ミナコイチャット

「【BL】私立ステラ学園/ソロル部屋/成りチャ」の過去ログ

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2021年12月30日 00時42分 ~ 2022年02月15日 12時34分 の過去ログ
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泰杯 或斗嫌だ。嫌だ。信じたくない。でも信じざる負えない。今まで信じてきたものが崩れて、いったい何を信じればいいの?お母さん僕は…貴方のただの道具だったの?思わず涙がこぼれる。昔から周りの人間の目線が痛かった。のろまで、病弱で、いつも倒れてばかりで迷惑をかけて。親身になってくれたのは母だった。そしてその彼氏だった。ずっとずっと信じてたのに……その彼氏を頼るか?いや無理だ。ここまで状況証拠が揃っているのに母に騙されるほど彼はもうすでに盲目だ。誰も、誰も信じられない。人が怖い。話すのが怖い。食べるのが怖い。見るのが怖い。怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い………………誰か、なんて叫んだって誰もいない。信じてた優しい母は既にいない。底の抜けた情けない杯だと思ってた。汚れの混じっている汚い杯だと思ってた。……僕は母に作られた、毒に染まった脆くて壊れやすい、"毒の杯"。なのだ。   (2021/12/30 00:42:14)

泰杯 或斗((いずれ陽気な葡萄酒に戻ることを信じて   (2021/12/30 00:43:13)

おしらせ泰杯 或斗さんが退室しました。  (2021/12/30 00:43:16)

おしらせ絢瀬 慶太さんが入室しました♪  (2022/1/1 01:11:19)

絢瀬 慶太…実家から持ってこさせられた着物に身を包んで神社に向かう。本当は健永も誘いたかったけど…と思いつつ手水所で身を清めて鈴がある場所へ向かえば作法通りに賽銭箱に投げ入れ鈴を鳴らし手を叩いて願うのは成績向上とそして実家から無事に出られますように、健永と思いがすれ違わずに済みますように、だった。その後は御神籤を引く。結果を見て少し驚いた。何故ならそこに書かれていたのは中吉だったものの「求めすぎは身を滅ぼす。諦めなくてはならない事あり」だったから。   (2022/1/1 01:18:47)

絢瀬 慶太自分はそこまで求めすぎた…高望みし過ぎた…?でもこれだけはどうしても、とそれでも叶えたいのはあるからと決意を新たにして。その後に絵馬を書く。ひっそりと「健永と仲が深まりますように」と小さく、読める文字で書いて掛け御神籤を縛って家路に着く。絶対に叶えると思いながら。   (2022/1/1 01:22:44)

絢瀬 慶太((慶太の初詣   (2022/1/1 01:23:24)

おしらせ絢瀬 慶太さんが退室しました。  (2022/1/1 01:23:29)

おしらせ神楽 結月さんが入室しました♪  (2022/1/2 02:07:57)

神楽 結月…神社にて参拝するのはいいとして動揺していた。どうしようどうしようと思いながら隣には蒼生先輩…これだと密かに思っている事すらバレるのではないか…?見透かされているような気すらしてくる。けれど願わなければ願わないでバレるだろう、覚悟を決めて神様に願う。美術力の向上、成績向上ともう1つは…どうか空の壺に愛情が注がれますように…こう思っている事が願わくばバレませんように…コレクションへ向かう愛情を少しでも一人占めに…   (2022/1/2 02:13:31)

神楽 結月…そう願っても心は晴れない。幸いなのかそれとも見透かされているのか蒼生先輩はいつも通りの表情だった。次に向かうは御神籤の場所。開けてみると蒼生先輩は大吉、自分には吉で中身はこうだった「望むのなら行動せよ、でなければ両方とも逃す」…これどういう事…?と困惑した。両方ともって一体…?考えても埒は明かない。絵馬を書こうと思っても蒼生先輩の隣では迂闊な事は書けない…そうだ…と閃いた。密かに絵を書いて掛ける。そこには自分と蒼生先輩の星座が描かれていた。蒼生先輩の後を追って神社を後にする。全ては先輩の術中だとも知らずに。   (2022/1/2 02:18:42)

神楽 結月((結月の初詣   (2022/1/2 02:19:15)

神楽 結月今年も来たんですね、こんな時期がとローブの上にコートを着て呟きながら神社に入る。作法ってどうだったっけか…?と思いつつ身を清め参拝する。普段神様に仕えてるのは同じなんですが…とは思うもこの時だからこそ願うのはきっと意味があるんだろう、区切りの意味でもいいですしね…と願いの内容は…生徒の成績向上、受験合格、進路が叶いますようにと後は…こんな事願ったらバチが当たるでしょうねと思いつつ自分には罰を…閉じ込められるような…と   (2022/1/2 02:27:45)

神楽 結月大勢の人に囲まれて流されるように御神籤を引く。小吉なのはいいとして問題は中身だった。「待ち人現れる」…待ち人?こんな時にあんな事を願うような自分に?まぁ、所詮御神籤は御神籤ですし持っておきましょうか…と財布の中にしまい最後は絵馬…大人が書いていいんだろうか…?でも確かテレビでも書いてる人いたなぁ…と思いながら書いたのは表向きは生徒の願いが叶いますように裏にはひっそりと自分の願いを叶える人が現れますように。相変わらず大勢の人が止まることはない。しばらくは忙しくなりそうですねこの神社…と思いながら帰路に着いた。   (2022/1/2 02:33:10)

神楽 結月((羽鳥先生の初詣   (2022/1/2 02:33:33)

おしらせ神楽 結月さんが退室しました。  (2022/1/2 02:33:36)

おしらせ香坂 郁人さんが入室しました♪  (2022/1/3 22:10:46)

香坂 郁人セーターの上にコートを羽織り手袋を履いて神社に向かって。こんな寒いのによくやるねぇ…と思いながらも一通りの事はこなして。鈴が置かれている場所に着けば鳴らして願う事…?とりあえず進学先の大学に合格する事、風紀委員にとって過ごしやすくなりますように。危なっかしくてしっかり見ていないと放っておけない人達だから。後は…と思案して考えるのを止めた。これ以上は願うこと事でもないだろうし…と諦めに似た事だったから。流れに乗ってみようか…と御神籤を引いて思わずほーん?と言葉が出る。そこには大吉だったものの中身はこうだ。   (2022/1/3 22:15:58)

香坂 郁人「成績は維持するだろう、しかし用心せよ。己の影掴む者現れり」…俺の影を?掴めるのなら掴めてみんさい。決して掴ませないと挑戦状のような御神籤の内容に緩やかに口角を上げて。最後は絵馬かねぇ…どうしようかね…と思案して表向きは少しでも合格に近づきますように裏はこっそりと自分の性格に付いていける人が現れますように、と書いて掛ける。白い息を吐きながら帰り道に着く。途中で甘酒やお汁粉を振る舞われ微笑んで食べたりしたのは別の話。   (2022/1/3 22:20:19)

香坂 郁人((郁人の初詣   (2022/1/3 22:20:42)

おしらせ香坂 郁人さんが退室しました。  (2022/1/3 22:21:02)

おしらせ千葉 涼介さんが入室しました♪  (2022/1/12 21:40:32)

千葉 涼介((これはとある兄弟の話。彼らは全てが似ていた。人から見ればドッペルゲンガーのようでありながら、全く違う別人のようであった。彼らの生い立ちは、同じように見えて全く違う道、いわば平行線を辿っている。彼らは最初から分かり合えることなどない。   (2022/1/12 21:44:11)

千葉 涼介"あるところに幸せな夫婦がいました。夫婦にはもうすぐ産まれる子供がおり、夫婦は子どもに会う日を待ち望んで日々を過ごしていました。 珍しく雪の積もる寒い冬の昼過ぎ、待ち望んだ子供が生まれました。5分差で産まれた双子の兄弟です。温もりを持って生まれた赤子を抱きしめた夫婦は、二人を幸せにしようと固く決意しました。"   (2022/1/12 21:44:28)

千葉 涼介"兄は快活で爛漫でした。人見知りをせずリーダーシップがあり、なんにでも積極的でやんちゃな子どもでした。ですが決して争いごとを起こしたりはせず、人や物に当たることもありませんでした。 弟は優しく優秀でした。兄と違い人見知りをしてしまいましたが、人にも動物にも等しく優しく、人の痛みを泣いて分かち合うことのできる子どもでした。それ故に感情に大きく揺さぶられる彼は善悪を感情によって捻じ曲げてしまうこともありました。"   (2022/1/12 21:44:51)

千葉 涼介"弟は兄よりも優れていました。能力的にも、人格的にも、何もかも。本来人の上に立つべきは兄ではなく弟でした。兄には人を集める力がありましたが、人を引っ張る力はありませんでした。自分がつまずいたところを弟は軽々と越えて先を行ってしまう。そして人は弟の後に続くように越えていってしまう。すぐに立ち上がってその後を追っても、先頭を走り続ける弟の背に追いつけることはなく、劣等感に苛まれた夜も少なくありませんでした。"   (2022/1/12 21:45:21)

千葉 涼介"ですが、彼は決して弟に当たりませんでした。諦めずに努力を続けましたが、それでも両親の風当たりは強く比較されてしまうことが多くありました。"   (2022/1/12 21:46:03)

千葉 涼介『また100点?すごいわ涼介、貴方は我が家の誇りよ!』『涼介、また賞を獲ったんだってな。立派だよなぁ、つい飲み会で自慢しちゃったよ』"弟を褒める声を毎日のように聞きました。褒められるのは弟だけで、自分は褒められない。自慢されることもない。自分が落ちこぼれだから。こんな惨めな姿、誰にも見られたくない。親も口では褒めているけど、本当は涼介と比べて期待していないという目をしている。期待されない。見捨てられている。諦められている。一生自分はコイツの影に生きなけらばならない。彼は一人、涙を流しました。声を殺して泣きました。『弟のようになりたい』"切っても切れぬ、自分に瓜二つの弟。憎たらしく感じるようになったのは、いつからだっただろうか。   (2022/1/12 21:48:00)

