ミナコイチャット

「【BL】私立ステラ学園/ソロル部屋/成りチャ」の過去ログ

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2021年10月22日 20時35分 ~ 2021年11月20日 22時14分 の過去ログ
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おしらせ新規ルームを作成完了しました。(Android 14.13.***.2)  (2021/10/22 20:35:56)

おしらせ犬貝春陽さんが入室しました♪  (2021/10/22 20:46:49)

犬貝春陽((い ち ば ん !   (2021/10/22 20:48:46)

犬貝春陽((まだ他の誰とも成ってないのでソロルする・・・   (2021/10/22 20:49:09)

犬貝春陽((どうしよかなあ   (2021/10/22 20:50:58)

犬貝春陽「・・・ばってん、こりゃいけんね。」昼寝から目覚めた春陽の声が、温かい日差しの中響く。一体、何がいけないのか。それは。「犬さん、そこで寝られっと、おりゃ・・」ベンチの上で昼寝をしていた春陽の膝に、いつ乗ったのか犬がいた。色合いからして柴犬だろうか。首輪をしていない。野良?しかし学園に入るようなことはあるのか・・・。どちらにせよ、当の本人(犬)は、くう、くうと気持ちよさそうに寝ている。暖かい春陽の膝の上で暖かい日差しを浴びてまどろみながら寝る。なんとも幸せそうだ。「・・・起こすんは、気が引けるけど・・・」乗られている以上、動くことが出来ない。今日は後から生徒会なのだ。生徒会の部屋はいつも暖かくて、眠くなってしまうから先に昼寝と称して仮眠をとっていたのに、、、   (2021/10/22 21:03:25)

犬貝春陽「・・・犬さんごめんねえ、起こしてしまうけど・・・」そう言うと春陽は膝からそっと犬を持ち上げる。やはり起きてしまった。目が開いて、こちらをじっとみている。犬をまたそっとベンチへと移動させる。「十分寝終わったら、ちゃあんと家さ帰りなっせ。よかと?」そう言いながら頭を撫で、またまどろみ始めた犬からそっと距離を取り、生徒会室へ向かった。(そげん、可愛かったけんね・・・)ーその後生徒会を始めしばらくしたあとに教室のドアをひっかく音が聞こえ、春陽が開けるとじゃれるように跳びかかりすっかりなついて膝でまた寝てしまう柴犬について、生徒会の皆に説明を求められる春陽であった。   (2021/10/22 21:03:34)

犬貝春陽((春陽は動物、主に犬に懐かれやすいっていう証明と、たんに春陽と犬のお話が書きたかった(遺言)   (2021/10/22 21:04:21)

おしらせ犬貝春陽さんが退室しました。  (2021/10/22 21:04:26)

おしらせ己己己己 己己さんが入室しました♪  (2021/10/24 18:16:52)

己己己己 己己((猛烈にソロルがしたくなる季節!今日はそういう日   (2021/10/24 18:17:10)

己己己己 己己「(この人、もうすぐ死ぬんだろうな)」目の前の顔が全く見えないもやのような幽霊のようなそれを初めて見た時、己は直感的にその人の死を思った。そして予想通り、その人は2日後に死んだ。死因は知らない。葬儀屋といえど子どもに知らされるのは命日くらいだ。少し前顔合わせした常連ばかりの常連の葬儀をしなければいけないことを両親は嘆いていた。その人の葬式には沢山の人が来たらしい。己はその日は平日だから行けなかったけれど。   (2021/10/24 18:22:05)

己己己己 己己初めて死の近い人の願いを聞いたのは己が中学に上がってからだった。小学校のときクラスで大人しかった女子の顔がだんだんと見えなくなり、顔がぼやけて見えてきたくらいの頃に彼女は入院した。幸い近くの病院に入院したため、見舞いはいこうと思えば行ける距離だった。初めはただの好奇心。彼女の顔がどうなっているのか気になって病室の扉を叩いた気がする。見舞いなんて来たこともないが、少しの無礼なら同年代だし許してくれるだろう。その女子は俺が来たことに驚いたが、なぜ来たのかなんて問わなかった。彼女とたわいも無い話をした。何日も何日も。日に日に彼女の顔はぼやけていって、彼女の顔が霧のようになった頃に己は言った。「お前、もうすぐ死ぬぞ」と。彼女は驚かなかった。自分の命が僅かなのは自分が一番知っている、と。   (2021/10/24 18:27:44)

己己己己 己己「最期にお前がして欲しいことはあるか。己ができる限り叶えてやろう」少女の命はもって3日。その内にできれば未練なく死んで欲しかった。そういうと彼女は小さく俯き、顔をあげると「その、綺麗な金色の眼が欲しい」と言った。君の眼は私の濁った目と違ってとても綺麗。2つとも違う色で、どっちも綺麗なのがとても羨ましい。君の綺麗なその眼をくれたら、きっと私は安らかに死ねると思う。彼女はそう付け足した。「それでいいのならお易い御用だ」己はすぐそう答えた。死んだ人間が俺の左眼を欲しているのなら、あげよう。両眼はさすがに遠慮したいが、片目ならまだあげられる。そう約束した俺は、次の日に眼球移植の体で左眼を手術でとってもらい、彼女にそれを綺麗に健康な色のまま渡した。彼女はとても喜んだ。彼女の目にはきっと眼帯をつけた俺の事なんて見えていない。己からも、喜ぶ彼女の笑顔は見えない。お互いに顔はわからなかった。   (2021/10/24 18:35:41)

己己己己 己己「…なんで今、昔のことを思い出していたんだ?」目の前の美しい山頂からの景色を見ながら呟いた。いつの間にか思い出に耽っていたみたいだ。今度の願いはまだ未就学児であろう小さな男の子だ。「にほんでいちばんおっきなやまのいちばんうえから、ぼくのおうちをとってきて」病で耳が聞こえず、全身も動かない頭だけが生きている少年はそう親を通して言ってきた。少年は今日、もっと細かくいえば今夜死ぬ。死ぬ前、視界が霞んでいる少年にこれをあげないといけない。早朝の霧が立ち込める中、己は駆け足で山道を下っていく。中腹くらいからだろうか、その辺りからすれ違う人間全員の顔が見えなくなった気がした。無我夢中で走っていた己の目の前には、写真を貰って無邪気に喜ぶ男の子と感涙を流す両親がいた。何度もお礼を言われたが、一言だけ返してすぐに帰った。病院のテレビの中のニュースキャスターは「あの日本最高峰と言われる▆▆山で大規模な土砂崩れが発生し、登山客が多く巻き込まれ____」と話していた。   (2021/10/24 18:48:01)

己己己己 己己((やりたかっただけで他意はないです ありがとうございましたー!   (2021/10/24 18:48:37)

おしらせ己己己己 己己さんが退室しました。  (2021/10/24 18:48:39)

おしらせ鷲尾 貴哉さんが入室しました♪  (2021/11/3 23:29:32)

鷲尾 貴哉((めっちゃ短いやつですが   (2021/11/3 23:29:45)

鷲尾 貴哉「あー、私の息子ちゃん、いーい?体は美しくありなさい?そうすれば愛してくれる人はいるから…」「…心は美しく気高くあれ。そうすれば愛してくれる人はいるだろう。息子よ。」「はい、母/父様。貴哉は美しくあります。」「いいこねー!キスしちゃう!!」「……流石はわが息子だよ」「「じゃあ、行ってきます。」」「……いってらっしゃい。」ずっと、ずっと寂しかった。美しくあれと言われた。努力をした。そうすればきっと両親も構ってくれるだろうと。でも、父も母もいつも忙しくて、一緒に居てくれなかったから。それは、自分が美しくないからだと。だからこそ、自分は、美しくあろうと、一つ一つ磨くように、美しくと磨いてきた。しかし、いつの日か気づく、自分の心の欲を。美しいものが好き。大好き。愛している。側に置きたい。…閉じ込めたい、何てこんな感情。いけないと理解していた。警官の父だ。こんなことはしてなどいけないのだ。ぐるぐる。ぐるぐる。この感情は理解してはいけないと。蓋をした。そうして誤魔化しながら、清く正しく美しく。美しく。そうして、生きてきた。この学園で、運命に、会うまでは。   (2021/11/3 23:29:56)

鷲尾 貴哉((学園に入るまでです。   (2021/11/3 23:30:20)

おしらせ鷲尾 貴哉さんが退室しました。  (2021/11/3 23:30:22)

おしらせ九野蒼生/天容レイスさんが入室しました♪  (2021/11/4 23:36:21)

九野蒼生/天容レイス「···!(“彼”の面影を追ってしまうのは恋ではなく懺悔故だった。)···やあ、レイス。本当お前って歩き方綺麗だな。(人の多く通る広い廊下の端と端をすれ違うだけだった筈が、大袈裟に反応してしまったものだから、追って声をかけずには居られなかった。)」「···ああ、ココノくん。ックク、ナンパしてくれてありがとー。(名前でなんて呼ばない。過去は振り返っても仕方がない。それに今、彼に恋愛感情なんて再燃するべくもなかった···本当にあの頃の自分は“人”ってものを知らなさすぎて、愚かで、それは今でもさして変わらない。余計な言葉で自分を脚色するなんて僕には全く似合わないんだから、彼を名前で呼んで感傷に浸ってしまうのは避けたい。もう、彼は“友達”の一人でいいんだから。レイスはそう自分に言い聞かせ、クラスでも必要以上の接触はあまりしてこなかった相手に対して、至極一般的な友であるかのように平均的な笑顔を向けた。過去と区切りを付けるためだけではない。彼は危ういのだと、今なら気付いてしまえるのだった。)」   (2021/11/4 23:36:41)

