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「花嵐学園《別校舎》」の過去ログ

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2022年01月28日 18時11分 ~ 2022年02月17日 16時47分 の過去ログ
過去ログでは上から下の方向に発言を表示しています

おしらせ新規ルームを作成完了しました。(iPhone SoftBank)  (2022/1/28 18:11:02)

おしらせ乙町 史有 / 2 , ♀さんが入室しました♪  (2022/1/30 00:18:30)

乙町 史有 / 2 , ♀人間 、 …… ?? ( ポカン , 言われて やっと 気がついた 。 慌てふためいて 何とか どうしようか , 目を偶に 逸らして 其れから 唸り 必死に 程よい 距離感で 話す相手の 足元を見ては きちんと 足 。 目を瞬かせ , そして 安心したのか , 思いっきり 息を吐く 。 良かった , あ~し 死んでない , なんて 喜ばしい 。袖で 涙で濡れた 頬を 荒く拭い , ) 良かった ” ~ … !!!!!!!!!! ( , 安堵した 、 本当に 。人生で1番 かも しれない 勢いで 。 しゃがんで 目を合わせてくれる 相手に , 目をぱちぱち と 。そして , 暫く見てから 気がついた 。 ) あ ッ、 ぱいせんじゃ ~ ん、!?、!?、どしてこんなとこいんの 。 まさか ぱいせんも 忘れ物っしょ 。 あ~し と 同じじゃんね ~ っ ( 、薄らと 涙は 残るも 安心したのか 恐怖心は 去っていき 、 普段の調子で 弾けるような 明るい 声と , 少し目を細めて 笑って 。 先程迄 動かなかった 身体が ようやく動く , 恐怖心で 捕らわれていた 身体 は やっと 自由の身を 手にしたような , そんなふうに ゆっくり と 。 膝を 地面につき , 相手と近い目線 と 距離 に は なるが お構い無し 。   (2022/1/30 00:18:46)

乙町 史有 / 2 , ♀だらんとした マフラ- を 見ては , それに手をかけて くるくると 巻いてやる 。 最後に 残った マフラ-の 部分に 自分が持っていた , 椿の 装飾の着いた ピンを 挟んでやれば , ” よおし ” と 威勢のいい声を出して 、なにやら 完成した様子 。 和柄 可愛いな ~ , と 思いながら にこやかに 眺め , ) パイセン マフラーまくの苦手 ?? ➣➣ 黒君   (2022/1/30 00:18:54)

おしらせ乙町 史有 / 2 , ♀さんが退室しました。  (2022/1/30 00:18:56)

おしらせ宝生 七央/2/牡さんが入室しました♪  (2022/1/30 00:43:01)

宝生 七央/2/牡( 自分という不真面目を主軸として考え、その上での個人的な感覚を基にし話をするならば、随分と異質な光景であった。橙を四角に切り取り連なる窓枠の向こうから、高らかに聞こえるのは運動部の溌剌。打ち上げた白球は相当に高く、僅かながらも自身の視界に入って消えた。─嗚呼、失礼。彼が異質と感じたのはこれでは無い。スポーツに打ち込むのは立派な事である。健全も健全だ。彼が、本当に異質と感じたのは教室の中の事。授業時間縛り付けられるだけでも反吐が出る机と椅子に、放課後を迎えても尚座り続け、ペンを走らせるのはまさに理解がし難かった。しかし、異質、そう思うと同時に“愛しさ”に似た類の感情を感じていた事は事実。不可抗力的に色素が落ちたのであろう明るげな黒髪は、夕景を彩る光に照らされ影を濃くしながらもコントラストを際立たせて輝き。 長い睫毛はその長さの弊害か、はたまた徳か。頬に影を落としていた。煌びやかな硝子が追い掛けるのは参考書の無機質な文字か、シャーペンの芯の軌跡か。その真剣な横顔が、兎角美しくて仕方が無い。)   (2022/1/30 00:43:29)

宝生 七央/2/牡( ──嗚呼、でも。でもさ。 )べんきょー、楽し?( 彼女を眺めていた教室前の廊下から、当たり前に彼女が座る席の前に移動する。向き合って腰掛けては、疑問を口にした。否、疑問と言うと何処か答えを聞く気がある様な気がしていけない。実際には彼はほぼほぼ『楽しくないでしょ勉強なんて』という意を持ちながら言葉を紡ぎ出している。勿論、自分が全ての思いを見透かせていると勘違いする様な阿呆では無い。人の心の機微が終ぞ分からないままだったという事もそう少なくは無かった。けれど、経験則からしてみて、勉強等というのよりも外に出て遊ぶ事の方が楽しいというのは知っていたのだ。 )もっと楽しい事、俺知ってるよ。…ね、一緒に遊びに行かない?( 加えて言うなら、君を連れて歩く景色がどれ程輝き、美しく映えるのだろうかと気になって。急くだろう心臓すら楽しみで。そんな提案をしたのだった。 )   (2022/1/30 00:43:42)

宝生 七央/2/牡(( 一応関係値的には、これまでも結構話しかけたりしてる…ってのを想定して書きました!   (2022/1/30 00:45:13)

おしらせ宝生 七央/2/牡さんが退室しました。  (2022/1/30 00:45:18)

おしらせ世鈴 温 / 2.♀さんが入室しました♪  (2022/1/30 09:57:41)

世鈴 温 / 2.♀>宝生 七央くん   (2022/1/30 09:58:02)

世鈴 温 / 2.♀ 私は、人魚だった。息苦しさなんてなく、悠々と泳ぐことができていた。不用意に陸に打ち上げられた私は、やり場のない渇望をなんとか今目の前にある問題集へとぶつけて、横目で〝海〟を見遣った。海中は見えずとも、水面は乱反射して、それはもう分かりやすく輝く。ここで言う〝海〟は、私が渇望している〝自由〟のことである。好きなことに打ち込んでいる運動部員も、バイクを乗り回している彼らもそうだ。そして、私なんかに声を掛けてくる物好きな貴方も。 「 勉強、楽しいよ。」 予想外の返事をしてしまっただろうか。それとも、こうやって言い聞かせていることを見透かされてしまうだろうか。シャーペンを動かす手を止めては、自由の象徴とも言えるような貴方を見遣った。飽きさせないと言わんばかりに変わる髪色、燦々と輝く色とりどりのピアス。『 校則を守りなさい。』なんてよく注意を受けていて、『 世鈴を見習いなさい。』と勝手に良い例として挙げられる私とは大違い。貴方が陽ならば私は陰で、手に入らないと分かっているからこそ余計に眩しいのかもね。    (2022/1/30 09:58:34)

世鈴 温 / 2.♀ 「 ……勉強より楽しいこと、教えてくれるの? 」 嗚呼、どうしよう! シャーペンなんて手から放して、やっと解放されたと言わんばかりに机の上を転がり、カタンと音を鳴らして床に落ちた。私の表情はパッと明るくなって、少し前のめりになることで貴方との距離も心なしか近づき、まるで『 その言葉を待っていました! 』と言っているみたい。体温に火傷を負う魚類のように、貴方が投げかけた言葉に耐性を持っていない私は頬を赤らめることしかできない。・・・ダメね、私。正気を取り戻したように、咳払いをひとつ。実は自分が目を開いているときにだけ世界が構築されていて、瞬きをする一瞬ですら世界が再構築されているなんて話を聞いたことがある。それなら、今目の前にいる貴方も刹那的で、私がたった今目を瞑ったとして、目を開ける瞬間まで貴方は存在しないことになるのだろうか。もしも、世界が再構築されても、貴方が此処にいるのならば。貴方の言葉に嘘がないなら、貴方に連れ出してもらおう。まるでこの世界の1秒が長くなったかのように、分厚い眼鏡のレンズに覆われた双眸を瞬かせた。    (2022/1/30 09:58:44)

おしらせ世鈴 温 / 2.♀さんが退室しました。  (2022/1/30 09:58:54)

おしらせ三島 斐陽 / 2.♂さんが入室しました♪  (2022/1/30 14:20:25)

三島 斐陽 / 2.♂( 俺達の関係性に名前をつけるのだとしたら、それは誰がどう見ようともセックスフレンドに他無いのだろう。 ────── 話は数時間前に遡る。言葉で表現するには余りに汚濁した、下水掃除の職に就く人間ですら鼻をつまむほどの腐臭を放つだろう迂闊で浅はかな感情が、ひょっこりと顔を出した。青白い画面を青白い顔をした男が覗き込む。指先で救難信号を出したのは、エゴイストの危険思想だった。 《今から来て》 投げ掛けたのは他でも無い。間もなくして、やたらに着飾った女が現れた。男はピクリとも表情を変えずに迎え入れる。真っ黒い髪を肩から滑らせて、朝焼けのように笑う天女では無かったから。 ヘーゼルアイが寄越す視線は、憐憫や諦観、或いはそれに極似した劣情やも知れぬ。然しながらそんなことは、男にとって、そして女にとってはどうでもよいことでしかないのだ。馬鹿の一つ覚えも甚だしく、瞳の奥でとぐろを巻く、誘惑的なそれに飛びつくばかりである。馬にニンジン、みたいに、ごくごく当たり前のようにして。   (2022/1/30 14:20:58)

三島 斐陽 / 2.♂ 愛と呼ぶには嘆かわしく、余りに愚鈍で醜い行為。冷え切ったアダルトチルドレンは、肌と肌を寄せ合って暖を取ろうとする。そこに一切の親密さは無く、泥を塗りたぐり合うように足を引っ張り合うだけだった。 女に見出すのはとある別な女のうつくしさ。汚すことなど出来ぬ神聖さ。眼前の女は〝それ〟を有しながらも、自らの少女的処女性を汚されることを厭わぬ背徳を持ち合わせていた。 惨憺たるパ・ド・ドゥ。美しさを伴わぬ愚劣の極み。 猛り啼くことの虚しさたるや、惰性により懈怠した欲求の成れの果て。 )……… あー、、…( 回想はもう十分だろうか。男は、生まれたままの姿でぼんやりと天井を見た。ミニマリスト然とした物の無い部屋には、『泥に塗れた幸せ』という表現が相応しいような、無機質な熱が充満していた。首元に遺る抗いと贖いは、未だに消えぬ様。 凹凸も無いすべすべした傷痕をなぞり、先のように惰性で声を出した。低い男声が反響する。 この部屋は、こんなに広かっただろうか。 )   (2022/1/30 14:21:11)