千葉 涼介"偶然、弟は見つけてしまいました。兄が家族にも友人にも誰にも知られたくない秘密を。誰にも到底言えない嫉妬と憎しみを吐き出した吐き溜めを。弟の心を壊す杭を。弟はその杭が何に刺さろうとしているかわからず、杭を打ち込んでしまいました。「涼介になりたい。涼介が羨ましい。涼介が賞を獲る度、テストを親に見せる度、気が狂いそうになる。俺は比べられて見下されて、褒められない。両親も頑張ったねとは言うけど、そもそも俺に期待なんてしていない態度が表れている。俺が涼介に勝てることなんて何も無い。期待されないのもわかっている。すぐそこに才能があるからだ。勉強も運動も絵も歌も演奏も書道も何もかもダメだった。涼介の部屋の賞状を見る度に全部ズタズタにしてやりたいと思う。表彰される度にその功績に泥を塗ってやりたいと思う。涼介のフリをして、涼介に恨みを買わせてやりたいと思う。逆恨みだってわかってる。俺と涼介は見た目は似ていても、人が惹かれるのは涼介のほうで俺は誰にも選ばれない。人の前ではいい兄でいなくちゃ。人に当たっても虚しいだけだ。俺に一番期待していないのは俺自身だから。」"   (2022/1/12 21:50:22)

千葉 涼介"そこにあったのは弟に対する怨嗟と嫉妬でした。弟の心を穿いた鋭い鋭い牙でした。 言葉が出ませんでした。兄が自分のせいでこんなにも傷ついていることに気付かなかったことに、彼は涙を流しました。兄の気持ちが痛いほど伝わってきて、彼は頬を涙で濡らしました。今まで感じてこなかった『劣等感』と『自己嫌悪』。彼が産まれて初めて感じた感情でした。"   (2022/1/12 21:50:56)

千葉 涼介"兄が傷ついているのを知ってしまってからは、実力を発揮するのを躊躇ってしまうようになりました。自分が満点をとったら、悲しむ。自分がリレーの選抜に選ばれたら、傷付く。合唱のソロパートを引き受けたら、泣かせてしまう。___実力を発揮したらだめだ。その思いが強く弟の中に根付いてしまったのです。"   (2022/1/12 21:51:46)

千葉 涼介"それから弟は、引っ込み思案になり自分の実力を発揮しないようになりました。親や教師からは不思議がられましたが、弟は人の期待を裏切ることよりも、自分が兄弟として敬愛する兄が自分のせいで傷付いていることが辛かったのです。自分と違い、人懐っこく人の上に立つことになんの躊躇いもない人間。感情的で、自分の正しいと思った方に突き進んで、自分を大切にしてくれる唯一無二の兄。どんなに自分が妬ましくとも、決して人や物に当たることも無く負の感情を包み隠して優しくしてくれる強く優しい兄。自分なら到底そんな事は出来ない。ずっと憧れてきた、たった一人の___。「兄のようになりたい」"純粋な憧憬が余計に兄の心を蝕むとも知らずに、彼は兄に憧れ続けている。   (2022/1/12 21:52:14)

千葉 涼介"兄が病に伏したのは、そのわずか数ヶ月後の話でした。 兄は3年間の闘病生活の末、中学三年生の夏の日に亡くなりました。彼は死ぬまで弟の前でいい兄でい続けました。両親に感謝を述べ、弟に優しい遺言を託す姿を最期までみたのは、彼が最も憎み、大切にした弟の姿でした。弟は兄が死んでしまうことが耐えきれませんでした。兄は心優しく傷付きやすい弟を、最期まで傷つけることはできませんでした。弟は嘆きます。兄を傷付けた挙句死なせてしまうなんて。兄が報われないじゃないか。兄が救われないじゃないか。兄が幸せになれていないじゃないか。死ぬべきは自分の方なのに。幸せは一人の人間に偏るべきものではないのに。弟はそう嘆きながら、もう音も聞こえないほど弱った兄の前で泣きじゃくりました。「弟になりたい」「兄になりたい」"   (2022/1/12 21:53:31)

千葉 涼介"彼らは人の形もない時から共に生きたもの。顔も好みも似ていて、考えていることもだいたい同じ。ある人から見れば、ドッペルゲンガーのようにも見える。そんな双子でした。ですが、彼らは最初から違っていました。劣っている自分を追いつめ、自分の存在価値を自分で無くしてしまった兄。自分が優れることで兄が傷付くことを恐れ、実力を隠すようになり兄の死を受け入れず、自分を殺してしまった弟。彼らは自分自身を否定していましたが、決して片割れを傷つけることはしませんでした。ですが、弟はあの夜、兄ですら殺してしまいました。"   (2022/1/12 21:57:00)

千葉 涼介"残された彼はとある有名校に進学します。『弟』のような実力を持った『兄』として。あの夜死んだ『弟』の代わりに生きることを決めました。 2人の願いは叶いました。残った弟が「兄として代わりに生きる」ことによって、「弟のような才能を持つ兄」という兄の願いが叶い、「兄の代わりに死にたい」という弟の願いも同時に叶いました。彼が善悪を捻じ曲げてしまうほど二人の願望は大きかったのです。二人の願いは切実だったのです。彼はこの選択を誤ったとは微塵も思っていないでしょうし、このことを覚えている人間は誰も残ってはいないでしょう。…俺達を除いて。当事者の彼ですらその記憶を閉じ込めて偽りで塗り固めたのですから。ですが、そんな彼らの願いを壊す人間が現れました。温室で語り合った一人の青年。青年は彼の世界を大きく変えました。動かなくなった時計に新たな電池を入れるように、撥条人形の撥条を巻くように、青年は『弟』を生き返らせようとするのです。偽りの記憶を剥がし、閉じ込めた記憶を思い出させようとするのです。なんと愚かでしょうか。その上彼はその人間を愛してしまいました。愛してしまった挙句、彼は自分の存在を疑い始めたのです。"   (2022/1/12 22:03:27)

千葉 涼介"『自分は本当に兄なのか』『本当の自分は何なのか』そう心の中で彼は問い続けました。あの温室の夜から彼の心の中には何か大きな違和感が残りました。自分は何者なのか。自分の名前はなんなのか。自分は双子のどっちなのか。最早兄という自我を保つことすら、彼にとっては違和感を増やす要因となってしまいました。「自分は自分」そう言われても、彼は釈然としないのです。彼が愛した青年は兄としての自分を肯定してくれていますが、普段通りに彼は笑って受け止めることができません。むしろ、肯定される度自分が何者かわからなくなるような気がしました。彼がこうなってしまったのも全て青年が引き金を引いてしまったせいです。彼の引き金が『弟の死』という幻想の天球を打ち壊し、現実の「兄の死」を見据えられる風穴を開けてしまったせいです。外を見ないようにしても、風穴から嫌でも吹いてくるのです。現実という風が。"   (2022/1/12 22:10:09)

千葉 涼介"その風は異様に冷たく、どんなに眠っていても目が覚めるような悪寒を帯びた醜悪な風でした。彼が風穴から目を背け続けて過去の自分のように自分自身を否定してしまうのか、風穴に目を向けてそこから突き破っていくのか、あるいは彼がもう一度風穴を開けるのか。そんなの俺の知ったことではありませんが、彼らの行く末は見ものです。どんな道を行ったとしても、どうせ先には地獄しかないでしょうけどね"   (2022/1/12 22:12:55)

千葉 涼介「___という話です。これについてどう思います?」「いきなり聞かせてきて感想文かよ。しかも途中から落語みてぇになってたし。…ま、言うとすれば兄も弟も間違ったことはしてない。二人が入れ替わることによって願いは叶ったんだから結局のところWinWinじゃねぇの」「へぇ。でも今の彼は弟としての自分を本能で否定して殺し続けています。閉じ込めた記憶をこじ開けたとて、その中は何も残っちゃいないとは思いませんか?」「まぁ、そう言われりゃあそう。間違ってはないが正しくない。本当に正しい者は現実をそのまま受け止めて乗り越えようとする。現実を受け止められねぇバカにしかんな事できねぇだろうしな。第一、なんも残ってなかったってそっから変えんのは青年の役目だろ」「正論ですね。俺からすれば、あのまま問い続けるのも悪くはないと思いますけど。青年から肯定を得て一時は自身の存在に自信を取り戻すが、風が吹けばまた疑問が生まれる。以下繰り返しです。…で、それが君から『あの学園』に対する意見ですか?」   (2022/1/12 22:15:49)

千葉 涼介「あの学園というよりかは、彼奴。会う度に嘲笑ってやりたいくらい滑稽な人間性をしてるから、つい。あと例の青年も同様。お前もこの話が大好きなんだろ?三度の飯より他人の不幸がだぁいすきだもんな」「ええ、ええ、違いありません。僕は甘い蜜が大好きです。辛い辛い他人の不幸が大好きです。甘い蜜の中でも、特段と甘い極上の蜜。あの学園には、それらがたくさんいますから。その中の筆頭が彼らなだけです」「お前がこれを知ってっか知らねーけど、その極上の蜜ってのは蜜の味じゃなくて"罪の味"っつーんだよ」「罪だろうが蜜だろうが、甘いことには変わりありませんよ。貴方も啜ってるくせに、よくもそんなことを言えますね」「人の不幸が美味えってのは全世界共通だろ」「君は本当に人が悪い。まぁ、彼らについての解釈は概ね同意しますが」「人が悪いのはお互い様だろ?"悪魔サン"」「こんな"天使"がいるとか、世も末ですね」   (2022/1/12 22:16:24)

