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2021年01月03日 21時00分 ~ 2021年01月05日 00時18分 の過去ログ
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坂口俺の、… ン、っ !? ( 己は彼女の亭主で、初めての執着対象。彼女が居なければ酷く不安で、彼女の願いなら何でも聞ける気さえして。段々思考が深い深い桜色に染まって行く最中、唐突に啄木鳥の彼から強引な接吻が降る。流石に瞠目して固まるも御陰で目が覚めた。寸時の後に離すと、に、と微笑み、抱き着いて来た女を突き飛ばす、) … 俺は、坂口安吾だ!名も無い山賊の男じゃねえ !! →   (2021/1/3 21:00:10)

坂口『 っ、駄目!其の桜の木は … ! ( 嗚呼、嗚呼、何故此方に来て呉れない。何故あの日の様に是と言って呉れない!言い様の無い憤怒と嫉妬と寂しさが心を震え上がらせ、之見よがしに接吻し合う其の姿と突き飛ばされた事に対して大きく歯軋りしては手を握り締める。此の啄木鳥の男さえ居なければ、と赤と金を睨み付ける最中で視界に映ったのは、橄欖石の如き瞳を持つ男が大樹へ弓を引く様。思わず声を荒げて叫ぶも時既に遅し。一矢は大樹の根元を貫き、直後、何よりも愛しい山賊に似た彼が、背後で接吻を交わし己を突き飛ばした彼が、喉から血を噴いて叫ぶのを混乱した脳で認識する、) 』   (2021/1/3 21:07:57)

おしらせ滞在時間が360分を超えたため、坂口さんが自動退室しました。  (2021/1/3 21:10:02)

おしらせ坂口さんが入室しました♪  (2021/1/3 21:13:37)

石川… !? ( 己の口付けで彼は正気に帰った。己を見詰め、女を突き飛ばし彼自身の名を定義した。坂口安吾として在る事の証明をしたのを捉えては安堵したのも束の間、彼の喉が赤を吹いた。咄嗟の判断で患部を手の平で押さえるも出血量が多過ぎる。嘗ての友人達の首を見せられようとも起こらなかった程の絶望が視界を暗くし掛けるも必死の延命を図る。帰還しなければ。だが己は其の権利を有さない。傍らの栗色の彼が目に見えて動揺しているのを視認も出来ない儘に思考は空しく空回りする、)   (2021/1/3 21:14:16)

坂口『 嗚呼、… 何て事するんだい !!! ( 喉から血を吹き倒れた愛しい彼が苦しそうに喘鳴を吐き出して居る。此の儘では死んで仕舞う。其も之も御前等の所為だと叫びたくなる衝動を其の儘に声を荒げて悲しんでは、憤りの儘に栗色の髪をした餓鬼を平手で殴り付ける。驚いて倒れる其の頭を掴み、懐から取り出した小刀を頸へ今にも突き立てんと翳しては叫ぶ、) 此の餓鬼を殺されたくなけりゃ私の亭主を渡しな !! 其の首を治せるのは私だけだよ !! 』   (2021/1/3 21:27:57)

石川「 ぅ …。( 如何して有碍書の桜が坂口安吾と連動した。もしかして、否。だが。と茫然の最中に逡巡した所為で大きな隙を生んで仕舞う。気付いた頃には強烈な痛打を頭に食らい、刃が首筋に宛がわれる。呻いては思考が戻るも状況は最悪としか言い様が無い。己は女の手に掴まり、坂口安吾は重傷、石川啄木も錯乱状態で我を失っているにも近く、宮沢賢治は先刻からうんともすんとも言わない。参ったな、なんて他人事みたく考えるのは己の性分他ならず、事を荒立てない様にと肢体をだらりと垂らす、) 」→   (2021/1/3 21:35:49)

石川…。……。( 突然選択を迫られた頭は急速に回るも当然正常な思考には至れない。島崎藤村を人質に彼を渡せと吠える女。彼の命を救う為なら渡すより他無いが、女に渡した所で彼は帰ってこない。どうせ失って仕舞うならば。最善策も見付からず、全てを委ねざるを得なくなった頭はあっと言う間に転落。指環を嵌め持っていた拳銃をナイフへと変えれば、痛苦の呼吸を繰り返す唇へと接吻。抱き締めた儘に自らの首を掻き切るべく手は動く、)   (2021/1/3 21:39:22)

坂口『 … !! ( 早くしないと彼は死んで仕舞う。なのに此の男は己の亭主と共に死のうとしている。遂々怒りは最頂点に達し、啄木鳥色の男が首を掻っ切る直前に其の顎を蹴っ飛ばす。後方に大きく仰け反る男を他所に愛しい濃紺の傍にしゃがみ込めば、栗髪の餓鬼を放った後に内頬を噛み切り、血を流し込む様に接吻を贈る、) 』 →   (2021/1/3 21:47:32)

おしらせ滞在時間が360分を超えたため、石川さんが自動退室しました。  (2021/1/3 21:47:42)

おしらせ石川さんが入室しました♪  (2021/1/3 21:48:04)

坂口「 っ!駄目 __ ! ( 先刻から何かに取り憑かれた様に何も言えない。何も出来ない。著書を武器に換える事も儘成らないのが唯々不思議で苛立つ様な気さえして、足元を見る。其処には先刻息絶えた筈の田山花袋が両足首を掴んでおり、ぎょっとして目を見開くも次には喧騒が脳を支配する。坂口安吾が妖艶な女の接吻を受けていたからだ。喉から栓が抜けた様に声を荒げて制止を求めるも後の祭りで、ゆっくりと坂口安吾、否、名も無い山賊が女を抱擁し起き上がる姿を見る視界は絶望の涙で滲んでいく、) 」   (2021/1/3 21:56:22)

石川「 …。( 非常にマズい事になった。啄木鳥の彼の心中沙汰は強制的に止まったが落伍者の彼は女の血を飲んで仕舞い、命は取り留めたが山賊の男として目を覚まして仕舞う。そうなると、と見た啄木鳥の彼の様子は予想通りだった。あれだけ固く繋いでいた手は無情に離れ、再び掴もうとしても届かず、表情こそ見えないが絶望で凍り付いているのが目に見える。加えて宮沢賢治に関しても先刻殺した筈の友が足首を掴んでいる故か動けていない。真面に動けるのが己しかいない、だが打開策は。我が身を抱き蹲る石川啄木、茫然と見上げ暗い涙を落とす宮沢賢治、そして女を抱き立ち上がる坂口安吾。ふらつく頭を押さえ乍らも立ち上がれば状況を整理すべく光景の全てを視界に収める、) 」   (2021/1/3 22:05:39)

坂口……。( 何か悪い夢でも見ていた気分だ。愛しい女を抱えて見下げる三人を見下げる。其の中でも啄木鳥色の髪を持つ男は、酷く絶望している様に見えた。女をゆっくりと地上に降ろして遣ると三人を見下げ、此方をじっと見てふらつく栗色の子供を暗い紺碧で冷たく睨む。もう何も苦しく無い筈なのに何処か、と躊躇する気心地は早々に桜色に塗り潰され、女の肩を抱き寄せては一言、啄木鳥色の男を指差しつつに問う、) …。あの男が欲しい。 →   (2021/1/3 22:13:09)

坂口『 ! あの男かい? ( やっと戻って来て呉れた。之で詰まらない生活の数々は終わる。悪い夢は終わるのだ。彼の腕に犇と抱き着いたと共に、ふと彼が先刻の憎い憎い男を指差す。彼が欲しい、と言った亭主の顔付きは無気力で生気が抜けており、堪らなく愛おしいけれども其の提案には中々頷けない。最終的に、ふる、と首を左右に振っては、) 嫌、嫌よ。如何してあんな男なんか。』   (2021/1/3 22:20:41)

石川…。( 唯々如何しようも無い寒さが躯を貫く。今迄彼の下で育んできた温もりは呆気無く奪われ、あの時の路地裏にも似た寒さが全身を滅多刺しにする様。未だ癒えない傷の再来は無情な孤独を孕み、すっかり戦意が消え失せれば小麦色から主光が消え去る。彼の声が冷たく響く。己を指差し、あの男、と呼ぶ。己も解らないのならば最早手段は潰えたも同然。深く俯けば桜が散り積もる地面に、ぱた、と透明な汚泥が垂れた。もう何も聞こえない。聞きたくない。何も見えない。見たくない。己を助ける存在もたった今、居なくなった。最悪の展開が間近迄迫れども生存本能も無く呟くのは短い一言、) …。寒い …。   (2021/1/3 22:23:22)

坂口…。あの男は確かに、御前を殺そうとしたかも知れない。御前にとっちゃ憎くて仕方無いかも知れない。けれども俺には、魅力的に感じて堪らないんだ。( 彼女は当然と言うべきか彼の存在を否定し、拒絶する。無理も無いだろうが己には如何も手放したく無い様に感じられて仕舞うのだ。彼の名も、性格も、趣味嗜好も何一つ知らない。知らないけれども、何処かで会った気がしてならないから。女に待っている様に命じた後は彼の傍へしゃがみ込み、其の肩を揺すっては反応が無い内に其の体躯を担ぎ上げる、) 御前の元に戻った来たから良いじゃないか。俺が俺の獲物を大事にしたって。…。さっさと都に帰ろうぜ。   (2021/1/3 22:32:27)

石川っ、止め、止めろ、離せ、( 不意に視界に物理的な影が下りる。虚ろな視線を持ち上げ見えたのは、己よりも大柄な男で。途端にあの耐え難い苦痛が甦る。眼窩の奥を貫き凄まじい頭痛を与え、余計に現実を見えなくして行く。担ぐ彼の腕の中で恐怖に苛まれ乍らも必死に抵抗する。嫌だ。知らない男は怖い。盛んに首を振っては踠き軈て、譫言染みて口を衝いて出たのは居なくなったと認識した彼の名、) 助けて …。助けて呉れ、安吾 … !   (2021/1/3 22:40:13)

坂口… ! … たく、ぼく …、? ( 空色の着物は山賊であった時の服よりかは幾分か動き難いものの、今森から熊が出てきたとて負ける気はしない。濃紺の癖毛を掻きつつ、垂れた紺碧は冷たい虚空を見据え離さない。担いだ男の体躯が藻掻くのも気に留めず、女の手を引いて都へ帰ろうとした時、担いだ男が何か懐かしい名を呼ぶ。歩みを止めては僅かに反応し、呼んだ覚えが無い筈の名を呼んで怯え切った其の顔を見る、) →   (2021/1/3 22:45:43)

坂口『 …。何をしてるんだい!帰るならさっさと帰らないか! ( 之は予想外の出来事だったが正気を喪った此の男は大して脅威には成らないだろうと結局意地の悪さは折れる。彼と共に居られるなら諦めるしか無い、と云ったのが本心で有るが為に大きく溜息を吐き捨てた時、ふと男が呼んだ名に亭主は反応した。反射的に声を荒げて濃紺を軽く叩けば、其の背を荒くドンドンと叩いて急かす。軈て根負けして歩き出す濃紺の彼を横目に、残党の二人を睨んでは、) あんたらも死にたくなけりゃさっさと帰るんだね。( そう言っては指を鳴らし、亭主と男と共に都へと瞬間的に移動する、) 』   (2021/1/3 22:50:42)