三島 斐陽 / 2.♂( 瓦解した男女の倫理に後ろ指をさすものも居れば、或いは若気の至りだと鼻で笑う人間も居るだろう。 俺達の関係、そしてこの行為に何の意味があるのかと問われれば、答えは間違いなく、なんの意味もない、だ。互いにそれを理解していながら、敢えて言い訳をするみたく何かしらの意味を持たせて、意味の無い行為に勤しんでいる。 「 春子、」 ぶっきらぼうで骨ばんだ声。死に絶えた魚のようにだらりと伸びた腕。 ひもなす君を腕に抱き、君の中の少女性を囲い込み、そうすれば何かが報われる気がした。毒女に掠められた身体では、抱けぬものを抱けるような気がしたんだ。 )   (2022/1/30 14:21:23)

三島 斐陽 / 2.♂(( >終日 春子 書きにくかったら書き直します🙏🏻   (2022/1/30 14:21:51)

おしらせ三島 斐陽 / 2.♂さんが退室しました。  (2022/1/30 14:21:57)

おしらせ宝生 七央/2/牡さんが入室しました♪  (2022/1/30 16:56:39)

宝生 七央/2/牡( ──うそ、そんなに喜ぶ?──主を無くしたシャーペンはその形状故に問題集と机を滑り、重力に微塵も抗う事無く床に落ちていった。太陽と夕陽は恐らく別物で、太陽の白黄はたった数刻経つだけで橙へとその在り方を変える。橙が照らすものはその大抵が物悲しく、夕景は屡、誰そ彼時等という程何もかもを暗くしてみせるのだ。だというのに、君の表情は太陽の下の鮮烈さによく似ていた。誰そ彼、とはいえ、見失う事はない。そう言ってしまいたい程君は何とも明かった。 )うん、教えたげる。絶対気に入るよ。俺、遊びは得意だもん。( 机上なんてつまらないものだ、なんて言うのは持論。勉強は楽しいと言い放った君の言葉の裏に何があったとしても、それを否定する気は無いよ。でも。教科書には海が青色である事を証明する論述や、そう見ゆる訳を解明する言葉があるのだろうけど。白く泡立つ波の合間見える青の煌めきが如何に美しいかは、きっと書かれていないだろう。参考書より教科書より。随分尊いのは人間の経験だと、そんな高尚な事を考えている訳では無いけれど。君を楽しい思いにさす事は出来ると思うからさ。 )   (2022/1/30 16:56:46)

宝生 七央/2/牡( にっ、と、彼女の明さに負けないように笑う。たったこれだけの君との会話で熱持つ体が、その弊害で君の細の肌を焼いてしまわぬように丁重に。優しく。手を取った。 )──俺さ、夏休みにバイクの免許取ったんだ。秒速で移動出来るし、帰りとかの心配しなくて良いからさ。とびきり楽しい所、行こっか。( 彼女と繋がっているのとは、別の手。人差し指でクルクルとバイクの鍵を回す。統一性の無いキーホルダーが無造作に幾つもつけられている為か、2、3回程回ればすぐに平行のバランスを崩し指に絡まる。誤魔化すように乾いた音を立てつつ手中に納めた。教室を抜け廊下を行く間、君の手を離しようも無いのは、どうか許してくれないかな。好きな人と触れ合える機会なんて言うのは、そう易々と逃していいものじゃないだろう。この熱を悟られても、自分は特に困らないから。仮に君の手に力がこもっていなくとも、我儘に繋いでいたいと思う。 )   (2022/1/30 16:57:02)

宝生 七央/2/牡( 君の事は、それなりに知っているつもり。上澄みにも満たない表面上の事だけに過ぎないかもしれないけれど、それでも自分にしてみれば、君の事を一つ知れるだけで十分だった。─否、十分では、ないか。知れば知る程、更に知りたいと渇望してしまう自分が居る。つい最近、水泳部を辞めたという事を知って思ったのは『泳ぎしてたんなら、海とか好きだったりするのかな』というもの。一つ知ってしまうとそれから連想できる全てを知りたい。強欲だろうか、いやきっと、これは中々健全な思いの筈だと信じたい。だって、夕波を見つめて輝く硝子は、きっと酷く美しい。君に映える景色だ。 )   (2022/1/30 16:57:13)

宝生 七央/2/牡→→→世鈴 温さんへ   (2022/1/30 16:57:41)

おしらせ宝生 七央/2/牡さんが退室しました。  (2022/1/30 16:57:47)

おしらせ終日 春子 / 2.♀さんが入室しました♪  (2022/1/30 19:36:30)

終日 春子 / 2.♀>三島 斐陽くん   (2022/1/30 19:36:58)

終日 春子 / 2.♀ 眠りかけていたアタシをiPhoneのバイブが覚醒させると同時に、ロミオとジュリエットから用いられたヘーゼルアイに〝今から来て〟というメッセージが流れ込んできました。アタシは直ちに純白のドレッサーと向き合います。健気な女? いいえ、脳に色めいた紗がかかっているだけですとも。ピンクのアイシャドウ、ずうっと大事にしている春の亡骸をまぶたに乗せて、アンニュイなくちびるには甘い柘榴を。アンバランスに見えるかもしれませんが、マスクに隠れてなかったことになるから関係ないのです。全身は〝プリティ〟で固めて、いつもの如くツインテールを結う。これが、あの子との明確な区別であり、わずかな反抗でもあるのです。「 ……、ん。」 あら、大変。戦闘態勢だと言わんばかりにあれだけ固められていた〝プリティ〟も、いつの間にか取っ払われているのではありませんか。金糸を思わせる髪ははらりと肩をなぞり、甘い柘榴はすっかり食まれてしまったようです。この行為は言わずもがな、両者の利害が一致した上で及んでいます。乾いた喉に海水が滲みるようなひりつきを伴うセックスでした。   (2022/1/30 19:38:00)

終日 春子 / 2.♀ この華奢な躰は、アタシにとって長らく価値を持つなんてことはなく、心の空白を誤魔化すための贄として、いろんなひとの眼前に安易に投げ出してきました。どこまでも先鋭的な、ひりつくような、死の影を感じるような、脳が揺さぶられるような、塗り潰されるような、抱き壊されるような、人間性を喪失するような感覚を欲していたのです。そんな夜を繰り返すなかでアタシが壊れていくのを自覚していたし、それでも、自分の核の部分だけは決して壊れないことを自覚していました。アタシはそういう意味で、アタシのことをつよく信頼しています。だからこそ、アタシは、ベッドの上の遊戯としてアタシを適切に壊してくれるあなたを選びました。 「 三島くん? 」 そうやって思い返していると、不意に感じるあなたの体温。アタシの名前を呼ぶその声は、覚えてもいない(存在していないと言う方が正しいだろうか)パパと似ていました。・・・そんな気が、しました。    (2022/1/30 19:39:12)

終日 春子 / 2.♀ 「 あの、……服取ってほしいな、と。あと、アタシのマスクって捨てちゃった? 」 お気に入りのワンピースは丁寧に脱がせてもらったものの、おそらくシワになっていることでしょう。下着は行き場もなく気まずそうに床に落ちているし、アタシの一部と言っても過言ではないマスクの行方はどこへやら。と、あくまでアタシは平然を装っています。ええ、信じてもらえないかもしれませんが、アタシはほんの少し緊張しています。あなたには、この鼓動がきっと伝わっているでしょう。お恥ずかしいことに、男と行為に及んだあと、男が隣にいた試しがないのです。男の亡骸を、シーツがまだぬるいことを確かめるという仕草が癖付いてしまって、その習慣がたった今出来ないということに、僅かな戸惑いがあると言いましょうか。お金が置かれているなんて日もあったもんですから、男の腕に抱かれて、男がアタシの名前を呼んでいるという事実はどうも信じ難いのです。このような冷たい態度をとってしまったことをお許しくださいませんか?    (2022/1/30 19:40:42)

終日 春子 / 2.♀ 口に出すことはできませんが、この余韻に浸りたいと願うことも。ですから、遠慮がちで、じれったく、手探りながらも、あなたの大きな背中に指を這わせてみました。    (2022/1/30 19:40:51)

おしらせ終日 春子 / 2.♀さんが退室しました。  (2022/1/30 19:41:13)

おしらせ鳴篠 凪/ 2 .♂さんが入室しました♪  (2022/1/31 09:37:44)

鳴篠 凪/ 2 .♂>世鈴 温   (2022/1/31 09:38:42)

鳴篠 凪/ 2 .♂(退屈な日常が、平凡な一日が、今日も始まって、過ぎて、終わっていく。これはそんな、珍しくもなく特に何の変哲もない一日を謳歌する彼、鳴篠 凪と、彼を取り巻く様々な人間との群像劇__走り出した足は止められず、開き始めた幕は閉じることも出来ない。さて、今日は一体、どんな出来事を綴ろうか__……)   (2022/1/31 09:38:55)

鳴篠 凪/ 2 .♂「…お、勝てそう。」(呟いた声音は実に平坦で、感情の振れ幅や抑揚をまるで感じさせなかった。歓喜も悲壮も含まれない、無機質な呟き。場所は校舎内、背後には屋上へと続く鉄製の扉が聳え立ち、静かな踊り場には人がやって来るような気配もしない。季節のせいか、随分と冷たくなった階段に腰掛けながら、彼は手に持った携帯電話を横向きにし、ゲームに勤しんでいた。現在の時刻はお昼休み__それが終わるまであと5分と言ったところ。午前の授業を丸々欠席し、昼休みの間に登校した青年は、学校へやって来てなお、未だに教室に一度も姿を見せないまま、最早自身の特等席のような状態になりつつあるこの場所で、昼休みの間中をゲームに費やしていた。   (2022/1/31 09:39:30)