千葉 涼介((彼らは嘲笑う。人の不幸を嬉々として語り、罪人を裁く法の下僕のように彼らを見下して蜜を搾り取る。人の気もしれず、蜜を啜りその味に舌なめずりをする姿は彼らを知らぬ誰が見ても「人間ではない」と思えてしまう程に。   (2022/1/12 22:23:00)

おしらせ千葉 涼介さんが退室しました。  (2022/1/12 22:23:09)

おしらせ天容 レイスさんが入室しました♪  (2022/1/14 01:41:18)

天容 レイス______〈温室〉___________________   (2022/1/14 01:42:31)

天容 レイス〔視界には、可憐。蔦も、花も。光射す温室に包まれて。胎児であるくらい暖かなこの心地はまるでそう、あの夢のような記憶を、ここの花々は『おぼえている』____『ねえ、“そう”なの《ではない》のだと、思わない?ここは、あの時の『何か』……遠い遠い、『うつつ』とは、そう。また違う__』____微かな違和感、それは花の香りであろうか。前髪で瞳を隠すだけでなく、『何かを覆い隠したままの』青年の……『何か』、が。囁く、『何か』を。__美しく、暖かい、陽だまりのようで、陰すら胸に染み込みほのかに頬も染めさせゆく花の香り。それがきっと、いいえ確実に、〝あの日〟とは違うから。その『事実』が違和感の仮面を被ってこちらに踊り込むように____バレエのような艶やかで“咲きやか”なステップで____この腕の中に仕舞い込まれるようにストンと落ちていった。〝おちて〟いった。〝堕ちて〟、いった。『うつつ』の姿をして、胡蝶は胡蝶を『本体』としてストン、と ーーーーーーーー〕   (2022/1/14 01:44:39)

天容 レイス〔ーーーーーーーー青年が目を向けるのは、いつだって『うつつ』の世界。花を手向け、鳥を愛で、陽光に照らされて月影に微笑み、木の幹へ背をつけながら愛しの人を想う、儚くも幻想的な調和の世界。誰にも壊されたくない、幻の天球。最愛の人が居る世界は、『うつつ』の世界。甘い甘い、『夢』の『うつつ』に、間違え痛みすら暖かな慈雨として全てを包み込む世界。そんな世界で生きる彼にとっての違和感の原因は、花の香り以外の何ですら、ない。い‘ま‘ 、青年が生きる世界の『うつつ』を____こんな理想的な『砂のお城』を、誰か、そう、『誰か』に壊されるのだとしたら……絶対に、許せない。度々訪れる春風のようにあたたかい__この胸のざわめきは、何。〕   (2022/1/14 01:45:44)

天容 レイス「ーーーーっ。」〔人差し指の腹。まだ黒くならなっていない血の麗しく__濁ることも知らないほど鮮やかな血の薄くひろがりゆく様は白い太陽に反射した天井…天井の鏡の受けた光がライトアップするこの園をきらきら、きらきらと煌めいては哂うかのように…俺の血は澄んでいた。どこまでもどこまでも、澄んでいた。薔薇に棘があるのは知っていたのに。昼下がりの思い出の場所は微睡みを誘うから?〝つい手を伸ばしてしまった〟、なんていう不可思議が罷り通ってしまったことをこの指の上で『黒澄み』を迎えつつある液が証しているのは、青年のいる世界はどこまでも__おとぎ話と縁が深いからかもしれません。〕   (2022/1/14 01:46:08)

天容 レイスーーーーー まあ。うふふ…糸車の錘になんて指をのばさなければよかったのに ーーーーー   (2022/1/14 01:47:09)

天容 レイス〔化学発達も芳しい中世ヨーロッパの時代ですら「呪い」という〝ご都合主義〟が成り立ってしまうような「夢」の世界。「夢の中にしかユニコーンは存在できない」くらいに有り得ないその世界を縁深くも引き寄せてしまうのは、「青年」は「少年」の時代を全うするまで永遠に、おとぎの世界に自らを縛りつけるように闘ってきたから__そうしていま、「愛してしまったひとのおとぎの世界」に迷い込むとき自らに内在していた〝魔女〟が滅び、このように迷い込んだ世界の中で、青年は「主人公」になろうしている。青年を照らしていたのは、いつも『何者か』の『おとぎの夢の中』。もしかしたら〝現実〟なんて、所詮は人間が最も流れ着きやすい、最も平均的な〝夢〟の一種なのかもしれません。人間が自然世界に生きるヒトではなく、現実世界という架空の世界に生きる人間である以上、結局は現実と呼ばれる概念の中で生きている__〕   (2022/1/14 01:47:45)

天容 レイス〔__そういうことなのかもしれません。この水瓶の青年は、幼少のときにほかよりもすこしだけ夢の香りのする方へ寄り道をしてみただけなのでした。だって、夢って本来、たのしくて、かわいくて、かっこうがよくて、きれいで、誰も彼もが〝やったことないこと〟で、溢れている__________________それは森に捨てられた兄弟が、甘い甘いお菓子の家に魅入られたように。それは街に捨てられた笛吹きが、甘い甘い子供たちを連れて行ってしまったように。それは、母に捨てられた姫君が、甘い甘い運命の林檎を手に取ってしまったように。__________________〕   (2022/1/14 01:48:49)

天容 レイス〔__________________青年はずっと立ち向かってきた。夢の世界の中から「現」へ辿り着くために。辿り着いた「現」もまた、いつか誰かの理想を反映した夢の世界であることには変わらないのに、それでもいま住んでいる『現実』という世界で理想を『実現』するために、何度も、何度も自分と周囲の人の世界を廻天させるだなんて__________________その本質は、人形ですか?__________________その本質は、魔女ですか?__________________その本質は、人間ですか?それとも________いつもと違う花の香りが自分を惑わした。「うつつ」を生きようとする青年はそう感じており、そしてそれこそが紛れもない事実。でもここが童話の世界ならば、こう綴られるのでしょう。「青年は「呪い」を受けて、現の薔薇の棘に指を刺し、永遠の眠りにつきました」ーーーーーーーーー〕   (2022/1/14 01:49:48)

天容 レイス〔ーーーーーーーーー『誓いの園に篝火は唄う』。そんな夕暮れ時に青年は、愛する人の風穴を開けた。そこから覗く骸の姿を青年は愛してしまった。そんな我が侭で、身勝手な存在。主人公……そう呼んでしまえば、幾分か聞こえがいい。そうであって、そうではない。水瓶の青年は「拐われた」。水瓶の青年は「動けない」。水瓶の青年は「ずっと寵愛を受けるまま」。それこそが調和の取れた、理想的な世界だったのに、彼はそれを拒絶した、〝悪〟です。拒絶し、走り続け、求め続け、亡霊となっても理想を追い求め続けようとする青年。「主人公」って、何?________________それは〕   (2022/1/14 01:49:58)

天容 レイス___________________パスワードが間違っています。パスワードが間違っています。パスワードが間違っています。パスワードが間違っています。パスワードが間違っています。パスワードが間違っています。ifストーリー『?????』を開くことができません。パスワードが間違っています。パスワードが間違っています。パスワードが間違っています。パスワードが間違っています。パスワードが間違っています。パスワードが間違っています。パスワードが間違っています。パスワードが間違っています。パスワードが間違っています。パスワードが間違っています。が間違っています。パスワードが間違っています。パスワードが間違っています。パスワードが間違っています。パスワードが間違っています。パスワードが間違っています。パスワードが間違っています。パスワードが間違っています。パスワードが間違っています。パスワードが間違っています。パスワードが_________________________________________________________________________________________________________________________________________________________(長文省略 半角1000文字)  (2022/1/14 01:51:38)

天容 レイスードが間違っています。パスワードが間違っています。パスワードが間違っています。パスワードが間違っています。パスワードが間違っています。パスワードが間違っています。パスワードが間違っています。パスワードが間違っています。パスワードが間違っています。パスワードが間違っています。パスワードが間違っています。パスワードが間違っています。パスワードが間違っています。パスワードが間違っています。パスワードが間違っています。パスワードが間違っています。パスワードが間違っています。パスワードが間違っています。パスワードが間違っています。パスワードが間違っています。パスワードが間違っています。パスワードが間違っています。パスワードが間違っています。パスワードが______________________________________________________________________________________________________________________________________________________________________________________________その青年には関わるな。僕のように、殺されたくなければ。)   (2022/1/14 01:52:34)

おしらせ天容 レイスさんが退室しました。  (2022/1/14 01:52:38)

おしらせ絢瀬 慶太さんが入室しました♪  (2022/1/14 23:32:33)

絢瀬 慶太奏音さん、恋をした方が良いのはよく分かった。けど…こんな思いは知りたくなかった…と後悔する。健永はよくモテるしチョコだってそこそこ貰っているのは見ている。初めは自慢だった。自分にはこんなに素敵な幼馴染がいるのだと。けど…いつからだろうか…健永に近寄る男子を見る度に暗く濁った気持ちに、モヤモヤした気持ちになるのは。取られるのでは?と暗い気持ちになるのはこんな思いになるのは初めてだった、これは…何?嫉妬?こんなに苦しい物だったっけ辛い物だったっけ…そしてその矛先は最大の理解者であり最愛の恋人に向く、ーー俺がこうなった責任は取ってもらおうか、なぁ、健永?   (2022/1/14 23:41:13)

絢瀬 慶太((慶太の嫉妬、もう少しあっさりした方が良かったか…?と思いつつ。   (2022/1/14 23:43:13)

おしらせ絢瀬 慶太さんが退室しました。  (2022/1/14 23:43:19)

おしらせ仁越反次さんが入室しました♪  (2022/1/15 17:21:46)