九野蒼生/天容レイス「同じクラスでもあんまりお前とは話してなかったよな。生徒会庶務による抜き打ち調査という体で、伝統芸能部に遊びに来てもいいんだが···来るか?(天容レイス。彼を溶かしたらどんな味になるか、ジェリービーンズを試す程スリリングだ。若々しいスポーツマンのような動きを気取る彼だが、モデル事務所関係に務める親の養子で、斡旋をしていた身からすれば、彼がグラビアをやっていけるほどに__または経験者か?__その所作の「魅せ方」をカラダで理解しているタイプだということは明瞭であった。)なんなら、体験もできる。俺が着付けてやってもいいくらいっていうか···とにかく、レイスならきっと格好良く着こなしそうだ。(下心は隠さない。相手の肩の、首の付け根に向かってなだらかに傾斜する部分に鉤爪をかけるように右手を置く。こういう男をガラス箱に入れたら、どういう風に俺に恋をしてくれるのか···妖しい瞳の鈍く淀む光を携えながら、微かに紅の気色を見せる頬を自覚し、不覚にも息を漏らした。)」   (2021/11/4 23:37:23)

九野蒼生/天容レイス「なぁに、なんだよその抜き打ち調査って。からかうんじゃねーって(彼が悪いんじゃない。全ては自分の無知のせいで、自分は所長に“拐かされた”。初恋の相手に人生の転換点を担わせようとする自分の勝手さや醜さから目を背けようとすると動悸が逸り、その鼓動に合わせて舌まで早巻きになった。あくまで平静を装う。どこにでも居る思わせぶりな輩とは異なり、この九野蒼生という男の向ける眼差しは嘘偽りなく真っ直ぐなのだ。まるで濁った愛情で熱烈にこちらを覗き込むかのような···だからこそ、適切に距離を取らねばならなかった。自分の肩に置かれた相手の手に頬を当てながら嫌がってみる。)   (2021/11/4 23:38:27)

九野蒼生/天容レイスただ、着付けは楽しそうだ···今度皆がいる時にご教授願うことにするわ。(「そういうわけなんで、また明日っ」···踵を返して、駆け足気味に生徒会室へと向かっていった。人との距離の調整には自信があるはずだったのに、今日はそれがまるで失敗したように感ぜられた。この気持ちを紛らわそうとして、突如廊下を走り出す。今日の放課後は小雨。天気の通り、後味の悪い時間にしてしまったと、自身の中で反芻する。水流が「僕」の水瓶に溜まったような気がした。だからこそ、生徒会室へ伸びる脚は生きているようでもあった。ほんの少し、心に余裕がもてる。これから向かうのは、そんなやさしい空間なのだと、レイスはどこかで悟っていたのだった。明るい廊下の角を曲がる。)」   (2021/11/4 23:39:07)

九野蒼生/天容レイス「わかったよ。また、レイス一人の時に誘わせてもらう(揶揄うようにして本気を言う。去っていった彼の後ろ姿に、自分がかつてモデル事務所に送り出してしまった一人の少年の姿を重ねる。捜し続けても見つからなかったかつての少年は、同学年の青年となっているはずなのに、それでも見つからない。今では本当はこのステラ学園で静養しているのは嘘だったのではないかとすら思いながらも、いつかの再会を願うように目を細めた。)その時が来たら···(存分に溶かしてやる。せめてもの償いの言葉を胸に仕舞い、レイスの進むのとは交わらぬ方向の、暗い廊下の奥へと消えていった。)」   (2021/11/4 23:39:24)

九野蒼生/天容レイス『廊下にて』   (2021/11/4 23:39:35)

おしらせ九野蒼生/天容レイスさんが退室しました。  (2021/11/4 23:39:37)

おしらせ天容 レイスさんが入室しました♪  (2021/11/5 21:23:49)

天容 レイス(比較的大人しく、成績はいい方で、けれどいつも冴えない様子の同級生に相談を持ちかけられた。彼の笑った顔が見てみたかった。彼の笑顔は、きっとドラマでよく見る好青年のように素敵だろうから。)   (2021/11/5 21:26:24)

天容 レイス「···オレでよければ。(“友達”というのは自分にとっては想像上の生き物のようで···実在するのかどうかすら危うくなってしまう流動的な観念でしかなかった。だがこの学園での触れ合いの中で、その貴さが少しずつだけれども分かってきた気がする。だから、彼の話を聞こうと思ったのは決して「せがまれたから」という消極的な理由などではなかった。____彼は「消えたい」と言った。もはや誰も信頼できないと。聞くには、彼の家庭で自分の意思を表明しようとすると、家族がその行為をどこか疎んでいるように見えるのだそうだ。但し普段からその冷淡さを以て接される訳では無いと言う。彼らは定期的に彼を甘やかしもするのだ。餌を与えるように彼の好きな食べ物を与え、好きな所へ連れていく。褒めもする。だが彼の価値観は、生活の節々において顧みられることは一度たりともなかった···。   (2021/11/5 21:26:55)

天容 レイス言葉を発する度に、自分はまるで『異端』や『異常者』に向けるような眼差しを向けられ、それに劈かれるような気持ちになるのだと、オレに打ち明けてくれた____僕と似ていると思った。まるで根本的なところで人権なんてものが認められていないような···極端な例ではあるけれど、一時代前のある恵まれた家における、あくまで一時代前の女性へ···優しく接してくれる中でどこか彼女の尊厳に対しての解釈に齟齬を感じさせるような···あくまで下位の者であるという理が、強く根付いて誰もが頷くような大前提であるかのような扱われ方だと思った。名誉の無さを感じるのだ。根本的に、何か人間に対する扱いとは異なる、そういうギャップがある。声を上げるにも痛々しい眼差しが向けられてしまいそうな恐れと苦しみがあって···誇りというものが尽く霧散し、もはや自分を諦めて自嘲するしかないような···敗者であることを決定づけられるかのような感覚だった。   (2021/11/5 21:28:08)

天容 レイス__しかしこうした至極曖昧で言葉にし難い苦しみの話を他人の口から聞いてしまうと·········この手の苦しみなんて「所詮思い過ごし」、「若い子の被害妄想」などのように捉えられることの方が多いのだろうな、と心の底から切ない気持ちになるものだ。「抵抗すればいい」と人は言うが···抵抗しても全く意味を成さない時もあれば、抵抗すれば悪人にされる人もいる。言葉と心的な現実の間にある、決して埋め合わされ得ぬ隔絶を思い知る。自分自身ではそう捉えてしまう。だが···彼の苦しみも絶望も、結局は彼だけのものだ。境遇が似ているからといって自分と重ねて慰めるだなんて行為は、他人を依代に自らの哀しみを慰める行為__人を人形に見立てて可愛がるような行為と何ら変わりない。こんなに深く考える必要なんてないのかもしれないし、大事なのは行為そのものではなく人を想う真心だということの意味も解ってはいるつもりだが···それでも自分だけは、決してそれをしてはいけないと、自身を強く制約した。だから、これは絶対に、あくまで彼だけの感情なのだ。   (2021/11/5 21:30:11)

天容 レイス大切にしておく必要のあるその感情を···誰にも理解されないかもしれない自身の解剖図をこうして背負わせようとしてくれたことに少しの嬉しさを覚えた。彼からオレにしかできないことを求められている気がする。レイスは、哀愁に寄り添うようにそっと一人の友達の手を取った。)   (2021/11/5 21:31:14)

天容 レイスそう···。そうだったんだ。話してくれてありがと。···あのさ、もし君が···本当に楽になりたかったら···「君」を消してしまいたかったら、なんだけど。(彼が本当は何を求めていて、何を必要としているのかまではわからない。そんなことを自覚する術を人間が持ち合わせていたならば、世界は今とは全く違った様相を呈しているはずだ。人間なんて、所詮そんなもの。自分の想像の域から逸脱することはできない。人と人は国家と国家のように、それぞれの法律や風土があるせいで必ず相容れない部分が存在している。そうした中でそれでも相手を理解しようと、想像の域や受容の域を広げる。だから今から自分がやることはあくまで主観で、彼を「壊してあげる」ことは正しいこととは言えないのを理解しながらも···それでも彼がそれを「救い」と呼ぶのなら、自分はその観念を受容しよう。彼の心にグルグルと巻き付いた鎖を破壊して、その想像の翼を存分に広げてもらいたいとレイスは願った。)」   (2021/11/5 21:31:32)

天容 レイス- - - - - - - - - - - - - - - - -   (2021/11/5 21:31:44)

天容 レイス「あ···············あはぁ···ははっ············あ·········っ···!!!!!(から笑いに涙はない。薄く翳った彼の面影は···その迷いの暗がりは、彼自身が「罪悪感」を受容したことで···あるいは雪を泥靴で踏み抜いたことで、晴れたのだ。)」「···ねえ、寂しくなったらいつでも補給しにおいで。···君は真面目な奴だから。本当に、一生懸命で···でも、とっても寂しがり屋で···。」「だから俺が穢させてあげる。悪辣なオオカミになっていいんだよ。」「ねえ、「悪い子」。廊下で会ったら真面目クンって呼んで揶揄ってやるから。いい子のまま頑張りたいんだろ?狂っちゃったの、バレたくないんだろ···?」「だから協力してやる。吐き出していーよ。なんでも、俺によく回るこの口に対して吐き出せばいいから。」「好き···?俺も、トモダチのお前が大好き。」「どうしても救ってあげたかった。見ていられなかったんだよ。君が少しでも非日常を味わってバランスが取れるなら、そのためなら俺···どんな嫌がらせでもしたい。どんな風にだってご褒美をあげられる。」「だからいいよ···真面目クン。···ほら、来て。」   (2021/11/5 21:32:58)

天容 レイス「目を瞑って···悪い子になれよ。ほんっと、お前···同級生にこんな酷いことさせて。」「それなのにこんなことになってる。嬉しそうに破顔しちゃってさ。最低だね。もうつらくて前見えないね···でもこれも君の本性なんだよ。」「野郎···肩の力抜けって。暴れんなよ···まだ、だめ···だめ、だめ···························いいよ。」「·····················本当に色んな人がいるよね。この学園だけでも。きっと君のことを本当に認めてくれる人もいるから。学園生活のあいだで自分を変えるなんてのは難しいかもしれないけど、今みたいに、一瞬だけなら···たった一瞬だけなら、自分の嫌だと思った「役割」みたいなものは変えられるんだよ。その一瞬に憧れて、人と人との関係を決して諦めなければ···大体の人間は自由になれる。その過程でまた寂しくなったら、いつでも来いよ。」   (2021/11/5 21:33:15)