石川嫌だ。安吾。嫌。痛い。寒い …。( 感情が膨れ上がる。熱暴走して、止まらなくなる。見知らぬ男に為す術も無く暗い場所へと連れて行かれる状況がトリガーとなり、トラウマが脳裏を抉れば頭を抱え込み単語を繰り返し呟く。あの時塞がれていた口が紡ぎたかった言の葉達を唯、ひっきりなしに落とし続ける。途中聞こえた名を呼ぶ声も幻聴としか捉えられずに、刹那の内に視点が切り換われども双眸は雪降る冷たい路地に囚われた儘、) →   (2021/1/3 22:52:27)

石川「 …。( 三人が視界から消えて暫くした頃。漸く正常に息を吐けば視界の狭まりを緩める。己の不祥事が自体を悪化させたのは違いない。何とかして対処しなければと思う半面、何をすれば良いのか解っている己も存在する。重たい頭を揺らし、星の彼へと歩き出せば小さな足首を掴む友の手を解く。死んでも尚も扱き使われた様は哀れでも其以上に思う所は無い。唯、手を合わせ祈れば視線を合わせるべく屈み込む、) 賢治くん。立てそう?」   (2021/1/3 22:58:23)

坂口「 …。う、ん …。( あっと云う間に、本当に書いて字の如くあっと云う間に二人文豪が消えて仕舞った。大切な友人と其の恋人が、魔の手に攫われて居なくなって仕舞ったのが何よりも心を冷たく刺した。軈て足首を掴む手が離されると屈み込み話し掛けて来る橄欖石を見ると堪らなくなり、其の体躯に抱き着くと年甲斐も無く泣き噦る、) 」→   (2021/1/3 23:06:17)

坂口…。( 軈て都の夜道を暫く歩いた所に有る邸宅に足を踏み入れる。変わらず血腥い其の家に真っ先に帰ったのは女房で、何処に収めて居たのか大量の首を部屋に即刻並べては御機嫌に遊び出す。其の様子を見つつに己は自分の部屋の襖を開け、ブツブツと独り言を延々落とす男を畳の上に転がす。腰に差した太刀を同じく床に置いては、とす、と地に座り、)   (2021/1/3 23:10:13)

石川「 …。落ち着いたら、助けに行こう。時間は未だ有りそうだから。( 問い掛けるなり抱き着き泣き出す少年の体躯を、不器用では有れども緩く抱き締め返せば撫でて遣る。責任感が如何のよりもあの二人の幸せを一瞬でも願った以上やるべき事はやりたいもの。普遍的な思考回路をする己を何処かで自嘲しつつ、あやす様に緩に動く隻手、) 」→   (2021/1/3 23:11:34)

石川ッゔ、( 不意に体躯が床を転がる。衝撃で呻き微かに思考が戻るも、見えた状況は狭く暗い部屋に加え真正面には見知らぬ大男。後退りしようにも更なる暗さに呑まれそうで、かと言って逃げ出すには前方に居る存在が恐ろし過ぎる。亦、犯されるのだろうか。誰とも知らない手に触れられ、暴かれ、心身共に嬲られるのだろうか。最早想像は最悪な方にしか見向きもせず、其の場に身を屈め躯を小さくしては亦譫言は続く。随所随所に彼の名を溢し乍ら、)   (2021/1/3 23:16:16)

おしらせ無言時間が20分を超えたため、坂口さんが自動退室しました。  (2021/1/3 23:31:50)

おしらせ坂口さんが入室しました♪  (2021/1/3 23:38:04)

坂口「 … うん …。… でも、此の会派の筆頭って、坂口くんなんだよ __ ( 軈て彼の宥める手に甘えて呼吸は落ち着いて行く。先刻迄己の足を掴んでいた田山花袋の亡骸は花の波に攫われて仕舞いそうで、言葉を終えない内に其の体躯を仰向けにして遣る。余りに安らかな其の顔に合掌し祈りを捧げる中でふと、其の外套の懐から一冊の手帳が落ちる。不思議に思って拾ったと同時に、坂口安吾と云う存在を喪った所為か辺りは一面白に光って、気付いた時には人気の無い潜書室に三人佇んでいた。ぎょ、と目を見開いては手帳を握り締めた儘に、) ど、如何しよう! 」→   (2021/1/3 23:44:03)

坂口…。( 部屋の角に夫々座す行燈に順繰りで火を点け、燃え滓を外に放っては部屋の中心で縮まる彼を見据える。何をそんなに怖がる事が有るのか、と疑問に思う心境はまるで都の人々が話している事や女房の趣味嗜好が解らぬ不可解さにまるでそっくりだった。兎も角先刻から譫言の間に挟む言葉が聞き取り辛いので苛立って仕舞って仕方無いが、落ち着く為に彼の傍へ胡座を掻いては話し掛けるでも無く静かに大人しくしている事にした。自分はもう其の “ 何か ” 、「■■■■」では無くて、と思考を回し、)   (2021/1/3 23:50:19)

石川「 …。会派を改めて潜書し直すしか無さそうだね。( ふと目の前が白み始める。強制帰還か、と早々に察すれば代わり映えのしない潜書室を見回すも、己と彼以外に体躯を見付ける。先刻射殺した己の友だった。普通文豪が死ねば洋墨と紙のみになり、魂は回収されなければ何処とも無く消えて仕舞う。要するに体躯が残る事は無いのだが如何してか残って仕舞っている。一先ず、帰還不可となった二人の穴埋めを如何するかと思案するも、彼が胸に手帳を抱いているのを目敏く見付ける、) 其、如何したの?」→   (2021/1/3 23:56:42)

石川っひ、…、( 何れだけ恐怖に呑まれようとも根幹で有る他者の気配には敏感なもので、近寄る姿に悲鳴染みた音が鳴れば躯を引き摺り距離を置く。頭を抱え、首を振り、涙と共に痛苦の単語を吐いては時折彼の名を口遊ぶ。すっかり狂気に取り憑かれては情動に従い言の葉を落とすも延々と繰り返した弊害で喉は傷付き、げほ、こほ、と空咳が混じり出す、)   (2021/1/4 00:00:16)

坂口「 … えっ?之は …。田山くんの使っていた手帳だと思う。( 桜の森には直ぐに行けないと解ると重く溜息を吐き、可也消滅に時間が掛かったらしい田山花袋の体躯が端の方からゆっくりと灰燼に帰し始めて居るのを見る。__ 最期は友に撃たれ、幸せだったろうか。なんて、何回も何回も此の魂に幸が有る様にと祈る中で、ふと橄欖石の瞳が此方に問いを投げる。胸に抱いた手帳は咄嗟に取ったもので、ぱらぱら、と乾き切った頁を次々捲っては文字の記されている箇所の年号を見て瞠目する、) … 二〇十六年 … 平成二十八年!五年前の手帳だ! 」→   (2021/1/4 00:08:00)

坂口…。( 何を恐怖する事が有る?己が何をした?唯担いで部屋に持って来ただけなのに、と疑問が高まる中でふと彼が更に恐怖を示したのか咳き込み出す。益々意味が解らない。はー、と盛大な溜息を吐いては一先ず其の体躯には触れず、ぽつ、と呟き落とす、) …。好い加減落ち着け。喉が枯れても知らねえぞ。   (2021/1/4 00:11:31)

石川「 花袋の …。丁度回り始めた頃だね。読み上げて呉れる?僕が読むでも良いけど。( ふと何の気無しに眺めていた友の体躯が崩れ始める。終焉を迎えたか、とやけに安らかな死に顔を見詰めてはマントを外し、せめてものの小さな餞とする。後悔の類が無い事を再確認してから彼へと向き直り、手帳の日付を読み上げた声に緩慢と瞬いては上記を以て内容を知ろうとする、) 」→   (2021/1/4 00:16:28)

石川けほッ、は、ッひゅ、( 彼の声なぞ聞こえもせず己の中に存在する孤独な世界に閉じ籠り、寄せては返す波の様な黒い記憶達に溺れて行く。当然保身にすらならない、自傷行為でしかない時間の最中、過剰なストレスから過呼吸を起こし始める。必死に息を吸おうとしても肺が受け付けない。自らの喉元を押さえては痛苦に喘ぐも黄水晶は冷えた過去を映し続ける、)   (2021/1/4 00:19:47)

おしらせ無言時間が20分を超えたため、坂口さんが自動退室しました。  (2021/1/4 00:32:22)

おしらせ坂口さんが入室しました♪  (2021/1/4 00:37:44)

坂口悪い、親にバレた   (2021/1/4 00:37:56)

坂口御免   (2021/1/4 00:38:14)

坂口亦明日来れるかわからねえけど   (2021/1/4 00:38:30)

坂口おやすみ   (2021/1/4 00:38:40)

おしらせ坂口さんが退室しました。  (2021/1/4 00:38:44)

石川…。ん。お休み。   (2021/1/4 00:39:03)

おしらせ石川さんが退室しました。  (2021/1/4 00:39:06)

おしらせ坂口さんが入室しました♪  (2021/1/4 10:50:57)

坂口…。眠。( ごろ、)   (2021/1/4 10:53:57)

坂口そう云や朝飯食ってねえな …。( ぬ、)   (2021/1/4 11:05:20)

坂口食わねえけど。( ん、)   (2021/1/4 11:10:21)

坂口…。する事ねえな。( はふ、)   (2021/1/4 11:13:52)

坂口足先馬鹿みたいに冷えるの何なんだ …。( うー、)   (2021/1/4 11:17:53)

坂口矢っ張り暇だ …。( んぬぬ、)   (2021/1/4 11:31:48)

坂口…。見る位なら入って来たら如何だ。( は、)   (2021/1/4 11:37:35)

坂口…。流石に腹減ってきた …。( はー、)   (2021/1/4 11:52:54)

坂口日陰で居る方が幾分か心地好いな …。( はふり、)   (2021/1/4 12:08:47)

坂口…。誰だ。( ちら、)   (2021/1/4 12:20:39)

坂口一寸腹拵えでもするか …。( ん、)   (2021/1/4 12:31:31)

坂口美味かった。… そこそこ。( はふ、)   (2021/1/4 12:45:58)

おしらせ石川さんが入室しました♪  (2021/1/4 12:53:25)

石川(( 来れたのか …。はよ。邪魔するぜ。( ぐし、)   (2021/1/4 12:54:40)

坂口(( ん、はよ。良く眠れたか? ( よしよし、)   (2021/1/4 12:55:41)

石川(( 無理矢理寝た感じにはなったけど其なりには。( すりすり、)   (2021/1/4 12:56:15)

坂口(( …。悪いな。俺の所為で。( なでなで、)   (2021/1/4 12:57:28)

石川(( 気にすんな。来て呉れただけ良かった。( すりり、)   (2021/1/4 12:58:25)