仁越反次初めて『変わりたい』と琴線が音を立てたのは、何時のことだったか。争うように様々な意思が混同して何も分からなくなってしまっていたのは、何時のことだったか。それは遠そうで近いような。遥か昔だったようでごく最近のことだったような。しかし、ここ数日で、勝手に色々なことが目まぐるしく起こっていた。沢山のものに気付かされた。それだけではない。反次という存在は、誰かに影響を及ぼしたこともあった。その誰かは、かつて藻掻く程に自分を苦しめるだけの罠から逃がそうとしてくれた人であった。彼は明るい者だった。少なくとも反次よりは自由だった。自分の翼を自由に羽ばたかせていた。しかし、その翼を持つ彼は苦しんでいた。自由に羽ばたかせて欲しいのに、自由に羽ばたける筈なのに。何故だと彼の翼は不思議に思ったかもしれない。だが、彼自身は何も気付いてはいなかったし、違和感を覚えることもきっとなかった。結局、彼も翼も分からず、ただ苦しむばかりだった。そこに、誰かを支えて羽ばたけるようには到底見えない、そんな翼を持った反次が示してしまった。気付くためのきっかけを。   (2022/1/15 17:23:49)

仁越反次彼は目を離したその隙に恐怖した。彼は全てに恐怖を覚えるようになった。きっかけの示し方がどうやら悪かったらしい。それでも、自分の身は削らぬように、彼の心も削らぬように、反次は彼に寄り添った。そうしなくてはいけないと思った。勿論、そんな本能的な感情だけではない。彼に恩を返さなくてはならないと思った。彼との出来事が無い限り、恐らく自分は与えられなかったきっかけの中で、沢山の人の干渉に心を傾けることは出来なかっただろうから。自分は結局異端であると、良くも悪くも知ったお蔭で今があるのだから。だから、“恩返し”である。罠にかかって苦しむ自分を懸命に助けてくれた、彼へ。   (2022/1/15 17:24:27)

仁越反次__そうそう。足に食い込んで離そうとしないその罠を、自分の力でも解けるようにとしてくれた人もいる。それは、勝手な此方側の、都合の良い解釈だが。その人は、異様な雰囲気を纏いながらも、誰からも好かれて然るべき…と言って良いような人物だった。好かれようと思えば誰からも好かれるような。壮厳でありつつ、圧倒させずに息を呑ませるように舞う彼は、今まで見てきた誰よりも、翼は大きく、強かったようにも思える。それで包み込むのだろう、包み込んだ中にいる誰かを、邪魔から守るように。彼は反次をも、その翼の中に包み込もうとしてくれた。路頭に迷う反次を。迷わせる根本から護ってくれると言うように。しかし反次はそれを拒否した。守られるのは嫌だったのかもしれない。だが、その時の反次には、自分の力で何とかしたいという思いが芽生えていた。逃げることもせず、押し退ける訳でもなく、ただ自分で向き合って片を付けようと。   (2022/1/15 17:25:07)

仁越反次彼は実に残念そうだった。彼は反次を捕らえようとしていたのかもしれない。少しばかり言い種が酷いが、反次は彼の罠に気付いたのだろうか。彼にその身を預けると、自分の力は失われて、結局自由は得られないかもしれないということを。酷い、本当に酷い言い種だが。……結果、羽ばたく決意を彼は与えてくれた。   (2022/1/15 17:26:04)

仁越反次少しばかり、話を逸らそう。人は感情に左右されて行動する。感情の振り幅が大きい程、行動はがらりと変わっていく。意思が揺らげば揺らぐ程、歩いていた筈の一本道は多岐に渡って行き、時には進み方を間違えてしまうこともある。感情は自分の人生を大きく左右させる要素の一つである。それは勿論、反次だって例外などではない。反次と言う今の感情を言い表すのは大変だ。人生が左右されてばかりだ。その暴れる指針を、最終的に定めるのは自分の役割だ。   (2022/1/15 17:26:24)

仁越反次閑話休題。さて、反次は今、帰省している。目の前には、理事長夫妻と、両親。場所は、理事長室。全員が黙りこくっていた。波一つ立たない水面に一石を投じたのは、反次だった。「こうして五人でお話をするのも、久し振りですね」微笑みを浮かべながら、呟くように言う。壁に寄り掛かっているのは、反次だけ。大人達は皆、座っている。「回りくどく言ってしまうと、大人は気付いてくれない…と、身をもって知ったので、単刀直入に言いますね」文化祭の前日、両親に話そうとして、無駄だったことを思い出す。遠回しに思わせぶるのが好きな大人は、どうしてか鈍感だと気付いていなかった。そのせいで、自分が勝手に苦しむだけだった。反次は、今回その反省を生かさねばらない。もう二度と、苦しまないように。自由に羽ばたけるように。「僕は学園を卒業したら、この団体を抜けます」酷く驚いた顔が四つ。滑稽でさえある。「あ……いや、二十歳になるまでは抜けなくてもいいかもですね…まぁ、どちらにせよ、あと少しで僕はこの団体を抜けます」困惑した顔が四つ。少しずつ、困惑の色が違う。愉快ですらある。   (2022/1/15 17:27:13)

仁越反次「今まで、何の疑問もなくこの団体に身を置いてきました。今だって、この団体の素晴らしさは理解しています。ですが、僕はこの団体に身を置くべきではないとようやく気付きました」表情筋が動かないのか、固まった顔が四つ。可愛げもある。「…最近、たまに自分の人生を振り返るんです。誘拐紛いのことをされたなぁとか、思っていたんですけど」洗脳が解けたように、晴れ晴れとした視界。小さな頃を思い出す。なるべく客観的に。「でもあれって、今思えば普通に誰が見ても誘拐だったと思うんですよね」   (2022/1/15 17:27:58)

仁越反次たまには練習をサボって遊びに行こう、だなんて両親に言われて公園へ行った。動物園に行った。遊園地にも行った。水族館も行った。…つもりだったのだけど。それは予定だけの話で、車でうたた寝をしている間に、いつの間にか違う車に乗っていて。運転席と助手席には、両親ではなく理事長夫妻の姿があった。寝惚け眼でも、ぼうっとした頭でも、娯楽の場所に向かってはいないと思った。「反次くん…練習しよう、連れていってあげるから」まだ、二人を両親と同じように『お父さん』『お母さん』と呼ぶよりも前の話。この時に、仁越反次は自由を捨てた。彼等に背くのは無駄だと分かった。伝統芸能に溺れることを決意した。どうしようもなく、逃げようがないと悟った。幼いながらに、そう思った。「それくらい、僕に期待してくれたのは嬉しいんですけど……でも、それで縛るのは、違うんじゃないですか?」ついに、四つの顔の表情は違うものになっていく。個性が出ている。「僕は伝統芸能が好きです。それはこれからも、揺らぐことはないと思います。…ですが、団体の中で伝統芸能を愛でるのは、もうやめようと思うんです」   (2022/1/15 17:28:31)

仁越反次伝統芸能は、その名の通り、日本で古来より伝わる文化の一つだ。それは形を持たぬ日本の代名詞であると言っても過言ではないだろう。しかし、現代文化における芸能は、伝統芸能とは大きくかけ離れている。それを理事長夫妻は忌み嫌い過ぎているところがある。現代の芸能も、伝統芸能と遜色ない素晴らしい文化であったのに。自分も中々気付くことは出来なかった。きっと理事長夫妻は気付こうとはしないだろう。ならば気付いた自分が、一人でやりたいことをやろう。「伝統芸能と現代の芸能、この二つは水と油の関係ではなく、火と油の関係だと思うんですよ。伝統芸能と言う仄かな火に、現代の芸能と言う油を注げば、より良い炎が生まれると思いませんか?」たった一色の絵よりも、他の色も混ざっていた方が、芸術性は増す。意外な組み合わせが革命を生む。そうして人類は発展してきた。それと同じように、伝統芸能だって一歩先にも進めそうだろう。……と、刹那。そして、立ち上がる一つの影。反次に近付いて来る。語り部は一度、身を退く。   (2022/1/15 17:29:27)

仁越反次__何をされているかと思えば。なんだか息苦しいと思ったら。嗚呼、理事長……本当に貴方はとち狂っている。何がどうなれば、貴方は僕の胸ぐらを掴み、その手で喉を押さえるのだろう。息がしづらい。今までの恩を忘れたのかと怒鳴られる。恩は沢山ある。忘れる訳がない。返し方を変えると言いたいのに。それすら言う隙間もない。視線を逸らす。その他三人は蛇の頭髪を見たかのように動かない。虚無の時間が流れる。無理に息が出来なくなると、頭に血が昇っていく感覚に陥るのか。新たな酸素が脳に供給されないから、身体中の血液が、一番大事な脳に酸素を届けようと集まるのだろうか。全身が心臓になったかのように鼓動を強く感じる。鼓動に合わせるように、体は火照ったり熱が引いたり。体温が数秒の内に変動しているような。足の力が少しずつ抜けていく。まだ立てる力は残っている。折角晴れた視界は靄がかかっているように感じる。なのに焦ることが出来ない。諦めとは違う。気付けば、自分の右手が、胸ぐらを掴んでくる腕に添えられていた。最初と同じように、微笑みを浮かべながら。   (2022/1/15 17:31:22)