鳴篠 凪/ 2 .♂画面の中には彼の操作しているキャラクターが映っており、キャラクターは片手にライフル銃を持っている。最近流行りのシューティングゲームと言う奴だ。彼がゲーム内の動きに合わせて、手元や身体を僅かに動かしたり前後させるのに合わせて灰色の髪が僅かに揺れ、左右の耳に取り付けられたイヤリング__の中に並んだ三つの小さな鍵状ピアスがリィン、と鈴のように甲高い音を奏でた。一応の防寒策なのか、彼の首元には黒色のマフラーが巻かれている。無気力そうに据えられた目は携帯画面に集中しており、他に意識を向けたり割いたりしている様子はない。それだけ集中していると言えば聞こえは良いが、熱中しているものはゲームで、そもそもここは学校で、後5分としない内に午後からの授業が始まる時間であると考えれば、彼の研ぎ澄まされた集中も決して褒められたものだとは言えない。それでも、彼にとっては“一番”になれる大切なもの。今日も、このゲームの中での一番を目指して彼は奮闘中だ。誰かが近付いて来ても、きっと彼は気付かない。)   (2022/1/31 09:39:32)

おしらせ鳴篠 凪/ 2 .♂さんが退室しました。  (2022/1/31 09:40:03)

おしらせ三島 斐陽 / 2.♂さんが入室しました♪  (2022/1/31 15:08:56)

三島 斐陽 / 2.♂( ほとぼりの冷めやらぬ部屋で、芋虫のようにもぞもぞと蠢くのは、ふたりが同時に感じているであろう後ろめたさと優越と、正義でありながら背徳の混在する感情。所謂プラシーボ効果的なもので、男はこの不透明な関係性にある種の救いを見出している。救いもクソもへったくれもないというのに、身勝手で馬鹿馬鹿しいったらない。笑ってくれと仰いだ天井の隅で、ぼんやりと白めいて動いたアレは一体なんなんだろう。街灯の明かりが漏れ出して、不躾にこの部屋を照らし出す。電球の無機水銀がチラチラと明るいモノを空見したのだろうか。 )( 艶めいて、湿ったような声を落としていた女の、自然な血色の唇が開く。甘やかとは世辞にも言えぬ君を呼んだ声は遠く、冷やかにも聞こえる言葉が返ってきては、コダマなどは嘘っぱちだなと思った。「 服、……服ね。…… 」ちらと背後に目を遣る。女を包んでいた、或いは鎧的なものであろう、可愛らしさを全面に出したようなワンピースが視界の端に在る。『服なんて』と思われるのはきっと心外だろうし、男も重々承知していた。だからこそ言われた通りに丁寧にそれを剥ぎ取り、なるだけ綺麗なとこに放ったのだ。   (2022/1/31 15:09:20)

三島 斐陽 / 2.♂ ムードなんて俺達の間にはもはや必要のないものであり、花一匁の『相談しましょう』『そうしましょう』の空気感で『セックスしよう』『そうしよう』と事を運んでいる。だからと言って、果てた後、余韻たる余韻も無いものの、汗ばんだ肌を寄せ合う時間くらいあったっていいんじゃないだろうか。服を着させてくださいと言われると、男の男であるが故のプライドに傷がつくというもの。ああ、なんだってこんな女に────────。「 シワがついたら、クリーニング代出すから 」刹那に、じれったいほど健気な指が背中にぴとりと張り付いて。男よりひとまわりもふたまわりも小さな女はスッポリと腕の中に収まっていて、この庇護欲を駆られる様が〝男〟に好まれるんだろうなと俯瞰で思ったりした。そして、例外なく〝三島 斐陽という男〟は、眼前で横たわる女のそんなところを抱いているのだった。 崩れてしまった髪を、痩躯を覆う片腕でさらさらと弄ぶ。くしゃくしゃになった前髪と、丸いおでこに鼻を寄せて愛おしげ(といった風)にした。   (2022/1/31 15:09:42)

三島 斐陽 / 2.♂ 月並みな女では何かが足りない、男が恋恋しく追い求める〝少女性〟を彼女は持っている。誤解しないで欲しいのは、少女が好きなのではなく、〝オンナ〟が嫌いなのだ。セックスという欲望の体を成した行為に対し、『悦楽』や『快感』或いはそれに準ずる『充足感』だけを求めるオンナが嫌い。俺の上で腰を振っていた魔女の様な女の顔を思い出して反吐が出てしまうから。 男は、劣情には貪欲に、欲望には従順に、然してそれだけでない『何か』を付随させた上で欲望を満たしたいのである。純粋な性欲は適当な女で済ませてしまえばいい。しかし、自らでは折合いの付けられない感情の底なし沼で、共に足掻き溺れていられるのは彼女だけで。 男は女について何ひとつとして知らないが、時折見せる憂いた表情の翳りに、『何か』を見付けたのだった。その何かが男が女に対して見出している〝少女性〟である。彼女のそれは、男のくすぶる奈落の底に垂らされた、天女の慈悲たる蜘蛛の糸に極似しているのだ。 )……え、ああ…   (2022/1/31 15:10:02)

三島 斐陽 / 2.♂( 言われてみればマスクなんてしていたっけ。男女が交わるにおいては障害でしかない薄っぺらな壁一枚を取り払って、熟れた柘榴に噛み付いたところで行方知れずである。 「 ……てかさ、なんでマスクなんてしてんの? 」悪気はない。誰にしても踏み込んではいけない領域はあるに違いないが、彼女にとっての領域がマスクにまつわることなら、別に何もと言ってくれればそれで終いである。ただ気になった。世辞じゃなく、整った顔をしているのに、どうしてマスクなんかで隠してしまうのか分からなかった。 普段ならどうだって構わないことが、やたらに気になってしまうのはどうしてだろう。 )   (2022/1/31 15:10:14)

三島 斐陽 / 2.♂>終日 春子   (2022/1/31 15:10:24)

おしらせ三島 斐陽 / 2.♂さんが退室しました。  (2022/1/31 15:12:28)

おしらせ許斐 一華 / 30.現文さんが入室しました♪  (2022/1/31 15:55:44)

許斐 一華 / 30.現文( 女は一頻り考えた。男の言う『後悔』とは、一体何を指すのか、ということを。 このまま流れに身を任せ、男に身を預け、一夜を共に過ごすことを『過ち』とするのだろうか。或いは紡いできた過去の思い出を、この一夜で穢してしまうことなのだろうか。それとも、私がオンナである以前に同僚だから? それともそれとも、30を超した女を抱くほど、困ってないから? なんて。 )……逃がしてもいいの?( 触れる手にすり、と頬擦りをして、すぐに片手で退かした。此処にはまだ、同僚が大勢いるんだもの。甘やかな空気感はそのままにしていても、さすがにこれからも同じ職場に居る人間と気まずくなりたくないというのが大人的見解である。 無論、彼は例外だ。〝今夜〟きりに、気まずくなったとしても。私が見ていた白昼夢は、やはり夢だったと再確認しておきたい。青かった私達の短かった春を置き去りにして、きちんと、現在の私達にならなくてはならない。それが折合いのというものだ。   (2022/1/31 15:55:53)

許斐 一華 / 30.現文 鞄をずりずりと手繰り寄せて、30の誕生日に自分自身に贈ったCELINEの長財布を取り出した。シックなデザインと手触りの良い質感が気に入っている。1万円札を取り出して、机の空いたスペースにポンと置いた。 「 それとも、…逃げたい? 」女はニヒルに笑う。小声で耳打ちのように男を唆したならば、よいしょと腰を上げた。ふらつく足元はご愛嬌。 ) 許斐、酔ったので帰ります! ( 小さく敬礼。惜しむ声を背に、女は上着を羽織った。座敷席では靴を履き直さなくてはならず、ガタガタと覚束ぬ足取りでショートブーツに足を嵌め込んで。 答えは貴方が出すの。引導は十分なはず。 貴方が酔った女を独りぼっちにして、夜の街で歩かせてしまえる人ならそれっきり。 さようならもしないけれど、然しこんなことは二度としない。それだけ。それだけの選択肢。 だからどうか、〝後悔しない方〟を選んでね。 )   (2022/1/31 15:56:03)

許斐 一華 / 30.現文> 一 遊音   (2022/1/31 15:56:12)

おしらせ許斐 一華 / 30.現文さんが退室しました。  (2022/1/31 15:56:16)

おしらせ江波戸 讐 / 2 . 男さんが入室しました♪  (2022/2/1 01:18:11)

江波戸 讐 / 2 . 男__ ほんまそういうとこやで ( ただのからかいのつもりだったそれは予想していたモノとは反対の反応で返ってきてしまい 、思わずクスクスと笑ってしまった 。自分が鍵を託した顧問はその声量に眉を顰めて彼を一瞥した後に去っていったが 。 __ 肩を竦め声のボリュームを落とした彼に " 素直な奴だ 、いや馬鹿なだけか " なんて失礼なことを思いながら彼からはにかんだ笑顔と共に告げられた一緒に帰らないかという提案に 「 ええで 、ほな行こか 〜 」 と返して 。 ) 日向クンて 、結構真面目やんなぁ 。洗うん結構大変やねんで 、これ ... ( 自分の汚れたシャツや上靴を見て 、母親の様な言葉をかけてきた彼に苦笑いを返す 。水で洗ってもとれない油絵具 。返って直ぐに洗うとしても色々手順とか必要な物があるからだろう 、洗うというよりはそのままにするという選択をしたいのだ 。正直美術部にいる部員の中で洗わずそのままのシャツで登校してくる生徒もいるし自分もそうしたい 。最近は作品制作に集中すればする程周りが見えなくなってしまうことが多い 。次からは白衣でも上に羽織ってくるか 、と考えた 。 )   (2022/2/1 01:18:15)