天容 レイス____「おはよ、真面目クン。何、昨日のこと気にしてんの?別に大丈夫だよ。···何、昨日より生気のある顔色して。ただ触れてやっただけなのにあんなに舞い上ってたのどこのどいつでしたっけー?···プッ、ホント真面目クンって感じのつまんない反応!··················また「悪い子」になりたくなった?ちょっとは楽になってくれたのかな······そう。それが本音なら超嬉しいんだけど。ックク···これからもよろしくね。真面目クン。」(···本当に彼は幸せになれたのかな。)(引き返せない所まで連れて行ってしまったような気持ちになる。それならば、せめて··················。)   (2021/11/5 21:39:42)

天容 レイス『神を癒した酒のように』   (2021/11/5 21:40:52)

おしらせ天容 レイスさんが退室しました。  (2021/11/5 21:40:54)

おしらせ黛古金さんが入室しました♪  (2021/11/5 22:22:31)

黛古金玄関から出ていこうとした時、手首を掴まれた。…まただった。最近はずっとこうだった。友人の家に行くと言っているだけなのに。一体何を心配しているのだろう。どうせ自分のことなんて、いざとなったら見捨てることになるだろうに。「言いましたよね……友人の家に行くんです」苛立ちを覚えてしまったせいか、口調に力が籠る。はっとするも、謝りはしなかった。「…本当にそいつは友人なのか?」手首を掴むその力が、強くなる。痛い。友人な訳…ない。もっと、深い関係だ。でもそんなことを言ってしまえば、どうなるか。隠さなくてはならない。「友人ですよ。父さん、何を心配しているのですか?俺は貴方が言わない限り、絶対に貴方の元を離れることはないですから」目の前の父を嫌っている筈なのに、こんな台詞が平然と口から出てくることに、悪寒を覚える。どうして。   (2021/11/5 22:23:43)

黛古金……また、手首を掴む力が強くなる。血流が悪くなってきたのか、手首の先が冷たい風に当たっているかのようになっている。「……そうか…いや、だが…最近、やけに調子が良さそ」「あの」言葉を遮る。時間が刻一刻と過ぎてゆく。このままでは約束の時間に遅れてしまう。「…俺は……友人を選ぶ権利すら、貴方に握られなくてはならないのですか?」父は、言葉に詰まる。きっと、今、俺は…酷い顔をしている。しかし、もうこれ以上、大切な人を友人呼ばわりするのは辛かった。早く…会いたい。だから、さっさと、その手を……「すまなかった。穿ちすぎた。行ってこい…夜までには帰れ」面食らった。謝るなんて、思っていなかった。掴まれた手首が解放される。一気に血が巡る。「分かってますよ。行ってきます」玄関のドアを開ける。閉めるとき、隙間から父の顔を見ようとした。が、既に背を向けていて、感情は読めなかった。手首を見てみると、真っ赤に手の痕が残っていた。それはまるで、自身を縛る手錠のようだった。……行こう。こんなこと、気にするだけ無駄だ。   (2021/11/5 22:23:46)

黛古金((誘拐成りの直前譚です、父親との攻防(?)   (2021/11/5 22:24:09)

おしらせ黛古金さんが退室しました。  (2021/11/5 22:24:13)

おしらせ千葉涼介/天容レイスさんが入室しました♪  (2021/11/20 08:06:55)

千葉涼介/天容レイス(今日で定期テストの日程は終了した。また一つ卒業に近付き、哀愁に浸ってしまいそうにもなる。自動販売機で当たりが出て、その寂しさは和らいだ。当たった所を一人で写真を取って、後でクラスや生徒会のグループチャットに自慢してやろうと思いながら、一足先に生徒会室に辿り着いた。中へ入って椅子で寛ぐ。その手には無難な緑茶よりもほんの少し趣向を変えて冒険してみたストレートティーのボトルが二つ握られ、静かで暖かな陽射しの差し込む窓から景色を眺めていた。ふと、今日の現代文のテストの内容の一部を思い起こした。特段好きでも嫌いでもなかった筈の現代文のテスト__本来であれば主観は捨てて本文に対し客観的に取り組むスタイルである筈だった。しかし、書かれている内容はどこか特徴的であったのだ。「これも一つの考えかもしれない」と自分には納得させられてしまいそうになる内容···レイスの脳裏にその一部が過ぎる。   (2021/11/20 08:08:01)

千葉涼介/天容レイス〔·····しかし、『ある者の裡側に存在する《実体》を捜し当てることは誰にとっても困難である』という諦観的な主張が成立することはまずないであろう。否、それを甘んじて認めてしまうことにこそ現代人の問題が表れるとも取れよう。ある者の《実体》を見えない状態にしているのは、それを隠す意図が彼にあるからという要素も当然ある。だが、彼の環境要因はさておき、彼の《実体》に対して目を背け、決して介入しまいという人間の無意識な忌避が、その《実体》を余計に不可視になってしまうケースを考えたことはないだろうか。ここで注意すべきは、彼の全てを野ざらしにするような行為は避ける必要が·····〕)   (2021/11/20 08:08:19)

千葉涼介/天容レイス「·····度肝、抜かれそうになったな。」(事実、自分は他人の深い所へ干渉しない。“友達”という距離感に甘んじて、未来から目を背けようとしていたのは事実だった。自分の力では決して変えられないものが必ずある。それは他人にとっても同じで、皆それぞれの枷があると。しかし·····最近、レイスの世界に大きく踏み込んできた人が二人いたのだ。生徒会のメンバーの誠と古金は、彼らの未来に自分を招いてくれた。そういう経験もあって、余計今日の現代文の文章に心を左右されたのかもしれない。)   (2021/11/20 08:09:02)

千葉涼介/天容レイス「·····そうだ。」(一人、今までで最も付き合いやすく、けれどあっさりしていて、ある意味距離感の掴みにくかった同級生がいる。生徒会長の、一見素晴らしく充実した学園生活に、どこか違和感を覚えていたのかもしれないと反芻する。ただの思い違いかもしれない。自分が顔を隠したり、スターポイントを70に保っていたりして、どこか猜疑的になっているだけなのかもしれない。けれど、どうも他人事とは思えないという感情が芽生えつつある。自分が前に誰かの未来に必要とされたように、もう少し人に踏み込んでみたい。その情が芽生えたのだった。)「会ったら当たった方の、日頃のお礼にでも渡そう。」(もう少し距離を詰めよう。結局は簡単な行動をとることに決め、独り言を呟いた。)   (2021/11/20 08:09:17)

千葉涼介/天容レイス(定期テストが終わり、クラスの全員が安堵したような様子でテストの出来やこの後の予定についてあれやこれやと会話している。テストの出来は上々、そんなに苦でもない。自分はといえば勉強は同級生に教える一方で、教室にいても図書館にいても頼まれ事の連続だ。それも軽くこなしたのだが何度も何度も頼まれれば自分を無償の塾だとか思っていないか?なんて思ってしまう。廊下で騒いでいた小さな後輩たちのトラブルに注意喚起をしながらそう思っては時計を見れば、生徒会会議の時間が迫っていることに気付いた。急いで話を切り上げて廊下を走っていく。人混みに紛れているから教師には見つからない。会議室にギリギリ間に合ったことに胸を撫で下ろし、会議室に入る。)「…っはぁ、ギリギリ間に合った…!」(先にいたのはペットボトルを2本持っているレイスの姿のみで、他のメンバーや教師はまだ来ていない。定位置に座る。)   (2021/11/20 08:10:28)

千葉涼介/天容レイス(扉が開く音に顔を向けると、走ってきた様子の涼介の姿が目に飛び込んできた。)「涼介くん。」(相手の名前を口に出して手を振る。生徒会の仕事である会議の開始間際に来たという状況を考えて、恐らく道中で話しかけられていたであろうことを察する。定位置に座る彼に「お疲れ。」と一言掛ける。)「テスト終わったのに会議はちょっとダルいんだけどなぁ〜ッ。今のところ特に学園の運営で話すこともないだろうし」(苦笑しつつ話し掛ける。他愛の無い、誰とでもできるような会話から始めた。)「そういえばオレから皆に提案しようと思ってたんだけど···卒業するまでに生徒会の皆で旅行に行きたいなって思ったんだよね。実現できるかはわかんないけど···もし行けたら会長も行く?」(自分の椅子を涼介の方に近づける。机に肘から下の腕を置いて、上半身を少し机の方へ傾ける。「普段と違ったことをするともっと仲良くなれるらしーぜ。行かね?」と小声で付け足し、それとなく旅行企画に誘った。)(そうこう会話している間に少しずつ役員が揃い、今にも寝落ちて倒れそうな先生も一緒に入室する。会議が始まる時刻となった。)   (2021/11/20 08:12:47)

千葉涼介/天容レイス「特に話すことがないのはいつも通りだと思うよ、前もすぐ終わったし。今回もすぐ終わるよ」(手を振り返して他愛もない会話を始める。こうして話している日々も長くは続かないと思うと少し名残惜しさが込み上げてくる。レイスはいつも明るく誰に対しても平等に関わっているのを見るが、本質が掴めない。人の腹を探るようなことはしたくないが、レイスは意図的に何か隠しているような偽っているような何かを感じる。だからといって彼の温情や人格を疑うような愚行はしない。本心がどうであろうと、自分の知っている彼を受け入れるだけだ。)「旅行?いいなそれ。もうすぐ俺らも卒業だし、やるなら行くよ。なんなら俺らで計画する?」(生徒会での旅行に賛成し、レイスが小声で付け足した声を聞き、返事をしようとしたところで時間になる。眠気が限界なのかすでに疲れ果てている教師を尻目に会議を進めていく。)   (2021/11/20 08:14:13)