仁越反次__語り部が戻った。と同時に反次の中へ空気が出入りする。そこまで長い時間押さえられていた訳でもないので、立ちくらみと、少し息遣いが荒くなる程度で済んだ。理事長は真っ青なような、真っ赤なような顔をしている。少し前までの反次のように、色々な感情が入り混じっているようだった。一足遅れて両親が反次の元へ寄る。おろおろと、恐る恐ると、そんな様子で反次の身を心配する。それを反次は優しく止める。心配には及ばない、と。「あの時、父親のように扱って欲しいと言いましたね…子供がいないからって」懐かしい、古き良き思い出を語るように、和やかな口調。そんな話をされているとは思えない、複雑な表情を浮かべる顔がまた四つ。「それにも、別に嫌がることもなく従いましたよね…僕は。でも、それも可笑しいんですね」手には、未だ使い慣れていない文明の利器。積極的に触れてはいなかったが、どうせだからとそれで調べた……と言うか、なんと言うか。そこで、家族観と言うものが少し歪んでいたことに気付いた。「何だか、僕はやっぱり可笑しいんですよね。可笑しくても良いと言ってはくれるけど、僕はそれが、少しだけ…少しだけ嫌なんです」   (2022/1/15 17:32:14)

仁越反次可笑しいままではいけない。この世を生きていけない訳ではないけれど。このままの自分では、どうしようもなく脆い。それは、ここ最近でようやく知ったこと。いや、本当は薄っぺらい硝子細工のように壊れやすいことくらい、分かっていたのかもしれない。「僕はこのままじゃあ、駄目なんですよ」このままだと反次は、歩道に横たわる野鳥のように、餌を獲得できずに飢えてしまう野鳥のように…力の無い弱い者になってしまう。脆い、なんて通り越して、ただ弱いだけになってしまう。それだけは嫌なのだ。せめて、少しだけでも強くありたい。何よりも、誰よりも、とは行かずとも。誰か一人くらい、反次が心に決めた一人くらいは余裕で守れるような…そのくらいだけでも。その為にも、反次は団体を…言うなれば呪縛のようなものである団体から、身を退かねばならない。変える為に、変わる為に、反次は団体を抜ける……そういう訳だ。   (2022/1/15 17:36:21)

仁越反次__大分、話が混雑してきたではないか。そもそも、大人の思考が混雑しているのだから当然のことだろう。つまり反次は団体を抜けて自由になりたいのだろう?その通り、反次は自由を手に入れる為に、あんな複雑な話をしているのだ。成長したものだ。何を上から。ついこの間まで、反次は逃げてばかりだったではないか。ようやく前を見据える気になったのだろう。感慨深い。実に。まあ、いつかは訪れる結末であったのかもしれないが…人間、ずっと一本の道を歩くことは不可能であるから。理事長にしたって、この姿になるまでに、沢山の分岐点を進んできたに違いないのだから。人間は寄り道をすることで成長するもの。反次はやっと、本当の意味で一歩成長をしたのだろう。そしてここから、またもう一歩成長を遂げると。著しい。実に。かような人間は化ければ恐ろしいと言う。化けたということか。そうとしか捉えられまい。ほら、反次が何か言っている。もう少しで終いだ、最後まで見届けようか。__語り部の独白同士が会話を連ねた。それも少しずつ、口数が少なくなってゆく。語り部は語るべきものを語りに、余計な口を閉ざした。   (2022/1/15 17:37:22)

仁越反次「理事長。貴方は僕の父親なんかじゃありませんし、僕は貴方の為だけに生きるお人形でもありません。僕は貴方ばかりに人生を左右されたいとも思わない。今まで、貴方には沢山の愛を注いでくれました。でもその愛はもう、注がれ過ぎたんです。愛も過ぎればただの毒なんです。恩だって沢山あります。でもそれは、団体の中にいなければ返せないものでしょうか?……僕は、広々とした世界で新たな伝統芸能を作ってみせようと思っているんです。もしも作れたら、それが貴方への、最高の“恩返し”だと思うんです。きっとまだ時間は掛かります。まだ、広々とした世界に、全身を投じていないんです。まだ、世界を知らないんです。井の中の蛙なんです。だから、どうか待っていて下さい。僕が変わるまで。絶対に貴方への“恩返し”をしますから」   (2022/1/15 17:38:08)

仁越反次巣立ちと恩返しを決意した、脆くて強かな鶴の話。   (2022/1/15 17:38:25)

仁越反次めてたしめでたし……と、そう言わせて欲しいものだが。   (2022/1/15 17:38:53)

仁越反次((長い!半角10000字突破しちゃった!   (2022/1/15 17:39:27)

仁越反次((千葉くんのやつとかレイスくんのやつとかの方が長いか… ((CSに書いていた誘拐紛いのこと、の部分を掘り下げてもみました。なんだか急展開に頭痛がしますね、何で急に擬似絞首されてるんですか…?私の拙い文章力のせいで支離滅裂な文章になってしまった、ごめんなさい……!!!   (2022/1/15 17:43:02)

おしらせ仁越反次さんが退室しました。  (2022/1/15 17:43:06)

おしらせ笹原 瑞稀 ◆qsn8kzMozoさんが入室しました♪  (2022/1/16 22:37:05)

笹原 瑞稀中学1年の時、お姉ちゃんが死んだのよ。警察は自殺と言っていたけど、私は知ってるわ。彼女が屋上から突き落とされた、他殺って事をね。警察に言わないのは何でだったかしら。大好きな優しいお姉ちゃん、最後まで味方でいてくれた、唯一の理解者。いつもケラケラ笑って私の持つ空気を肯定してくれた青空が誰よりも似合うお姉ちゃん。葬式の間、みんなは泣いてたわ。なのに私は涙も出ずに、なにも感じれなかったの。しばらく学校では、幼馴染とお姉ちゃんの話をしたはず。ちょっと悲しそうに振る舞って、今までのアタシ通りに過ごさなきゃダメでしょう?「いつでもお前はお前でいな。姉ちゃんはそれが嬉しいよ」私宛に遺書と共に入ってた一つの手紙。今の“アタシ”を作った優しくて残酷な言葉。   (2022/1/16 22:37:12)

笹原 瑞稀この学園に入学してからは、アタシはもうなにもわからなくなってたわ。ただ記憶を頼りに“笹原瑞稀はこんな人物”を周りに認識させる。でも、すればするほど私を見失ってしまうの。今もそう、こうやって喋るのがアタシなのか私なのかわからないのよ。いいえ、見失うはちょっと違うわね。わからないって言えばいいかしら。好きなものも将来の道もわからない、私はそういう存在なの。それだけわかる。でもそんなの面白くないじゃない、だから私は好きなものも、得意なことも知ってる“笹原瑞稀”を成りきってる。今まで誰も気づいてなかったのに、なんで分かったの?颯?(目の前いる、自分より小さな他人。どうして気付いていながら、聞いているのだろう。彼を見る私の目に、温度がないのはいつからだっけ)   (2022/1/16 22:40:39)

笹原 瑞稀「決まってるでしょ。幼馴染だからだよ、それ以上に何があるの?」幼馴染ってすごいんだね。これで今言えるのは全部だと思う「全部?嘘つくのもいい加減にしてよ。まだ言ってないことあるでしょ、さっさと言って。」……じゃあ、バレるまで誰にも言わないでね。   (2022/1/16 22:41:12)

笹原 瑞稀【この先の情報が有りません】   (2022/1/16 22:41:29)

笹原 瑞稀【この先の情報が有りません】   (2022/1/16 22:41:32)

おしらせ笹原 瑞稀 ◆qsn8kzMozoさんが退室しました。  (2022/1/16 22:41:35)

おしらせ泰杯 或斗さんが入室しました♪  (2022/1/18 01:28:14)

泰杯 或斗………(彼氏が、あの母の彼氏がいる。ホテルの前で、別の人と…遠目から見ても男性だ。たまたま駅に買い物に来たのにこんな場面を見てしまうなんて。思わず青ざめた顔でその場で立ち尽くす。そうすると彼はこちらに気づいたようで、先程の男性の口にキスをして手をふって別れれば、こちらに近づいてきた。もう、頭が真っ白だった。彼はとても良い人だったんだ。こんな、浮気をするような人じゃなかったはずだ。だって、いつも気遣いができて綺麗で清廉潔白な先生だったはずなんだ。僕の崩しがちな体も「大丈夫?」と気にかけてくれて、時にはただの母の彼氏であったはずなのに面倒を見てくれた優しい彼が………イヴァンさん。帆立イヴァンさん。   (2022/1/18 01:28:50)

泰杯 或斗「こんにちは、或斗くん、大丈夫、顔が青いよ?どこか休む…?」彼は心底心配そうな顔をしながら僕の顔を覗き込むようにその高い背を屈みながら自分の頭に撫でるように手を近づける。思わずぱしんと叩いてしまった。彼も、"裏切る人間"だ。そう思ってしまったら嫌悪感が襲ってきて仕方なかった。「……なーに、もしかして、いけないものでも見ちゃったの?或斗くん」彼は怪しく微笑む。彼はあんなことをしていたというのにそれすらも美しいと思えるほど彼の顔は整っている。)   (2022/1/18 01:29:12)

泰杯 或斗…(震える手でスマホのメモに打ち込む『浮気ですよね?』と『今まで、僕や母に見せていた顔は嘘だったんですか?』と。「んー…確かに、君のこともどうでもいいしそのお母さんのこともまあ、今は?」彼はクスリと笑う。先日まで、母に愛していると囁いていた誠実な男性はどこに?僕のことも心配してくれていて、父のように思っていたのに。"どうでもいい"この言葉が胸を蝕んだ。「…もしかして、傷ついちゃった?"あの"ひどーいお母さんのためにそんな顔出来るなんて、君は優しい子だね、或斗くん」そう言って彼は、にんまりと笑う。それを見て確信する。ああ、こいつも僕が毒を盛られているのを知っていたのか。"知った上で黙っていたのだ"。そうして、母を思い出してさらに青ざめて震えてしまう。そうだ。母のことなんてもう放って置けばいいのに。母の関係者であるこの人も放って置けばいいのに。なんでこんなに会話しているんだろう。まだ母の情を捨てられないのか。優しい母にすがっているのか。情けなくて仕方なかった。沢山の人に裏切られて、自分の見てきたものすべてが、信じられなくなって、怖くてしかたがない。思わず涙がこぼれる。彼は驚いたような顔をする。   (2022/1/18 01:30:33)