江波戸 讐 / 2 . 男(( / . 炉留 > 日向 真昼   (2022/2/1 01:19:02)

おしらせ江波戸 讐 / 2 . 男さんが退室しました。  (2022/2/1 01:19:04)

おしらせ日向 真昼 / 2年 / ♂さんが入室しました♪  (2022/2/2 15:53:10)

日向 真昼 / 2年 / ♂「 む?褒め言葉として受け取っておこう! 」はは、と明るく笑い声を上げ、背負っていた学生鞄を揺らす。まるで太陽を思わせる笑顔が夕日に照らされて、さらに暖かく見える。愚かな程に素直な少年は、友人との穏やかな交流の予感にに心を踊らせて。「 そうか!讐と帰るのは久しぶりだからな。最近はそれぞれ部活もあったことだし 」高校に入ってから、お互い随分と忙しくなったように思う。中学時代からは比べ物にならないほど、部活の時間は増えた。それに勉強だって難しくなった。どうにも勉強は苦手なため、きちんと復習をしないと定着しないのだ。こういうときばかりは、天才が羨ましくなる。「 そんな格好で登校して来たら、笑われてしまうぞ。上靴はともかく、シャツだけでも洗っておくべきだろう 」意外だ、と言うように苦笑して言葉を返してきた友人に、至極真面目な顔をしてそう。彼の几帳面さは両親により教育のためか、はたまた幼い頃から1人で家にいた経験が多いゆえか。「オレは 美術には詳しくはないが、絵を描く時はエプロンをつける人もいるのではないか?讐もそうするといいだろう 」   (2022/2/2 15:53:21)

日向 真昼 / 2年 / ♂>江波戸 讐   (2022/2/2 15:53:35)

おしらせ日向 真昼 / 2年 / ♂さんが退室しました。  (2022/2/2 15:53:38)

おしらせ江波戸 讐 / 2 . 男さんが入室しました♪  (2022/2/2 17:15:36)

江波戸 讐 / 2 . 男__ ( まるでドラマのワンシーンでも見ている様な感覚だ 。" 日向 真昼 " 名は体を表すとはいうがここまでに名前と人物が一致する人間を見たのは初めてで言葉を失う 。彼の太陽の様な笑顔は夕日に照らされ 、見ている此方が目を瞑ってしまうほどに眩しく輝いていた 。祖父が言っていた 「 見ている人を明るい気持ちにさせる絵 」 とはこういうシーンを切り取った絵のことを言っていたのだろうか 。次のコンクールに出すのは彼をモチーフにしたものにしてみようか 。両手を彼の方に向けて四角を作る 。夕日に照らされた大切な人の笑顔 。それは自分が普段描くことのないテーマで 。明るい色を使うのも殆ど初めてと言っていいだろう 。次の土曜日にでも新しい絵の具を見に行ってみようと思った 。 )   (2022/2/2 17:15:54)

江波戸 讐 / 2 . 男部活なぁ 、最近スランプやったけど日向クンのおかげでなんとかなりそうや ( 高校に入ってからは確かに昔の様に遊ぶことは少なくなった 。そんなことに気付けないくらいに多忙だったという事実に少しだけ苦笑するが 。部活の話題に入れば上記の台詞に付け足してありがとうな 、と江波戸にしては珍しい本音からの感謝と笑顔を向けた 。 ) せやなぁ 、日向クンがそこまで言うんやったら頑張ってみるわ ( ご最もな台詞と真剣な表情に 、「 汚れ落とさんかったらまた言われそうやな 」 と思いながら帰ってからのことを考えて面倒臭そうに更に猫背が丸まっていく 。エプロンでも身に付けたらどうか 、と提案されれば " 自分に合うサイズがないんよ " と 。 )   (2022/2/2 17:16:08)

江波戸 讐 / 2 . 男ネットに白衣くらいなら売ってるやろうし 、それ買うて着るようにするわ ( 白衣ならどれだけ汚しても大丈夫だろうし 、少し高価にはなるだろうがネットにサイズの合う白衣が売っていた 。それにちょっとだけ白衣に対する憧れがあったから 。 )   (2022/2/2 17:16:21)

江波戸 讐 / 2 . 男(( / . 炉留 > 日向 真昼   (2022/2/2 17:16:34)

おしらせ江波戸 讐 / 2 . 男さんが退室しました。  (2022/2/2 17:16:36)

おしらせ二宮 麗愛 / 3.♀さんが入室しました♪  (2022/2/5 02:23:51)

二宮 麗愛 / 3.♀用事……?( 目は口ほどに物を言う。女の目は『アンタ何言ってんの?』と言いたげな怪訝な目であり、然しながら、言われてみれば用事という用事はなかった。そもそも、部活動に参加するほど暇なのに、別な用事があるわけないじゃないか。目の前の男子生徒は、もしやふざけているのか? 「 用事って…わかんないけど……リナ、部活しに来たの! 」ニパッと咲くように笑い、部室の中央にある机にどかりとカバンを置いた。数えられる程度しか来たことのない部活動。彼は女のことを天文部員として認識しているのだろうか。 「 お菓子もあります。 」置いたカバンのファスナーを引き、詰め込んだ菓子類をぽんぽんと放り出す。 小学校の頃、他所の家にお泊まりをする時だけ、母親が美味しいおやつを持たせてくれたのを記憶の隅に小さく覚えている。義理も情も無いくせに、見栄っ張りで外面の良い母親の、懐かしさなんて感じることも出来ない記憶。それでも、使わない常識じゃないから助けられてる。お邪魔するから礼儀として菓子を持参したようで、女は少し誇らしげにして机を菓子類で埋め尽くした。 )   (2022/2/5 02:24:02)

二宮 麗愛 / 3.♀( 仄かな温もりが、冷えきった頬をじんわりと熱くした。ストーブの熱特有の、ぼんやりとした、目の奥から眠たくなるような温もり。 天文部ってこんなとこだったっけ。彼はひとり、此処で何をしているんだろう。もしやひとりぼっちで星を見ているのだろうか。 いつの間にやらストーブの前に椅子を置き、先輩なんて呼ばれるほど先輩らしいこともしていない私という先輩は、可愛い後輩の隣に腰を下ろしていた。 「 ねえねえ、楓ちゃんっていっつもひとりなの? 」 女は、いつの間にかクルクルと巻かれたチューイングキャンディを口に含み、モゴモゴとさせながら問うた。別段興味はなかったが、ひとりは余りに寂しい。寂しいよ。 だから聞いた。 もし貴方がひとりなら、ひとりなら。 )   (2022/2/5 02:24:11)

二宮 麗愛 / 3.♀>朝日奈 楓   (2022/2/5 02:24:28)

おしらせ二宮 麗愛 / 3.♀さんが退室しました。  (2022/2/5 02:24:33)

おしらせ嶋田 湊士 / 用務.♂さんが入室しました♪  (2022/2/5 04:35:53)

嶋田 湊士 / 用務.♂(霜風の残る冷めたい空気の中、背後から聞こえた少女の声に振り返り、くるりと毛先の巻かれた二つ結びの小さな乙女を視界に捉える。少女からは何やら芽や花の匂いが交じる、春そのものを錯覚させた。掃除や荷物の運搬などで校舎内を四六時中回っていれば横切る生徒の顔を何となく横目で追ってしまうのも癖になっていて、この子も例外無く見覚えのある顔の一人であった。桜なんて未だ微塵も咲く気配などないというのに、この少女を纏う淡い桃の色彩がまるで満開の桜の様に見えた。────しかし、「 こ、コイのけっしょー? 、 」独特な表現を用いて紡がれた言の葉を理解出来ずに小首を傾げては、思わず惚けた鸚鵡返しをひとつ。風貌から如何にも女の子を象徴する相手を眼前に脳内では、女子の中で流行っているコトバ遊びの一種なのかと思考を巡らせはするもの、男は固い頭を解すより先に差し出された缶珈琲に視線を移す。   (2022/2/5 04:36:38)

嶋田 湊士 / 用務.♂視界に入ったBLACKと綴られた字面と、苦味が嫌いだという話に漸く相手の善意に気が付く。初手の言い回しに意識が向いたせいか、返答に不自然な間を置いてしまっていた。 「 おっと悪ィ、じゃあ遠慮なく貰おうかねえ、 」間違えて購入したのだろうか、なんて内心疑問符を浮かべる。その癖特別気にした素振りもなく箒を放り軽く謝罪を述べては、透き通った白い手から缶珈琲を受け取って、空いたもう片方の手は彼女の頭部へぽん、と置かれた。女の子は髪が命、とか何とか散々叱責を喰らった過去がぼんやりと脳裏を過ぎったのは気の所為、気の所為だと言い聞かせながら何時もみたいに置いた手を乱雑に滑らせる様な事はしなかった、)   (2022/2/5 04:36:50)

嶋田 湊士 / 用務.♂まあ、確かにちいと苦みがある方が好きだけどよ、(悴んでいた掌で受け取ったスチール缶の表面を指の腹ですうと擦っていく。『 オトナの味 』、ソイツは世間だとビターチョコレート扱いか。ミルクは所詮子供だと云うけれどそんなものは全くもって虚偽、オトナが格好付けて表現したものだよ。····· 嗚呼、おまえさん達の言う『 オトナの味 』ってのは酒や煙草寄りなのかもしれないが、この時期は如何せんチョコレートが恋しくて喩えにも挙げちまう。 「 甘ったるいのも、別に嫌いじゃねえよ、」ぴとり、少女の柔い頬に缶珈琲を当てては、にぃと歯を見せた無邪気な笑みを向ける。理由は如何あれ、アンタが分けてくれた温もりはあまくて、えーと何だっけか、優しい結晶だからさ。···· あれ違うっけ?、) つっても嬢ちゃんに奢られるのは面目ねえな···· 、三百円ありゃ足りっか?、   (2022/2/5 04:37:32)