坂口(( ん …。なら良いんだけど。( なでり、)   (2021/1/4 12:59:15)

石川(( おう。( すり、すり、)   (2021/1/4 13:00:11)

坂口(( ん。… 続きするか? ( こて、)   (2021/1/4 13:01:24)

石川(( …。ん。する。気になるしな。( ぎゅ、)   (2021/1/4 13:02:18)

坂口(( そうか。なら俺から返信するから、一寸待っててな。( ぎゅみ、) ( ちぅ、)   (2021/1/4 13:03:14)

石川(( 解った。待ってるぜ。( ぎゅぅ、) ( すり、)   (2021/1/4 13:04:29)

坂口「 うん、解った!…。『二〇十六年、五月。《桜の森の満開の下》に潜書になった。何回目になるかも解らない単騎潜書。今度こそ死ぬかもしれない。』( 丁度手帳の持ち主の体躯が半分程消えた頃、小さな紙に記された洋墨の軌跡を読み上げ始める。焦っていたのか書き損じが   (2021/1/4 13:09:36)

坂口( 目立つ箇所や、焦っていたのか字は酷く荒々しい。ぎゅ、と心が締め付けられる気持ちで読み上げる、) 」   (2021/1/4 13:10:56)

坂口(( 矢印忘れるわ誤送信するわで。(、)   (2021/1/4 13:11:29)

石川(( どうどう。(、)   (2021/1/4 13:11:59)

坂口「 …。はあ。( 其の内男の様子は酷く変貌して行く。呼吸が荒々しく、酸素を求める様に咳き出すのを見ても矢張り慈悲の精神が湧く訳も無く、唯認識するばかり。唯過呼吸になったからと云って、其の先の展開が一般常識的に如何なるか等、ずっと一人で生きてきた自分に取っては黯い真黒の闇に等しいのだ。だが如何も、手を差し伸べたくなって仕舞うのは何故か。此の男が苦しそうにして居るのを見ると肺が少し苦しくなるのは何故か。到底理解も況してや納得も出来ない儘、兎も角無知の自分に出来る事は、) …。落ち着けよ。ゆっくり息も吸えないのか。」   (2021/1/4 13:18:28)

石川「 …。( 快いボーイ・ソプラノが奏でる旋律を唯々静観し、情報達をメモ帳に書き連ねる。彼はどんな想いで之を書いたのか。或いは、先刻の己同様に後続する者へと託したのだろうか。確かな事とすれば、あの時点で彼等に救い等無かったという事。マントの下に在った体躯の残滓を一度、ちら、と見ただけで書き取る作業は続く、) 」→   (2021/1/4 13:24:07)

石川…、……、( 苦しい。酸素が足らない。息が出来ない。病魔の如く犇めく痛苦が肺を苛めばいっそ恐怖すら有耶無耶になる様で、依然として殻の中に閉じ籠った儘に独り苦悶の渦中蹲る。軈て酸欠により力を失った体躯は崩れ落ち、畳を掻くも段々と呼吸は細く浅くなる、)   (2021/1/4 13:27:22)

坂口「 … 『二日後。侵蝕者の親玉に捕まった。俺の図書館の文豪は皆捕まって居たみたいだ。其の内、今日は太宰が首を斬られた。でも未だ生きてる。防腐加工、若しくは延命措置に似た何かがあの女に因って施されて居るのかも知れない。』(軈て字は更に読み取れない程荒々しい波の様になる。鬼、だとか、桜並木、だとかの単語が綴られた其の下に小さく、打って変わって落ち着いた弱々しい字体で其の時の情報が書かれていた。落ち着いて居ると云うより震えている。別種の恐怖に打ち拉がれて、文字は涙か何かで滲んで居た。頁を握る指の力は強くなれども続きを、) 『三日目。別の図書館の文豪が来た。皆同じ様に捕まり、ある者は首を斬られても生きていた。』 」   (2021/1/4 13:36:54)

坂口「 …。おい。( 畳に倒れ込む小動物の様な小さな体躯は、其の呼吸音でさえ夏の森の間をさざめく微風の様に微かなものになって行く。何処迄行っても意味が解らない。此の男は何なのか。いっそ呆れる気持ちで再び其の体躯に触れると、酷く冷たかった。寒いのか?と単純な思考が回れば大して使ってもいない布団を引っ張り出し、其の上に体躯を寝かせて毛布を掛ける。呼吸が未だ浅い、なんて覗き込みつつに認識すれば顔を近付け、所謂人工呼吸をしようと鴇色に接吻を落とす、) 」   (2021/1/4 13:41:45)

石川「 …。( 静寂の空間に彼の声と万年筆の音が木霊する。三日目にして場面転換が起き、時系列と準え別の頁に情報を書き足す。此処迄連続して文字を書き取るのも久しく、真剣半分と矢張り好奇心半分に指は動く。取り込んだものを狂わせ、所有した者を呪う一冊。本質を見詰める為、) 」   (2021/1/4 13:46:06)

石川(( 悪い、矢印忘れ。(、)   (2021/1/4 13:47:03)

坂口(( 俺も忘れたから安心しろ。(?)   (2021/1/4 13:48:12)

石川…。( 徐々に苦しささえも無くなってくる。ぼやけて行く頭は意識せずとも思考を止め、寒さも苦痛も無い微温湯は意識を闇へと引き込んで行く。誰かに触れられている事も、体躯が寝かされた事も解らずに小麦色が閉じようとした時不意に、唇に何かが触れる。必死に命を繋ごうとする口を塞がれ、抵抗と拒絶は有れども体力も気力も無く唯、指が小さく動いたのみ、)   (2021/1/4 13:50:37)

坂口「 ___『もう何日経ったろうか。恐らく一年目。他図書館の文豪から得た情報と、あの女の昔話の様なものから得た情報を交えて、状況を整理したいと思う。』( 軈て記録は四年前のもの迄遡った。纏められた情報を鈴の鳴る様な声で纏めて行く。先ず、此の手帳の持ち主である田山花袋は、例のブラック図書館の文豪で有った事。彼を最後にして《桜の森の満開の下》への潜書は止まり、彼の図書館の文豪の殆どは、あの鬼女に因って捕らえられて居た事。他の図書館の文豪も同じ様にして捕まり、彼等を纏めて居た司書が不調を起こした要因。其の理由に付いて、彼の推測では有るが解り易く纏められているのを見る、) 『あの女が言うには、女は数年前に自ら命を絶った亭主の代わりを探しているらしい。恋愛に狂い、執着した者にはとことん尽くす男を。』 」→   (2021/1/4 14:00:39)

坂口「 …。ん、ん。( 唇を塞いでみると何故だか甘く柔らかで、薄らと獣の肉より美味く感じられる。ぼんやりと濃い霧が掛かった思考では其を錯覚と捉える事しか出来ず、僅かに呼吸を感じると其に合わせて己も深呼吸をし出す。彼に対して延命措置を取るのは唯単に獲物に死んで欲しくないのと、心の何処か深い所で彼の死を絶対拒絶する精神が叫声を上げているから。と、曖昧模糊にも程が有る思考をぷかぷか浮かべ乍らに、時折口を離して酸素を補給しては人工呼吸を繰り返す、) 」   (2021/1/4 14:04:50)

石川「 …。( あれだけ怯え、狂い掛かっていたにしては随分沢山の情報を残して呉れている。其だけ正気を保たせる何かが有ったのか、諦めないと口にする彼の本質なのか。だが後続する存在で有る己等への餞なのは違いなく、一字一句違えずに全てを文字へと変換して行く最中、頭の中で一筋のいとを掴む。頼り無く細い一縷を少しずつ解く様に、数多の中から確実なものを手繰り寄せて行く、) 」   (2021/1/4 14:09:08)

石川(( 亦矢印。( み"、)   (2021/1/4 14:10:05)

坂口(( 解る。忘れるよな。だから落ち着け。( よしよし、) (、)   (2021/1/4 14:11:24)

石川(( 落ち着く …。( すん、) (、)   (2021/1/4 14:11:47)

石川… っ …、ぅ"、( 触れてくる何かが空気を送り込んで来ると、己の意思と関わり無い所からの空気の流入で躯は取り込もうと動き出す。一度古い空気を捨てる様に吐き出し、噛み付く様に酸素を取り込み、失い掛けていた生の痛みを受けても尚も生き抗う生命維持装置が動く儘に、拙くも生きようとする生存本能、)   (2021/1/4 14:13:43)

坂口「 『亭主とは恐らく、《桜の森の満開の下》の主人公で有る名も無い山賊の事だろう。男は女の生活に嫌気が差し、女と共に山へ帰るも物語通りに絞め殺しそうになった時、何故だか刀を喉に突き刺して死んで仕舞ったのだそうだ。女は男の死体を丘の上の桜の木の下に埋めた。其処から湧き出てくる赤の水は、飲んだ者の命を延ばす効果が有るそうだ。首を斬られて生きて居る者には、こんな絡繰が有ったらしい。』( 時折血や涙や汗が滲み、書き損じや誤字は勿論、喜怒哀楽が文字に現れ出て居る。きっとあの女の言い成りになって上手く生き延びて居たのだろう。故人の心労を労う様に目は細まる、) 」→   (2021/1/4 14:22:44)

坂口… ん …。( 彼が喉奥から吐き出す古い酸素を吸えば其の分を外界に吐き出し、飢えた獣の様に酸素を求めれば其の分新しい酸素を送って遣る。延命措置等碌にした事も無かったが案外行けるらしい。仄かに甘いせせらぎの澪の様な、そんな味がする様な気がして、精神は緩く綻び出す、)   (2021/1/4 14:27:29)

石川「 …。( 先ず初めの悲劇は、物語の改変から起こったらしい。山賊の自死に因り独りとなった女、死体を基に滾々と湧く命の水。つまりは名も無き山賊は生命の樹となったのか。だが其だけでは一番欲しい情報へと行き着かない。未だ情報が有るのか、其処から先は考えろと云うのか。頭を動かし続けるも未だ耐えられる程度故に滔々と溢れる思考を繋ぎ、ゆらり、と揺れる橄欖石は少しばかり伏せたのみ、) 」→   (2021/1/4 14:35:20)

石川っは ! げほ、ッかは、! ( 軈て肺が自発的に動く様になると其の分鼓動に獅噛み付き、激しく噎せ返り布団を握り締める。未だに不明瞭な視界と頭は何も映さず茫然を這う様で、くらり、と眩んでは容易く掻き消えそうな程に脆い。本の世界故に機能が無い治癒能力では無く、躯に宿る自然治癒に全てを委ね平時へと戻し始める、)   (2021/1/4 14:38:53)

坂口「『女は物語の結末を知らなかった。侵蝕者では無かったのだ。其の代わりに怪しいのが、醜い顔の女中だった。物語にも度々登場するが、女は此の女中の提案で山賊の死体を埋め、同時に浄化せんとやって来る文豪を捕らえる事にしたと言う。つまりは其の女中が本当の敵で有って、山賊も亦女中の唆しに因って自死したと考えられる。』( 目前で黙々と思慮する橄欖石を   (2021/1/4 14:44:24)