泰杯 或斗「ああ、ごめんね、泣かせちゃったね。純粋で可愛い或斗くん…何だったら、慰めてあげようか?」彼は僕の、僕の頭を撫でる。そうして、彼は僕の顎を優しくとれば、こぼれた涙を舌で舐めとって美しく微笑む。怖かった、恐ろしかった、嫌だった。ああ、やめてくれ。これ以上、これ以上僕を壊さないでくれ。信じてきたものを、壊さないでくれ。お願いだから。ポロポロと涙を流しながらふるふると首を振る。そうすると彼は、心底残念そうな顔をする。「昔っから君のその白い肌と細い体は可愛いと思ってたから残念。いい機会だと思ったんだけどね…でも、君は力が弱いからね、無理矢理にも出来るんだよ、或斗くん。」彼は僕の腕をガッと掴む。そうして、顔を極限まで近づける。がくがくと体が震える。昔から、昔からって何?僕は、そのために面倒を見られていた?怖かった。必死に腕を動かして拒否するが、ひ弱な自分の体じゃピクリとも動かせない。そうしていると、彼はぱしゃりと写真を撮る。   (2022/1/18 01:31:53)

泰杯 或斗「…ね、これ、お母さんに送ったらどうなるかな?」…まるでキスをしているかのような写真。しっかりと自分とイヴァンさんだとわかる。さあっと顔が青ざめる。こんなの送られたら…「今度こそ、殺されちゃうかもね、或斗くん…?」ああ、自分はこのイヴァンさんを繋げておくための道具だったのだ。なのに引き裂いているのが自分だと錯覚されたら?今度こそ僕は、僕は。体が恐怖で震える。吐き気がする。毒を盛られたときのように口が痺れているような気がした。「だからさ、お母さんには"秘密"。ね、或斗くん?」ふふっと微笑む。自分の手は1つも下さない脅し。いろんな人を手玉にとってその美しい顔で転がす。時には愛し、時には脅し。そうやって来た人なのか、この人は。悪魔のような所業なのに、やけに彼は美しかった。こくりと僕は頷く。殺されたくは、無かったから。「うん、いい子だね、或斗くん」彼は泣いている僕をあの寝込んでいた日のように優しく、優しくと撫でる。それが更に恐ろしかった。「まあでも、今日は、ヤった後だし、気分じゃないから今日はこれだけね?だから今度気が向いたら…慰めさせてね、或斗くん」   (2022/1/18 01:32:58)

泰杯 或斗ふらふらと、帰路につく。優しい先生だったのに。母も、父のように思っていた人も、全部全部僕なんか見てなかった。いや、僕は、そんな目にかけられるほどの価値なんてない。そうだったのだ。昔からどんくさくて、喋れなくて、のろまで、僕は、僕は、僕は…なんにもない。からっぽのはい。かちなんてないんだ。そうなんだ。おかあさん、もっともっとぼく、いいこになるから、どくをもらないで、ぼくを、ころさないで_____   (2022/1/18 01:34:35)

泰杯 或斗(   (2022/1/18 01:34:46)

泰杯 或斗……ああ…うう……あああ…(涙が出る。子供の頃のように。全く使ってなくて、しびれている口は、掠れたような呻き声しか発することができない。慰めてくれる人は、この場にはいない。もう、ただ、泣きたかった。   (2022/1/18 01:37:13)

泰杯 或斗((或斗くんとクズ先生、イヴァン先生との会話でした。   (2022/1/18 01:37:43)

おしらせ泰杯 或斗さんが退室しました。  (2022/1/18 01:37:46)

おしらせ天容 レイスさんが入室しました♪  (2022/1/21 02:08:55)

天容 レイスステラ学園とレモラ学園との間で生徒会同士の交流も終えた後のこと。レイスはレモラ学園の生徒会長とコンタクトを取るために、「両校の刺激になるためにも、交流の機会を作りたい。オレに外交官をやらせてくれないか」…と、話を持ち掛けました。レモラ学園の生徒会長からは「やめておいた方がいい」という旨の言葉で、はぐらかされてしまったのではありますが…。後日レイスは、モデル時代の頃から時間の間隙をついて培ってきた服作りの腕を活かして、レモラ学園の制服を仕立てました。そうしてある日さりげなく、その制服に袖を通し、前髪で目を隠したままにレモラ学園生のフリをしながら、それはそれは見事な校門を潜るのでした。さあ、生徒会長へいざ、直談判へ。レモラ学園の生徒会室へ向かおうとし、校内に入ると…………そこには信じられないような光景が広がっていました。虐げる人、虐げられる人____そこにあえての形容のするべもなく____比喩なき地獄の世界が、広がっていたのです。止める人は誰もいません__- - - - - - - - - - - - - - - - -   (2022/1/21 02:11:33)

天容 レイス- - - - - - - - - - - - - - - - - 「おい、何やってんだよ、お前ら…ッ!!」(やめろ、という意図の怒号のつもりだった。しかしこの場のあまりに大きな非現実さが、その声音に少なからぬ動揺の振動を孕ませたのもまた、確かなこと。いてもたってもいられなくなり、レイスは止めに入った。その姿はどう見ても、やけに整った体つきにレモラ学園の制服を見に纏った、前髪を隠した褐色肌の青年。こ‘の‘ 学園の青年である。)「誰?」「お前知ってる?」「こんな目立つ前髪のやつ知らない奴居んのかよ」「何止めようとしてんの?」「コレ、『罰』だから」「止めないでください。俺は今『贖』っているだけなんです……お願いします。たすけないでください。やめて。やめてください」「お前何しようとしてるかわかってんの?」「…………罰。『贖っている』……?ッ……何それ。君、それで良いわけ…!?」__- - - - - - - - - - - - - - - - -   (2022/1/21 02:12:02)

天容 レイス- - - - - - - - - - - - - - - - - レイスも頭では理解していました。彼はかつて、『理不尽』に苛まれた側の____世間からは隠された痛みを絶え間なく与え続けられた側の人間だったレイスには、今目の前で行われていることが世間には「秘匿」されていて、そしてこの世界においては「正しい」のだということを。自分は他人の人格を決して推し量ったりしたくはなかった。怖かったのだ。度を過ぎた形を持ったそれに自らはずっと苦しめられてきたから。しかしこの状況は、それでも彼には、あまりに「人間としての権利」が無さすぎるじゃあないか_- - - - - - - - - - - - - - - - -   (2022/1/21 02:12:44)

天容 レイス- - - - - - - - - - - - - - - - -(目の前で自分以外の誰かが人間ではなくなる姿なんて、見ていられない。レイスは彼に『罰』を与えようとしている生徒を衝動的に突き飛ばした。)  「ッひ……なん、で…ああ、ああ……だめ…俺は…あがなわなくちゃいけないのに………!」「…はは、ざけんな。そんな顔、放っておけるわけないでしょ…!」  (『贖罪』をする男子生徒を連れて逃げる。精神の衰弱した様子のその男子生徒は、ただ手を引かれて連れられるしかなかった。『前髪野郎』の情報はすぐに拡散され、レイスは生徒会室までの長い道のりで何度も襲われる。何人も何人も、躱して、躱して____遂に、大勢に囲まれる。羽交い締めにされ、脚も固定されて身動きが取れない。)   (2022/1/21 02:13:55)

天容 レイス(___防衛目的ではあったとしても。レイスはこれまで、かなり多くのレモラ学園生をいなしながらも、顔以外の部位を蹴り上げたり、脚をかけて彼らを転ばせたりもした。確かな損傷を与えてきたのだ。原罪はすぐには反映されないが、彼らはレイスを“レモラ学園の生徒である”と思い込んでいる為、『前髪野郎』はすぐに原罪ランキングに乗ると思ったのだろう。)身動きが取れないにも関わらず猛獣のように激しく抵抗するレイスをガラの悪い生徒たちが大人数で何とか取り押さえ、代表格のような生徒はレイスの前髪を引っ張り上げる。  「っ…!………Phew.」厭な口笛。視線。周りからベルトの金具の音が立ち、制服のボタンに手を掛けられる。静かに、息を吸った。腹に力を込める。「 離せ 」低く、舞台に響く程の圧を持った声。周りから取り押さえられる力は緩み、隙が生まれたのはその刹那。それを見逃さなかったレイスは絡みつく腕を振りほどき、目の前の生徒に思い切り頭突きした。周りの生徒たちにまた取り押さえられてしまう前に、躊躇う様子もなく次から次へ、肉壁を退けるために決死の抵抗を起こす。   (2022/1/21 02:15:22)

天容 レイス(レイスを取り囲む大勢の生徒。それを更に囲んで一連の様子を覗き見るように見守る野次馬たち。__彼らは唖然としていた。レイスに連れられた男子生徒もまた、信じられないといった表情だ。だって、こんなことをすれば原罪はとめどなく溜まり、奴隷になるのはまず免れない。日常的に原罪を擦り付けられ、虐げられる魔の手から逃れられぬ者たちは、抵抗の術を知らない。否、知っていた。かつては持っていた人間としての尊厳はいまや失われつつあったのだ。そんな彼らの目に、『原罪』を恐れず尊厳のために抗う青年はさぞや愚かに映っただろう。____そして、輝かしく映ったことだろう。)_- - - - - - - - - - - - - - - - -   (2022/1/21 02:17:25)