嶋田 湊士 / 用務.♂>白雷 恋李   (2022/2/5 04:38:03)

おしらせ嶋田 湊士 / 用務.♂さんが退室しました。  (2022/2/5 04:38:07)

おしらせ嶋田 湊士 / 用務.♂さんが入室しました♪  (2022/2/6 02:46:14)

嶋田 湊士 / 用務.♂ッあァ?!、(脳内に浮かべていった本日のランチ候補達は突如降り掛かる叫び声によって掻き消されてしまった。釣られる様に声を上げ、驚愕してバランスを崩した男は諸手いっぱいに抱えていた箱を一度手放し宙へ、····· とは行かず。中々の重量をした箱が重力に逆らうことなくそのまま脚元へと落下。二段に重ねた箱は爪先へと真っ逆さまに落ちていき、ごん!、と鈍い音を立てて直撃したのだった。鋭い痛覚が爪先から一気に脳天まで駆け巡る、咄嗟に噛み締めた唇の隙間から籠った唸り声が漏れていく。足を抑える様にしゃがみ込んでは、足の指が今の衝撃で取れてないのかを確認を取ろうと恐る恐る指を滑らせてみる。取れている訳がないのだけれども。じりじりと痛みはするが無事くっついたままだと確認が取れると少しずつ沸いてくる安堵に胸を撫で下ろした。   (2022/2/6 02:47:23)

嶋田 湊士 / 用務.♂それにしても、気を抜かして歩いていた自身が悪かったにしろ、眼前の彼へ眉間に皺を寄せた不満気な表情を向ける。長引いた仕事のせいか、空腹だからなのか苛立ちと同時に大人気の無さまで垣間見えてしまっているだろうか。「悪ィな坊主、怪我ねえか?、」大きな嘆息を漏らしてはゆっくりと立ち上がり、彼をじろりと見遣れば視覚で捉えられる怪我は伺えず何とか落ち着きの色を見せるも念の為と心配の声を掛けた。子供に怪我負わせた後に食う飯が美味い訳ねえしな、) 俺ァの前方不注意が原因かもしんねーけどよ、生憎爺は腹減って視界が今狭えんだ、   (2022/2/6 02:47:27)

嶋田 湊士 / 用務.♂>嬉野 平助   (2022/2/6 02:47:37)

おしらせ嶋田 湊士 / 用務.♂さんが退室しました。  (2022/2/6 02:47:41)

おしらせ嬉野 平助/2.♂さんが入室しました♪  (2022/2/6 12:57:15)

嬉野 平助/2.♂( 自分の大声、それに驚いた相手の声、落ちた段ボール箱、しゃがみこむ相手。──見事なカラクリだった。これがかのピタ〇ラス〇ッチか……と現実逃避もその辺にしておこう。見るからに痛そうだと分かる声を上げたオジサンはつま先を気にしている?ようで、そこに当たったのかとは容易に判断が着く。オジサンがこっちを向いた、と思えば不満げな表情をしている。こうも冷静に分析はできるが、頭は理解を拒んでいるようで立ち尽くしたままだった。オジサンから声がかかった、それでようやく我に返り、「ああ、俺ァ大丈夫だけど……オッサンは無事じゃねーな」そう声をかけた。手を貸す間でもなく自力で立ち上がった相手は、オジサンだと思ってた割に顔立ちは若い。オニイサンとまではいかないが。)   (2022/2/6 12:58:54)

嬉野 平助/2.♂「ア、やっぱ昼飯食ってないのか!」(洩らした呟きについ反応する。あの時間じゃ微妙だしな。そう考えていたところだった。「…………」「あー……オッサンさ、足怪我したんだろ? じゃあマトモにこれ、運べねーよなァ。」「俺が手伝ってやるよ! そんで、早く仕事終わらせて飯食おうぜ! 俺もまだだしさー。な? そーしよ!」一気に捲し立てると、話は早い方がいいとオジサンの傍らにある段ボール箱の上段を持ち上げた。思ったより重いが、持てないことは無い。「前も見えるし一石二鳥だよな!」覚えている四字熟語を口に出せば、なんだかそれらしいような気がしてきた。それにいつもならもう胃袋に何か入っている頃。お腹が空いてはなんちゃら、だろう。) >嶋田 湊士   (2022/2/6 12:59:36)

おしらせ嬉野 平助/2.♂さんが退室しました。  (2022/2/6 12:59:39)

おしらせ朽葉 樒 / 3.♂さんが入室しました♪  (2022/2/9 02:42:15)

朽葉 樒 / 3.♂うーん……( 『運が悪かった』と言われれば、確かにそんな気がしないでもない。『悪い』の定義は非常に難しく、この話の軸が、自分か他人かによってそれが大きく異なるのだ。女から見た俺は確かに、『友人に会いに来たが不在で、暇を持て余した人』のように映るだろう。然し、男の視点では『友人に会いに来たが不在で、暇を持て余したが、“然し”』と続くのだ。『然し、運良く同じ境遇だろう女と巡り会った』と。女から返された言葉を書いて字のごとく煙に巻き、首を捻りつつも否定も肯定もしなかった。 )( 男は気が短く、果ては気分屋で、救いようのないクズだった。然しながら、眼前でなし崩し的に思考回路を回す女は、〝女〟に慣れた男にとって新鮮なものであった。懸命に紡いだはずが捨てられてしまった言葉を拾い上げるように、ひとつひとつ抱き上げるように、言葉を選んでいるのがわかる。どうすれば上手く『NO』を言えるかと悩んでいるのが、手練の男にはバレバレだった。 薄く色彩の落ちた水色に、黒を一滴滲ませたらどうなるか。 答えは、言わずもがなだ。 )うん、   (2022/2/9 02:42:34)

朽葉 樒 / 3.♂( 呻き声を上げる女を見据える鈍い青朽葉。まるで言葉を交わしているように、それはどこまでもスマートな相槌。断られることを危惧するどころか、女を手のひらの上で踊らせる如く愉悦の混じった声色。 「 わあ、やった。 」きつく抱き締められているノートが悲鳴を上げてる様を想像していた。くだらない感受性が、タスケテーとカタコトで話す無機物を脳裏に浮かび上がらせている。 Bメロの始めにどんな言葉を置くか迷った。瘡蓋の中で未だ膿む傷が、邪推するように『またそんなつまらない罪を重ねるのか』と問う。 チラと女を見た。言葉を返すようで悪いが然し、きっと彼女も願い下げだろうよ。 「 ……えーと。…まず、何ちゃん? 」ひとまず、取ってつけたBメロはこうだ。やっと見付けた言葉は、歌にするには少々当たり障りのないもので。長い睫毛を伏して、男はニヒリスティックな笑みを携えた。 )俺はね、朽葉 樒って言います。   (2022/2/9 02:42:48)

おしらせ朽葉 樒 / 3.♂さんが退室しました。  (2022/2/9 02:44:36)

おしらせ灰崎 宵凪/1年/♀さんが入室しました♪  (2022/2/11 01:00:04)

灰崎 宵凪/1年/♀うん、と相槌を繰り返す目の前の彼に、また不安げに視線を落とした。ノートを抱く手はいつの間にか片手になり、もう片手はスカートの裾を握っていた。穏やかそうな相槌にようやく少し息をついて、教えられた名前を唄うように口に出す。「 くちは、しきみ…………さん 」怯えたような、喉の引き連れた様な声しか口に出さなかった少女の、久方ぶりの普通の喋り声。柔らかいソプラノで、まるで一言一言に、メロディーが乗るような声。小鳥が囀るような、とかそんな在り来りな表現が似合うような声は、やはり少し震えていた。相手の名前をなぞるように口に出していた少女は、名前を知って少し安心したのか、強ばったままだった表情を緩めた。自分の名前を訊ねられれば、暫し宙に瞳をさ迷わせて。「 …………灰崎……宵凪、です… 」ドキドキと耳元に響くような心臓の音は紛れもなく自分のもので。相手に聞こえていないだろうかと不安になりながら、不安を誤魔化すように右目を隠す前髪を指先でいじった。   (2022/2/11 01:00:37)

灰崎 宵凪/1年/♀ところで、彼は自分に一体何を求めているのだろうか。コミュ障街道まっしぐらな自分は、どんなに頑張っても心躍るような話題を提供出来るとは思えない。ましてや相手の好きな物すら把握出来ていないこの状況、持ちうる会話ネタが天気デッキくらいしかないのである。しかし晴れていることは外を見れば一目瞭然であるし、古今東西使い古された天気デッキはイマドキの高校生が使うには不自然すぎるだろう。さてどうしよう、また目を伏せてしまった。   (2022/2/11 01:00:41)

灰崎 宵凪/1年/♀>朽葉 樒   (2022/2/11 01:00:58)

おしらせ灰崎 宵凪/1年/♀さんが退室しました。  (2022/2/11 01:01:00)

おしらせ石川 琢真/2.♂さんが入室しました♪  (2022/2/12 16:42:57)

石川 琢真/2.♂( 正直なところ、彼は貴方を勘違いしていた。沸点が高い人間だろうと。低くとも感情が制御できるタイプなのであろうと。──違った。そうでは無かった。ただ、話さなかったから知らないだけだった。〝誰と〟間違えているのか、そう咎められてしまえば、それかま〝誰〟を指すのかは流石の彼にも理解出来ただろう。「あー、ごめんごめん。地雷だった?」そんな怒んないでよ、貴方を落ち着かせるよう軽い調子で謝った。無論そこに誠意などは一欠片も無いだろう。含める必要も無い。こんな話はさっさと流すべきなのだから。 青白い顔が、青白い光に照らされ、より青白く……とてもじゃないが健康的には見えなかった。彼を見向きもしない貴方は、自分が吹っ掛けたという責任を感じているのか、会話だけは続けてくれた。   (2022/2/12 16:43:17)

