われるかもしれない。例えウソツキと罵られても仕方ないが、だがやはりそれには確固たる理由があるのだ 。 (6/11 19:18:38) |
夏海 | > | それは、この前の世界戦を前に励まし助言をしてくれた彼女も、幼い頃に俺が初めて出会った頃と全く変わりない高校生くらいの姿のままなのだから。 (6/11 19:18:51) |
夏海 | > | やけに長い走馬灯だと苦笑する。狂気走った目の男がジグザグにトラックを操り殺気を伴い突っ込んで来る中、肝を据え覚悟を決めた筈の俺はギョッとして取り乱した! (6/11 19:19:02) |
夏海 | > | なんと、跳ね飛ばされる人々の中に見間違う事のない、あの女神様が居たのだ!俺は咄嗟に手を伸ばし、「やめろーっ!」と鬼の声で叫び声を上げた 。 (6/11 19:19:13) |
夏海 | > | ◆◆◆◆◆ (6/11 19:19:24) |
夏海 | > | 自分の怒声やピリピリと裂けたような喉の痛みに俺は悪夢から目覚めた。どうやらうたた寝をしてしまったようだ。つけっぱなしのテレビではニュースで、つい今し方夢に見た交差点に喪服で花を手向ける人達の映像とインタビューが流れていた。アナウンサーが丁度25年前に起きた歩行者天国での無差別暴走通り魔事件を特集し、遺族達の想いを伝えている 。 (6/11 19:19:41) |
夏海 | > | 告げられる沢山の被害者の中の1人に俺は絶句した。その女の子は当時高校生。健気に学費を賄う為に働いていたアルバイト帰り、良からぬ男達に無理矢新しい命を宿されたその女の子は、自分が孤児院育ちの捨てられた子供だった故に、この子を産み愛情を持って私が育てるのだと誓い、事件に遭ったのは学校に退学届を出した帰りでの事だった, (6/11 19:19:53) |
夏海 | > | 救急隊員、医師、看護師の懸命な努力なのか、いや。【女神様】の祈りや願いが奇跡を生んだに違いない。お腹の子は未熟児ではあるものの無事命を繋ぎ止める事が出来た。それは俺自身が一番よく知っている。 (6/11 19:20:18) |
夏海 | > | 涙で視界がぼやけた時,ふと女神様の声が聞こえた。「キミはもう一人でも大丈夫だよ。頑張ったね!えらいぞ。」彼女の優しい声が更に俺の涙腺を破壊してしまった。嫌だ!行かないでくれ!ずっとそばにいてよ『お母さんっ!』 今まで誰かの為になど泣いた事の無い俺は生まれて初めて人の為に泣いた。そしてその涙は,何時迄も枯れることは無かった。 (6/11 19:20:37) |
おしらせ | > | 夏海さんが退室しました。 (6/11 19:20:51) |
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