天容 レイス- - - - - - - - - - - - - - - - - (気づいた時には彼らは皆、自分の意思で足を踏み出していた。自分たちを今までモノのように扱ってきた奴等への怒り、憎悪、“復讐心”。彼奴等を見返してやるためなら、どんな罰だって受けてやる。俺たちは『人間』だってことを、思い知らせるために。  負け犬同然だった野次馬の彼らは、失われた尊厳を取り戻した。『前髪野郎』は彼らを立ち上がらせたのだ。熾された彼らの__闘う者たちの足音は、『前髪野郎』を救うため、ではない。あのバカでどこまでも人間らしく抵抗を見せる前髪野郎と共に、上に立つ者達へ自分達の尊厳を証明するために。 彼らは青年の前髪の奥に、“革命”の機運を見出した。   そして彼らの中の一人__『前髪野郎』に連れられた青年が、頭突きをされてふらつきながらも猥りがわしい面を垂らす生徒の背中を掴んで後ろへ引っ張り投げ飛ばした、その時。彼らの尊厳を賭けた革命の火蓋は切られた。)   (2022/1/21 02:18:10)

天容 レイス______レイスはとにかく、急いだ。自分はなにも、最低野郎共に抵抗こそすれど彼らをボコボコにしたいなどとは微塵も思ってはいないのである。だが、『人間』の尊厳を取り戻すように次々と革命の怒号が上がった時には、もはや汽車は走り出していたのだ。  急げ。生徒会室へ、早く辿り着かなければならない。外交官なんて言っている場合じゃない。早く彼らを止めないと。  ーーーそんな時。     《おめでとうございます。ステラ学園・生徒会庶務、天容レイスさんは昨年の最高信仰収集量を更新しました。》    ーーーーーーーーーー   (2022/1/21 02:19:47)

天容 レイスーーーーーーーー  レモラ学園に取り付けられた監視カメラはずっと、レイスの姿を捉えていた。そして情報精査のもと、遂に判明したのだ。“『前髪野郎』はステラ学園の生徒会庶務である”と。  レモラ学園の校則にはこう記されている。  「いかなる理由があろうと、他校の生徒との揉め事ないしはこちらからの手出しについては、その一切を慎み決して行わないこと」  そして贖罪と罰についてのルールには次の内容が。  「校則を破った者も当然原罪を負う。そして、それに対する『贖罪』を、“外部の者を含めた”すべての人間が手伝った=つまり『罰』を与えた場合、彼は『信仰』を深める。」  そして____  「《『罰』を与える》という行為の幇助によっても信仰は深まる。『罰』とは『贖罪』の幇助であり、その『罰』を幇助することもまた、『贖罪』を幇助する『罰』として信仰を深める敬虔なる行いであることに変わりはない。」  ーーーーーーーー   (2022/1/21 02:20:11)

天容 レイス____それからのこと。 レイスは、まずレモラ学園の生徒会室へ辿り着いた。 そこには生徒会長と、年齢のまさに多様な__掃除用具を持った男たち。  今最も信仰を深めた者への敬意を込めて前髪の青年をもてなし、そして“すべて”を知ろうと求める青年にレモラ学園生徒会長は何もかもを語った。  まず、レイスは他校の生徒である。レイスに手を出そうとした生徒は皆、原罪を一身に負う羽目になったのだ。  __つまり、 『前髪野郎』がレモラ学園生だと勘違いして 『罰』を与えようとして取った行動はすべて、彼らが『原罪』を背負う自殺行為にすぎなかった。 それだけではない。     (2022/1/21 02:21:03)

天容 レイスレイスはその身をもって、『原罪』を背負わされた生徒たちを立ち上がらせた。立ち上がった彼らは皆、自らが抗うことで『原罪』を負うことになるのを覚悟した上で、牙を向いたのだ。  __しかし、 レイスに手を出した生徒たちは、『原罪』を深め続けていたのだ。 『前髪野郎』という“他校の生徒”と揉め、“大騒動”に加担をし、『罰』と称して“無辜の者”に乱暴をはたらこうという原罪を、性懲りも無く犯し続ける。その重い原罪を、何人もが背負った。 重い罪を負ってしまった、そんな彼らへの抗い。それは『原罪』とその後の『贖罪』を覚悟した上で闘った者たちの「決死の抵抗」であった筈が、“抵抗”の真実は『罰』だったのである。  この小さな革命の顛末は、多くの『原罪』を擦り付けられた生徒たちが『罰』により『信仰』を手に入れるという、これまでに類を見ぬ狂気的なまでの奇跡。  『前髪野郎』の起こした革命を、『罰の幇助』と呼ばずしてなんと呼ぶであろう。   (2022/1/21 02:21:38)

天容 レイスこうしてレイスは夥しいまでに多くの者達へ『原罪』を負わせ、『罰』を齎し、同時に万斛の『贖罪』を生んだのである。 その行動は全て、レイスの信仰を深めるものであった。  ____結果としてレイスは、当初の目的であった『外交官』として活躍する許可を得る。生徒会庶務の仕事の一環として、唯一“生徒会同士の交流”以外でレモラ学園に顔を出すことができ、数日間に亘って放課後を学園双方の交流について審議するのに費やし、早速ステラ学園とレモラ学園の間にある土地の建物を利用して交流の場を設ける計画を実行に取り付けたのだ。  外交官といえど役職としては『生徒会庶務』であることに変わりはない。本人にとっても自分が庶務であることには一切変わりなく、ひとつまた自分の意思で仕事を増やしただけである、という感覚であるようだ - - - - - - - - - - - - - - - - -   (2022/1/21 02:22:25)

天容 レイス- - - - - - - - - -   ほんのわずかな時間の間で、レイスという他校の生徒の普通は貯まるはずのない信仰が昨年の最高収集量を上回ったこと。 冤罪に苦しんでいた生徒が、結果として本当に革命を成功させ、横行していた冤罪が“制御し易いレベル”にまで落ち着いたこと。 ____だけではない。レイスがこうして今無事でいることが出来、そして両学園の『橋渡し』まで務められているのは。  監視カメラは、確かに捉えていたのである。青年の前髪に隠された『ガニメド』の素顔を。 游狗 禮__レイスの所属するユピテルプロモーションの、あえて“首領”とも呼べるほどに大きな存在。 レモラ学園の教諭たちにすら渡されないほどの情報の核には、理事や生徒会長レベルに就かなければアクセスすることはできない。     (2022/1/21 02:24:16)

天容 レイス裏社会の面々とも繋がっているほどの存在にアプローチできるコネクションとなりうる青年__『ガニメド』の存在を、レモラ学園の生徒会長は決して見逃さなかった。 ユピテルプロモーションの游狗が力を増強させていったタイミングは、『ガニメド』が彗星の如く現われた時分だ。  それ故、游狗禮との繋がりは確実に深い。 『ガニメド』は、レモラ学園にとって「手に入れておきたい存在」。その為手荒な真似はせず、信頼関係を築いた上で生かしておかなければならない。   「ここで知ったことは墓場まで持っていくように」   この天容レイスという青年は、存外物分りが良い。 断ることが何を意味するか、彼はきっと本能で『知って』いる。      (2022/1/21 02:25:41)

天容 レイス__レイスはそれを分かっていた。 〈この学園では、救われない人もいる。けれど、自分は決してそれを解決する力を持ってはいない。……助かってほしいかと問われれば、当然、助かってほしいと思う。〉    目の前でエゴを問われる心地がした。 〈以前の自分なら、きっとこの時この場を利用して、「綺麗なままで」俺を殺させていた____けれど今は違う。自分は生きたい。生きて、抗って、望んだ未来を掴み取りたい。自分に嘘なんて吐いていられるものか。この想いは、誰にだって邪魔させない____〉 ____こうしてレイスは、レモラ学園の裏側をすべて『墓場まで持っていく』ことを誓約しました。   (2022/1/21 02:25:46)

天容 レイスこうして小さな革命の冒険は終わりを迎えます。けれどレイスは外交をし、すべての条件を呑み込む際に、ひとつ条件を加えました。  『これからいかなることがあっても、ステラ学園の生徒会へはあらゆる手をも出してはならない。それがたとえ未遂であっても、ステラ学園生徒会へ手を出し、又はあらゆる幇助をした者には、そこの『お掃除の〝お兄さん〟』たちみたいに「ヒト」へ身分を堕とさなければならない。ユピテルプロモーションの名において_____特にウチの会長に関しては、卒業以降も今後永久に手、出さないでおいてくれない?』  『言ってる意味、わかるよね』   エゴを試された青年は出された紅茶を片手に、醜悪なエゴを見せつけるようにその条件を課しました。 レモラ学園の生徒会長は紅茶に角砂糖を入れながら、それを快く受けました。  それからというものの、レモラ学園は自分達の実態を隠しながらではあれど、『前髪野郎』のぶち壊した壁から飛び出るように、ステラ学園との交流の機会を得て束の間の安息を時々、味わったのでした。    めでたし、めでたし  ________.   (2022/1/21 02:30:56)

おしらせ天容 レイスさんが退室しました。  (2022/1/21 02:31:16)

おしらせ樒 碧依さんが入室しました♪  (2022/1/22 22:47:20)

樒 碧依中学の頃の話だ。許嫁に誘われて演劇を見に行った時丁度探偵物をやっていた。舞台も演出も犯人も助手も然ることながら自分はと言うと主役である探偵に目が釘付けになった。許嫁は犯人役の生徒に向かって熱い声援を送っているし大半の観客も目当ては犯人役の生徒目当てで来ているようだった。けれど…自分は違う、どうしても気になるのだ、主役である探偵の細かな仕草、台詞、行動が。劇が終わった後花束の数はと言うと本来は主役である探偵の方が多いはずなのにその日に限っては犯人役の方が多かった。仕方ないかもしれない、その人は演劇に関してプロ並みの演技力で進学先は演劇で名高い高校に進む予定だと噂される人だから。本来は自分も興味を持ったかもしれない、質問攻めにしたかもしれない。けれど…自分は探偵役を務めた生徒に興味を持った。   (2022/1/22 22:53:51)