千葉涼介/天容レイス(丸めた人差し指の関節を唇に当てて何か考えるような仕草をした後、当たったボトルの方に視線を少し落とすようにして首の角度をずらす。)「案外、今回に限ってはそうじゃなかったりして?」(話の中で提案した旅行の計画に賛同してくれたのが嬉しく、機嫌が良さそうに両方の手を組んで顔の前に持ってきて涼介の話す一語一句に頷いたのだった。)(そして会議が始まる。会議を進めていく彼の横顔を眺めながら〈ああやって話したの、いつぶりだったっけ〉と記憶を辿る。思えば涼介は、本当に色々な生徒に囲まれているような印象だと感じた。その光景を自分は遠くから眺めていたことの多さにふと気付く瞬間であった。自分の交友関係はあくまで囲まれるというよりも隅々まで自分から接しにいくという点で、自分の意思があり都合があった。反面、涼介を傍から見れば、人望の厚さを強く感じる。   (2021/11/20 08:16:37)

千葉涼介/天容レイス〈でも、彼からオレに話しかけられたことは?〉点々と浮かぶが、頻繁ではない。というより、涼介が普通の学園生活で誰かに話しかける所を自分はあまり見てこなかった···と、次々に記憶を巡らせるが、そこで自分にストップをかけた。相手を勝手に推し量ろうだなんて、馬鹿なことをしたと反省する。なんとなくではあるが、彼との距離感の掴めなさの原因の一部が分かったような気がした。〈やったこと無いこと一緒にしたら、ちょっとは距離が近くに感じられんのかな〉)(会議の要点は終わったハズだったのだが、思ったよりも細かい事項を非常に効率の悪い様子で眠たげな先生が読んでいる。「そこさっきも読んだんじゃないかなって」、と三度言ったが、記憶もあやふやなのか効果が見られなかった。そんな時に先程思ったことを思い出す。〈「会長」を連れ出してみたい〉。そこからは行動が早かった。欠伸をする先生を横目にメモ用紙を1枚取る。そしてシャーペンで文字を書き、隣の席の涼介の方に視線を送って用紙を見せる。「温室行かない?」と書かれた紙を持ちながら机上に腕をついて首を少し傾げるようにして、イタズラそうな柔らかい微笑みを向けた。)   (2021/11/20 08:16:41)

千葉涼介/天容レイス(いつまでも堂々巡りな会議。同じところを何度も言っては指摘の繰り返し、流石にこれでは先に進もうにも進めない。生徒の目の前なのに堂々と寝落ちしそうな教師を見てはこんなんでいいのかなんて思ってしまうが、この学園は教師も生徒も自由奔放だ。今更そんなことに気付いてため息をつくが、とりあえず会議をどうにかして終わらせないといけない。時計を見るともう三十分近く経っていた。いつもは十分くらいで終わるはずなのにな、と呑気に思いながら自然とレイスの方に目が動く。「温室いかない?」と書かれたメモに目を向ける。詳しくは書かれていないがおそらく会議を抜け出そう、ということなのだろう。レイスにそんなことを誘われるのは初めてのことで少し戸惑いもありつつ、断る理由もなかった。レイスの本心を知りたいという懐かしい好奇心に背中をつつかれ、今すぐにでも抜け出したくなる。だがそんなことをすれば古金や来夢辺りに引き止められるのはあまりにも明白だ。肯定の意を示すようにレイスに向けてにやりといつもと違う悪戯な笑みを浮かべる。)   (2021/11/20 08:18:08)

千葉涼介/天容レイス「…このままだと終わらなさそうだし、今日は一旦ここで切り上げてまた後日話し合おうか。先生も寝てる事だし、事情は俺から説明しておくよ」(といつもの顔に表情を変えて会議を終わらせ、帰るように促す。寝ている教師の元には先程言った言葉を概ね言葉通りに書き、)「それじゃ、行こうか」(レイスに再度顔を向ける。その顔にはあの時とは違う笑みを浮かべている。)   (2021/11/20 08:18:10)

千葉涼介/天容レイス(彼のこんな笑顔は初めてみた、と内心驚き、その表情にこちらの口許が綻んでしまった。えも言われぬ高揚感や興味が沸き上がり、嬉しそうに彼に向けて親指を立てた。)(先程の笑みとは異なった平生通りの相手の笑みに応じ、会議室を出る。)「ははっ、応じてくれてありがとう!···まさか会議まで終わらせてくれるなんて。」(彼の器用な施しによって先生を差し置いて廊下に出てしまったという初めての状況にドキドキしながらも そのはしゃぎたくなってしまう気持ちを悟らせまいと、沸き上がる感情を抑えるように声のトーンを落ち着かせる。)   (2021/11/20 08:19:35)

千葉涼介/天容レイス「温室って全然行ったことなくてさ。後悔する前にゆっくり見てみたかったんだよね」(自分の後頭部に両手を回しながら 相手の真横より一歩前に足を踏み出し、涼介の双眸を前髪の隙間から捉える。)「先生が起きて追って来る前に、早めに逃げない?···子供っぽいかな?」(“ちょっと悪いこと”をするのを楽しんでしまう情に駆られたように、幼げな言い回しで笑い混じりに耳打ちした。会議室の出口から真っ直続く廊下を少し進んで角を曲がれば、会議室側から自分達は見えなくなる。起きた先生が怒って追いかけてくる可能性はむしろゼロにすら等しいが、彼を振り回してみたいという小さな欲望からの提案だった。会話の円滑化の目的以外で誰かを揶揄ったり茶化したりして楽しく過ごすような経験は自分には無いことだったが、常に人と距離を保つ筈の自分の足取りはいつもより軽く、ゆっくりと加速していくように涼介の方を振り返りながら歩き始めた。)   (2021/11/20 08:19:38)

千葉涼介/天容レイス「はは、あのままじゃいつまで経っても終わらないしね。」(困ったように笑いながら返答し、楽しげな様子のレイスを見て自然と顔が緩む。温室に行くのはなかなか機会はないし、授業で行くかサボりに行くかどちらの方が多いかといえば明らかにサボりの方が多い。自分はサボったことはないが、“そういう生徒”は温室辺りによくいることが多い。そのせいかいつの間にかそういう印象が染み付いているのを感じる。)「いいよ、早くしないと起きるかもしれないし早く行こう」(耳打ちで”ちょっと悪いこと“を唆されれば二つ返事でそれにのる。教師が追ってくることなんてほぼ無いことはきっとレイスもわかっているのだろうが、今は悪戯を企む子供のように多少悪いことをしても許されるだろう。レイスからそんなことを言われたりすることは今までない。それどころか、レイスがこうして人を連れ出しているところを見たことも聞いたこともない。どんな風の吹き回しなのだろうか。卒業前の思い出作りにしては物足りない。何か事情があるんじゃないか、と自然と考えながらレイスの一歩後ろを歩く)   (2021/11/20 08:21:01)

千葉涼介/天容レイス(廊下の角を曲がる手前あたりで、歩調を合わせるように歩くペースを少し落とした。折角ならば より時間を共有できるような過ごし方をしようと思い、温室へ辿り着くまで先程話した旅行の企画などの話をしながら目的地へと向かっていった。 )「わ···これは、すげー綺麗。フフ、綺麗だね!」(温室には楽しそうに談笑している生徒もいれば、文化祭の計画を立てる生徒達もいた。植物の上品で美しいレイアウトに内心では拍手をしつつ、この場所に一緒に入ってくれる人が居ることに少しの感動を覚えたのだった。思ったよりも声のトーンがハイになって響いてしまい、「涼介くんも高い声出してよ」と冗談めかし、笑って失態を誤魔化そうとする。)「あそこのベンチ座ろっか」(落ち着きと無邪気さを混ぜたような声音と共に相手の方へ顔を向け、日陰になっているベンチに手先を伸ばす。)   (2021/11/20 08:22:12)

千葉涼介/天容レイス「めっちゃ広い……!」(両手で数えられる程度でしか温室に来たことはなく、あまり記憶にもないため改めてその広さと温かさに感激して目を輝かせる。隣のレイスも同じような反応をしたが、いつもより高めの声が中に反響していた。和気あいあいとしている生徒は気付かないだろうが、会話もまだしていない2人にとっては充分聞こえる大きさだった。誤魔化すように高い声出してよ、と言われれば「裏返ったの誤魔化すなよ」と笑いながら軽く言って指さされたベンチに2人で座る。ここは日陰で涼しくて心地よい。天井から差し込む日光が大きな葉や花弁を照らしつやつやと輝いている。話し声はあるもののあまり気にならず、気を抜いてしまえば眠ってしまいそうだ。)「こうやっているのも残り少しなんだね」(ぽつりと呟き、哀愁を孕んだ目を伏せる。)   (2021/11/20 08:23:05)

千葉涼介/天容レイス(この植物園へ優しく射しこむ陽の光に西洋の風景画を思い出す。ご機嫌じゃない、と自らの心の中で声を漏らし、目を瞑って隣の肩に自分の肩を寄せた。)「···本当に。どうしてこんなに早いんだろうね。」(そう言いながら、目を伏せられたその横顔に吸い込まれそうになる。相手には見えない自分の瞳は微かな潤みを帯びる。俯き、唇を結ぶ。この時間を失ってしまいたくないと願う。だが、自分の悲しみよりも涼介の方へ意識が向いていた。自らの落ち込む様子は霧散し、にこりと口角を上げた。「プレゼント。さっき自販機で当たった」と言い、ストレートティーのボトルを涼介に渡しながら、少し周囲を見て直ぐに視線を戻す。)「みんなと離れたくない?」(彼の反応を受け止めようと思い、涼介の肩に手を載せて支えるように掴んだ。)   (2021/11/20 08:25:01)

千葉涼介/天容レイス「くれんの?ありがとう」(差し出されたストレートティーを受け取り、結露で濡れたペットボトルを開けて一口飲み込み、落ち着きを取り戻すように息を吐いて悲しげな顔を変える。)「やっぱり、3年間楽しかったから。ここを離れるのは寂しいかな。レイスはどう?楽しかった?」(悲しげな雰囲気が漂う中、レイスに肩を支えられる。あと少しと言っても数ヶ月はあるのだが、皆進路に向けて何かと忙しくしている。レイスは高校生活、楽しかったのだろうか。レイスは色々な人間と関わっているのを知っている。でもそれは上辺だけでどこか一線を引いているような感覚がある。それ以上深く踏み込まない、踏み込ませないようなものがある。それ自体は誰にだってある事、特別気にすることでは無いのだが、彼の場合はその一線を特に気をかけている気がする。その一線を超えたい、 と思うことはないが、その一線に触れてみたいと思う。)   (2021/11/20 08:26:08)