坂口( 見乍ら、綴られた文字を目で追うと共に声に変換して行く。上記の内容を綴った頁には一枚、桜の花弁が挟まれていた、) 」→   (2021/1/4 14:45:32)

坂口…、…。( 軈て自ら呼吸の手応えを掴んだらしい男が、激しい咳込みや喘鳴を挟み乍らも自発的な呼吸で命を繋いで行く。ゆっくりと緩やかな川の様に吸っては吐きを繰り返す様子を間近に見詰め、す、と顔を離しては同時に欠伸を。何か無性に疲れた、と息を吐き出すと布団から少しばかり距離を取り、日本刀を抱えては胡座を掻き腕を組んで壁に凭れ掛かり転寝、)   (2021/1/4 14:53:07)

石川「 …。( 己等が目にしなかった所で別の物語も進んでいたらしい。あからさまな邪気と術で惑っていたのか、と霧が晴れた心地で新たな視点から物語を見詰め直す。然し考えてみると解らなくはない。何せ、此の物語に於いて、孤独になったのは山賊の男だけではない。否。動機としては弱いやも解らないにしても。もう少し何かを掴めたら。思考と独立した聴覚と指が動く儘に思慮に更ける、) 」→   (2021/1/4 14:58:15)

石川……。( 先刻に比べ息がし易くなると今度は、精神的肉体的疲労から意識が遠退いて行く。少しずつ薄くなる視線で無人の感覚になれば一層の事で、慣れない環境に因る緊張が疲労に負けると瞼は力無く落ちる。冷たい眠りの恐怖から空虚な雫が、つう、と頬を伝ったのが最後、)   (2021/1/4 15:01:04)

坂口「 『然し其の女中を見る事は叶わなかった。ずっと山に居たのもそうだが、女中は女に提案だけして都に居るのだと思われる。女中が侵蝕者で有るとすれば、其の意図を   (2021/1/4 15:06:11)

坂口『調べなければならない。此の手帳をもし誰かが拾って呉れたら。見て呉れたら。…例えば藤村だったりしたら、良いと思っている。だから未だ此の命が有る内に、情報を集めようと思う。』( 数頁に及ぶ情報収集の記録。友に託した思い。暫く続いた其は未だ続く様で、) 」→   (2021/1/4 15:08:33)

坂口『 ……。( 準主人公の女に侵蝕の主動と成る様、文豪を捉えて傀儡としては如何かと提案をして七年前。同時に、女だけは殺さぬ様、孤独になるのが嫌ならば女を殺さない様囁いたのも七年前。女の様子を都で見ていたが漸く反応が有り、物語の改変を進める為の山賊代わりの男を見付けたらしい様子に呆れ呆れ溜息を吐く。幾ら何でも長過ぎだろう、と眉を顰め乍らに辿り着いたのは其の山賊の部屋の前。飲んだ者の命を延ばす水、正式には飲んだ者を侵蝕者にして其の命を延ばす水が有る御陰で彼を捕まえる事が出来たのだから感謝して欲しいものだ、と盛大に溜息を吐き乍ら襖を開ける、) 』   (2021/1/4 15:17:29)

石川「 僕に …?…。( 己の名を高めの音が口遊んだのは不意の事だった。思わず筆が止まるも直ぐに思考は切り換わり、尚の事手を動かさねばと頭も回り行く。何処の己へと告げた訳では無いが確かに、こんな豊富な情報量を、彼が一存するとすれば大方己だろう。なんて少し自惚れているだろうか。本人に言えば小突かれて仕舞いそうな事象に若草色が細まったのも刹那。未だ在ると予測する情報の山を連ねるべく万年筆を回す。物語其の物は向こう側へと進んで仕舞っている。だが取り返しは未だ付く。豊富に在る訳では無い故に焦りが一滴心を穿ちつつ、) 」   (2021/1/4 15:21:15)

石川… ぅ" … あ"ぁ … っ、( 暗がりの中で意識は揺蕩う。冷たく、痛く、悍ましく悪意が這う。何かに縋ろうとして伸ばした手も虚しく空を掴むばかりで、果てしない孤独が胸苦しさと共に肢体を呑み込む様。過大な心労から意識が甦らぬ儘、襖の開く音に微かに指先での反応が有った以外は意識は深い絶望に這い蹲る、)   (2021/1/4 15:24:20)

坂口「『俺が思うに、女中は嫉妬しているのだと思う。物語の結末を知って居た上で、己を置いて消えて仕舞った嘗ての亭主に深い悲しみと孤独感を抱くと同時に、嘗て亭主だった山賊を奪って行った我儘な女に嫉妬心を抱いた。そして山賊が自死する様に手向け、女にも同じ思いをさせて遣る。此処迄が俺の想定だが、如何も其の先の展開が理解出来ない。俺なら其の後に女を殺すのだが、如何して生き永らえさせた?如何して山賊代わりの男を探させた?如何して俺達を捕まえて傀儡にした?…解らない。』( と、記述は其処で途切れる。其の先は夥しい量の血液に汚され、何かしら書かれていたのかすら不明な域で、ふう、と一息吐くと島崎藤村の方を見る、) 此処で途切れてるよ、島崎くん。」→   (2021/1/4 15:34:24)

坂口『 …。( 襖を開けてみると其処に居たのは何とも平和にのんびり寝こける二人だった。石川啄木の姿も有り、持ち帰って来たのか、と盛大に舌打ちをするも仕方無しと早々に苛立ちを片付ける。今迄は女の好き勝手にさせて来たが之も想定通り。最早己の匙加減一つで此の世界は破滅迄持ち込める。最終的に己の亭主を奪って行って仕舞う世界ならば、己諸共、亭主諸共滅んで仕舞え。物語を道連れにして一緒に死んで遣る。山賊代わりの男を探させたのも態々生きた状態の彼と共に死ぬ為だ。人間は誰だって孤独は嫌いなのだ。其の内優越感と愉楽に笑い声は止まらなくなる。ケラケラ、と甲高く笑い笑えば腹を抱えて、) 』   (2021/1/4 15:40:47)

石川「 … うん。流石は花袋だね。僕が考察する迄も無かった。( 全てを書き終えると流石に微々と疲労感が肩に圧し掛かる。深く細く息を吹けば北叟笑み、光明が見えた確信から酷使したメモ帳と万年筆を仕舞い直す。別の所故は有るやも知れないが干渉は薄い迄も、考え方が似ているから笑えて仕舞う。とは言えども直ぐに表情筋は動かなくなる。数度頷いては星の彼へと近寄り、感謝の典型文をなぞり頭を撫でて遣る。やるべき事は解った。何をすれば良いかも大方察した。勿論正しいだけの選択では無いにしろ、残された猶予で出来る事では有る。数度撫でてから手を離し、次に向き直ったのはマントの下の友の亡骸。どうせなら連れて行ってやりたい、とらしからぬ思考が回る、) 」→   (2021/1/4 15:44:28)

石川… る、さい、( 疲労困憊の最中を彷徨う中不意に、甲高く耳障りな笑い声が響く。頭の中で反響し割れんばかりの頭痛が走り、激痛に目を覚ますや否や武器に還した著書の弾丸を醜女へと放つ。己から彼を奪った女と同じ声としか捉えられず唯、回復しない精神で五月蝿い五月蝿いと口遊んでは隻手で頭を抱えた儘、亦一発銃声が闇夜に轟く、)   (2021/1/4 15:48:16)

坂口「 ん、…。じゃあ、女中の人を懲らしめれば良いんだよね! ( ぱたむ、と手帳を閉じると同時に栗色の彼の手が頭へと乗る。撫でられると嬉しくなって疲労も抜けて行く様な気がして堪らず、僅かに擦り寄った後に気を取り直して、ぱち、と翡翠を瞬かせると橄欖石を見上げる、) 」→   (2021/1/4 15:55:01)

坂口『 あはは、… ~~ ッゔ、!? ( 女を火炙りにしてから森を焼いて仕舞おうか。あの忌々しい桜の森を。そうだ、そもそも桜の森が気になるからと亭主も山へ帰ったのだ。あの桜と女が居なければ己だけの、己等だけの亭主だった。桜の森の満開の下で女を殺して自分も死のう。嘸かし大樹が炎を上げる様は美しかろうと歓喜の笑声を上げる中で予想だにしない事態が発生する。右足と左腕に弾丸が貫通した。苦悶に歪む視界では啄木鳥色が捉えられ、此奴も串刺しにして炙り殺してやる、と憎しみを向けるや否やフラフラと其の場から脱兎、自室に戻る、) 』   (2021/1/4 15:59:44)

石川「 うん。…。唯。石川くんの精神状態が心配だけど。( 彼を持っていくには、と少し考えた所で思い至ると指は軽やかに鳴る。手の中に小さな小瓶を出現させ、蓋を開けては既に洋墨が並々と揺れる小さな入り口の真上で、ペーパーナイフで指先を小さく切る。数滴の血を滴した上で蓋を閉め直し、血が滲む指を咥え乍ら中身をよく振り混ぜる。清らかな洋墨と生命の基が混じる液体を作成した上で、マントを静かに取り払うと積もった塵の上に全てを垂らす。当然こうしたからと文豪として戦える訳では無い。唯己は残留する思念を覚ます媒体を与えただけ。灰と液体の水溜まりへと人型に切った和紙を起き、全て吸い込ませて完成。即席の式神だが動くだろうか、と眺めてみる、) 」→   (2021/1/4 16:03:52)

石川はッ、は … ッ、… ゔぅ、( 二発の銃声が轟き残響すら静まり返った頃には笑声は聞こえなくなり、後には宵の春風が流れ込むばかり。だが未だに頭に残る音迄もが己を苦しめ、武器が著書へと戻るや否や両手で頭を抱え込む。当然未だに疲労は抜けない。故に草臥れ掛け乍らも意識が落とせず、中途半端な覚醒の最中を踠き苦しむ、)   (2021/1/4 16:08:10)

坂口「 … そうだね …。啄木くん、今何してるんだろう。無事だと良いけど …。( 彼の言葉に思い浮かべるのは、強制帰還の寸前、名も無き山賊と化した坂口安吾に担がれて必死に抵抗する同郷の友の姿。目の前で恋人を奪われ、穢され、闇へと堕ちて仕舞った姿を見て、計り知れない程莫大な感情が乗し掛かったのは先ず間違い無いだろう。其を踏まえて考えてみると唯々悲しいの一言に尽きる。心配で堪らなくなって翡翠は傾くも、次に見えた光景は島崎藤村が塵に洋墨を垂らす姿。流石に驚愕し「 わあ! 」なんて声を上げると共に塵の上に草臥れて居た人型は動き出し、驚愕は感嘆と興味心に塗り変わる、) 之、如何やったの?凄い! 」→   (2021/1/4 16:15:20)