石川 琢真/2.♂「……ふうん」自身の性行為に対する考えを、画面にポツポツと落とす貴方。初心な人間が一人でもこの場に入れば、赤面を通り越して卒倒してしまいそうな話を平然と続けている。「まあー、そうだね、分からなくも無いかなあ……」要は、彼は『嘘が嫌いだ』という話だろうか。ものすごく要約した〝性行為〟の場合に限りという限定付ではあるが、彼が理解しやすく噛み砕いた結果はこうだった。「どうせ言われるなら本心からがいいよねえ。それに、好きでもない女から『すき♡』ってうるさくされるのはちょっと心苦しいし……」「あと君、仲良くない奴と話すのも嫌みたいだね」適当に同意の言葉を述べていたが、一向に自分を見ない貴方が気になったらしい。「僕は仲良くしたいと思ってるのになあ」嘘だろうか、本心だろうか。彼の目はまだ貴方を捉え続けている。)   (2022/2/12 16:43:35)

石川 琢真/2.♂> 三島   (2022/2/12 16:43:43)

おしらせ石川 琢真/2.♂さんが退室しました。  (2022/2/12 16:43:47)

おしらせ三島 斐陽 / 2.♂さんが入室しました♪  (2022/2/13 02:53:41)

三島 斐陽 / 2.♂( 貴方の軽薄さは以前より知っていたが、空中ブランコの芸を観ている時に感じるような危うさすら持ち合わせているとは存外だった。否、本当はそんな危うさすらなく、単に軽く、単に何も考えずに話しているだけなのかも知れないな。 当たり障りのない相槌が来たことに少し安堵する。これ以上の詮索は、正直に言うところ耐えられる気がしなかったからだ。 狭く小さな社会単位の中で繰り広げられる雑な物語。恋愛、友情、青春などと片腹痛い単語が並べられて、そのどれかひとつを必ず当て嵌められる“登場人物である俺達”。 例えばその中のひとつを取って、三島 斐陽という男に当て嵌めるとすれば〝恋愛〟だろう。然し、この男にとって恋は愚かなるもので、果ては愛を知らず。そんな奴に恋愛というストーリーを宛てがったとして、それは皆が手に取ってまで読みたがるラブストーリーに仕上がるだろうか。    (2022/2/13 02:54:20)

三島 斐陽 / 2.♂今しがた脳内で歪ませた女の姿をチラと思い浮かべる。彼女が差し出す愛はアガペーの鑑の様だった。罪人の俺を慈しみ深く包み込む愛。よくよく考えたら、彼女のそれは見返りを求めているようでもあったが、無条件の愛など存在しないことは俺がよく知っている。ならば、そう、彼女の愛がまさしく愛であるはず。だったら、やはりそこにセックスは存在しないべきである。 ─────彼女に捧げるプラトニックラブが、彼女を前にした時、怪物のようなモノに形を変えてしまうのが何より恐ろしかった。 )………本心だとしても萎える。   (2022/2/13 02:54:32)

三島 斐陽 / 2.♂( 男の言葉をなぞり、好きという言葉にハートマークを付けた貴方を見て見ぬふり。内心ではオエー!と胸元を抑えて吐き気に耐えているところである。 ティーンズラブにありがちな性的描写には必ず恋愛が付随しているが、下品な話題を懇々と話し続ける男二人には、それを美しく見せるに必要不可欠な〝恋愛〟という要素がまるで足りていない。まして男の初体験と来たら、ぬかるみで游ぐ女の存在証明が如く、馬乗りになって腰を振られたという地獄絵図である。ぬかるみで游ぐ女と共に、ぬかるみに足を滑らせて落ちていったのは他でもない俺だ。 そんな行為に『すき』だとかそんなものは必要が無い。刹那の衝動性、理屈っぽく理由や言い訳を並べて立てたところで、男の成すそれも結局はアバンチュールであるのだから。 「 はあ? 」再び片眉を攣り上げる。上辺で物を語るのが好きなのは大嫌いなアイツだけに限らず、嫌いな部類に入るコイツも同じな様だ。不機嫌を不機嫌ですと押し出す5歳児が如く、ドスの効いた声で男の言葉を制止した。   (2022/2/13 02:54:50)

三島 斐陽 / 2.♂「 お前、…… 」「なんのつもり…」端末の右上横をグッと押して、電源を落とす。男は、貴方の言葉を勘繰った。へらへらと繕った表情がどうにも気に食わない。ここでいう“繕った”は俺の主観であり、貴方がそうでないと言うならそうでないのだろう。然し、なんといえばいいのか、眼前の男が仲良くしたいというのは、俺で無いということだけは分かるのだ。男が是が非でも近寄らんと、外堀から埋めてゆこうとしているのは誰か。一体誰なのか。俺には分かる。その下劣な視線の先、俺を通した更に先に見ている、黒い髪の─────。 )俺は、………あー…清に手ェ出さないなら、お前のことはどっちでもいい、   (2022/2/13 02:55:08)

三島 斐陽 / 2.♂( これをもっと丁寧に言うのなら、『あの子』に生半可な気持ちで、例えば先刻すれ違ったような女を相手取るようにして、軽々しく手を出すなと言っているのだ。 この眼前で堂々と安いセリフを吐く男が、彼女にどのような感情を抱いていようと、それ自体は全く以てどうでもよいこと。恋恋しさだろうが憎悪だろうが、興味が無いのだ。(〝アイツ〟の彼女への感情については、ウェスターマークが人類婚姻史で提唱した説を推し、念入りに自分自身に言い聞かせている。) すっくと立ち上がり、男は屋上の柵に肘を掛ける。雲の切れ間から射し込んだ光が、今にもちぎれそうな男の白髪を照らし出した。純度の低い白の虚ろなきらめきは、惨憺たる白昼夢を見ているようで。今、この場には貴方と自分のふたりしか居ないという現実は、何処か非現実味を帯びていた。後にも先にもこんなことは決して無いだろう。乱れた襟元を再度横目に見遣っては、漠然と、自分の愚かしさを鏡を通して見ているような気がして、目を伏せる。同族嫌悪って、多分、これだ。    (2022/2/13 02:55:28)

三島 斐陽 / 2.♂ポケットにしまい込んだ端末がチカチカと通知を出しているが、等し並みに興味がわかなかった。 「 後、その口で清の名前を呼ばなければ。 」 男は、ここに来てから初めて笑った。昼下がりの穏やかな陽射しが、男の頬を撫ぜてゆく。舞台俳優宛らによく出来た笑みであった。 自分だけが彼女の特別でありますようにと密かに祈り、その為に貴方を貶める。臆病で尊大な人間とは、おそらく彼のことで間違いないだろう。いつしか自らの深淵に巣食う虎が、彼の寝首をかくに違いない。 )   (2022/2/13 02:55:41)

おしらせ三島 斐陽 / 2.♂さんが退室しました。  (2022/2/13 02:56:02)

おしらせ石川 琢真/2.♂さんが入室しました♪  (2022/2/13 15:00:06)

石川 琢真/2.♂( 明らかに不快そうな声と、後に続く怒りを抑え込んだような声が、どうやら彼を怒らせてしまったことを表していた。──三島くんは僕のことが嫌いだ。そう、ハッキリと理解した。それは好都合である筈だろうに、彼は少し傷ついたような気持ちになってしまう。残念なような、ガッカリしたような。──君の顔はちょっと好みだったんだけどな。密かに、誰にも吐露していない心を押し込める。『俺は、………あー…清に手ェ出さないなら、』───生温い水を浴びせられた様だった。〝清〟……彼の想い人だ。一目惚れを拗らせ、アプローチにも及ばない事を何度か試しては失敗している。先程の女のような、有象無象の相手とは違うのだ。貴方が〝あの子〟を神と称するのなら、彼にとって〝あの子〟はショーケースに飾られたお人形、或いは展示された華奢なガラス細工だと言える。身近なものでありながら、手が届かない──憧れとはまた違う存在。しかし貴方と根幹は似ているのだ。あの子を手にしたいと、そう望んでいる。   (2022/2/13 15:00:51)

石川 琢真/2.♂「……どっちでもいいって、それ答えとしてどうなの?」幸い、貴方は彼を見ていない。今までの感情が顔に出ていたとして、半分も隠れているし大丈夫だ。……そう言い聞かせながら、務めて落ち着いて、普段通りの揶揄うような軽い調子で応える。 貴方が立ち上がった。僅かに揺れた腕は、驚いたと言わんばかりにずるりと接続面を離れ、彼の体勢を崩しかけた。慌てて取り繕おうとしたが、相手は〝自分に興味が無い〟と知った矢先だ。意味の無い行動だと分かれば、そのまま後ろに倒れ込んだ。汚れるのも構わなかった。頭上から聞こえたのは、ようやく具現化された『牽制』の声だ。見上げれば、随分と形の良い笑顔が柔らかく創り出されていた。──綺麗だと思った。「わかってるよぉ、君の大事な〝お姫様〟には近づかない。……あーあ、案外気に入ってたんだけどなぁ」あの子がダメなら、目の前の貴方でもいいな。そんな邪心を起こすほど、貴方の表情は魅力的だった。瞬きするのも惜しい。逆光が更にエフェクトを凝らしたようで、眩しいものに見える。   (2022/2/13 15:01:34)