千葉涼介/天容レイス「本当に楽しかった。この三年間を忘れることができないくらい。“皆”と思い出を沢山作ったから。オレにもこんな生活が送れてたんだなって、ずっと思ってると思う。」(そっと肩に置いた手を離し、爽やかに言い切る。人の裡側に深く踏み込むようなことはこれまで決してしなかった。本当は、人を所有したくなる感情を持ちたくなかったのかもしれない。薄らと悟る。本当は、あともう少し一線を越えようとしてもよかったのかもしれない。「所有」と「支配」を混同していたのだ。人は所有し合い、居場所を求め合う。そこに何かしらの救いを見出そうとすることもできる。自分は家や事務所の所長に「支配」されていただけで、自身は相手に敬意を持って所有し合おうとしてもよかったのかもしれなかった。しかし、今までに染み付いてきた人間関係の距離の置き方···その一線の引き方を変えるのも難しいかもしれないとも思った。〈···今、あれこれ考えるのはやめよう。〉心の内で呟く。言い切った後に少し無言になってしまったことを自覚した。今日の目的は一緒に悲しむこととは別にあると思い出し、また周りを見る。今度は“大丈夫そう”だった。)   (2021/11/20 08:30:03)

千葉涼介/天容レイス「「会長」が楽しかったなら、もっと楽しませてあげたいな。後先のことなんて考える暇も無いくらい」(周囲には生徒が点々と見当たる。涼介の方へ、再度ゆっくりと顔を向ける。フッ、と静かに唇を笑わせ、流れるように自分の上体を動かして彼の首にキスをして、直ぐに元の姿勢に戻った。)「ねえ。今困ってる?」(悪戯心の芽生えたような顔になり、相手の反応を窺っている。やはり会長は、人のことをよく考えてくれる人間だ。少なくとも自分に対しては、今の通りとても優しい。何より頼りになる。自分はその会長の方をよく知っているし、それは彼の本心なのかもしれない。自分はそんな涼介に、やはりどこか違和感を抱いていたということを自身に認める。どういった原因で彼が生徒会長として頼れる男になったのかを知りたい訳では無い。ただ、レイスは心のどこかで涼介のペースを乱してみたかったのかもしれないと思うようになる。皆が彼に頼って彼が皆のことを深く考えるのなら、自分は彼を困らせて彼に目の前のことへ対処させたいと。嫌がられてもいいから彼を休ませたいという気持ちが高まり、一瞬誰も見ていない隙を衝いて行動したのだった。   (2021/11/20 08:30:20)

千葉涼介/天容レイス今日はいつもと変わったことばかりが起こる、それは自分の行動に対しても言えるなと思いながら悪戯に笑い、涼介へ「お互いにやったことない事してみない?」と提案し、彼の肩に腕を回すようにして丁寧に頭を撫でた。気が動転したと思われたり、バカだと思われたりしていないか不安になる。こんなに人に距離を詰めたのは初めてのことで、本当は心臓がバクバクしていた。同時に、これから人が見ていない隙をついてどんなイタズラをしてやろうかとも考えている。相手が我を忘れるようなことをしたいな、などと逡巡しており、思考回路は冷静にして平生からは明らかにどうかしていた。)   (2021/11/20 08:30:24)

千葉涼介/天容レイス「…そう。よかった」(多くは返さず、さらりと一言だけ返す。本人がどう思うのかは分からないが、あまり多く語らない方が良いと思ったのだ。レイスの語り口から見て、少なくとも楽しかったというのは嘘ではないようだ。その返事だけで十分だったのだが、レイスにまた声をかけられる。「後先考えられないくらい楽しませたい」と、そんなに自分を労ってくれているのだろうか。そこに感謝しなきゃいけないと思っていると、首元に何かが触れた。唐突にされたせいで驚いて身を跳ねらせる。自分は今、何をされた?いや、何をされたかはわかっているのだが理解が追いつかない。今、レイスにキスされた。確実にされていた。いつぞやの王様ゲームのことを思い出し、だんだんキスされた事実を身体が認めていくうちに混乱してくる。)   (2021/11/20 08:32:54)

千葉涼介/天容レイス「…!?え、今、何、えっ!?待っ、キスした!?えっ!??」(驚いてレイスの方を向き、困っている様子の自分を楽しんでいるようなレイスに肩を落とす。いきなりされたことに対して驚いていたが、不思議と嫌悪感というものはない。これが信頼というものなのか、友情というものなのか、はたまた別のなにかか。「こ、困ってはないけど…」と口を曇らせ、レイスに目を合わせる。本当に彼は何を考えているのだろうか。気づけば思考回路や頭の中がレイスでいっぱいになっているのにも気付かない。何を考えているかはわからないが、彼のことを知りたい。理解できるとは思わないし、彼がそれを許さなくとも、それでも彼の琴線に触れたい。そんな好奇心に背中をつつかれるがそれを振り払うように息を吸って吐き、落ち着きを取り戻すと頭を不意に撫でられる。「お互いにやったことないことをする」、というのは具体的にどういうことだろう。今まで自分たちでやらなかったこと……?怒涛の展開に追いつかない頭を無理やり追いつかせ、レイスに聞き返す。)「やったことがないこと…?」   (2021/11/20 08:32:56)

千葉涼介/天容レイス(見たことの無いような反応をする涼介の顔を覗き込み、意地の悪い表情を作りながら「した」と静かに応える。)(先程の慌てぶりや、自分の方を向いて困ってはいないと応える涼介の声を受けて、その様子に罪悪感と同時に愛らしさすら感じた。息を吸って吐き、自力で落ち着く彼を見て、よく頑張るなと感心する。やめてあげたくなりながらも、この先どうなっていくのかという興味を満たしたい欲が勝った。)「相手が思ってもみないようなことをして驚かし合うって、俺達にとっては新鮮な気がしない?確か何かの研究でそういう事をすると、相手のことや自分自身について深く知る契機になるとか言ってたの見て面白いなって思ったんだ。勿論、無理にとは言わないけど。」(研究の内容は全くのデタラメであった。相手に戸惑いを与えすぎて、落ち着くように頑張らせても酷だと思い、何か目的のある体裁を作った方がやりやすいと悪知恵を働かせた。   (2021/11/20 08:38:10)

千葉涼介/天容レイス相手がデタラメに気付くかはさておき、こうすることでもっとお互いに生身の状態で接することができればいいと思うのだった。何にも囚われない、名前すらないような状態で共に在れたら素敵だな、という仄かな願いを抱きながら、また相手が少し戸惑うように、周囲からは見えない位置で涼介の指と自分の指を絡めるようにして手を繋ぐ。「オレばっかり意地悪してごめん」と、反省の色というよりは弟をあやす様な優しげで明るい声を渡す。)「流石に一方的に見てるなんてフェアじゃない、か…。…涼介君が居る時だけはいいかな。」(手を繋ぎながら、ポケットから小さなポーチを取り出し、片手で器用に開けてヘアピンを取り出す。)「前髪、留めてくれる?」(ヘアピンの乗った掌を涼介の前に差し出して、そのヘアピンで自分の前髪を好きなように留めるようお願いする。「やったことなさそうな気がして。」と言い、少し目線を下に向けた。学園生活中、こんな至近距離で自分の顔を晒したことなんて無かったものだから、どこに目線を置いたらいいのか分からずに目を少し伏せる。)   (2021/11/20 08:38:13)

千葉涼介/天容レイス「へぇ…初耳だな、そんなことあるんだ。面白そうだし、やろっか」(レイスから初めての実験を聞き疑うことも無くそれを信じる。何をすればいいのかわからないが、とりあえず今までやらなかったことをすればいいのだろう。レイスに何かを……。今思い返してみれば、人に何かをされることはあってもすることはあまりなかった、実を言うと人に何かを施したことによる仕返しに怯えていたというなんとも情けない理由なのだが、出来れば察されたくはない。)   (2021/11/20 08:40:20)

千葉涼介/天容レイス「いいの?見せて…」(ヘアピンを受け取りレイスに聞き返す。自分にならいい、と言っていたがそれはどういう意味で受け取っていいのだろうか。レイスはずっと自分にならされてもいいと言っている。それは言葉通り何をされてもいいということなのだろうか。それとも自分ならそんなに過激なことはしてこないだろうという信頼なのだろうか。自分だってその気になれば__。ここから先は考えないことにして、少し後ろめたさを感じながら前髪に手をかけ、両目が見えるように調整してヘアピンで前髪をとめる。伏せられている目を見るのに何故か罪悪感が湧いてくるが、初めて見たその素顔に自然と目が惹かれていく。初めて見た瞳に目が釘付けになり、思わず顔を近づけて覗き込んでしまう。殆どゼロ距離といっても過言ではないような距離まで顔が近付いていてもレイスに夢中で気が付いていないようだ。)   (2021/11/20 08:40:23)

千葉涼介/天容レイス(実験という出任せを涼介は信じてくれたようだった。自分以外の人に騙されなければいいなと思いながら、聞き返す涼介に「いいよ」と答え、彼と絡めた手を離す。前髪に触れられて両目が露になり、心臓の鼓動は逸った。あれほど強引に悪戯をした自分に対して優しく紳士的な手つきで前髪に触れる様に、今度は自分の方が戸惑ってしまいそうになる。目を合わせてしまったら、某かの衝動に突き動かされそうな予感がした。今迄ずっと人と一定の距離を置いて自制してきた筈だったのに、涼介の前では意識していた境界線が刻々と薄らいでいく気がする。先程までは自分の方が涼介の調子を狂わせていたつもりであったし、もし彼が自分に甘えてきたらそれを抱き締めたいという欲望すら持っていた筈だった。その筈が、今更自分の方がとっくに彼に呑まれていたのではないかという気付きが自分の脳髄に浸透していった。   (2021/11/20 08:44:25)