坂口……。…、( 意識が段々深い夢の底へと沈んで行く。女房に扱き使われて居たのが主体だと解っている筈だのに、何か別の疲労が有る気がしてならない。夢に堕ちて迄思考を繰り返す脳を起こしたのは、空間一体に響き渡る二発の鋭利な爆発音。抱き留めていた日本刀を抜こうとするも覚醒した意識で見たのは布団から抜け出した男が藻掻く姿で、何だ、と刀を仕舞うと声を掛ける。今は心のずっと見えない深くの箇所に坐る「 ■■■■ 」に酷似した声音で、) 如何した?   (2021/1/4 16:19:56)

石川「 あ。ちゃんと動いたね。( ぱさぱさ、と乾いた音を立て動き出し、目の前に浮遊した人型の紙を眺めては満足し頷く。咥内で鉄錆の味が薄まれば指を解放し、マントを纏い直しては軽く伸びをしてから服を軽く払う。途端耳を劈いたのは翡翠の好奇心充ちる声で、張り詰めていた空気が僅に緩むのを感じつつに指先で紙を突つく、) 之は審神者としての力、式神の応用だね。生命の基となる洋墨、文豪本人の一部が有れば良いんだけど、花袋死んじゃってたから僕の血を二つの媒介にしたんだ。まあ、錬金術と似たものかもね。併せ技かな。」→   (2021/1/4 16:24:24)

石川ぅ" … っ、…。安吾 … ?( 不意に別の気配が躯を差す。びく、と肩は震え逃げ出そうとするも次いで聞こえたのは、聞き慣れた柔く暖かな心地好い低音。暗がり故に顔が見えないからこそ普段の彼を幻視し、無我夢中で縋る様に抱き着けば背は丸まる。混迷した頭は少しでも休息を求め、困窮した心は彼の残滓さえ掴もうとする。何度も首を振り言葉にすらならない音を吐き、ぎゅぅ、と服を握る指が更に白み乍ら、)   (2021/1/4 16:28:56)

坂口「 審神者って、刀剣男士の皆を纏めてる人だよね!司書さんも兼業してるって言ってた! … 司書さん …。( 藤の彼は事細かに解り易く説明して呉れる。つまりは簡単にすると、田山花袋の魂や残留した思考を蘇らせるもの。ものは喋れずとも意思疎通が出来るであろう現実に嬉々は高まり、同時に出て来た役職名から芋蔓式に連想するのは、己や彼等の司書。は、と顔が青ざめば、) ……。司書さん達に如何説明しよっか、? 」→   (2021/1/4 16:38:43)

坂口…、… 其の、安吾ってのは … 誰だ? ( 声を掛けるや否や抱き着いて来て、寒い、痛い、やら何やらを気息に混ぜて吐き出す彼が零した人名に首は傾ぐ。其の名を聞くと何か腹が立って仕舞うのと、其故の興味心。己は抱擁も返さず何もせず、幾分か落ちた声音で彼へ語り掛ける、)   (2021/1/4 16:41:48)

石川「 説明するって、何を?( 寸刻の間迄輝かんばかりに瞳を丸めていた彼の表情が不意に陰る。何かを懸念しているらしい様子だが何を不安がっているのか解らず、首が傾けば理由を問う。何か説明すべき事が有るだろうか、なんて一応と考えてはみるものの思い当たる節は無く、故に人型が頬を抓る様に引っ張ってくる理由も解らず、) 」→   (2021/1/4 16:44:01)

石川え。… ぅ、ぁ、( 吐き出す場所を見付けたとばかりに決壊し掛かっていた感情を吐き出すも、塞き止めてきたのは降ってくる冷たい声で。途端感覚が冷め行く様で、優しい彼の幻覚は歪み行き軈て、見知らぬ者へと変貌すれば呻いた直後には彼を突き飛ばし亦蹲る。当然問い掛けに応える余裕なぞ何処にも無く、錯乱状態に逆戻りしては叫び未満と呻き声が続く、)   (2021/1/4 16:47:59)

おしらせ滞在時間が360分を超えたため、坂口さんが自動退室しました。  (2021/1/4 16:50:58)

おしらせ坂口さんが入室しました♪  (2021/1/4 16:51:43)

坂口「 だって、坂口くんは山賊 … 侵蝕者の一味になっちゃったし、啄木くんは連れ去られたし …。坂口くんは未だ “ 坂口安吾 ” かも知れないのに、司書さん達に其を上手く伝えないと! ( 「 坂口くんは悪く無いのに、死んじゃうかも 」__ と、淡い期待を込めた願望を疑問符を浮かべる橄欖石へ必死に訴える。子供の身だろうが腐っても文豪だ。言葉で伝えねば、と意気込む声は人型と同じく必死に、) 」→   (2021/1/4 16:55:55)

坂口…。苦しむ事しか出来ないのか。( 疑問符を飛ばしただけなのに男は亦離れる。突き飛ばす力に大して動じなかった故に其自体は良しとするものの、何故其処迄怖がるのか全くもって理解出来ない。まともに話も出来やしない、と溜息を吐いては亦一言、) 何をそんなに怖がっている?   (2021/1/4 16:58:28)

石川「 …。単純に、二人が本に引き込まれたから連れ戻して来るってだけで良いでしょ?( 漸く人型が離れると赤らんだ頬を擦り、違うの、とばかりに亦疑問符。己からすれば最終目的は其でしか無く、其以上に何かを言う理由も無い。結論からすれば一つに尽きる以上他に何を思考すれば良いかも不透明で、) 」→   (2021/1/4 17:02:37)

石川い、やだ … 痛い、寒い、触るな、嫌、( 彼の声は辛うじて耳が拾っている。だが混乱したばかりの頭では認識も間々ならず、応える余裕も無く只管に拒絶で繋げては取り留めの無い単語達を撒き散らかす。恐怖の余り涙さえも出ずに唯、じり、じわり、と後退りを繰り返す、)   (2021/1/4 17:07:00)

坂口「 … あ、そっか。そうだよね!えへへ、僕ったら …、( 人型が離れ抓られた所為で仄かに赤い頬を摩る、藤の彼が単純に言ってのける。確かに、と早速納得しては小麦の頭を軽く掻いて照れくさそうに笑う。小難しくせどもそう言えば良い問題だった。はは、と笑えば其の儘に一言、) … 坂口くん、きっと戻って来て呉れるよね! 」→   (2021/1/4 17:17:06)

坂口…。! 待て、其方は …、( まるで子供の様だ、なんて思いつつ先刻から同じ事を延々繰り返す其の様子に溜息を吐く。何が怖いか言って呉れないと此方も対処のし様が無い。大方察しては居るが、何故其処迄怖いのかが先ず解らない。亦息を吐き捨てようとした時、彼の退く方向が縁側になっているのに気付く。此の儘では中庭に落ちる。何の考えも無しに彼へ手を伸ばしては、止まれ、と言おうとする、)   (2021/1/4 17:21:11)

石川「 戻りたがらなくても戻せば良い。まあ、でも … 流石に二人追加は厳しいかな。( 彼は己が言わんとする事を理解した様で、表情に明るさが戻ると己も亦頷く。唯理不尽に抓られた腹癒せから人型の頭部分を摘まみ拘束し、逃れようと踠く様を余所に有碍書を見詰める。潜書の際には汚れた本に自らの足跡を残す。余りにも多ければ逆に本を汚しかねず、侵蝕が進む中ではリスクが大き過ぎると静観。如何する?とばかりの視線を翡翠へと手向ける、) 」→   (2021/1/4 17:27:57)

石川… っ、! ( 不意に彼が手を伸ばして来る。其の様に暴力的な手が重なれば大袈裟な程に肩は跳ね、ふる、と首を振り乍らに更に後退しようとした時、躯を支えていた隻手が空回った。縁側の向こうに手を突こうとした所で何も無く、ずる、と後方へ重心を崩した躯は敢えなく砂利の上に落ちる、)   (2021/1/4 17:30:44)

坂口「 …。 確かに、人数が増えると其の分汚れちゃうもんね …。あっ、そうだ! ( 旧友の思いを宿した人型は彼に因って頭を摘まれる。あはは、と苦笑しつつ次ぐ声と視線には己も呟きつつに思案する。冷たな潜書室は木造で、其処彼処から木の匂いが漂う故に桜の森を連想して仕舞う。早く目を覚まさせて遣らなければ、と思案すると軈て発想する、) 僕達じゃなくて、他の人達が行けば良いんじゃない?坂口くんと啄木くんを良く知る二人をさ! 」→   (2021/1/4 17:42:01)

坂口…。はあ …。( 手を差し伸べるとまるで海老の様にさっと後ろに退く。すると矢張り、勢い良く砂利の上に落ちる。言わんこっちゃない、と深く溜息を吐いては立ち上がる。如何して忠告したのに後ろに退がるのだ、と思案すると共に確信したのは、彼は己を怖がっていると云う事。己が彼に何かした覚えは無いが、と縁側に腰掛けては落ち着いた低い声音、何処かの誰かに似た声音で亦、) もう一回聞くぞ。…。何故其処迄怖がる?俺が御前に何をした?   (2021/1/4 17:46:20)

石川「 …。其もそうか。彼等なら確かに …。でも感情的になったら …。( 彼からの提案に、ぱち、と瞬きが一つ。然し引っ掛かりが生じると別の懸念が降りる。特にあの二人に関しては双方でも過保護になり掛かっている節が有る。もしいざという時に冷静な判断が出来なかったら。感情に任せ、侵蝕を推し進める事になったら。だが。思案で頭を回すも軈て、ふ ー、と息を吹く、) …。うん。呼ぼうか、彼等に縁が深い人達を。 」→   (2021/1/4 17:48:44)

石川……。( 表皮に触れる小粒の石達は皮膚に刺さり、硬質を以て小さな痛みを与えてくる。だがアレとは全く別種の痛みで微かに冴える心地で、ふるん、と小さく首を振る。軈て亦問いが降る。落ち着きを払った、其で居て柔い声が鼓膜を揺する。問いに応えんとして唇を開き、ぽろ、ぽた、と言の葉を落とすも記憶の明瞭化から恐怖が汲み上がると呼吸が乱れて行く、) …。前に、知らない連中に犯された。独りになって、連れてかれて … 暗くて、冷たくて、嫌なんだ、触るな、痛い、痛い、…、   (2021/1/4 17:54:57)

坂口「 … ! 分かった! ( 己の提案に思慮する声が聞こえるも、軈て是が落ちると表情は自然と明るくなり、こくん、と大きく頷く。未だ其が光明かは解らない。けれど確かに糸を、どれだけ細い糸でも此の手に握った様な気がして嬉しくなり、直ぐに首は傾く、) じゃあ誰を呼ぼうか? 」   (2021/1/4 18:03:33)

坂口(( 矢印忘れた。(、)   (2021/1/4 18:03:50)