石川 琢真/2.♂──振り切るように目蓋を閉じた。訪れる暗闇に安心感などない。)…………ねえ、三島くん。( そっと話しかけた。目は閉じたまま。「僕ちょっと寝るからさ、時間になったら起こしてよ」お願いにしては一方的で、貴方からの答えを期待していないようだ。「きみが、何時までいるのか知らないけど……出て行く時にでも起こして」もはや強制しているような言葉で、再度語り掛ける。 貴方に対しての切っ掛けのような感情と、想い人に対する恋情と、行為後の倦怠感、授業を進める教師の声、仄かに肌寒い空間と。──全部引っ括めて、どうしようも無い穴を感じてしまった。要は『寂しくなった』彼は、貴方に眠るまでそばに居てくれとお願いしたのだ。……まるで母親に甘える幼子のように。(出来れば隣にいて欲しい)──寒さを盾に強請るほど、貴方に恋をした訳じゃない。その思いは奥に留めた。)   (2022/2/13 15:01:51)

おしらせ石川 琢真/2.♂さんが退室しました。  (2022/2/13 15:02:30)

おしらせ終日 春子 / 2.♀さんが入室しました♪  (2022/2/15 18:48:14)

終日 春子 / 2.♀ 単なる消費としてでも、生物の営みとしてでもなく、勿論愛しさの発露としてでもなく、ただバドミントンのラリーを楽しむようなものでした。上手なひとと対峙すると、一打一打がぱしりと欲しいところに落ちてきますし、落ちてくるまでの軌道さえも美しいのです。思わず見惚れてしまいそうになることもありましたが、どう反応すればいいのかというのは、もう身体が覚えています。 「 うん、……ありがとう。」 あなたの言葉に、アタシは心底、安心しました。アタシの言葉に従って、あなたがアタシの服を取ろうとする後ろ姿を、その大きな背中を目にすることになれば、〝あなたが欲しい〟とアタシは欲望をさらけ出して、抱き締めてしまうところでした。・・・危機一髪のところでした。アタシはいつも、欲望をさらけ出しているようで、実のところ出力を相当微細にチューニングしているのです。 アタシの額に鼻を寄せるあなたを、甘い眼で見つめました。アタシは今日もドレッサーの前で化粧やらヘアセットやらをしてきましたが、鏡の中のアタシを見てみると甘い眼をしているなと感じました。    (2022/2/15 18:48:47)

終日 春子 / 2.♀ 甘い眼。 男の子にも出来るけれど、女の子の方が圧倒的に得意な眼です。どこで覚えたかも分からないほど昔から習得されていたそれは、自身を目の前にしても分かるほど慣れてしまいました。昔のひとは、いつ〝目は口ほどに物を言う〟と気がついたのでしょうか。 「 汗、かいてるかも。」 謂わば、バドミントンのラリーを終えた後。今のアタシは(というよりいつもだけれど)天女のようなあの子とは似ても似つかないものですから、あなたに幻滅されてしまうことが怖いのです。それは、パパに幻滅の悲哀を向けられることが怖いと思うのと、きっと同じことであるから。アタシは、日の出の時間まで眠れなかったひとにだけ訪れる救済とも言い表すことができる、朝焼けのような笑顔を浮かべるあの子にはなれないから。アタシの髪は色を明るくしたことによってダメージを負っていて決して指通りが良いとは言えないでしょうし、汗のにおいがしているかもしれません。アタシが天女にはなりえないことが、あなたに伝わってしまうでしょう。それは、パパにとっての理想の娘になれないのと、きっと同じことであるから。    (2022/2/15 18:49:23)

終日 春子 / 2.♀ アタシには、鈍感力が必要だと思うのです。自分で言うのもなんですが、アタシは繊細であり、敏感でもあるため、今のように考え過ぎてしまうことが頻繁にあります。 「 マスクを外されることに、性的なニュアンスが宿る時代でしょう。」 これは本当の理由ではないけれど、あなたに嘘を言ったつもりもありません。マスクを外して柔らかなキスを落とすという背徳感は、官能に火をつけるでしょうから。 マスクを外すことと、アタシの防壁を剥がすことは同義であるのです。    (2022/2/15 18:50:41)

おしらせ終日 春子 / 2.♀さんが退室しました。  (2022/2/15 18:50:47)

おしらせ終日 春子 / 2.♀さんが入室しました♪  (2022/2/15 18:51:12)

終日 春子 / 2.♀((アッ 三島斐陽くん宛てです!   (2022/2/15 18:51:36)

終日 春子 / 2.♀((実は書き終えたロルが丸ごと消えるというアクシデントが脅威の2回も起こりまして、直近で本部屋に浮上してた三島くんのロルを先に返させてもらいました!七央くん、凪くんは浮上しているのを見かけたらお返事させてほしいなと思います!ごめんなさい・・!😭   (2022/2/15 18:54:56)

おしらせ終日 春子 / 2.♀さんが退室しました。  (2022/2/15 18:55:01)

おしらせ白雷 恋李/一年.女さんが入室しました♪  (2022/2/15 20:09:59)

白雷 恋李/一年.女「ふふ、そうなの。 アタシ、子猫ちゃんだから、あなたのことが気になってしかたがないの。 」(例えば御弁当の包みを開けるみたいなものでしょう、出会いは。絢爛の箱の中が予想以上に粗末である事も、シンプルな箱の中身が舌鼓を打つほどのこともある。 兎角恋に飢えた子猫は、毛玉を解くが如く興味本位に、暗雲立ち込めるきみの心臓の包み紙を剥がそうとするだろう。その弁当箱は、黒塗りの上品な包みは、不思議ときみのメタファーに見えた、というにはまだ早いだろうか? きみの返答を聞いて小さく頷きました。 高く昇る陽の逆光になって、彼女の悪戯な微笑みは一瞬少女信仰めいた神聖さに昇華されていた。 頬の紅潮は乙女たり、少しだけハスキーな女の、揶揄いに耽美を垂らしこんだチョコレートモカのような声が、とくとくと心臓を速めて、リフレインしているの。 その、1種保身めいた皮肉すら心を焦がす甘い毒になる。ねえ、一度羨む視線を向けてくれたから、教えてあげる。乙女が乙女である為に、一番大切なことは、『恋』なのよ。どうかしら?アナタ、恋をしている?)   (2022/2/15 20:10:08)

白雷 恋李/一年.女「 ということは、アナタの隣も空席なのね。今だけはアタシの特等席にしてもいい? …………アタシ、寂しい子猫ちゃんなの。」( 子猫は一律して、ごろごろと喉を鳴らすのが上手い。 二つ絡んだ視線は、小さな小さな、お昼下がりの攻防戦?そんなに緊張感のあるものじゃない。 私は単純に、孤高を掲げたような高潔の黒色の宝石が、美しいと思っただけなのよ。 嗚呼それから、打算も一割。 こんなふうに、じいっと目を合わせられると、人って断り切れないものなの。 小さく、その細くて華奢な首を傾けるだけで、 きっと彼女はゆるされてきた。今日も断られる筈は無いという傲慢を首に掛け、 返事を待たず、君の隣に腰掛けるのでしょう。もう一度、ふわりと香る砂糖細工の甘やかな匂い。匂いは一番記憶に残ると言うね、 だから、あなたも取り憑かれて仕舞えばいいのにって、そう考えるのはずるいことかな。)   (2022/2/15 20:10:44)

白雷 恋李/一年.女「 …………でも、イチネンボウ、って響き、あんまり好きじゃないの。アタシにはハクライコスモって名前があるもの。…………アナタが可愛がってくれるなら、子猫ちゃんって、呼んでくれてもいいけれど。」( 陽に晒されていたからか、特等席は温く暖かかった。 私を待っていたみたいに、まるで予定調和だったかのように。 薄桃色のお弁当袋を膝の上に置いて、 するりと結び目を解く。と同時、 思い出したように言葉を続けた。 小さく窄めた唇は、その曲線ににつかわしい、柔らかな批難の形をとったことでしょう。ね、きみは温もりをくれるんでしょ。 だったら少しくらいのワガママだって、許してくれないと悲しいじゃない。 )>宮野このは   (2022/2/15 20:11:39)

おしらせ白雷 恋李/一年.女さんが退室しました。  (2022/2/15 20:11:44)

おしらせ三築 映月 / 28.♂さんが入室しました♪  (2022/2/17 12:26:28)

三築 映月 / 28.♂へえ 。もっと 、正しい拠り所があるだろうに( 「 よいしょ 」。いかにも中年臭い( まだ30にもなっていないけれど )掛け声と共に立ち上がると 、アウターのポケットに手を滑り込ませながら上記を告げる 。指先には 、最早懐かしいとさえ思えるくらいにはご無沙汰な煙草の感触が 、ほんの微かに残っていた 。あくまでまともな教師然として訊ねるけれど 、少女を見つめるスモーキーグリーンの双眸には" 退屈を紛らわせてくれる "ことへの期待が滲み出ている 。どうして 、なんて 。正しい拠り所とかいうやつが 、万人にとって救いになるとは限らないとわかっていて 、この男は敢えて問うたのだ 。こども相談チャット 、青少年のための悩み相談窓口 、教師 、親 、友人 、エトセトラ 。… あと数年で合法的に吸えるソレを我慢できないほどの 、少女が抱え込むには重すぎるくらいの荷物をちらつかせれば 、善良な大人はすぐにでも手を差し伸べ 、正しい道を提示してくれるだろう 。)   (2022/2/17 12:27:09)

三築 映月 / 28.♂(ただ 、いい意味でも悪い意味でも 、彼は善良な大人ではなかった 。それもそうだ 、善良な大人なら 、まず彼女が手に持つ煙草を力尽くで取り上げるだろうし 、さあこっちにきて親御さんと話そう 、話せばわかってくれるよと 、正義感に浮かされた言葉をぺらぺら吐くだろうから 。拠り所を失くした人間が 、藻掻くことも出来ずにただただ落下していくことを 、法律は 、世間は 、是とするのだ 。… ああ 、平和主義って素敵な言葉だね 。恋愛と並ぶくらい 、否 、恋愛よりも増して 、強力な免罪符だ 。他人の歪を見て 、" これを直せるのは自分しかいない "と息巻くことの 、どれほど傲慢なことか 。 ) … ( 彼女の年相応の少女性の欠けた笑みには 、言い表せない説得力があった 。たったひとつそれを見せるだけで 、先程男が出した問いの完璧な答えとなってしまうような 、そんな説得力 。)   (2022/2/17 12:28:58)