千葉涼介/天容レイス涼介をもっと近くに感じたい。自分の深い部分まで涼介に入り込んできて欲しいと、想いが熱を帯びて加速していく。欲求に支配され涼介に触れてしまいそうになるのを堪え、顔を少し上げようとした所だった。涼介との距離がほぼゼロと言える程にまで近くなっていたことに漸く気がついた。目を泳がせることすらままならない。眼前の全てが彼一色に支配されて早鐘を打つ心音と共に、いつかの王様ゲームの時には無かった別の感情が溢れる。脳内が涼介のことだけでパンクしそうだった。彼はこの状況を自覚しているのだろうか。頭がどうにかなってしまいそうになり、蕩けそうになりながら涼介の両肩に触れる。当初涼介に自分の素顔を見せようとしたのは、自分ばかりが彼の悪戯な顔や 愁いを帯びた表情、キスをされて混乱してしまう様子などを自分だけが一方的に見つめていたからだった。それでは一方通行で、勝手すぎるものであると。言い換えれば、互いに互いを見つめたいという理由が無意識下に存在していた。   (2021/11/20 08:45:01)

千葉涼介/天容レイス今やその理由すら、やがて別の欲求へと変化したようにも感じるが、今はそんなことを考える余裕もない。涼介に、自分に対して恥ずかしい事などをさせて楽しむ筈が、こんな風に思考が止められてしまうなんて聞いていないと心の声が出そうになる。この至近距離では 到底適わなかった。辺りは段々と夕焼けの景色と変わり、人の気配もいつの間にか消えている。不意に夕日に照らされる涼介の顔に見惚れてしまいそうになり、途端に何か焦りのようなものが付随する。衝動的に感情を押し隠すように、目を閉じて 涼介の唇を奪った。数瞬重ねた唇を離す。互いの顔は依然として近いまま涼介の首の後ろへゆっくり腕を回した時、自らの恋を悟る。こんな展開は反則だろ、と思って呆然と目を細めつつ、涼介からのキスを乞うように彼の胡桃色の瞳の奥を見つめ続けた。)   (2021/11/20 08:45:06)

千葉涼介/天容レイス(目が合う。惹き込まれるようにまじまじと見つめる。吸い込まれそうなくらい綺麗だ。目の中に映っているのは自分しかいないはずなのに、その自分すら美麗にに映る。レイスの視界を自分だけが支配していることに何故か喜びに近い感覚を覚えていた。顔が近いのはわかっているのに目が離せない。もっと近付いて、触れて、知りたい。もっと近付いて、触れられて、知って欲しい。そんなことを人に対して本気で思ったのはレイスが初めてだった。そんな感情、まるで恋みたい。頭に思いついた安直な考えを否定しようとするができなかった。思い当たる節ならある。まさか本当に?いや、それも雰囲気がそうさせているだけで本当はそうでもないんじゃないか。レイスが俺と同じ感情を抱いているとは限らないんじゃないか。自分だけの感情を押し付けて不快にさせないだろうか。途端に押し寄せてくる疑問と漠然とした不安に耐えきれず目を逸らそうとした瞬間、レイスに唇を奪われた。感覚を受け入れた途端、さっきまでの不安は霧散し疑問は杞憂に終わった。   (2021/11/20 08:46:08)

千葉涼介/天容レイス離れた後の目を見ればはっきりと分かる、レイスも自分と同じ愛情を抱いているんだ。それもただの愛情ではなく、恋い焦がれる者へ向ける愛情を。分かっていたけれど、自覚したのは今だった。今まで見て見ぬふりをしていたけれど、引き金を引いたのは彼方から。一度自覚してしまえばもうする前になんて戻れない。愛しさに身を任せてレイスを抱きしめ、唇に触れるだけのキスをする。夕焼けを映して橙に染まっているレイスの眼を頭に焼き付けながら。)   (2021/11/20 08:46:10)

千葉涼介/天容レイス____Intermission________   (2021/11/20 08:48:37)

おしらせ千葉涼介/天容レイスさんが退室しました。  (2021/11/20 08:48:38)

おしらせ千葉涼介/天容レイスさんが入室しました♪  (2021/11/20 21:43:49)

千葉涼介/天容レイス(待ち焦がれた返事を受け止め、目を瞑って涼介の感触に浸る。恋に落ちることの意味を体が理解し、熱が胸から全身へ染み出すように広がっていくのを感じた。自分も同じ気持ちで涼介を抱きしめる。体の輪郭が相手に伝わってしまうくらいに、制服と制服を徐々に近付けて重ね合わせた。彼の瞳を想い、涼介と抱き合う手を離すことが出来ない。次に目を開く時にどんな風に互いを見ていればいいのかもわからないまま、それでも彼と見つめ合いたい気持ちが勝る。名残惜しそうに唇を離す。このまま顔が近いままだとずっと唇を奪い続けてしまいそうだと思い、少し顎を引いて涼介に視線を合わせる。夕日はもう時期沈みそうで、夜の帳の下りる頃合だった。)   (2021/11/20 21:45:46)

千葉涼介/天容レイス「…多分、今日のことが一番忘れらんないね」(こんな自分は気がどうかしてると自覚しながら、いままでの自分が相手の存在によって少し変化したことに対する不思議な歓びが込み上げてきた。彼のことしか考えられない、この理性を失った感覚に、どうしても照れ笑いが抑えられなかった。最高の愛想で笑いが漏れてしまう。寮で眠る生徒以外は基本的には帰らなければならない時刻なのに、涼介をどうしても離してしまいたくないのか、抱きしめて密着した体を離さないままでいる。)   (2021/11/20 21:45:54)

千葉涼介/天容レイス「本当にね。ずっとこのままいられたらいいのに」(本心をありのまま吐き出す。これもきっと前の自分たちならできなかっただろう。互いの目を見つめることに抵抗もなく、ただ見つめていた。瞳を、正確に言えば“天容レイス”そのものを。自分の知らないレイスを含め、全てを愛し、恋いている。冷えた空気が頬を撫でても寒さを感じない程、密着した身体の温もりと熱はこもったままだった。人を愛するということは、即ち自分の全てを相手に捧げ、受け入れること。満面の笑みを浮かべたレイスと同じように、彼も心からの笑顔を浮かべた。もうバスは行っているのだろうか。帰りが遅くなるのはよくあることだから特に気にすることはないし、時間はかかるが徒歩でも帰れる距離だが、それでも今は離れたくなかった。今日は帰りたくないな、なんて言ったって自分には寮の部屋はないが。)   (2021/11/20 21:46:36)

千葉涼介/天容レイス「…俺はレイスのことが好き。自覚したのは今だけどもしかしたらもっと前から好きだったのかもしれない。俺と、付き合ってほしい。」(ベタな台詞だ。だが紛れもなく本心なのだ。どんな答えが来るのか、多方察せていてもやはり胸は波打つ。しっかりと目を合わせているおかげか目の中に自分がくっきりと見える。するりと指がレイスの上半身を駆け下りそのままベンチに落ちる。)   (2021/11/20 21:46:38)

千葉涼介/天容レイス(彼と見つめ合う時間が何より愛おしかった。もう、自分のすべてを彼に知られてもいい。何を思われようとも、これ程までに心を溶かされてしまったなら、きっとすべて受け入れてしまえる。そして、涼介のすべてを受け入れ、彼を幸せにしたい。)(ベタな台詞が、ただただ嬉しかった。自分は自分以外に、こんなに幸せな男を知らない。「喜んで。あなたを幸せにします。」心からの言葉を返そう。)   (2021/11/20 21:47:47)

千葉涼介/天容レイス(……?)   (2021/11/20 21:47:58)

千葉涼介/天容レイス(???)   (2021/11/20 21:48:09)

千葉涼介/天容レイス(?!!?!?!?)   (2021/11/20 21:48:32)

千葉涼介/天容レイス〔彼の《実体》に対して目を背け、決して介入しまいという人間の無意識下の忌避が、その《実体》を余計に不可視にしてしまうというケースを考えたことはないだろうか。ここで注意すべきは、彼の全てを野ざらしにするような行為は避ける必要があり·····〕   (2021/11/20 21:48:45)

千葉涼介/天容レイス(________!!?!?!!!?!?!?)   (2021/11/20 21:49:05)

千葉涼介/天容レイス「…、あれ?……っ、待って…ううん、いや、…でも。なんで、違う、僕はちゃんと…目の前の、…介が…好きなはずなのにっ……。(突如、違和感が胸中を襲った。今目の前にいる彼が自分の瞳を見ている時__今も涼介が見ているのは、自身の瞳に映った涼介の姿そのものなのだと思う。彼の胡桃色の瞳の焦点が自分の瞳の奥からは少しずれて、その表面にあるのだということは解っていた。ただそれだけで、そんなことは別に疑うべくもなく何の不自然でも無い。そのはずなのに…自分は、当初、「涼介」が紳士的で人望が厚く完璧で、まさに生徒会長に相応しい男である、というのがほんとうに真実であるのかどうか疑問に思っていた…その振り出しの記憶へと急激に追憶し始める。   “今目の前にいる「会長」は、自分の瞳に映った自身の姿を本気で「涼介」であると信じているのだろうか。”      (2021/11/20 21:50:15)

千葉涼介/天容レイス突然浮かんだ疑問に、解いてはいけない鎖が巻き付けられているように感じる。その疑問の意味を、きっと軽率に解読してはいけない。こんなこと、考えてしまいたくない。しかし相手の裡に踏み入るという恋の気持ちが、入り込みすぎてはいけない所にまで足を踏み入れさせようと誘ってくる。何故、自分はそもそもこの期に及んで彼のあるかもわからない《実体》について探ろうとしている?この引っ掛かりは、そもそもなぜ起きている?「会長」は、確かに自分を愛してくれていた。その瞳も、今までの言葉も、そのすべてが紛れもない“彼の本心”だ。「会長」はきっと、「会長」のすべてを自分に捧げ、自分のすべてを受け入れようとしてくれている。「会長」の愛は間違いなく本物だと、その愛を信じている。それでも____何か、自分は大事なことを忘れている気がするのだ。いいや、忘れているのではない。〔決して介入しまいという人間の無意識下の忌避〕をして…本当は、受け入れるつもりになって、いまだに何かから逃げているのではないか?   (2021/11/20 21:51:16)