坂口「 …。犯された、か …。… で、其を俺がすると思ってるのか? ( 亦呼吸を荒々しく乱しては恐怖の根源を単語として吐き出す姿に、一応の納得はして反芻はする。見知らぬ男に其の身を穢された故に其を己と重ねて仕舞って、だからずっと怯えて居たのか、と漸く其の感情の全貌を知ると亦溜息は落ちる。己に対人の慈悲も大して無く、有るのは女房に対する執着と人々に対する不可解さ。其だけだ。何回目になるかも解らない溜息を吐き捨てては依然声音の調子は其の儘に、) 俺は御前が気に入ってる。だのにそんな下賤な事を御前にする訳が無いだろ。御前の名も知らないのに。… 兎も角落ち着け。顔を見せろ。取って食ったり、無理に触ったりしないから。   (2021/1/4 18:15:34)

坂口(( 鉤括弧要らねえ。( キーボードだんだん、) (、)   (2021/1/4 18:16:02)

石川「 誰が良いかな …。僕は北原くんか若山くんかなって思ってるけど。( 次いでの問いに己も僅ばかりの逡巡をするも、啄木鳥の彼と交流が有り且つ呼べると言ったら此の二人になる。桃色髪の彼も呼べない事は無いが最近封蔵書の周回で草臥れ果てている。流石に此の荷の重い潜書は厳しいだろう、と思考が回る。其処で漸く人型を解放しつつ、) 君が呼ぶとしたら、無頼派の彼等じゃないかな。」→   (2021/1/4 18:19:57)

石川(( 落ち着けっての。( どーどー、)   (2021/1/4 18:20:17)

石川…、…。( 見知らない男に因る連行、暗く寒い部屋、其だけで恐怖を逆撫でにするには充分過ぎた。然し乍ら言葉として発した事で逆に幾分か冷静になり、中庭に座り込んだ姿勢の儘に顔は持ち上がる。すっかり疲弊し切り消耗した表情で、虚ろに揺れ光を失った小麦色で唯、ぼんやりと見えない顔を見上げる、)   (2021/1/4 18:26:43)

坂口「 啄木くんと仲良いもんね。… 無頼派の皆かあ。ううん、…。( 誰を潜書に向かわせるか、と云う話になると彼は己に無頼派の連中を呼ぶべきと提案する。確かに落伍者の彼を良く知る人物と言えば同派閥で有る彼等しか思い浮かばない。ふむ、と考えては己の図書館に居る無頼派の二人を追憶する。何方か連れて行くとすれば、) …。太宰くんかな。」→   (2021/1/4 18:31:16)

坂口…。そうだ。其で良い。( 砂利の上から此方を見上げて来た其の顔はまるで死ぬ間際の人の様。己が斬った者は皆死ぬ前には酷く怯えて居て、斬った時には皆悲鳴を上げて死んで行く。そんな彼等に似た様な顔付きをしていれども漸く顔が見れた。ふ、と息を吐いては口角を僅かに緩ませ暫時の後に差し出す瓢箪、) 飲め。俺の山で一番美味い湧き水だ。… 毒なんざ入ってねえから。   (2021/1/4 18:34:58)

石川「 良いんじゃない。決まったからには善は急げ、だね。( 彼も亦誰を呼ぶか決まったらしい。呟かれた名に肯定を示せば己は一足先に潜書室の外へと足を向ける。式神については代わりに行って呉れる人に押し付ければ良い。己と居るのでは無く見届けさせるのが目的だと早々に執着を放る。本当ならもう少し見て行きたかったが、と名残惜しい気持ちは有りつつ、) 」→   (2021/1/4 18:39:06)

石川…。ん。( 改めて見ようとした顔は拒絶からか視認出来ない。其でも声質が柔らかくなった事、微かに笑んだらしい事を察知し、彼と居る時とは亦別の安堵が降りれば瓢箪を受け取る。口へと唇を寄せ、傾ければ清らかな透明が喉を優しく撫でる。何故だかとても柔くて、澄んでいて、安心する。喉を労り疲れた心身を癒す甘露に、はらり、と亦涙が溢れては茫然自失気味に、)   (2021/1/4 18:43:58)

坂口「 うん!其じゃあね、島崎くん! ( 己も彼も意を決して心に決めた者を呼びに行く事になった。此の時間帯ならば未だ食堂だろうか、と先に去って行く藤の彼の名を呼んでは大きく手を振る。とても良い人だった、なんてしみじみと思いつつ、ぎくしゃくした躯を往なしつつ己も潜書室を足早に出た、) 」→   (2021/1/4 18:52:13)

おしらせ滞在時間が360分を超えたため、石川さんが自動退室しました。  (2021/1/4 18:53:34)

おしらせ石川さんが入室しました♪  (2021/1/4 18:54:00)

坂口…。で、何時迄砂利の上で坐ってるんだ。( 己が毎日汲んでは大事に飲んでいる水を美味そうに胃へ収めて行くのを何と無しに見る。何処か誇らしい気心地で彼が瓢箪の中身を飲み干したのを皮切りに、男を見下ろしては依然落ち着いた調子を其の儘に呟く、)   (2021/1/4 18:55:25)

石川「 …。( 突然部屋に島崎藤村が訪れた。其の頃時間を持て余していた己からすれば願ってもない来訪だが、如何やら場合が違っていた。言い渡されたのは、向こうの図書館に於ける異常事態で、有碍書に取り込まれた件の二人を救出しろとの事だった。説明の後にメモ帳と基は田山花袋だという式神を手渡され、後は頼んだと足早に行って仕舞った。本来ならば御免被りたい案件でも他でもない憧れの存在からの委託。放り捨てる事は許されない上に今回は場合が違う。だが如何しても、貧乏籤を引いた、と考えて仕舞いつつ足早に向こうの図書館へ。言われた通り潜書室へ足を踏み入れるも太宰治の姿は無く唯、機械の中で燃え盛る例の有碍書が在るのみ。待つ間にメモ帳の中身を拝見しようと、壁の花になり乍ら頁を捲る、) 」   (2021/1/4 18:59:58)

石川…。( 全て飲みきれば必然的に喉は潤い、呼吸も格段に楽になった。だが心に残る重たい痼は躯を鈍らせ、四肢を重たくし座り込ませる。何れだけ安堵しようと、安寧を得ようとも一番に欲しいものが今は無い。ぱた、ぽた、と落ち続ける弱い雫を其の儘に、暫くし漸く立ち上がれば彼と離れた位置に腰を下ろす、)   (2021/1/4 19:03:16)

坂口「 ほ ~ んと新年早々迷惑掛けて呉れちゃって彼奴はも ~ ……。( 食堂で友と話して居ると芥川龍之介大先生を発見し、眩くて仕方無けれども御話したいと声を掛け、られなかった。突然宮沢賢治に声を掛けられたからだ。心臓が口から出て来る程吃驚した挙句、受け取ったのは同胞と其の恋人が共に呪われた本に閉じ込められたと云う何とも信じ難い話。然し大先輩の言う事故に見過ごしも出来ず、鼻を鳴らしつつ潜書室へと足は向かう。軈て扉を開けては其処に真逆の北原白秋先生が居て、あ''、と硬直すると一礼の後に、) 北原先生、今日和! 」→   (2021/1/4 19:09:04)

坂口 …。其で、御前の名は? ( 自分の姿は今、彼の目にどの様に映っているのだろうか。安吾、と云う男に少しでも似ていると云う事は解る。己の声も顔立ちも嘸かし似ているのだろう。然し幾ら似て居ても他人は他人で有り、恐怖の対象で有ると云う事に変わりは無いので有ろう。考えるだけ無駄かと息を吐いては離れた所に腰を下ろした小麦色を沈んだ紺碧は捉え、今迄ずっと不明だった其の名を問う、)   (2021/1/4 19:13:54)

石川「 おや。漸く来たかい、太宰くん。話は聞いているね?( 暫くしメモ帳に全て目を通し終えた頃、重厚な扉が開き鮮やかな赤が視界に飛び込む。目が合うなり己へと頭を下げる彼へと柔い微笑と共に言の葉を返し、近寄り乍ら理解の程を訊ねる。己も亦先刻話を聞いただけでは有れどもメモ帳のお陰で大凡の把握は出来ている。とは言えども悠長に解説してやれる程の余裕が有るか如何かも怪しいとは思い乍ら、) 」→   (2021/1/4 19:18:29)

坂口(( 飯。   (2021/1/4 19:21:52)

石川…。( 彼に名を訊ねられた時、如何するか刹那迷った。害意は無いにしても見知らない男、恐怖すべき対象に代わりは無い上に、例え害意が無くとも己を連れ去った人物で有る事に変わりない。可也の長い躊躇いが生じ、故に雅号は秘める事とし、彼へと与えたのは本名と同様の名字のみ、) …。石川。   (2021/1/4 19:21:59)

石川(( 把握。ゆっくりして来い。   (2021/1/4 19:22:16)

坂口「 はい!宮沢先生に軽くですけど解り易く説明して貰いました!女中を倒せば良いんですよね? ( 血に濡れた手帳を手にして此方に笑んで来る先輩に元気好く応える。ざっとだが事情の説明をして貰った故に、自分なりに纏めて解るのは侵蝕者で有る女中を討伐すると云う事だけ。他にも色々と言いたい事は有るが時間は無いとして、著書に召装を挟むと同時に藤色の彼へ首を傾げて問う、) で、対策は如何します? 」→   (2021/1/4 19:41:36)

坂口…。じゃあ、石川。… 御前が言ってた、安吾、って誰だ? ( 軈て長い長い沈黙の後に彼が手向けたのは名字一つ。ふ、と脳を過る何かに違和感は覚えつつも其の全貌には濃霧が幾重にも折り重なって居て、生憎良く解らない。兎も角彼の名は知れた。早速其の名を呼んでは前々から気になって居た疑問を一つ、緩やかに放る。其の名を聞くと心の何処かで腹が立って、亦何処かで虚しくなって、亦々何処かでは悲しくなる。故に其が誰なのか知りたい、と言わんばかりに疑問符を湛える紺碧は僅に揺れる、)   (2021/1/4 19:47:16)

石川「 本当にざっくばらんだねえ …。大凡が解れば充分かな。( 可也簡潔な物言いに軽く息を吹くも目的が見えているならば言う事は無く、こく、と頷けば亦微笑。次に対策を問われれば思案で何拍程空く。女中が敵で在るならば女にも危害が加わる可能性は大いに存在する。可也乱暴な遣り方にはなれども思い付くのはそんなもので、己の指に紫色の宝石が宿る指環を嵌める、) 僕が最初に女中を刺激しよう。そうすれば彼女は焦り、物語を乱すべく山賊の男か女を襲おうとする筈だ。君は先回りし襲撃された方を保護し給え。後は僕が倒す。」→   (2021/1/4 20:07:14)

石川…。俺様の、恋人だった奴だ。( 重ねての問いには亦短く答を放る。其の人物には最早思い出したくないとさえ思える。己を裏切り、約束を捨て、居なくなって仕舞った彼なぞは。思い出すだけ苦痛でしか無く、隙間風でさえ凍える心地は四肢を凍り付かせる。自らの中で亡き者にしても思い返して仕舞えば其の笑顔は眩く、温かく、亦視界が滲み出せば両膝を抱え込む、)   (2021/1/4 20:11:20)