樒 碧依…興味を持った後はと言うと何度も訪れては演劇を見続けた。許嫁にもドン引きされる程に。そしてようやく名前を知る。その人の名前は「隠阿幌」と言うのだと。そしてある劇を見た時に酷く心を撃ち抜かれたような錯覚に陥った。それは学園物の恋愛話。自分が興味を持ったその人は告白する役だった。ある台詞「ずっと、一目見た時から好きでした。どうしようもなく貴方に恋をしています。付き合ってください」その真剣な瞳に、その口調に、その姿を見て強烈な憧れを持った、追い付きたいと思った。そして願わくば隣に立ちたいと…許嫁は困惑していた。自分よりどうして?と言う顔を浮かべて。その後は台本を入手しては完全に記憶するまで読み込む日々が始まった。……その憧れが愛に変わるとも知らずに。   (2022/1/22 23:00:17)

樒 碧依((もしも中学の頃に隠阿幌を碧依が知っていたら?の話。憧れを持ったきっかけ。   (2022/1/22 23:01:42)

おしらせ樒 碧依さんが退室しました。  (2022/1/22 23:01:50)

おしらせ『ガニメド』さんが入室しました♪  (2022/1/31 22:31:14)

『ガニメド』((天容レイス:ifストーリー“アナザールート”への序曲『https://uranai.nosv.org/u.php/novel/ChristmaWraith/  (2022/1/31 22:33:02)

おしらせ『ガニメド』さんが退室しました。  (2022/1/31 22:38:19)

おしらせ隠 阿幌さんが入室しました♪  (2022/2/12 23:43:14)

隠 阿幌「彼らは何処へ向かうのだろう?と、貴方は考えたことはありますか?ありがとうございます。総てに於いて、貴方は美しく笑んでおられます。おこがましいこと、それは解っておりました。きっとその王様は裸です。嗚呼、みすぼらしい。恥すら知らないのですね。嘆かわしい。指先に涙を乗せて下さいませ。それが滴り落ちる頃には、玉座も乾いておいででしょう。そこには天井が御座います。天井に吊られておりますのは、そうです。賢い貴方は解っておられますでしょう?ナイフが貴方の脳天に口付けをしようとしているのです。それは辛いでしょう、悲しいですね。さようなら。こんにちは。初めまして。さあ、愉快は今からですお客様。孕みたがりな子リスに喜んでお応えになるのですか。素敵な御方です。夜は是非供に道を歩みましょう。日は既に傾いております。何処からか獣の声が聴こえてくるのでしょうか。心の内に潜めた魔物がうごめいております。石蹴りをして遊んだ今宵はどうでしょう。指を切った少年は、真っ赤な血を糸のように垂らしております。運命とは貴方の腕の中には御座いませんが。気付けば空には流れ星。   (2022/2/12 23:43:38)

隠 阿幌さあ、そろそろ別れの時が近付くのですか?眠いですね。良い子は起きる時間ですよ。おーい!起きて下さいませー!夢は現実にこそ在るのですよー!こんなことをしても無駄なのですから、世界は生きていく価値があるのです。その所以を潰すような貴方なら、居なくても良いのです。世界は何を望んでおいでですか?神はきっと十字架を逆さにされる。廻るのは世界ではなく、私達が廻しているのでしょうか。私達は舞っているだけですもの。くるくる。くるくる。嗚呼、愉しいでしょうか、世界?解かして御覧に入れましょう?駄目で御座います、御主人。靴を舐めても垢は呑めませぬ。爪は露出を許しませぬ。無情にも己を殺すだけで御座いました。からっぽの私は賎しいでしょうか?嫌いになったのですか。それでも私は逃げるでしょう。御辞儀だけは出来る良い子ですから。はらはら。落ちて行くのは花弁ですか。椿ですか。誰を散らしたのですか。貴方の顔はその椿のように紅いです。嗚呼、私は行きまする。付いてくるのは野暮です。涙を見せつつ退場。幕は落ちて消灯。第二幕へ続く。」   (2022/2/12 23:43:51)

隠 阿幌((ステ学RPGにおける隠の台詞を考えてみました。隠は道化なのでこれくらいイカれてても良いかなって……()シェイクスピアの道化が好きです、思い浮かべながら書いていました。隠の面影見えないですねこりゃ……   (2022/2/12 23:45:16)

おしらせ隠 阿幌さんが退室しました。  (2022/2/12 23:45:20)

おしらせ香坂 郁人さんが入室しました♪  (2022/2/14 22:49:08)

香坂 郁人ごめん、ごめんなさい…本当に申し訳ない…それこそ〇〇したって文句言えない…謝罪の言葉が続々出てくるのだ。彼は言った。引き止めたのは自分だと。けれど実は逆だとしたら…自分の方だとしたら…同時に自分の中から醜い感情が顔を出す。罪を犯したのだから償え、そのためには自分を犠牲にしてでも尽くし続けろと。「よろしくお願いします」の言葉で不思議な関係は始まったと同時に本当の意味で自分にとって贖罪の日々の始まりだった。高校生になって間もない頃の若気の至りによる過ち。皆は許してくれたが自分だけが自分自身をどうしても許せないのだ。トイレに駆け込むのだって何度あったか分からない。罪悪感に駆られてその間に感情は複雑に変化してしまった。この罪悪感は強烈な依存したいと言う思いと自己犠牲と愛してほしいと言う3つの思いに変化した。こんな事誰にも、ましてや恋人なんて話せない。けれどいつかは話す日が来る。こんな自分の事を受け入れてくれるだろうか?   (2022/2/14 22:57:52)

香坂 郁人そう思いながら今日もまた飄々とした頼れる風紀委員長として振る舞うのだ。心の奥底に何もかもを隠したまま。   (2022/2/14 22:58:57)

香坂 郁人((郁人の心の奥底。cpになったのでその証として。   (2022/2/14 23:00:36)

おしらせ香坂 郁人さんが退室しました。  (2022/2/14 23:01:02)

おしらせ毒嶌 亜酔さんが入室しました♪  (2022/2/15 12:32:06)

毒嶌 亜酔机の上に並べられた化粧品は全て自分のものである。色黒の肌はちょっと濃いめのファンデーションでキメを整え、目元には明るめのオレンジの新作アイシャドウと黒のアイライン。キラキラとしたカラーパールが目元を綺麗に輝かせていて、そこに更に大粒のラメ入りアイシャドウが乗る。眉間と鼻の天辺、頬にもハイライトを乗せて口元を片手で隠せばいつもの自分の出来上がりだ。後は片手でスマホを構えて、内カメラでこちらを向ける。角度は少し高めで上目遣いになるように。薄紫の瞳で画面向こうの誰かの目に止まるようお祈りしながらゆっくりとシャッターのボタンを押した。連射機能の音がパシャパシャと部屋に響く。百数枚撮り終わって漸く指を離すと、画面に指を這わせて写真を確認した。「これは……駄目。視線外れてる、盛れてない。これ……は良さげだけど他にあるかな……」ブツブツと一枚一枚確認して選び抜いて。漸く選んだそれを加工アプリに持っていけば少しばかしの修正を加えた。なんてことは無い。理想の自分になるだけ。目を少しだけ大きくして、肌の色も明るめに。キラキラとしたい。なりたい。自分は本来の姿に自信が無いから。   (2022/2/15 12:32:50)

毒嶌 亜酔「……ま、あまりやりすぎるとバレるからこんぐらいで……」満足する一枚に生まれ変わらせるとニッコリと笑みを浮かべ、意気揚々とNebulaのアプリを開いた。コメントは……発色の良いアイラインが買えた、とかでいいだろう。慣れた手つきで思いついたコメントを打ち込むと先程の写真を載せる。そして何度も更新を繰り返しているとポツポツと反応が貰えだし、今日一番の笑顔を浮かべた。「『今日もかっこいいね』……はは、当たり前じゃん。俺はいつもかっこいいんだよ」ついたコメントを口に出しては優越感に浸る。認められてる。そう感じるこの瞬間に生きがいを感じてしまって仕方がない。反応を貰える度に頬が桜色に染まるのを感じていた。が、ふと指を止めたコメントに目を奪われてしまう。「……『色黒いし、男臭いのに飾ってて無理』……」自分を否定するような、鋭いコメント。ぶわりと冷や汗が吹き出してきて、堪らずスマホの画面を暗くしてベッドに向かって投げる。気のせいだと言い聞かせられたらどんなに楽だろうか。先程に比べて静寂しきった部屋にハッハッと彼の短い呼吸音だけが響く。   (2022/2/15 12:33:16)

毒嶌 亜酔やがてそれも長くゆっくりとしたものに変わると、大きく息を吸って、立ち上がっては扉の方に向かった。「……メイク、落とそう……」花開いたような可憐な彩りは僅かな間しか生き延びられない。自分の自己満足のために消費されるそれらはなんと哀れなことか!……こんな惨めなことをしないと自己肯定感を高められない、自分の方が哀れだろう。認めたくないのを罪として、パチリと部屋の電気を消す。人生も何もかも、この電気みたいに消せたらいいのに。そんな思いも、全部、全部消してしまいたかった。   (2022/2/15 12:33:27)

毒嶌 亜酔((おわびソロルで………亜酔は否定されることと受け入れてくれないことが大嫌いです。褒められたい愛されたい愛したい!だから人に媚びを売ります。好きな人が出来たら猛アプローチします。そういう人です。   (2022/2/15 12:34:30)

2021年12月30日 00時42分 ~ 2022年02月15日 12時34分 の過去ログ
【BL】私立ステラ学園/ソロル部屋/成りチャ
現在のルーム
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