千葉涼介/天容レイス自分は涼介のすべてを受け入れるつもりになっていた。しかし自分が先程それを誓ったのは、どちらかと言えば「会長」の方…「涼介」と「会長」のイメージに、自分の中でほんの少し、けれども確実に何かが異なるという、そんなズレを認識してしまっている。何か、最も固く彼について蓋をしてしまった記憶の一端が自分の中に必ずある、そんな確信がある。自らの勝手な憶測で見出した若干の違いにここまで拘るなんて、本来ならその猜疑心を怨み自分自身の心を殺してしまうところだ。しかし今は違う。自分は目の前に居る“彼自身”を、一人の男として奇跡的に恋うるまでに至ったのだから。だからこそ、この違和感は…「何かが違う」というその確信は、決して見過ごすことなんて出来なかった。)   (2021/11/20 21:51:26)

千葉涼介/天容レイス「………ねえ、「会長」。…俺は、今目の前にいるきみのことが大好き。絶対に一緒に幸せになりたいし、側にいて欲しいと思ってる。奇跡みたいにたった今恋に落ちてしまったこの感情は、決して君を前から好きだったんだっていう殊勝な愛を証明できるモノじゃない。それでも、この奇跡がもたらしてくれた想いはずっと大切にしていきたい。互いが互いを曝け出して、キスもハグもセックスもして寂しさを互いの幸せで埋め合いたい。そのためにも今目の前にいるお前と恋人になりたいよ。俺も。だからその前に聞かせて______“今のきみ”は本当に「兄としての涼介」くんなの?」(…思い出した。__『 みんなの目の前の“千葉涼介”は間違いなく生きている。じゃあ俺の目にした千葉涼介は一体何なのかな。答えは分からない。だって千葉涼介は1人しか存在しないから。 』__もしもすべてを信じるなら、答えはコレしかない。    “彼は自分を千葉涼介の兄だと思い込んでいる、「弟」である千葉涼介そのもの”だ。   (2021/11/20 21:51:57)

千葉涼介/天容レイス最後に、こんなことを言うべきじゃなかったのかもしれない。このまま甘い言葉だけで終わらせてしまえば、すべては甘美な夢の中で済んでしまったのかもしれない。冷たい現実に彼を野ざらしにしてしまうような言葉を放ってしまった。でも、これは紛れもない自分の本心に赴いた結果だった。俺の本心をかたちにして、自分を彼の目の前で人形から人間へと変えてくれたモノがもたらした結果だった。今、目の前にいる相手の本当の姿に目を背けて、自分だけ気持ちのいい夢を見るだなんて、そんなことは絶対にできない。その瞳を覗き込んで恋に落ちてしまった奇跡は、きっと彼のほんとうの姿をみつけるという使命に気付くために、運命によってもたらされたものだったに違いない。この恋の意味を、自分はまだ愛へと翻すことはしない。これまでの人生で最も強い覚悟を宿し、濁りの無い鏡のような瞳を目の前の大好きな人の瞳と合わせ、もう一度自分の声を聞かせる。)「君は、一体誰なんだ?」(答えを貰う代わりに自分のことを話す覚悟もできている。それ以前に彼の気持ちを失う覚悟も。この恋の意味を確かめたい。)   (2021/11/20 21:52:04)

千葉涼介/天容レイス「俺?俺は千葉涼介だけど……いきなりどうしたの?」(何を聞いてきたかと思えば自分が誰か、なんて拍子抜けの質問が来た。さらりと返し、本当に双子の兄なの?と聞かれても「そうだよ」と返す。レイスはどうしたのだろうか、自分が双子の兄であることはとっくのとうに知っているはずなのに、何故今ここで聞き返してきたのだろうか。意図が分からないと示すように首を傾げる。その動作には演技のような不自然さは何も無く自然と、平然とやっていた。レイスもまた両親のように自分を双子の弟のように呼ぶのだろうか。そう思えば今名乗っている千葉涼介という名前すらそれを招くようなことになってしまうが。   (2021/11/20 22:02:46)

千葉涼介/天容レイス「俺?俺は千葉涼介だけど……いきなりどうしたの?」(何を聞いてきたかと思えば自分が誰か、なんて拍子抜けの質問が来た。さらりと返し、本当に双子の兄なの?と聞かれても「そうだよ」と返す。レイスはどうしたのだろうか、自分が双子の兄であることはとっくのとうに知っているはずなのに、何故今ここで聞き返してきたのだろうか。意図が分からないと示すように首を傾げる。その動作には演技のような不自然さは何も無く自然と、平然とやっていた。レイスもまた両親のように自分を双子の弟のように呼ぶのだろうか。そう思えば今名乗っている千葉涼介という名前すらそれを招くようなことになってしまうが。   (2021/11/20 22:03:33)

千葉涼介/天容レイス俺は双子の兄で、死んだのは弟だ。弟はあの日家族に看取られた。そこに間違いなどない。レイスは目の前の自分を疑っているのだろうか。自分という存在を。いつしか両親からもそう思われて、違うと言っても聞いてもらえなくて、何度言ってもわかってもらえなかった。弟の名を名乗っているのは間違いなくそれが自分の名前であって、___?自分の名前?ああ、違う、今自分が名乗っているのは弟の名前で、俺の名前じゃない。じゃあ俺の名前は?俺の名前は千葉涼介。弟の名前は千葉涼介で___?……どうして、俺は涼介を名乗っているんだっけ。それは両親が俺が兄だって言っても聞いてもらえなくて、仕方なく弟の名を名乗っているだけ。でも俺は弟に、涼介になったつもりは微塵もない。名前だけが偽りの、本当の、兄のはずなのに、何かが違う。辻褄が合わない。遂に自分の思考すら自分のことを見捨ててしまうのだろうか。貴方は一体誰?レイスから聞かれた言葉が頭の中で反響する。俺は一体なんなんだっけ。あの日の前の夜、二人で話した。「兄ちゃん、俺、死にたくない」泣きながら本心を自分だけに打ち明けていた弟の姿を脳内で鮮明に再生する。   (2021/11/20 22:03:52)

千葉涼介/天容レイス俺の名前、なんだっけ。本当の名前、なんだっけ。俺は涼介じゃない。わからないから、涼介を名乗るしかない。俺は本当に、なんて言うんだろう。親も同級生も友人もレイスも、俺を涼介としか呼ばない。俺がそう言っているから。涼介はもう喋らない、死んでいるから。目の焦点が合わなくなり、焦燥感と混乱が身体を蹂躙し訳が分からなくなる。)「俺……、俺、……?俺は千葉、涼介だよ。名前、覚えてないけど」(レイスの顔が見れない。ぼやけている、何十にも重なる視界の中でそう答える。その答えはレイスの質問の答えというより、自分自身に言い聞かせるようだった。きっとレイスはわかってくれるだろう。なぁ、そうだろう?)   (2021/11/20 22:03:56)

千葉涼介/天容レイス「っ、名前じゃないッ…!!そうじゃなくて……!!」(そこで口を噤む。彼の肩に項垂れ、細い声で「ごめん」と言い、取り乱したことを謝罪する。人前で取り乱すことは本当に初めてかもしれなかった。)(“「千葉涼介」であること”は、彼自身の中では動かしようの無い真実だった。   『涼介が死んだ日から、両親は俺を涼介って呼び始めたんだ。涼介じゃないって言ったらすごく怒られた。知らないうちに涼介になっていた。』__今思えば、あの言葉から彼の見えている世界の姿が概略的に読み取れたはずだったのかもしれない。“その日から両親は自身を涼介と呼び始めた”、じゃない。“その日から自身が兄になった”のだと。「千葉涼介」の外見はそのまま、中身のみが彼自身の手によって注ぎ替えられ、そしてひとりの片割れの死によって彼は“「兄」であること”を奪われたのではなく、“「弟」であること”を自ら失くしたのではないか。自分ではなく兄が生きるべきなのだと自身に示すように。   (2021/11/20 22:05:19)

千葉涼介/天容レイス俺は…)「…涼介。俺は、涼介がこれ以上名前に縛られて、「兄弟」の呼び方に苦しんでるのを見てられない。」(覚悟を捨てるな。「兄」も「弟」もどちらも愛そうだなんてしたところで、涼介はきっと「兄」であることをやめられない。)「名前は問題じゃない。大事なのは千葉涼介という“容れ物”じゃないから。よく聞いて____千葉涼介の「兄」は亡くなったんだよ。」(……感情は堪えた。彼は、どんな反応をするだろうか。ずっと自分を騙してきた。そんな簡単には信じないかもしれない。そうであればいい、という願いも無い訳ではない。でも、ここで気付かなければいつ涼介は気付くんだ。いつまで「兄」を生かし続けるのか。今日、見てきた「涼介」の表情がどれも忘れられない。彼の琴線に触れ、それに呑まれていった。沈められた「弟」の方を、自分はもう一度引っ張りあげたい。彼が壊れても、壊れなくても、自分が必ず責任を取ると心に誓った。)   (2021/11/20 22:05:26)

千葉涼介/天容レイス「………は?」(自分から出たとは思えない、冷たい声だった。また言われた、「お前の兄は死んだ」って。何度も、何回も、耳にタコができてしまうくらい、或いはトラウマになってしまうくらい、聞いた言葉だ。親は幾度もそれを言う。悲しげに「▆▆が壊れた」って。俺は何一つ間違ってなんか居ないのに、わかってくれない。レイスだって例外じゃない、本当の俺を、誰一人兄だって言ってくれない。名前が重要なんじゃないと言われたって、誰も自分の名前を呼んでくれないじゃないか。そもそも他人に自分を理解してもらおうとする行為自体が愚かなのだろうか。誰に否定されたって自分は兄として生きていけるような強さは自分にはない。俺が、弟?そんな訳ない。だってずっとアイツは、俺を兄と呼んでいた。弟が生きていた時代の記憶なんざ両手で数えられる程度しか残っていない。)   (2021/11/20 22:06:13)