坂口「 了解しました!女中を倒せれば、身代わりになってた文豪達も開放出来ますね! ( 何時見ても余裕を纏った笑みは高貴を絵に描いた様。藤色の髪は紫煙を彷彿とさせ、存在感は唯眩しい。之が北原白秋か、と心中自分勝手に納得して居ると彼は自らの思案を滑らかに言霊へ変換した。勿論、と頷いては場を明るくしようと反射的な道化の精神で思考を明るい方向に傾ける、) 」→   (2021/1/4 20:22:24)

坂口… 恋人、… か。俺にも女房が居るんだ。けれども彼奴はあんまりに美しくて綺麗で、時々不安になっちまう。… そんな奴に、前、会った気がするんだ。( 何時もなら退屈で堪らない人との対話も、まるで女房との会話の様に不思議な程滑らかに言葉が滑り出て来る。こんな感覚は初めての筈なのに、初めてでない気がする。何時か何処かでこんな気持ちになった様な気がする。がしがし、と濃紺の癖毛を掻いては違和感を何とか飲み込み、春風に吹かれる儘に緩慢と瞬きをして居ると不意に、背後で襖が開く音がした。反射的に振り返っては噂をしては何とやら、嬉しそうな顔をした女房が立って居た、) →   (2021/1/4 20:29:26)

石川「 ああ。そうだとも。其に …。( 彼は矢張りこんな状況下でも明るく天真爛漫を振る舞う。変に気落ちされるよりは気分が良いとし、穏な微笑を湛えた儘に言葉を肯定する。己が囮染みた行動を買って出たのには当然訳が在る。一つは彼よりも己の方が戦闘経験の面でも強い確信が有る事。そして。深く息を吐けば寸時の内に微笑は消え失せる。己の中に蟠っていた怒りが滲むのが解る。島崎藤村のメモ帳に踊っていた犠牲者の名の一つに在った、己の名、) 例え余所の図書館の僕だろうと、愚弄する者は許さない。」→   (2021/1/4 20:30:45)

石川(( 悪い続くのに誤爆した。(、)   (2021/1/4 20:35:29)

坂口(( 否、気にすんな。続けて呉れ。(、)   (2021/1/4 20:36:22)

石川(( あ、解った。(、)   (2021/1/4 20:38:01)

石川…。御前の身の上話になんざ、興味ねーよ。( 彼は突然訊いてもいない事を語り出す。著書に書いて有ったものに加えて、亦別の事を語り出そうとしているのは解った。此の本の浄化には必要な事やも知れずとも耗弱した己には如何でも良く、女が現れたとなればもう居る意味すら無いとし自ら山賊の部屋に戻る。逃げる気力すら無い。完全に戦意喪失し、何処迄も続く無気力さが足枷となれば其の儘布団へと倒れ込む、)   (2021/1/4 20:38:08)

坂口「 ……。そ、そうですね!情報に因れば、俺の首も踏んづけられてたって事ですし!諸悪の根源は成敗しちゃいましょ! ( 一瞬の内に静かな怒りの波が其処に現れ出る。鬼神を目の前にして居る様な感覚が背を撫で上げ、刹那脳が震えるも気を取り直して明るく振る舞う。兎も角明るくしないと己が凍え死ぬと判断した故の、反射的な防衛本能の末で有る。そ、と燃え盛る友の著書に手を翳し、) じゃあさっさと行ってさっさと帰って来ましょう、先生! 」→   (2021/1/4 20:43:26)

坂口『 あんた!山に帰るよ!私の大切なものが未だ彼処に有ったのを忘れてた! ( 美麗だったり逞しかったり可愛らしかったり、沢山の首が囲む中で物思いに耽って居た。然し何故だか違和感が湧く様で、時折そんな事が有る度に嬉々で強引に塗り潰される様な気がして。そんな中でふと、ビッコの女中が山へ帰らないかと提案をして来た。醜女が言うには、愛しき山賊の死体を持ち帰るどころか葬式を未だ済ませていないのと、帰れていない首が沢山有るから、と云う事。漸く従順になったらしい其の女中に頷き、亭主の故郷で有る山へ一旦帰る事にした。直ぐに空色の着物を着た夫へ駆け寄っては喜ばしさ一杯の顔で、) 』   (2021/1/4 20:51:27)

石川「 …。行こうか。( 怒りを源に決意を新たにし、深く息を吐き出せば感覚を平時に戻す。目的は見失わない。況してや間違えたりもしない。何時もと変わらず著書へと手を翳し、本の世界に己の足跡を刻む。_ 視界が白く染まり、瞼を持ち上げ見たのは一昔前の都の姿。季節は春でも月が浮かぶ夜故に幾らか冷え、ぽつぽつと浮かぶ松明の揺らめきが点在するばかり。暗がりでも目立つ人々の営みを、都の中でも少しばかり高い建物の上から見下ろせば共に潜書した彼の姿を確認する、) 」→   (2021/1/4 20:53:38)

石川(( 今回矢印要らねえ …。( 突っ伏し、) (、)   (2021/1/4 20:54:10)

坂口(( …。( なーでなでなで、) (、)   (2021/1/4 20:57:10)

坂口「 はい! ( 軈て目の前は白く染まり上がり、次には目の前に古風な都が広がる。花曇りの夜は春だのに冷えるもので、ぶる、と僅に震えると同時に隣の先輩の姿を確認し頷く。早速敵の本陣に踏み込んでやりましょうよ、と言い掛けた途端に夜の道一杯に響いたのは、甲高い女の悲鳴だった、) 」→   (2021/1/4 21:04:06)

坂口『 … ッふふふ … ははは、アハハハ !! ( 潜書者の侵入を感覚で感知した。来るのが早い、と行儀悪く舌打ちをかましては三人の後ろから忍び寄り、先ずは手早く女に襲い掛かり其の体躯を縛る。日本刀を抜き攻撃して来た愛しい亭主には鳩尾に打撃を喰らわせ気絶させて、残った啄木鳥色の短髪の男も縛り上げた。三人を軽々担ぎ上げては指を鳴らし、してやったり、と北叟笑み乍ら桜の森が満開に咲き誇る山へ瞬間的に移動する、) 』   (2021/1/4 21:09:55)

石川「!( 彼の姿を視認し本陣へと行こうとした足を、絹を裂いた様な女の絶叫で一瞬止まる。そして直感的に感じるのは、来るのが遅過ぎたという焦燥。後もう少し早ければ、と歯痒い気持ちは在り乍らも侵蝕者の気配を辿り、周囲を浮遊していた式神を捕らえては弓ならではの俊敏さを以て鈴鹿峠へと駆け出す、) 太宰くん、早く着いて来給え!手遅れになる前に!」   (2021/1/4 21:16:03)

坂口「 ッ、はい !! ( 薄い陶器を鈍器で思い切り殴り付けた時の様な、黒板を爪で引っ掻いた時の様な、兎にも角にも高い女の声での悲鳴と共に隣の先輩が大きな声を上げて着いて来いと命じる。大きく、こくん、と頷いては心中メロスも吃驚な速度で有ると自慢気に思える程に速く駆け出す、) 」→   (2021/1/4 21:20:53)

坂口『 …。( 鈴鹿峠の桜の森。咲く桜は依然美しく可憐さ迄持ち合わせていて、は、と溜息が出る程。然し本の結末を知っているが為に桜の森の満開の下も大して怖くなく、縛り上げた二人の体躯を丘の上に放っては大樹の下の死体を掘り返そうと亭主の日本刀で土を掘り返す。軈て露わに成った白骨死体を土の上に並べ、新たな亭主の体躯を其の横に転がしては口角を吊り上げる、   (2021/1/4 21:23:37)

石川「 …。( 文豪の身で少し走ればあっと言う間に目的地に辿り着く。桜の森の満開の下。題名に相応しい溢れんばかりの薄紅が其処彼処に舞っている。だが当然呑気に観光とは行かない。敵に視認される前に駆け出せば著書を武器へと変換し、メモ帳に書かれていた通り桜の大樹を傷付けない軌道から女中の胴を目掛け静かに矢を放つ、) 」   (2021/1/4 21:37:26)

坂口『 之でやっと …、… !! ( 軈て火打石で木屑に火を点け、主人の体躯に其を放ろうとする。之でやっと二人邪魔されない世界で愛し合える、と過剰に暴走した歪んだ愛情で無理心中を果たそうと、木屑を手放した時。ぞ、と背筋に寒気が走った。反射的に憎たらしい女の頭を引っ掴むと自らの盾に。刺さる一矢に上がるのは女の悲鳴では無く、月の紋様の羽織を身に付けた青年の悲鳴だった。其の右手首には矢が刺さった痕と多量の出血が、) 』   (2021/1/4 21:48:50)

石川「 !朔太郎くん …。( 確かにあの女中を貫いたと思ったが間一髪で反応されてしまった。然も盾として使ってきたのは己の弟子と来た。全く以て悪趣味極まりないと怒りが湧くも努めて冷静に、大きく息を吐き出せば指環を外し武器を変える。瞬く間に二丁の拳銃となった著書を両手に注意を引くべく斜め前へと二弾撃つ。之だけ派手な所業をすれば注意は己へと向かざるを得ないだろう。其の間にもう一人が三人を助け出せば、と博打めいてはいるものの、) 」   (2021/1/4 21:53:51)

坂口「 萩原先生 … 、… ! ( あれが星の少年の言っていた身代わり。捕らえた文豪を自分の命の代わりとして文字通り人形として扱う、悪趣味にも程が有る其の所業。丘の上に居るのは、女と、旧友が堕ちたと思われる姿の山賊の男。そして旧友の恋人で有った、石川啄木。あの三人の救出をしなければならない。最終的に物語の終結は主人公と其の女房無しでは遂げられないとして、発砲の合図と共にこっそりと駆け出す。一先ずは山賊と女を、可能で有れば石川啄木を、と、) 」   (2021/1/4 22:04:16)

石川「 …。( 女中、否、侵蝕者が此方に気を取られている隙に赤髪の彼が三人の救出に成功する。其の内の一人、旧友で有る石川啄木がうんともすんとも言わず項垂れているのは気掛かりでは在れども、声を張り上げなくて良かった、なんて内心呟けば今度は銃弾を女中へと差し向ける。万が一捕らわれた文豪が盾になろうとも盾すら貫く高火力の砲撃だが却説、如何なるかと粉塵の向こうを見定める、) 」   (2021/1/4 22:23:48)

坂口「 やりましたよ先生 !! ( 流石に大人三人担いで救出するのは骨が折れたが、火事場の馬鹿力と云う奴を此処ぞとばかりに出して藤色の彼の元へ帰還する。極々声音で歓喜混じりの報告の声を出しては三人の体躯を土へ転がす。女だけは拘束状態の儘、石川啄木を縛る縄を解いて遣っては、友が唯単に眼鏡を外しただけの様な顔付きをした山賊を石川啄木に預けては己も臨戦態勢に入る、) 」→   (2021/1/4 22:29:46)

坂口(( 極々小声で、な。(、)   (2021/1/4 22:30:13)