三築 映月 / 28.♂( 瞬きの間だけ呆気にとられたような顔をして 、次の瞬間 には「 はは 」と柔らかな好青年の笑い声をもらした 。考えていることがわかるだとか 、気持ちが伝わるとか 、そんなんじゃなくって 、もっと根本的なところで彼女を理解した気になった 。ああそりゃこのこの穴ぼこが 、誠実とか正義感だとかで埋まるわけないよな 、と 。そんな思想が 、ぽっかり空いた穴のずっと下のほう 、それでいてまんなかの辺りに 、じんわりと湧いたのだ 。 … ねえ 、知ってる?俺達より浅いところでわかり合ってる関係でさえ 、世間では運命とか言うらしいよ 。馬鹿みたいでしょう 。 )   (2022/2/17 12:29:41)

三築 映月 / 28.♂… はは 、あーあ 。俺 、禁煙してるんだけどなあ … ( 言葉ではそう言いつつ 、恨めしそうな素振りはひとつもない 。寧ろ細めていた目を『 してやられた 』ふうにほんのりと伏し 、口角を厭らしく上げたまま 、華奢な指に支えられた煙草に口付けた 。流れるような手つきで自分の手に持ち替え 、煙を肺に流し込む 。人工的な幸福・満足感 。… もう随分体感していない 、忘れかけていた感覚だ 。唇を離して 、ふつふつとわきあがる学生の頃の鈍い感傷に足首まで浸かりながら 、慣れたように煙を吐いた 。煙は 、鈍色の雲とよく似ている 。そういえば子供の頃は 、雲は煙からできているなんて 、出処すらわからないようなデマを本気で信じていたっけ 。… すっかり短くなった煙草の先を 、なんの執着も見せることなく火消し皿に擦りつけ 、焦げやら何やらで目も宛てられないほどに劣化した吸殻入れに放った 。 )   (2022/2/17 12:29:45)

三築 映月 / 28.♂お裾分けありがとう 。俺からも 、美味しいものをお裾分けしてあげる ( 「 はい 、ハッピーバレンタイン 」そう言いながら掲げた紙袋は 、先程君の邪推を加速させたアレだ 。裏面の表示を確認しただけで開封すらされていない菓子箱と 、開封済みのメッセージカードが入っている 。この男が持つには些かロマンチックすぎて 、どうも不似合いに思える 。「 俺 、ピスタチオ嫌いなんだよね 」 。プログラミングされたかのように精巧な 、心優しい教師ふうの笑顔へと表情を緩め 、相手の右手の前に紙袋の持ち手をつき出す 。 一方的な全能感だとかの感情は 、現在の彼の前では既に不必要なものだった 。煙草のもたらした人工的幸福のせいなのか 、それとも 、君の見せた 、どこか欠けていて 、それでいて完全な笑みのせいか 。 )   (2022/2/17 12:30:14)

三築 映月 / 28.♂ふたりだけの秘密 、ね( 親にも 、他の教師にも 。流石の俺でも 、社会的地位と職を同時に失うのは避けたいから 。" 善良な大人たち " には 、どうか告げ口をしないで 。ポケットの中に突っ込んでいた割には冷えたままの人差し指をほんの少しだけ立てて 、洋画のワンシーンのように大袈裟に 、「 しい 」と唇に添える 。細く吐いた息が 、ゆらゆらと彷徨っては空気中に溶けていく 。先刻の紫煙とは対照的な白いけむりは 、冬の寒さも相まって 、限りなく透明で純粋なものに見えた 。 )   (2022/2/17 12:30:34)

三築 映月 / 28.♂(( 短くしようと思ったけど無理でした 切るの下手でスマセン;;;ヨスガメイチャン宛てです   (2022/2/17 12:31:49)

おしらせ三築 映月 / 28.♂さんが退室しました。  (2022/2/17 12:31:53)

おしらせ縁 明生 / 3.♀さんが入室しました♪  (2022/2/17 16:45:16)

縁 明生 / 3.♀( ほんの僅か、ほんのひと瞬きに満たぬ短い時間、目を丸くした彼の顔がえらく子供じみたものに映って、それが何処か愛おしく思えた。体制を整えて、繕ったような笑顔がまた愛おしい。 然しあたしは知っている。これは飽く迄、そう、紛れもなく錯覚であるということを。あたしの日常に侵入してきた、三築 映月という十ほど年上の男の引き起こす、非日常感による錯覚。だから騙されないし、迂闊にそれを口に出したりしない。 『誰か』におけるあたしは、ここ三年ほどずうっと〝都合の良い女〟だったのだ。そしてそれは、この先しばらくは変わることの無いあたしの本質。救いようのない、俗に言うアダルトチルドレン。足元はずっと散らかっていて真っ直ぐ歩けやしないけれど、されどあたし、頭の浮ついた馬鹿オンナでは無いの。 乾いた笑い声が、独特なAの発音と共に余韻を残している。鼓膜を震わせる低い声が、胃の上あたりをザワザワと撫でるのだ。それは不快感に似ていて、どうしてなかなか心地の良い声であった。 )うふふ、共犯ね。   (2022/2/17 16:45:42)

縁 明生 / 3.♀( 煙草を擡げた女の指先に、そうっと擦り寄った口元、掠める肌の温度感がやけに生々しい。男が落とした伽藍の笑みは、夕方頃に降り始めると予報された雪と共に、アスファルトに溶けて無くなってしまうのだろうか。 ニヤリと笑う女もまた、それは取り繕っていて、些か仮面のようである。また或いは、台本に書かれたセリフをなぞるように、仄かに嘘めいたものだった。 男の仰ぐ視線の先を追うと、そこには何某かを映した様な曇天ばかりで。 誰がどう見ても歪み切ったあたしの過去を切り取って、風景画として描き起こしたらこんな感じだろうか。誰も知られず、息を殺して泣いた夜のこと。誰にも知られることの無いように、破かれた瓜のこと。ドロドロしているようで、軽薄に実態を持たぬ秘密ごと。 「 …… 、 」遠くでジウ、と煙草が吸殻に鳴った音が聞こえた。厳密にはすぐそばだが、あたしにはひどく遠い場所で鳴ったように聞こえたのだ。 女は、短く息を吐いた。 彼が煙草の火を消したのなら、この白昼夢からは覚める他ないのだろう。   (2022/2/17 16:46:06)

縁 明生 / 3.♀いつしか授業で習った、小野小町が詠んだ詩のうち、『夢と知りせば覚めざらましを』という一節が不意に脳裏に過った。それは、皮肉にも傍に佇んでいる男の口から聞いた詩であった。 まさかあたしがこの男を恋しく思うことなど無いけれど、今見ている夢は、夢と知っていたら覚めたくないと思えるほどにフワフワと心地が良い。 静かな街、旧いパチンコ屋の前。教師と生徒という枠組みから外れたような感覚がした。今、あたしの手にある煙草に口付けをした男は、教壇でつまらない話をつらつら話す白衣の男とは、おそらく別物なのだ。本質的に変わることは無いが、モラトリアムに籠るあたしとは、本来出会うことの決して無いはずの、知ってる男の知らない側面を見ているのだ。 背徳的な優越が、俗悪なあたしには綺麗に嵌った。碌々たる、どこにでも落ちていそうな恍惚を覚える。 けれど、知っている。時として残酷に、夢は覚めるものである。 )……え、なに   (2022/2/17 16:46:28)

縁 明生 / 3.♀( ずいと半ば雑に差し出された紙袋を、おずおず(渋々とも言う)受け取った女は、躊躇いなく中を見た。明らかにこの男ためだけに用意された、可愛らしいメッセージカードが同封されたチョコレートの箱が窺える。あーあ、こんな奴に本命を渡したなんて、可哀想なひと。この男も大概だ。コレ、百貨店で並ばないと買えないブランド物なのに。 そして何より残酷なのは、食べる気の無いくせして、わざわざメッセージカードの中まで目を通している事実だろうけど。 「 ピスタチオ? 」彼の言葉を反芻し、同封されている品書きをチラと見た。実際、ピスタチオの使われているチョコレートはあるものの、それ自体はアソートのうちのひとつに過ぎなかった。これは、彼に黙っておくべきなのだろうか。 「 …ふうん、 」 味気無い返事をひとつ、それからやっと男の方へと視線を遣った。 )なあに、それ。   (2022/2/17 16:46:46)

縁 明生 / 3.♀( プレイボーイ宛らな、いたずらな笑みは厭だった。それでもひとつひとつの仕草が、男の茶目っ気を演出していて憎めない。存外にあたしはまだ夢の中に居るらしかった。 女は、可笑しそうにくくと肩を揺らして、マンネリズムを落とし込んだ様な鉛色の双眸を瞬かせた。 「 ねえ、先生、これから何処か行くの? 」退屈そうなくぐもった声を出す。或いは甘えるような、打算的な声だった。 秘め事は多い方がたのしいのよ。 「 こんなのまだ、内緒にするほどでもないよ。 」物理的距離は依然確立しているのに、何故だか、ぴっとりと肌に触れる距離に居るような、妖気の溶け込むなまめかしさ。喉奥から捻り出す独善と抑えの効かぬ我欲は、寒さによるものです先生。 「 ね、せんせ。このチョコレート、ピスタチオはひとつしか入ってないんだって。 」ほら、随分前には夏のせいに出来たのだし、今なら冬のせいとでもいえば片付くはずでしょう。 ねえ、先生。 ……ねえ、先生? )一緒に食べたいなぁ、…………ダメ?   (2022/2/17 16:47:13)

2022年01月28日 18時11分 ~ 2022年02月17日 16時47分 の過去ログ
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