千葉涼介/天容レイス「…レイスまで、俺が死んでいるって言うの?俺が弟だって思ってるの?俺が涼介だろうがなんだろうがどうだっていい?そんな訳ないだろ。俺はいつまでアイツで居ればいいんだよ。いつまで死んでればいいんだよ。レイスに言っても分かってもらえる筈もないけどさ!俺だってもう限界なんだよ!!いつまでこうしていりゃいいんだよ!!どうして誰も彼も俺の言ってることが理解できないんだよ!!死んだのはアイツだっての!!アイツが死んだことがまだ理解できてねぇの!?」   (2021/11/20 22:06:43)

千葉涼介/天容レイス(後半は自分に言い聞かせるように、レイスの質問の答えではなく、自問自答をするかのように叫んでいた。感情のままに何かを叫ぶなんて、そんなこと、しないのに。わからない。俺が兄、それは事実なのに、それを指摘されると妙にこうなる。何かが、違う?俺が間違っている?違う、そんなはずない!!だって死んだんだ、目の前で、死んだんだ!!いつまで死人に囚われている気なんだ、俺は。違う、そんなことを言いたいわけじゃない。ただ俺は、アイツじゃなくて、本当の俺として、兄として、受け入れてもらいたいだけなんだ。……なのに、どうして、未だに名前が思い出せないんだろう。何度思い出そうとしても、名前には砂嵐のような規制音のような雑音が入り込んで聞き取れない。涼介、涼介、涼介。ずっと涼介が頭の中にこだまする。)「なんで…」   (2021/11/20 22:06:52)

千葉涼介/天容レイス「 なんでおれのこと、わかってくれないの 」   (2021/11/20 22:07:02)

千葉涼介/天容レイス(その言葉は、『弟』が兄や姉に放つような助けを乞う悲願の声だった。本心の欠片が口から溢れたのか、或いは混乱していた故の戯言か。いつの間にか大粒の涙が頬を伝っていた。)   (2021/11/20 22:07:07)

千葉涼介/天容レイス(冷たい声だった。それが突如として胎動し、鎖の解いたかのような強い音圧を伴って自分の中に反響を起こした。人形のように生きてきた俺は、こんなにも強いホンモノの感情をぶつけられたことがない。妬ましさすら覚えるくらい、怖かった。それなのに、今すぐにでも抱き締めてやりたいほどに悲痛な音だった。こんな人間が、「涼介」が死んでいるだと?気付けよ馬鹿。そんな訳が無いだろうが。お前は今、俺がどれほど憧れてもなれないくらいの生気溢れる熱量で俺に叫んできているのに、生きてない筈が無い。)「お前は十分に生きてるよ。」(大粒の涙を今すぐ払い、望むままに兄と呼び、兄として完成させて幸せな恋人同士になる、そんな選択もあった。優しい魔女か、慈しみある仙女か。童話に出てくる彼女たちが、シンデレラでも灰被りでもなく、「エラ」の心を評価したように。ピノッキオが人間であれ人形であれ、お構い無しに平等にその嘘に罰を与え、鼻を伸ばしてしまったように。レイスの視線もまた、暖かくも冷たくもなく、私情を挟まない、あくまで公平さを孕んだ容赦の無い瞳で、それは助けを乞う『弟』のような顔になった彼に対して向けられていた。)   (2021/11/20 22:08:01)

千葉涼介/天容レイスそれでも言わせて。…双子であったことに甘えすぎだ。どこからどう見ても、今のお前はいつもの「頼れる兄」には見えない。今回は俺がきっかけになってしまった。けど、また「頼れる兄」になろうとしたところで、いつかは同じように破礼る時が訪れる。…それでも「兄」として受け入れて欲しいなら、「弱い兄」として、普段から少しはそんな風に感情を吐き出してみせろよ。お前が本当に今までもこれからも「兄」でいいんだとしたら、どんな態度を取っていようと、それがどれだけ「弟」に似た言動であっても、お前はお前なんだろ。お前はお前のままで、「兄」になればいい。」(がっしりと相手の肩を掴み、瞳の奥を強い眼で覗き込みながら、自分に言えるのことはすべて言ったつもりだった。数秒黙ると、漸く毅然としたオーラを解く。中学の頃のモデルの仕事では、撮影グループを代表して後輩に注意する事も多かった。その時に生かした目付きや姿勢、声の圧をそのまま使ってしまい、流石に不適切だっただろうかと申し訳なくなる。急に後味が悪くなり、自分の口元を両手で覆いながら目を合わせる)   (2021/11/20 22:08:21)

千葉涼介/天容レイス「……その、引鉄は全部俺だったのに、ごめんなさい。」(素直に謝罪をする。嫌われてしまったかもしれない。バツが悪そうに目を逸らしたくなるが、逸らしては不敬がすぎるだろうと思って目を合わせ続け、冷や汗を垂らす。先程の厳しい大人のような顔はどこにもなく、どちらかというと悪戯っ子が悪いことをしてしまって罰を怖がっているような様子を醸していた。誰もが思い浮かべる典型的な人間の子供のような形態を成していた。)   (2021/11/20 22:08:26)

千葉涼介/天容レイス「……そっか。…そうだね、ありがとう。謝らなくていいよ、怒ってないから。でも」(いつもの優しい口調に戻り、顔を上げる。さっきまで泣いていたのが嘘かのように、もう涙は出てこなかった。   (2021/11/20 22:09:26)

千葉涼介/天容レイス『お前はお前のままで、「兄」になればいい』   (2021/11/20 22:09:47)

千葉涼介/天容レイスこんなことを言われたのは始めてだった。ずっとわかっていたのに、誰にも肯定されていないせいで臆病になってできなかったことだ。今まで否定される一方でこんなに肯定してくれる人間はいなかった。感情を曝け出す事をあまり渋ったことは無かったが、こうして人前で怒鳴ったり泣くことはなかったかもしれない。誰かに対して素性を明かしたこともなかった。きっと彼は本当に自分のことを思って言ってくれているんだろう。圧に押されて少し萎縮してしまうが子どものような顔を見て緊張を解く。だが、引かれた引き金から飛び出してしまった銃弾はもうなかったことには出来ない。それが何かを貫いているというのなら尚更。優しい口調からまた顔をと声音を変え、本心の欠片を押し出すように、本性を表すように、おどろおどろしく奇妙で不可解で不愉快な声を耳元で小さく冷たく呟いた。それはまるで人を殺したことを酷く後悔する犯人の目の前で、被害者の死体を見せつけて皮肉を言うように。)   (2021/11/20 22:09:57)

千葉涼介/天容レイス「 次はそんなこと言わないでね 」   (2021/11/20 22:10:07)

千葉涼介/天容レイス(それだけ言って、顔を離す。その顔には先程の歪んだ顔はなかった。…思えば、レイスは何故か自分のことを理解しているような感覚がする。自分を理解してくれている人間といる時の心地よさ、それと同じものをレイスから感じる。理解よりかは、同族のものに対する共感のようなもの。彼は本当に自分の気持ちを思っているのだろうが、何故彼はここまで自分のことがわかるのだろう。ただの憶測だけ?そんな取り繕った不自然さじゃない。本当に『知っている』人間にしか出来ないようなことだ。公平さだけを目に宿している彼を見て、それはほぼ確信になっていた。彼もまた自分のように、誰かに自分として、個人として見て欲しかったのかもしれない。だとしたら。その先を考えるより早く、口に出ていた。)   (2021/11/20 22:10:26)

千葉涼介/天容レイス「…俺の思い違いかもしれないけどさ、俺たちって似たもの同士なんじゃない?レイスにどんな事情があったかはわからないけど、何となくそんな感じがしてるんだ。…憶測だけど、レイスが俺に言ってることって、全部レイスが他の誰かから言って欲しかった言葉なんじゃない?自分が自分であることが許されず誰に言っても口を聞いてもらえない。だから言われたようになるしかない。本当はなりたくないのに。レイスはその気持ちを全部わかっているような気がするんだ。…気がするだけだけどね」   (2021/11/20 22:10:29)

千葉涼介/天容レイス(__え?)(前髪を上げた筈なのに、視力を喪うのを彷彿とさせる感覚がした。黒い靄が四肢を捕らえるようで体を動かすことも瞬きをすることもできなかった。許しの言葉を与えられた。彼の何かを自分は殺したのに。人間の体を抱きしめるのに、僕のからだは小さすぎるのか。人間っぽく繕っただけで、熱を持てないのか。ちがう、自分だけのせいじゃない。彼はまだ彼の名前を思い出せていない。それだけは諦めたくない。俺は生きてる。生きてる。人形だけど、生きてるんだよ。自分の世界に閉じこもってなんて居たくなくて、この学園で外の世界に触れた筈だった。どこか共感してしまう彼を解放して、自由に世界を飛び回りたいと思っていた。でも、空想の世界に浸り過ぎたのだ。   (2021/11/20 22:13:28)

千葉涼介/天容レイス…嘗めるな。そうして許しの言葉を与えて、その上でこちらを後悔させれば引き下がるような大人しい人形だと思っているのか?生憎罪悪感に殺されそうになった経験なら幾度もある。まだ自分は砕けて動けなくなったわけじゃない。『彼を救う自分に憧れて陶酔していた』という懐疑は無かった訳ではないが、もはやそれを否定するのは容易かった。彼の兄の名前を思い出させたい。失いかけた瞳の光を取り戻す。急に彼の心に触れたからいけなかった。そこまで目を背けたいなら、今度はゆっくり着実に毒を盛ってやる。こんなに彼のことを考えるのは、共感ではなく憧れに近いのかもしれない。自分を捨てて兄になってしまうなんて、自分が同じ境遇に立たされても起きることではないから。自分にはあまりに人間らしすぎる。だからこそ彼の心を自分の持ちうるナイフでノックしてでも、理解したい。そして自身の望まぬなまえで呼ばれ、自身を殺され続ける彼は、きっと自分が卒業した後に訪れる未来の可能性の一つに似ている。自分の未来を示唆するような姿を成す彼の人生を変えてしまいたい。   (2021/11/20 22:14:28)

2021年10月22日 20時35分 ~ 2021年11月20日 22時14分 の過去ログ
【BL】私立ステラ学園/ソロル部屋/成りチャ
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