坂口『 この … ッ !? 彼奴等は !? ( 再び銃口が此方に牙を剥かんと銃弾を手向けて来る。咄嗟に女の首を掴み盾にしようとするも、ふと手は空を切る。何時の間に __ と驚愕する暇も無く侵蝕者の姿へ変貌しては身を翻す。土に埋まる銃弾を見ては口角を歪に吊り上げ、す、と青い炎に包まれた隻手を水平に掲げる。こうなればもう致し方無い。くい、と人差し指を折り曲げては、__ 気絶していた亭主、否、山賊を傀儡とする。其の癖有りの髪は白銀に染まり、額には己と同じ鋭く太い濃紺の鬼の角が一本天を指している。鞘から抜いた日本刀は月光に晒され、妖しい桃色を纏って居た。石川啄木の側に立ち上がっては青い炎の揺らめく濃紺の瞳で見下げる、) 』   (2021/1/4 22:38:46)

石川「 … ッ、啄木!( 女中ではなく見るからに醜い、侵蝕者へと姿を変え銃弾を躱した敵に舌打ちをかまし、こうなれば距離を詰め確実に撃ち抜いて仕舞おうと駆け出すも判断を間違えた。己の背後、山賊が鬼の様な外観になり友を見下ろしている。咄嗟に名を叫ぶも距離からして間に合わない。親玉へと二発四発と銃弾を飛ばし乍らせめて、傍らにいる赤髪の彼が間に合って呉れと心中に、) 」→   (2021/1/4 22:46:07)

石川…。( 何もかもに疲れ切っているのに視界の中で目まぐるしく風景が変わる。好い加減諦めさせて呉れないか、と萎れ切った独り言は声にすらならず胸中に戻り、一層の虚しさを鳴らすばかり。だが響く銃声、名を呼ぶ声に否応無しに感覚が持ち上がり、何とか躯を起こす。目の前に見えたのは先刻の男、鬼の容姿をした山賊が己を見下ろしている様。だが躱そうとも逃げようとも立ち向かおうとも思わなかった。感じるのは唯、之で終われるのか、という小さな安堵だった。燃え盛る青炎を芝下見詰め軈て、瞼は落ちる。まるで処刑を待つ罪人の様に、)   (2021/1/4 22:50:23)

おしらせ滞在時間が360分を超えたため、坂口さんが自動退室しました。  (2021/1/4 22:51:53)

おしらせ坂口さんが入室しました♪  (2021/1/4 22:52:57)

坂口(( 真逆二回目の六時間を迎えるとは …。(、)   (2021/1/4 22:53:24)

石川(( お帰り。(、)   (2021/1/4 22:56:07)

坂口「 … ッ !! 好い加減にしろよ安吾 !! 何時迄良い様にされてんだよッ !!! ( 不意に侵蝕者が何かしらの術を発動したかと思えば、己の友に良く似た山賊は鬼と化していた。感じるのは侵蝕者と対面した時の様な、そんな寒気と悪寒。然し其を飛び越え大きく上回る感情は、唯々純粋で莫大な憤怒だった。鎌を振り上げ山賊に刃をぶつける。勿論攻撃は受けられて仕舞ったが負けじと火花を散らし押し返し、ぎ、と啄木鳥色を睨んでは涙目になり乍ら叫ぶ、) アンタもだよ !! 早々に諦めてんじゃねえ !!! 」→   (2021/1/4 22:59:05)

坂口『 フフフ …。( 侵蝕者へと姿を変えて仕舞えば後は早い。何時もの様に避けて近付いて存分に嬲ってから殺す。其だけだ。最初の方は己が数々の文豪を殺して来た。其が効率の良い方法を思い付いてみれば、五年も持ち堪えられたのだ。全ては愛しい亭主の為。暴走化した独占欲の促す儘に銃弾を避けては、穢れた洋墨で球体を創り北原白秋へ飛ばす、) 』   (2021/1/4 23:03:14)

石川「 ッ、( 戦況としては最早最悪に近い。敵二体に対し戦闘役二人に戦闘不能一人だ。部が悪い事此の上無く、思い切り眉根が寄れば余所見の暇は無いと侵蝕者の方へ完全に向き直る。穢れた洋墨の塊は避けようにも後ろに彼等が居る為に叶わず、右手の銃弾で相殺しては左手の銃弾で反撃。物は試しにと着弾で発動する特殊な仕込みをしている故にほんの微かな消耗が有りつつも、) 」→   (2021/1/4 23:09:32)

石川…。( 真上から金属同士が打ち鳴らす音と赤髪の彼の怒号が響く。だが既に気力は何処にも無く、無力に項垂れるより他がない。諦めなければ救われる?そんな虫の好い話は空想にだって無かったりすると言うのに。最早何の為に戦えば良いのか解らず、瞼を開きぼんやりと彼を見上げる黄水晶からは唯、感情の無い涙が溢れ落ちただけ、)   (2021/1/4 23:12:26)

おしらせ無言時間が20分を超えたため、坂口さんが自動退室しました。  (2021/1/4 23:25:11)

おしらせ坂口さんが入室しました♪  (2021/1/4 23:28:38)

坂口「 勿論腹が立ってるのは安吾にもだけど … ッ !! アンタにもだかんな !! 如何して一人座ってるんだよ !! ( 何度か刃を重ね火花を散らしては唯々凍てついた無表情の山賊を睨む。其の内此方をぼんやり見上げて、つう、と涙を流す啄木鳥の姿が見えると行儀悪く盛大な舌打ちをぶちかまし、理不尽と不可解な憤怒に更に叫ぶ。泣きたいのは此方だと云うのに、と感情を混ぜては攻撃を繰り返し乍らに戦闘不能の大先輩を取り戻そうと言霊を叫び続ける、) 泣いてんなら聞くけどさあ !! 安吾が戻って来ない確証とか何処に有る訳 !? 今其奴が目の前に居んのに如何して諦める訳 !!? アンタは安吾の事ッ、信じられないのかよ !!! 」→   (2021/1/4 23:33:58)

坂口『 ハハハ、ッ、… 嗚呼、もどかしい奴等だね !! ( 洋墨の塊を飛ばせども未だ潰れて死なないどころか歯向かって来る。何処迄行っても忌々しい存在に向けて叫ぶと再度洋墨の塊を飛ばし、右肩に銃弾が掠めると僅かに怯みつつも、) 』   (2021/1/4 23:37:45)

石川…。…。( 今も尚も甲高く叫ぶ声が劈く。痛みで、絶望で沈み込んだ此の汚れた手で何が出来ようか。信じるとは誰を。戻ってくるとは誰が。否。其の蓋を開けてはならない。開ければ最後、何もかもが崩壊する。もう一度山賊の男を見上げる。見上げ、見詰め、辛うじて視認したのは侵蝕者が発する炎のみ。未だに自己防衛から彼を正しく認識出来ないが文豪としてやるべき事は見付けた気がする。己の頭に隻手を置き、自らの思考に無理矢理な修正を加える。直後には著書を一丁の拳銃へと変え、山賊が刀を握る手を目掛け即座に抜き撃つ。はー、と深く息を吐き出しよろめき乍らも立ち上がれば、前傾姿勢になりつつも掠れた声音で、) 数刻と、保たねーからな … ! →   (2021/1/4 23:45:45)

石川「 …。( 放った一発が敵の右肩を抉る。其処迄強く穿ったのならば発動はもう目に見える。弾丸に仕込んだもの、其は茨の毒。着弾した箇所から内外部を這い広がる言霊の棘は侵蝕者としての力を内側から、凄まじい激痛を伴い乍ら喰らって行く猛毒だ。之で後は消耗戦になるかと思われたものの撃ち損ねた洋墨が左目を濡らす。穢れた洋墨への拒絶反応で拍動が強まり、迂闊に片目を開けなくなるも当然戦意は消えず何度も弾丸を放つ、) 」   (2021/1/4 23:52:06)

坂口「 … ! 十分! ( 落伍者の旧友は、恋仲の彼と喧嘩した日だろうが守れなかった日だろうが傷付けて仕舞った日だろうが、酒の席でも鍋を突いていても普通に駄弁っていても、恋仲の彼を愛しいと言った。此の世の何より愛しく、恋しく、愛していると言った。其の友が如何して心の底から恋仲を裏切る事が有ろうか。__ そんな事は絶対に無い。最後迄祈って願って敵だろうが手を差し伸べ救おうとするのが友だ。諦める事等絶対にしてはならないのだ。そんな己の声に応えて呉れたのか、彼はよろめきつつも銃弾を放つ。ふ、と笑んでは山賊、否、「 友 」が刀を取り落とした瞬間、大きく声を張り上げて振り翳した鎌の峰の部分で其の頭を殴り付ける。拍子に立派な角は折れ、日本刀も鎌にぶつかり敢え無く折れる。飛んで行った刀の柄部分は遠くの地面に突き刺さって月光を反射した、) 」→   (2021/1/4 23:55:37)

坂口『 ッぅゔ … ぐ、ゥ''ウ''アア'' !!! ( 右肩にめり込んだ銃弾を其の儘に攻撃しようとするも、刹那の後に走る鋭い激痛に声を張り上げる。驚愕に目は白黒して思わず喉が裂けるかと云う程に叫ぶも其が引き金となり、銃弾を何度も避け乍ら憎しみの一心で巨大な洋墨の塊を豪速球の域の速度で投げ付ける、) 』   (2021/1/5 00:00:56)

石川… ッ、ゔ、…。( 精神干渉は捻じ曲げた度合いに因って負荷の大きさや掛かり方も異なる。先刻は数刻と言ったがもしかすれば、寸刻も保てないかも知れない。頭痛と眩暈で何度もふらつくも何とか自立し、攻撃手段が無くなった侵蝕者の姿を見定めるもふと悪寒がし振り向いたと同時、攻撃を殆ど諸に喰らい飛ばされてきた友の体躯を受け止める。ギリギリで受け止め切れたものの穢れた洋墨で全身が濡れた友は穢れから可也消耗していた。もう一体の敵を見遣れば友が撃った弾丸の毒が回っている所で、意識が冴えている内にと弾丸を込め直せば己も胴体へと向け何発か放つ。彼が撃った毒に合わせ己が撃ち込んだのは氷の粒の様なもので、圧倒的な冷たさを以て凍て付かせる或種の毒、)   (2021/1/5 00:11:24)

坂口……。ぅ …。( 一体どれ程の時間、喉が裂け血が噴き出る程意識の奥底で早く目を醒ませと叫んで居ただろうか。ぱち、と目覚めてみると正に今喧騒の真っ最中らしく、鋭く醜い叫び声に意識は完全に覚醒した。己の帰還を泣いて喜びつつ「 おっせーよ馬鹿 !!! 」と頭を叩く友は置いておいて、改めて換えるのは桃色の良く映える濃紺の __ 落伍者の、刃。先輩等の背後から構えると二本の苦無を投擲し、其の喉笛を切り裂く ___、)   (2021/1/5 00:18:03)

坂口(( 離席。   (2021/1/5 00:18:31)

2021年01月03日 21時00分 ~ 2021年01月05日 00時18分 の過去ログ
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